[お店] ロレア :  

[お店] ロレア : ここはとある村にある、錬金術で生み出したアーティファクトを販売するお店

[お店] ロレア : 店長である新米錬金術師のサラサさんは、現在王都へ出張中

[お店] ロレア : 私はその留守を預かっています

[お店] ロレア : 「はぁ…サラサさん、今頃何してるんだろうなぁ…」

[お店] ロレア : そんな独り言を呟きつつ、店番をしていると
平たい石板でできたアーティファクトが光り出します

[お店] ロレア : 「……? 連絡用のアーティファクト…?」

[お店] ロレア : その画面には、聖盃戦争?とサーヴァントの召喚?という文言が書かれていて

[お店] ロレア : 「サラサさんからのメッセージかな…?」

[お店] ロレア : 暇をしていた私は、なんとなく錬金窯に向ってその指示に従ってしまったのです…

[お店] ロレア :  

[お店] ロレア : そうして、私は聖盃戦争へと参加することになったのですが…

[お店] ??? : 「へ~! このお店、錬金術師の子がやってるんだぁ
 実はね、あたしも錬金術士なんだ」

[お店] ロレア : 「そうなんですか…!」

[お店] ロレア : なんと召喚されたのは異界の錬金術士さんでした

[お店] ??? : 「アーティファクトを売るっていうのは面白いね!
 あたしもちょっとやってみたいかも…」

[お店] ロレア : 「■■■さんもですか? でも、それって無関係の人に影響を与えちゃいそうですけど、いいのかな…?」

[お店] ??? : 「大丈夫大丈夫! 売るのは聖盃戦争の参加者に、だから!」

[お店] ロレア : 「え…」

[お店] ロレア : 「えええ~~!?」

[お店]   :  

[お店]   :  

[お店]   : 聖盃戦争参加者向けアイテムショップ、臨時開業!
様々な商品を取り扱っており、いつでも買い物ができます
ぜひお越しください

[お店]   :  

[お店]   : 「ライザのアトリエ」

  CLOSE→OPEN

[お店]   :  

[お店]   :  

[お店]   :  

[お店]   :  

[お店] ロレア : 「ハロウィン…!」

[お店] ロレア : 走る

[お店] ロレア : 「ハロウィン……!!」

[お店] ロレア : 走る

[お店] ロレア : 「ハロウィン………!!!」

[お店] ロレア : 戦場を背に、走る

[お店] ロレア : 手には、『今朝』ライザから渡されたアーティファクト、ペンダントを手に

[お店] ライザ : 『ハロウィン…』

[お店] ロレア : あの時、ライザさんは言っていた
もしもの時はこれを持って━━━━

[お店] ロレア : 「……ハロウィン……!」

[お店] ライザ : 『……ハロウィン』

[お店] ロレア : ”逃げろ”と

[お店] ロレア : 「…ハロ、ウィン…!」
ライザさんの最期…私が目を開けた時、そこにはもう何もなくて

涙が零れる、声が漏れる
でも言葉は歪にねじ曲がって

[お店] ロレア : 「………ライザさん!」

[お店] ロレア : その時、捻じ曲げられた声が戻った

[お店] ロレア : 呪いが解けて

[お店] ロレア : 封印も解けた

[お店]   :  

[お店]   : ロレア。13歳、女性。
村の雑貨屋の娘。現在はサラサ・フィードの店にて店番を務める

[お店]   : 誕生日は…12月23日

[お店] ロレア : 「!?」

[お店]   : 銃弾が、空気の壁を突き破り飛んでくる

[お店]   : 瞬きの間もなく、その命は撃ち抜かれ━━━━

[お店] ライザ : 『させないよ』

[お店] ロレア : ━━━━目を開けると、そこには1枚の巨大な壁

[お店] ロレア : ライザに最後に託された、アーティファクトのペンダントが
錬金術を発動していた

[お店] ライザ : 言語能力の消失と引き換えに、銃の悪魔の情報を掴んだ錬金術士は
もしもに備えて、マスターに一つのアーティファクトを渡した

[お店] ライザ : しかし、銃の悪魔の攻撃を止めるためには並み大抵の術では間に合わず
その作成に、一朝の…銃の悪魔顕現の日の朝の時間を『警戒』して消費する必要があった

[お店] ライザ : これはもしもの話
彼女が朝を錬金術に当てれば、今の10倍以上の戦力を蓄えられていた
それほどまでに、研鑽を進められていた

[お店] ライザ : だが、それで万が一銃の悪魔が顕現することがあれば…マスターを守れない
銃の悪魔は、現れる可能性こそ低くとも、それほどの警戒を要する存在だ
ならばどうすればいいか。答えは簡単

[お店] ライザ : マスターを守れる道具を作ればいい
それが、錬金術士たる…彼女の答え

[お店] ロレア : そして、私は助かった

[お店] ロレア : ライザさんは、戦いに敗れたけれど
それでも私を守ってくれた

[お店] ロレア : ならば、私は…

[お店] ロレア : 「生きなくちゃ…です!」

[お店] ロレア : 再び駆け出す
生きるために、そして…ライザさんが教えてくれたことを、なくさないために

[お店]   :  

[お店]   :  

[お店]   :  

[お店]   :  

[お店]   :  

[お店]   :  

[お店] ロレア : ライザの助けを得て、聖盃の戦地から逃げ出したロレアは
遠くの地から、逃げ延びて来た一般人とともに戦いの終わりを見届けた

[お店] ロレア : 悪魔と機神の戦い、竹林の上を飛び交う火球、そして…降臨せんとする”何か”を迎え撃つ光…

[お店] ロレア : その全てを見届けて、戦いが終わったことを確認すると
自らの店へと帰ることにしたのだった

[お店]   :  

[お店]   :  

[お店] ロレア : 「━━━━━━━━と、言うことがあったんですよ」

[お店] ロレア : 錬金術師サラサ・フィードの店で、いつものようにお茶を淹れながら、7日間の冒険を語り終えた

[お店] サラサ : 「へ、へ~…私のいない間に大変なことがあったんだね…ロレアちゃん」

[お店] サラサ : 「大変そうだけど、私も会ってみたかったなぁ…異界の錬金術士さんに」

[お店] ロレア : 「すごい錬金術士さんでしたよ。サラサさんみたいに戦いでも強かったですし!」

[お店] サラサ : 「はへぇ~……どんな戦い方をするのとか、使う素材とか錬金の仕方とか…あーとにかく色々気になる!」

[お店] サラサ : 「でも今一番気になるのは…ロレアちゃんが何を望んで聖盃戦争?に挑んだのか、かな」

[お店] ロレア : 「あ、それはですね…」

[お店] ロレア : 「最初は、私もサラサさんみたいに強くなって、もっとお手伝いできるようになりたいって思ってたんです」

[お店] サラサ : 「わ!それは嬉しいね」

[お店] ロレア : 「でも、色んな人と出会って━━━━━━━━」

[お店] 村人 : 「店長さん!大変だ!
ヘルフレイムグリズリーが出よった!」

[お店] サラサ : 「えっ! ヘルフレイムグリズリーが!?」
※ヘルフレイムグリズリー…四本の前足を持ち常に炎を纏う恐ろしい熊

[お店] サラサ : 「わかりました!すぐに行きます!
 ロレアちゃんはここで待ってて!」

[お店] ロレア : そう、私は戦えない。だからいつもこうしてサラサさんたちに守ってもらって来た

[お店] ロレア : 戦えないし、勇気もなかった私は…いつもみんなの脚を引っ張ってないか心配で…

[お店] ロレア : だから、力が欲しいと思っていた
でもそれは違うってわかったんだ

[お店] ロレア : 自分の夢は自分で叶えるもので
そのためには、どんな努力も惜しまずに
そして、それができる力は誰にもあるものだと…出会った人たちから、戦いから、私は教わった

[お店] ロレア : だから…

[お店] ロレア : 「……私も、行きます!」

[お店] サラサ : 「えっでも…」

[お店] ロレア : 「大丈夫です!今まで勇気を持てなかったけど、皆さんのお役に立ちたいですし、それに…ライザさんから貰ったアーティファクトもありますので!」

[お店] ロレア : このラウトプラジグ+99とか強そうでしょ?と見せながら

[お店] サラサ : 「うーん、それならまあいっか!
 異界の錬金術士さんのアーティファクト、見てみたいしね」

[お店] サラサ : 「よし、じゃあ背中は任せたよ!ロレアちゃん!」

[お店] ロレア : 「はい、任せてください!」

[お店]   :  

[お店]   : この後、森の中ですさまじい落雷があり、素材の一欠けらも残さずヘルフレイムグリズリーが消滅したのはまた別のお話…

[お店]   :  

[お店]   :  

[お店]   :