[音色たちに…を] アカネ : 某所
[音色たちに…を] アカネ : 一人の少女が端末を握りつぶしていた
[音色たちに…を]
アカネ :
「何故だ」
酷く据わった、しかし何も見ていない瞳で少女は呟く
「またやらされるのか。”聖盃戦争”は終わったのではなかったのか」
[音色たちに…を]
アカネ :
召喚が始まる。割れた画面が5度閉じ、開きを繰り返す。
少女はその光をただ見つめ……
[音色たちに…を] アカネ : ……そこには、「 」が立っていた
[音色たちに…を]
アカネ :
「英霊」
「お前は音楽家か?」
[音色たちに…を]
??? :
「 」
英霊は少女に、何かしらの返答を返し
[音色たちに…を] アカネ : 少女はその答えに、何かしらの同調を覚え
[音色たちに…を] アカネ : 「音楽家ではないようだな」
[音色たちに…を]
アカネ :
「では行くぞ」
「これは嫌だ。よくない……だから早く…」
[音色たちに…を] ??? : 歩き去る少女の後を追い、英霊は音もなくその場を去る
[音色たちに…を] ??? : ……そうして、後には静寂だけが遺された
[音色たちに…を] ??? :
[音色たちに…を] アカネ :
[音色たちに…を]
アカネ :
少女が以前体験した”聖盃戦争”
―――それは、”森の音楽家”の異名を持つ少女によって行われた狂気のゲーム
[音色たちに…を]
アカネ :
ルールは通常の聖盃戦争となんら変わりはしない。
7人のマスターが集い、7騎の英霊を召喚するシンプルなルール
[音色たちに…を]
アカネ :
…だが
その戦争において
[音色たちに…を] アカネ : 全ての英霊は、戦闘能力の一切を剥奪され
[音色たちに…を]
アカネ :
その代替として、
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・・
マスターである少女達にそれらの能力が付与された。
[音色たちに…を]
アカネ :
故にその場で行われたのはただの殺し合い
超常の能力を与えられた少女達による血で血を洗う闘争
[音色たちに…を]
アカネ :
英霊と融合した死者の魂は聖盃に還る事無く、
異常な力を与えられた代償として消滅する破綻した儀式
[音色たちに…を]
アカネ :
全ての魔術師が唾棄するであろう無益な儀式だが
”森の音楽家”にとってはそれでも構わなかった
[音色たちに…を]
アカネ :
聖盃を結ばれたパスによって少女達の命を握り、
彼女らが死の恐怖から殺し合い闘争する過程
[音色たちに…を] アカネ : そしてその過程を自ら体感する充足こそが、彼女の目的だったのだから
[音色たちに…を]
アカネ :
…故に、魂までも摩耗し。
生き残ってなお、狂気に囚われた彼女は。
[音色たちに…を] アカネ : ……彼女には。
[音色たちに…を] アカネ : ……《不破茜のマテリアルが一部解放されました》
[音色たちに…を]
アカネ :
『魔法少女・アカネ(EX)』…
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この宝具はマスターの技能であるため、サーヴァントが消滅しても使用する事ができる。
[音色たちに…を] アカネ :
[音色たちに…を] アカネ :
[音色たちに…を] アカネ :
[音色たちに…を]
アカネ :
「音楽家ァ」
遠方、魔法少女の視力が戦線の鏑矢となった男を睨む
[音色たちに…を] アカネ : S2d10<12 ギルは音楽家か?(2D10<12) > 7[3,4] > 7 > 成功
[音色たちに…を] アカネ : S2d10<4 白野は音楽家か?(2D10<4) > 8[7,1] > 8 > 失敗
[音色たちに…を]
アカネ :
「……音楽家ァ」
そして、同時に何も見ていない眼で睨むのは
金の鎧に身をまとった最古の英雄
[音色たちに…を] アカネ : だが、今はまだだ
[音色たちに…を]
アカネ :
……摩耗した魂を更に削り取り
魔力へと変換しパスに繋げる
[音色たちに…を] system : [ アカネ ] 戦闘力 : 2 → 1
[音色たちに…を] アカネ : ―――後、1発
[音色たちに…を] アカネ : 眼下、変わらず戦闘が継続中
[音色たちに…を]
アカネ :
赤と茶色が武神をボコボコにしている
あの茶色は…嫌だ。よくない
[音色たちに…を]
アカネ :
音楽家ではないが、どこか怖気が走る
―――それは、僅かに残っていた本能だろうか
[音色たちに…を] アカネ :
[音色たちに…を]
アカネ :
不破茜 セイバー LEVEL10 五重属性
筋力B→B+(35) 敏捷B+→A(17) 耐久D+→C(120) 魔術0→E(1) 天運0→E(0) 宝具EX(300)
『魔法少女・アカネ(300)』…見えているものなら何でも切れるよ。
以下の3つの効果を得る。
①…クラススキル無効化。あらゆる攻撃に「貫通」効果を付与する
②…[調査]した相手に筋力攻撃を1回行える。
居場所を把握している陣営が朝行動中に戦闘を行った場合、戦闘中の任意のタイミングで『筋力』攻撃を行える。(それぞれ消費魔力75)
③…筋力3倍+連撃+ダイス操作(攻撃の度に発動、消費魔力75)。
[音色たちに…を] アカネ : ※上記データは『前回の聖盃戦争』におけるものである
[音色たちに…を] アカネ :
[音色たちに…を] アカネ : ―――彼女に、願いなどない
[音色たちに…を]
アカネ :
覆したいほどの後悔など彼女にはなく
叶えたいほどの理想など彼女にはなく
[音色たちに…を]
アカネ :
自らが救われたいという悲しみすら
彼女にはとうにないのだから
[音色たちに…を]
アカネ :
唯一、願いがあるとすれば
それは―――
[音色たちに…を] アカネ : 「音楽家を殺せる力」
[音色たちに…を] アカネ :
[音色たちに…を] アカネ :
[音色たちに…を] アカネ : 彼女の精神は混迷の真っ只中にあった
[音色たちに…を]
アカネ :
憤怒と狂気によって過去と痛みに目を塞ぎ
ただただ”音楽家”を追いかけていた状態から正気に引き戻された彼女
[音色たちに…を]
アカネ :
もはや家族も友人も自らの手で殺め続け亡くした事実と
縋る者の全てをなくして狂い続けていた記憶
[音色たちに…を]
アカネ :
それら全てが、一斉に
正気を取り戻した心に押し寄せる
[音色たちに…を]
アカネ :
……魔法少女には、精神を安定させる効果がある
英雄譚に名を残した英霊の魂を宿すことがそれに起因しているのだが
[音色たちに…を]
アカネ :
それでも、彼女は狂ったのだ
耐え難い現実に目を塞いで
[音色たちに…を]
アカネ :
では今は?
正気となった今は、耐えられるのか?
[音色たちに…を] アカネ : ……分からない、何も
[音色たちに…を] アカネ :
[音色たちに…を] ローラン :
[音色たちに…を] ローラン : 何故なに?アカネのバッドエンドコーナー
[音色たちに…を]
ローラン :
テアがステータス貼ってるからこっちでやるぞ
アカネが正気に戻ったのは完全に想定外
[音色たちに…を] アカネ : AUOにやられたら仕方ないな
[音色たちに…を]
アカネ :
まあ正気に戻らない限りはどう足掻いてもバッドエンドだったしな
LoRのローランエンドみたいな末路を迎える
[音色たちに…を] ローラン : 勝っても?
[音色たちに…を] アカネ : そうだねx1
[音色たちに…を]
アカネ :
負けたら一人残って魔術師を無差別音楽家認定した結果
割りとあっさりやられていろんな武器やらが背中に突き刺さった状態で下水道に流れる
[音色たちに…を]
アカネ :
勝った場合は音楽家を殺せる力を手に入れて強くなるので
被害に合う魔術師の数が増えるけど最終的に死ぬ
[音色たちに…を]
ローラン :
そうして誰の想い出にも残らずに
静かに死んで終わる訳だな
[音色たちに…を] ローラン : なんか生きてるけどどうするんだお前
[音色たちに…を]
アカネ :
わからん…
白野に勝てたらミカがやる事に任せるよ
[音色たちに…を] ローラン : そういえばミカとタッグで白野に挑めば勝ててたんじゃないかお前
[音色たちに…を] アカネ : 正気に戻って動かしづらいから死ぬ気だった
[音色たちに…を] 不破茜 :
[音色たちに…を] 不破茜 :
[音色たちに…を] 不破茜 : ……旧校舎、物陰
[音色たちに…を]
不破茜 :
最後の”想い出”を
何一つとして、彼女にしてあげられなかったけれど
[音色たちに…を]
不破茜 :
……今なら、きっと
渡されたお菓子を食べようと思えるはずだから
[音色たちに…を] 不破茜 : ……礼装+1 譲渡
[音色たちに…を] 不破茜 :
[音色たちに…を] 不破茜 : ――ああ、最後まで共に
[音色たちに…を] 不破茜 : こんなマスターで良ければ、喜んで
[音色たちに…を] 不破茜 :
[音色たちに…を]
不破茜 :
ここまでの間
彼女は何もしなかったのか?
――――否
[音色たちに…を] 不破茜 : 彼女は、ずっと
[音色たちに…を] 不破茜 : 僅かな、力を―――
[音色たちに…を] 不破茜 :