時臣
激しい雨が降りしきる夜。
時臣は静かに笑っていた。
「……管理者は一先ず始末した、セイバーを召喚している以上、手加減はできなかった」
「大分情報が漏洩してしまったようだが……まぁいい」
「これだけの魔力と装備があれば……既に優勝は私のものだ」
「優雅に、そして完璧に」
「……そうだな、キャスター?」
???
「はい……時臣様」
「聖杯はアナタの元に」
ミーシャ
風が吹き、寒さが街に運ばれる
寂しい街並みの中で、一人
ただ一人、少女が立っている
「…嫌な雰囲気が、する」
ここ最近、胸のわだかまりのように嫌な気配を感じる
それは、自身の血によるものでもあるだろうし、過去にも似たような経験はあったが
今回のソレは、これまでになく鮮明で
色濃い、不安さを搔き立てている
今や孤独の身で、しかし身体に残る"何か"に左右されていた人生だったが
一つわかる
近いうちに、良くないモノに相対するのだろう
……
これも
私の罪なのだろうか?
黄猿
「...」
「もォしもォ〜〜〜し...」
「もォしもォ〜〜〜し...」
「...」
「困ったねェ〜〜〜...すぐそこのはずだっていうのに....」
海軍。
海の安寧を守る軍事組織。
わっしはそんな所から派遣されてきたわけだけど、一手遅れたせいかめぼしい霊地は全て抑えられている。
この土地の管理者と協力して融通してもらうつもりだったんだけど...連絡がつかないよォ〜〜?
...と、気配
見聞色で、その先に目線を向ける
ミーシャ
その視線を感じてか、見返して
「……なんだか探し物してるようですけど、何か落とし物でもしました?」
黄猿 「おっとっとォ〜...」
ミーシャ
少し身を強張らせる、何せ
随分と、良いトコの人に見える
黄猿 「いやねェ?わっしちょっと人に呼ばれているんだけどその子と連絡がつかないってワケなのよォ〜」
ミーシャ
「……待ち合わせ、ですか」
一応、生活の為にも広い人脈はある筈だが…
そういう話は聞いたことが無い、と思いつつ
「どういった人だとか、あります?」
黄猿 「ん〜…といってもわっしもお偉いさんから命じられて来ただけだからねェ〜〜〜」
ミーシャ
「成程…」
偉いさんに、か
黄猿 「この辺の大地主とか名家とかの人らしいんだけど、お嬢ちゃん知ってる?」
ミーシャ
…やっぱり、何か無いかと思ってしまう、が
「…あ」
「そういえば、ですが」
黄猿
目尻を細くさせて
「ん?」
ミーシャ
最近聞いた話、だが
「…ここら辺の管理をしてた人が、何かあった…という噂は聞きました」
黄猿 「………」
ミーシャ
「詳細は知らないんですけど、ね」
「噂ですけど、でもまぁ、その」
「先に泊まる場所を探して、確かめた方がいいんじゃないかな…と」
黄猿
「あちゃあ〜……
どうりで電話も繋がらないわけだよォ」
ミーシャ 「…その、ええと」
黄猿 ぺしり、と頭に手をやる
ミーシャ
「もしかしたら話せない事かもですけど、一つ聞いていいですか?」
…何か嫌な予感が、そこにある気がしたから
黄猿 「うん、恩義があるからねェ〜〜〜」
ミーシャ 「"此処"で、何か起きるんですか?」
黄猿 「………」
ミーシャ
その予感を口にした時
汗が一滴、零れて
黄猿
「殺し合い、だよォ〜〜」
笑顔の奥に、冷たさを讃えながら応える
ミーシャ
「…」
成程、という言葉は飲み込んだ
でも、何か
分かっていた、気もした
「…そう、ですか」
だが、しかし
当たって欲しくは…無かったのだろう
「あ、ありがとう、ございます」
黄猿 「ああ、こちらこそありがとねェ〜〜〜」
ミーシャ
「…ええと」
「…もし、危ないのなら…」
「気をつけてくださいね、はい」
一応、そう言葉を掛ける
だが、何となくわかる
この人は…守られる側ではない
黄猿
「ああ」
「お嬢ちゃんもねェ〜〜〜〜……
何かと物騒だからねェ...」
ミーシャ 「…はい」
黄猿 朗らかな調子は崩さない
ミーシャ
ただ、返事をして
そのまま、その場を去る
「…さようなら、連絡着くことを祈ってます」
黄猿
にこやかに手を振る
振り返って一歩
二歩。
車が流れ。人通りも少ないながらに見られ
何も変わらない日常の陰から
『不敗の青年』
『やれやれ、危なっかしいお嬢さんだ』
霊体化を自然に解除して姿を表す
黄猿 「わかったかい?」
『不敗の青年』
『ああ、間違いない。マスターだね』
『君の見聞色?そんな便利なものがあったら日常生活も楽そうだ...
まさか初めて効果を実感するのが隠れる時だとは思わなかったけれど』
黄猿
不平と皮肉。
この街に入っていきなり召喚された時には随分と難儀な英霊を引いたもんだと思ったけどねェ〜〜〜...
これはこれで、案外付き合いやすかったりするもんだよォ〜〜〜〜〜
「そうはいっても人の心まで完全に見通せる訳じゃないからねェ〜〜〜」
「君くらい素直に言葉に出してくれるとわっしも随分楽なんだけどねェ〜〜〜」
『不敗の青年』 『違いない、世の中の不平不満を全て集めてみれば民主主義は十二分にも働くだろうね」
黄猿
うん、性格の相性は悪くないねェ〜〜〜
でも…………
『不敗の青年』
『とはいえ、叶えちゃいけない願いと叶えても良い願い位は早めに見繕っておきたい所だ
マスターには悪いけど僕はそういう戦い方しか出来なくてね...』
黄猿
「………」
わっし、これで勝てるのかねェ〜〜〜?
そう言ってわっしが嘆息したのを『読み通した』ようにヤンは言ったよ
『不敗の青年』
『……大丈夫さ、マスター』
『僕は完全に勝った事こそあまりないけど
━━━━━負けた事は殆ど無いんだよ』
松坂さとう
ここは、あるマンションの一室。
松坂さとうという少女が"独り暮らし"をしている……というていで、叔母から借りている部屋だ。
内装は、少女が住んでいるというのにも関わらず質素な造りとなっており。
特にこれと言って特色のあるものはない。
いや……。
"少女らしくない部屋"という、異質がその部屋内には、存在した。
そして、よく目を凝らすと。
この部屋の、ある扉にだけ……。
頑丈な鍵が───────。
ガチャッ。
玄関の扉が開く。
「ふぅ……ただいま~」
誰もいないということになっている部屋に、声を掛ける少女……松坂さとう。
バイト帰りということもあり、少し疲労が見える。
noname トトトトト…
神戸しお
「おかえりー!さとうちゃんー!!」
部屋の奥から、ここにはいないはずの、小さな小さな女の子が、さとうのもとへ走ってくる。
松坂さとう
「ふふふ♪ただいましおちゃん~!」
玄関を閉じ、鍵を締めた後に、しおを抱き締め受け止める。
……………。
外の世界は、なんて汚いんだろう。
苦いものばかり。
見たくないものばかり。
表面ばかり見繕って
中身は、ドロドロ。
辟易する。
苦い……
苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い……。
……こんな世界にも、私だけの光が、ここにある。
神戸しお 「えへへへ~!」
松坂さとう
ああ………。
なんて無垢で……。
なんて綺麗な瞳で……。
なんて、甘い存在なんだろう……。
この時だけ私は、外の世界を全部忘れることができる……。
神戸しお 「すぅ……すぅ……。」
松坂さとう
時刻は0時。
晩御飯に風呂を済ませ、しおを寝かし、さとうはというと─────。
リビングで、端末の"ある情報"を見て……。
「……………………。」
私だけの、甘い空間、夢のような一時。
誰にも邪魔は、させない。
……。
「私は………」
………この戦いに勝って。
私だけの、"ハッピーシュガーライフ"を─────────。
マルクト
魔術研究会社。
独自なアプローチで魔術やサーヴァントについて研究しているとある社。
そこの一室で、大事そうにメモ帳を抱える彼女が飛び跳ねていた。
彼女の近くのテーブルには、一つ。
質素な部屋には似合わないものが置かれていた。
それはぼろぼろになった店のポスターのようで。
「…………」
「……ふふ!」
「やったぁ~~!!かの有名な聖杯戦争!
それに参加するための……触媒!」
ちらりとそのポスターを見る。
「……他の人たちには内緒です、やっと手に入れちゃいました!」
そのことが嬉しいのか飛び跳ねている。
……疲れたのか、ぜえぜえと息を切らす。
「……」
「これを使い、私が参加すれば……」
「……きっと、皆さんも私の技術を認めてくれるはずです」
……そのためには……私は…
…頑張らないと…
聖盃戦争、前夜…
noname
ある、裏の顔を持つ教会の敷地内に、突如虚空から電流が走った。
その稲妻はどんどん広がり…
空に黒い穴を形作る。
その中から、巨人とも見まごう異形の腕が、そして機械の瞳が見える。
ターンX
グググググ…
その黒い穴をこじ開けるように、機械の巨人がそこへ現れる。
異形の腕をカチカチと鳴らしながら、ゆっくりとこの地へ足を伸ばし、踏み入れた。
「ハハハハ!!!ついに……ついに来たぞ!!!」
その機械の巨人は、頭の中から声を発する。
「あの忌まわしき繭に包まれてから何年かァ!!!」
「ロラン・セアックのあの繭から!!!このターンXの並行世界の運用を行う機能で!!!わざわざ異なる世界まで逃げてきたというのだ!!!」
機械の巨人は大袈裟に手振りを行い、異形の腕を振り上げる
「この世界の下調べは!!!既に行ったァ!!!」
機械人形はふわりと浮かび上がり、天を仰ぐ
「ククク、魔術、魔法!死徒に真祖!英雄たちに宇宙生命体!さらに星に自我とは!そのような御伽噺が存在する世界があるとはなぁ!!!それに黒歴史の彼方に消えたはずの西暦とはァ!!!」
「では手始めにィ!!!この世界における小生の誕生祝いだァァァァ!!!!!」
異形の腕から光の剣を放ち、目の前の教会に突き刺す
「黒歴史のォ!!!異端狩りのカトリックゥ!!!」
「小生に信じる神はいないが!!!その力!!!貰っていこう!!!!!」
闇夜に、光の剣の輝きがその巨体を照らす
全くの異世界からの介入、この世界の科学では説明のつかないその力
無論、この世界はその「異端」を見逃さない
しかもこの事態だ。
所謂「エリート」が送られてくるのも早い。
だが、その機械人形のパイロットは、それを知り、口角を吊り上げた。
ギム・ギンガナム
「来るがいい!!!聖堂教会!!!」
「このギム・ギンガナムとターンXが相手だァァァァ!!!」
noname
…
……
………
ターンX
質量を無視し、人間大と化したターンXが、先切り裂いた青い布を投げ捨てる。
「フン…この程度か、たわいもない」
もはや辺り一面焼け野原と化し、生きるものはこの機械を纏った男以外いなかった。
ギム・ギンガナム
ターンXを元の大きさに戻し、そこから飛び降りる。
彼は、先ほど切り捨てた相手から何かを奪い取る。
彼が手に取ったのは、小さな十字架のようなもの。
見た目は何か本のページのようで、実際材質はその通りだった。
「これが世に聞く黒鍵という奴か。フハハハハハハハ、問題は小生がこれを扱えるかだが…」
彼はそれを指で挟み、振り抜いた。
次の瞬間にはそこから刃が出ている。
「…小生ならば、当然か」
彼はそのまま機械人形へ乗り込み、その場から飛び去る。
その際に広がった虹の翼は、まるで月の光のようで…
noname
聖杯戦争前夜、教会襲撃から数時間…
月の光を纏いし蝶は、英国・ロンドンに降り立っていた。
ターンX
ゆらりと身体を揺らしながら、空へと現れる。
その姿は、まるで神話の一場面のような雰囲気を醸し出していた。
「やあやあやあやあやあ、魔術師諸君!!!」
その頭部から声が響く。と共に、その巨体は大袈裟に、訴えるように腕を振る。
「小生はコレクト・センチュリーよりやって来たギム・ギンガナム!!!交渉がしたい!!!」
交渉とはいうが、それはまるで武力をちらつかせた脅迫であった。
「要求は単純だ。近く行われる儀式、それに利用できる黒歴史の英傑たちの遺物!それをちょいとこのギム・ギンガナムに譲ってほしいのだ」
この派手さ、謎の機械人形、それに意味不明な単語の数々。
その場にいた魔術師達は、彼が何なのか図りかねていた。
ただのバカか、それとも…確かなのは、彼が魔術についての知識を持っていることくらい。
「抵抗するのならば…このターンX、最強の黒歴史の力慎みはせんぞ」
だが無論、このような輩の要求に従うような勢力は少なくとも…
この世界には存在しないだろう。
その巨体に、攻撃が突き刺さる。
…違う。
突き刺さっていない。受け止められている。
見えない力に。
「フハハハハハハハ!!!I・フィールドである!!!」
次の瞬間その巨体は異形の右腕から光剣を発し、振るう。
「警告はァ!!!したはずだァ!!!!」
noname …………
ターンX
またも、その巨体が立っていた場所は焼け野原となった。
その圧倒的な火力、圧倒的な防御力、寄せ付けるものなど何もないと言わんばかりに。
ギム・ギンガナム
「…なるほど、これは良い」
焼け野原と化したその場から、一つ焼け残ったものを持ち上げる。
持ち上げたそれには、紋章がひとつ。
ギム・ギンガナム
「この紋章…小生もまた見たことがある…」
「確か黒歴史の悪魔とかいう!!!」
「これは貰っていく!!!このギム・ギンガナムの名の元に!!!」
彼はそれを持ち、再び巨体へ乗り込む
ターンX
蝶は再び羽ばたき、闇夜へと消えていく
全ては、自らの主人の目的の為に…
時臣
スキルやアイテムは「公開」しない限り基本的にすべて効果は発揮しない
なので効果を発揮したいときは順次公開するように
1ターン目
ターン開始時
APをまず回復する。全員陣営の数だけAPを得るといい。広い人脈がないかぎり、基本的に2のはずだ
私はあるので3だ
system [ 時臣 ] AP : 0 → 3
ミーシャ わかった
system [ マルクト ] AP : 0 → 3
system
[ 松坂さとう ] AP : 0 → 2
[ 黄猿 ] AP : 0 → 2
[ ミーシャ ] AP : 0 → 3
[ 黄猿 ] 魔力 : 0 → 4
[ 黄猿 ] 令呪 : 0 → 3
[ ギム・ギンガナム ] AP : 0 → 2
時臣
では
ここでサーヴァント依存で行動値がかわる。栄えある行動値7、最速はアサシンである
アサシンのマスター、行動宣言を
●手番で出来る事
全てで判定で成功しないと空ぶって何も起きない。
・襲撃 特定陣営を襲撃して戦闘する。
・調査 サーヴァントかマスター1体の情報を得る。「アイテム」「スキル一覧」「ステータス一覧」「真名」「宝具」から調査項目を選ぶ。自分だけ知れる。
・交渉 同盟の提案や情報交換を行う。判定に成功したらマスター1人に対していくらでもやっていい。
・休憩 魔力を2点追加する。
手番が終わったら1APを消費して行動済みになる。
行動済みの陣営しかいなくなったらまた行動順の最初から順番に手番を行う。
『不敗の青年』
『じゃあ取り敢えずは調査を行おうか』
『なに、人というのは証拠を残して歩く生き物だからね
少しメディアを見るだけでも情報は集中しているものだよ』
ペテン師:手番を消費して使用する。自分の知らない情報を2つ得る。
時臣 では情報欲しい奴に直接秘匿うって抜いておいで
バーサーカー
「ミス・さとう」
「とっておきの情報だぜェ……?」
松坂さとう
「……来ましたか、バーサーカー」
暗い一室。
満月の光が窓から差し込まれた、その部屋にて現れた……"巨体"。
そして、"バーサーカー"より受け取ったその情報を一読。
「……へぇ、なるほど……"優勝候補"のサーヴァントの真名はこれですか……」
「そうなれば………ふふ」
「対処は容易いですね」
バーサーカー
「クククク……!!」
「マスター……とっとと俺に教えてくれよ……」
「"敗北"ってやつをよォ……!!」
松坂さとう
「……………。」
……はぁ。困ったものです。
私としましては……ゆっくりと戦況を見てから動きたかったのですが……。
……とんだハズレを引いてしまいましたね。
………"狂戦士"とあれば……もう……制御は、不能。
「……優勝候補を叩く方向から、行きましょうか」
バーサーカー
「ククク……!!クカカカカカカカカ!!!!」
影が、その巨体の顔を隠し。
そして、その満月の光が、徐々に、時と共に動き。
その顔が、映し出される────────。
バーサーカー 「ンフフフフフフフフフッッ……!!!!」
松坂さとう
………苦い。
なんて苦いんだろう。
この世の"凶悪さ"を詰め込んだような、そんな存在……。
この戦いが終われば、とっとと切り捨ててしまいましょう。
「……ですがバーサーカー」
「"管理者"が、キャスター陣営によって壊滅させられたことは、ご存じですよね」
バーサーカー
巨漢は、ニヤリと笑う。
「喰らい甲斐がありそうだぜ……」
「お~~~っと、嬢ちゃん」
「アンタの言いたいことは、俺にはお見通しだぜェ……?」
「んなことは理解(わか)ってんだよッッ!!ハハハハハハハッッ!!!」
「俺も真正面からぶつかろうとは思っちゃいねェさッッ!!!」
松坂さとう
………。
うわ、唾が飛んだ……。
「……ええ、分かっているのであれば、十分です。」
「……これより他陣営と接触……同盟を結びたいと思います」
バーサーカー
ニヤリと笑う。
「賢い嬢ちゃんは、嫌いじゃねェぜェ」
「その顔だけは気に食わねェけどなァッ!!ハハハハハハハハハッッッ!!!」
狂笑の中、巨漢は霊体化し、消えた。
松坂さとう
「…………ふぅ。」
「さて……向かいましょうか」
「行ってくるね、しおちゃん」
そうしてさとうは、シュガールームから、戦地……いや、地獄へ、踏み出した。
[マルクト]
マルクト
……管理しなくては、落ち着かせなくては。
「……はぁ、はぁ…」
……セイバーの陣営。
あれがどうなったのかの末路を、見てしまった。
”不幸”にも、たまたま出くわしてしまっただけなのに。
運が悪かった、いや……
命さえもリソースにしてしまう、それが戦争と言われる所以なのだと。
…知ってしまった。
noname
「…だいじょーぶ?」
部屋の隅から、声が聞こえる。
マルクト 「……ええ、大丈夫ですよ。…アーチャー」
noname
「…それならよかった、でもよーく聞いてね!」
「偉業をなす人っていうのは、1人だけがどうにかするんじゃないの!」
マルクト
「………」
「ですが…私はこの戦争を勝ち取るために一人で成すことが意味があるのだと……」
そうだ、私は…この戦争に勝ち取り、努力を、実力を見せる必要がある!
noname 「うん、でも…死んじゃうよ?」
マルクト
「………っ」
ぞわりと鳥肌が立つ。
……あの時の光景を思い出したからだ。
noname
「まあ、死ぬまでもいかなくても…」
「勝つことだって難しいかもしれないんだしね~」
マルクト
「………」
…不安、そして……恐怖。
自信は掻き消えて。
「………いえ、あなたの言いたい事はわかりました」
メモ帳を開く。
…そこには、今回の戦争の情報を。
……こうなれば、ここの誰かと……
手を取ることが必要になりそうですね…
ミーシャ
…
寂れた道の先、冷たい一つの家
人目を憚るような一軒で、少女は息を潜める
全ては、繋がってしまった
人聞き、さらに人聞きだが
ここで策される、一つの"戦争"
それは、既に始まっていて
…私も、その中の一人なのだ
「…確かめるのは、済んだ」
「予感は、本物だってのも、わかった」
「…じゃあ、これから、するのは」
「………」
俯き、声が詰まる
殺せ、と
私が、生きるなら
殺せ、と…
???
「言ったはずだ」
「お前も、一人の魔術師として扱われる、と」
闇の中、声が響く
ミーシャ
「…」
「覚えてるよ」
「………」
「…"ライダー"」
???
カツカツ、と
姿を表す、一人の
【頭蓋砕き】
黒尽くめのサーヴァントが、そこに居た
「ならば」
「生きるべきは、魔術師のやり方だけだ」
「…それも、覚えている筈だ」
ミーシャ
「……魔術師の、やり方」
ぼろ布を解いて、腕を露わにすると
そこには、そのサーヴァントの掲げるマークと同一の紋章が浮かんでいる
「…」
「殺して、奪ってでも」
「証明する事が、やり方だとしても?」
【頭蓋砕き】
「…お前も、俺も」
「それをしなければ」
「奪われるだけだと、わかるだろうからな」
ミーシャ
目を閉じて、拒絶したいと祈っても
記憶は、その言葉を肯定し
この一つの家から
奪われた幻影を
壊された面影を
そこに色褪せないまま見せていく
【頭蓋砕き】
「…マスター」
「戦え、そして」
「生きろ」
そう伝えて
黒尽くめを闇に溶かして、もう一度姿を消した
ミーシャ
「…私には」
…そう、私には
祈ってもらえる、権利など…
時臣 ランサー!
ギム・ギンガナム そういえば小生の手番だったァ!!!
時臣
いいRPだから見ごたえもある!
お前は誇りだ!
行動宣言どうぞ!
ギム・ギンガナム 襲撃したいなァ!!!この状態からできるか?
時臣
できる!!
誰を狙う?
ギム・ギンガナム
そうだな…
choice[オジキ,シュガー,トッキー,ケンプファー,無能] (choice[オジキ,シュガー,トッキー,ケンプファー,無能]) > 無能
マルクトォ!!!お前だ!!!
時臣
よし、では戦闘だ!
襲撃側:ギンガナム
防衛側:マルクト
まず戦闘開始時処理を行う
戦闘開始時につかいたいスキルがある場合はここで公開だ
双方宣言どうぞ
なければなしだ
マルクト !
時臣 二人とも戦闘開始時の宣言はあるか? なければ襲撃側からまず処理する!
マルクト ん~、ないですね!
時臣 ギンガナムはあるか?
ギム・ギンガナム 「連携攻撃」を使っても良いかぁ!?
時臣
いいぞぉ!
では公開!
「連携攻撃」 襲撃時、サーヴァントがいるならサーヴァント1体の筋力を1ランク、魔力を2ランク上げる。
では襲撃側の処理にはいる
まずサーヴァントのステータスを公開せよ!
ステータスはこれで全公開となる!
ギム・ギンガナム
来い!!!我が最強のしもべ!!!
黒歴史の英傑たる機甲兵よ!!!
ランサー 筋力C+ 魔力E 敏捷C+ 耐久E 幸運E 宝具D
時臣
すばらしい!
筋力が連携攻撃であがっているな、今はBだ
B+だな
ギム・ギンガナム フハハハ!そうであったァ!!!
時臣
問題なぁい!
では襲撃側、攻撃は「攻撃:筋力」でいいな?
ギム・ギンガナム 無論!!!
時臣
よろしい!
追加でスキルを公開したり魔力をぶちこんだりはあるか?
「攻撃:筋力」 襲撃時に選択可能。筋力が防衛側の耐久以上なら勝利する。未満なら敗北する。
なければ防衛側の処理にうつる!
マルクト む…!
ギム・ギンガナム 必要ない!
時臣
では防衛側!
サーヴァントのステータスを公開せよ!
マルクト ……お願いしますね、私の…サーヴァント…
アーチャー
はいはい、任されましたけども!
筋力E 魔力A+ 敏捷E 耐久D 幸運C+ 宝具E
このままじゃ負けてるねぇ~!
ランサー この決闘、引いた方がいいぞお嬢さん!
時臣
敏捷はランサーが高いのでイニシアチブ差もつく
ランサーの筋力は実にA+!
このままではボッコボコだ
アーチャー ふぅむ……
時臣 対応して魔力追加やスキル公開はあるか?
アーチャー 私はね~、いつでも全力ってのがモットーなんだ!
時臣 ほう!
アーチャー 例え…相手がすっごい大きい相手でも、私は勝つ!
ランサー その気概…どうやら先の言葉は侮辱だったようだ!
アーチャー
ふふ!
宝具を使っちゃおう
ランサー !
時臣
!
宝具を切るか、いいだろう、公開せよ!
アーチャー
・宝具:「団欒のドッペル」
「防御系」
防衛時に使用可能。味方陣営が勝利し、勝利を2点獲得する。
宝具ランク未満の幸運ランクしか襲撃側が持たない場合、襲撃側のサーヴァント1体の全ステータスを永続的に1ランク下げる。
時臣 では魔力を3点支払え!
system [ マルクト ] 魔力 : 5 → 2
ランサー これはッ!
アーチャー いーからいーから、倒されちゃいなよッ!
時臣
宝具ランクが幸運に届いていないのでステータスダウンはおきないな
襲撃側、対応して何かするか!
宝具効果なので対応するなら宝具をきるしかない!
ランサー 緒戦で花をへし折られるわけにも行くまい!!!
時臣 !
アーチャー !!
ギム・ギンガナム 宝具解放!
ランサー 『破壊槍・神槍(デストロイヤーランス・グングニール)』!!!
アーチャー ……あれは……!?
ランサー
ランク:D 種別:対人宝具 レンジ:18mくらい 最大捕捉:1人
ランサーの持つ巨大な槍。貫く事よりも砕き破壊することを目的とする、P.D.世界の戦闘というものを良く象徴する武装。
こんな神秘もへったくれもない科学武器だが、異世界における300年前の機体であるということ、また同タイプの武器がグングニールと呼ばれていることから謎に神秘を得ている。
襲撃時に使用可能。味方陣営が勝利し、勝利を2点獲得する。
宝具ランク未満の幸運ランクしか防衛側が持たない場合、防衛側のサーヴァント1体かマスター1人を消滅させる。
時臣 なんと!
ギム・ギンガナム
さて…魔力勝負なら小生は不利なのだがね
流石に意気揚々と挑んだ緒戦で負けたくはないのでなァ!!!
時臣 イニシアチブがついてるから宝具ランクはCにとどいている、このままでは……いきなり消滅だ!
マルクト ……とてつもない…魔力です……!?
ギム・ギンガナム くらうがいい!!!黒歴史の真髄を!!!
時臣
いや幸運Cだったなアーチャー
負けるだけで済むわ
ランサー そうだね
時臣 防衛側、どうする!
アーチャー わかった
時臣
追加できるか!
ではギンガナム、魔力を3消費せよ!
マルクト んん~~……相手も出されちゃきつそうですね
system [ ギム・ギンガナム ] 魔力 : 4 → 1
マルクト 仕方ありません、通しましょう
時臣
では戦闘終了! 勝者ギンガナム! 宝具勝利なので勝利2点獲得!
敗者マルクトは敗北を1獲得せよ!
ランサー 見事だったァ!!!お嬢さん!!!
system [ ギム・ギンガナム ] 勝利 : 0 → 2
アーチャー
……アーチャーが呼び出した、豚のようなナニカがその巨体に火を放つが
その巨大な槍によって打ち払われてしまう。
system [ マルクト ] 敗北 : 0 → -1
ランサー このボードウィン家のガンダムフレームにして誇り高き騎士、君に敬意を表する!!!
時臣
すばらしい!
じゃあRPはもっとしたかったらタブでやってこい
メインの処理を続ける
アーチャー わかった
ギム・ギンガナム 強い武人は嫌いではない!!!
noname 現在
ギム・ギンガナム
「ターンXは休眠中だ、当分動けやしない」
借りた部屋で、足を組みながらその男はくつろぐ
ランサー 「だから、この俺を運用していると言うのか」
ギム・ギンガナム
「その通りだ、黒歴史の英雄よ」
ニヤリと笑い、その騎士を眺める
「その力…先の小娘との戦いで見させてもらった。流石だ」
ランサー
「あのお嬢さんも油断できる相手ではなかった」
「この状況、容易くどうにかなるものではないぞ」
ギム・ギンガナム
「あぁ…あの女…黒歴史の映像で見たような…」
男は思考を巡らせる。
月で見た映像に確か、彼女と似たような人物が…
「確かファイル.P.M.5892の映像にアイツのような女が写っていたような…いなかったような」
膨大な黒歴史の映像を彼はほぼ全て記憶している。それだけが過去の戦いや歴史を彼に教えてくれるものだったから。
「ああ、思い出した、確か名前は■リ■、写っていたファイル名は……」
「L■■■■■■ C■■■■■■…」
「……まあ、そんなことはいい。考えるべきはこれからの身の振り方だ」
椅子から立ち上がり、腕を振り上げる
「この英雄達が集いしこの場で、このギム・ギンガナム、できる限り多くの猛者と剣を交えることを望む!!!」
ランサー 「…マスター、アンタは戦えればそれで充分なのか?」
ギム・ギンガナム
「何、小生とて戦いだけを望む人間ではない」
「ただ…今のこの環境を楽しんでみたいのだ。我が弟との感動の再会の手段について考えるのは、それからでいい」
ランサー
「そうか…俺もまた…」
ランサーは自らがここにいる理由を自分に問う。
それは……
奇しくも目の前の男と同じ、強者との決闘だった。
主人を守れなかったあの日。
赤い戦乙女に、あの金髪の男に手も足も出なかったあの屈辱。
俺は戦わなくてはならない。
腕を上げなければならない。
主人がまた、自分を必要とする時の為、強くならなければならない。
その為には…
この戦いで、英雄達と戦うことこそが…
「…俺もまた、それを望んでる」
ギム・ギンガナム 「そうか、では我らの闘争本能の赴くままに」
時臣
続けてアーチャーの手番だ
手番宣言をせよ!
マルクト では、交渉しましょう
時臣 まず判定だな
マルクト
おっと
2d6=>10 (2D6>=10) > 7[6,1] > 7 > 失敗
時臣
🌈
魔力追加するか?
マルクト
🌈
まあ…しますか
時臣 では1点に月1d6ふえる
マルクト ではまず1点
時臣 魔力消費どうぞ
system [ マルクト ] 魔力 : 2 → 1
マルクト
1d6+7 (1D6+7) > 4[4]+7 > 11
ヨシ!
時臣
成功!
じゃあ好きな陣営に秘匿とばせ
RPなどはタブで行う様に
マルクト わかりました
時臣 次
マルクト
「はぁ……あれが、サーヴァントの戦い…!」
圧倒的な魔力のぶつかり合いを目にし、なんとか退散したが代償は大きく。
「……凄まじいものでした……が」
松坂さとう
月夜の中、1人の少女が、靴音と共に、マルクトの元へ歩む。
カツ、カツ、カツ、カツ。
そして、拍手。
パチ、パチ、パチ、パチ。
「大健闘でしたね」
マルクト その靴音、そして乾いた音に顔を上げる。
松坂さとう
「"マルクト"さん」
ニコ、と笑う。マルクトの名を知る少女。
マルクト
「………あなたは」
……メモに記載されていた少女…これは。
松坂さとう
「初めまして、バーサーカー陣営……松坂さとう、という者です」
深く、会釈する。
マルクト 「…初めまして。私の紹介は…必要ないでしょう」
松坂さとう そして、静かな表情で、マルクトの目を見る。
マルクト その目の色は焦燥感、不安が入り混じっている。
松坂さとう
「………マルクトさん、そう怖がらないでください」
ニコ、と笑い。
マルクト 「……見ていただけなら、わざわざここに来る必要もないでしょう」
松坂さとう
「私は何も、貴女にトドメを刺しに来たわけじゃありませんから」
「ええ、もちろんです」
マルクト 警戒心はあるものの、しかし話は聞くように。
松坂さとう
「"賢い"貴女でしたら、分かるんじゃないですか?」
「本来であれば、ズタボロの貴女は……私の手にかかれば……ねぇ?」
妖艶な笑みを浮かべる。
マルクト 「…………」
松坂さとう
そうして、手を差し伸べる。
「ですが、"今は"非合理的、ですね」
マルクト 「…………そういうことですか」
松坂さとう 頷く。
マルクト
一人では、不安なのだ。
…だからこそ…私は動こうとしていたのではある、が。
松坂さとう
「ええ、今現在……キャスター陣営が強力です、戦況を見れば明らかでしょう、優勝は誰が見ても、時臣さんが勝つ、そうなりますよね?」
淡々と、そう説明する。
マルクト 「……そうですね、今は小競り合いをしている場合ではないでしょう」
松坂さとう 「……っと」
マルクト そう、今は。
松坂さとう
ふと、遠くを見つめる。
聞こえてくる、"男の声"。
マルクト 「…………」
松坂さとう
『やあやあやあやあやあ、魔術師諸君!!!』
『小生はコレクト・センチュリーよりやって来たギム・ギンガナム!!!交渉がしたい!!!』
………なるほど、これは……大変自信のあるお方、ですね。
マルクト
それに耳を傾ける。
……なるほど、先ほどの……
松坂さとう
今私の目の前にいる少女、マルクトさんを破った男……大火力で戦場を制圧する彼は……なるべく、敵には回したくないですね。
「……おっと、話が逸れてしまいましたね」
「単刀直入に申し上げましょう」
「私と同盟を組みましょう」
ニッコリと、笑う。
マルクト 同盟。
松坂さとう 「そして、時臣さんを潰しましょう」
マルクト ごくり、と唾を飲んで。
松坂さとう
「アレは……邪魔です」
赤い瞳が、満月に照らされ、妖しく光る。
マルクト
……自らの力を誇示する。
それだけが…私の参加する理由だ。
「………」
「………構いません、例え数刻だとしても…あなたと手を組みましょう」
松坂さとう
ニコ。
「良きお返事です」
マルクト
……逆に言えば。
これを断ったらどうなるか。
その結果が見えないほど、見通しが悪いわけではない。
「……では、あくまで同盟ということで…
不干渉でいましょう」
松坂さとう
「ええ、信頼は不要です」
「利用しましょう、お互い」
マルクト
「……ええ」
……悔しいけれど、立場は向こうの方が上…
なら、私は……手を取るしかない。
松坂さとう
「───では、まず私は……様子を見てきます」
そうして、さとうは踵を返し、闇夜へ消えて行った。
マルクト
「…………」
それを見送っていく。
……風が吹く、その風はあまりにも冷たく。
……安心できるような場所に自分は位置していないのだ。
……それが身に染みる。
ならば、ならば……
私のすることを、するだけだ。
松坂さとう
時臣 ライダー!
system
[ ギム・ギンガナム ] AP : 2 → 1
[ マルクト ] AP : 3 → 2
ミーシャ
!
…
どうしたものか、取り敢えず地盤を固めたいけども…
まあここは同盟とか目指すのが良いかな
時臣 よろしい、続けて処理せよ
ミーシャ
と、言うことでライダー
力を貸して
【頭蓋砕き】
わかった
【仮面の錦旗】
仮面に由来するスキル、その仮面はいずれ誰かに受け継がれ新しい【頭蓋砕き】として新たなる錦の旗に変わり戦を導いたと言われる。
手番を消費して使用する。マスター1人を対象にする。判定に成功したらそのマスターと同盟になる。相手は断れない。
時臣
!
強制同盟だ~!
【頭蓋砕き】 対象はどうする
時臣
・同盟
同盟を組んでいる陣営は全部同一の陣営扱いになり、APの計算などもまとめて行う。
戦闘時は同盟全員が強制参加になる。
ミーシャ
…有力そうなのはランサーとキャスターだけども後が怖いし
よし、さっき会ったおじさんにしよう
と言う事で判定だ
時臣 よろしい
黄猿 !
ミーシャ
2d10+1>=10 判定 (2D10+1>=10) > 13[5,8]+1 > 14 > 成功
間違えた
2d6+1>=10 (2D6+1>=10) > 10[5,5]+1 > 11 > 成功
よし
黄猿 ホ〜!
ミーシャ 同盟よろしくね?
時臣 では二人は強制的に同盟となる
system [ ミーシャ ] AP : 3 → 2
黄猿 なんだか悪いねェ〜〜〜
時臣
同一陣営になったので黄猿のイニシアチブがさがる
低い方にあわせる
戦闘時は強制参加だ
同盟はターン終了時に継続・破棄を選べるぞ
また、同一陣営はAPを共有する
だから調査に有利なスキル持ってる奴に一杯動いてもらうとかも可能だ
『不敗の青年』 『この場合は任意で情報は渡していい訳だね』
時臣
ああ。情報の受け渡しは同盟内では手番を消費せず行っていい
かいとくか
ミーシャ
闇の中、二人並んで先程の場所に
今度は明らかに、その態度の気弱さを払って
黄猿
「ホテルにチェックインも済ましたし...っと
おやァ〜〜〜〜?さっきのお嬢ちゃんだねェ〜〜」
ミーシャ
「どうも、"黄猿さん"」
ツテで聞いた名前をそのまま
黄猿
見知った顔に笑顔を向ける
仲良くするのはまちがいじゃないしねェ〜〜〜
!
ミーシャ 「しっかり泊まれたようでなによりです」
黄猿 「……殺し合いだって言ったのにねェ〜〜」
ミーシャ
「…だからですよ」
「出来るだけ、血を流さず」
黄猿 「………」
ミーシャ
「生きて、終わらせるなら」
「…手早く、そう出来る道を探したかったので」
「…でしょう?」
不意に同意を求める、それは黄猿ではなく
【頭蓋砕き】
「…それがお前のやり方なら、そうだ」
横から現れる、黒尽くめの誰かに
『不敗の青年』 「………おやおや」
ミーシャ 「どうも」
『不敗の青年』
「どうも」
気の抜けた、覇気のない男が返事を返す
【頭蓋砕き】
「探り合った仲だな、男」
その返事に返しつつ
黄猿 「出てきちゃダメじゃないのォ〜〜……」
ミーシャ 「…意外と反抗的なんですね?」
【頭蓋砕き】 「或いは…」
『不敗の青年』 「ああ、不平不満を言える体制にあるってことさ』
【頭蓋砕き】 「…そうか、なら好都合だ」
『不敗の青年』 『お互いに協力し合わなきゃいけない分、妥協する部分は妥協する』
ミーシャ
「…なら、これも妥協で構いませんかね?」
「今ここで殺し合うより」
『不敗の青年』 『最大多数の幸福というのは最高からは生まれないものなんだよ』
ミーシャ 「手を組む方が、上手くいきそうですから」
『不敗の青年』 『そうだね、まぁ私は構わない』
【頭蓋砕き】 「…気を張るほどでもなかったな」
ミーシャ
「…貴方は?」
黄猿に視線を向けて
黄猿 「...お嬢ちゃん」
ミーシャ 「ええ」
黄猿 「アンタ、長生きはできないかもねェ〜〜…」
ミーシャ 「…元より、生き易い身では無いので」
黄猿
「どっちつかずっていうのは自分に自信があってこそやるもんだ」
「誰かを頼るのが第一なら」
「死ぬよォ〜〜〜」
ミーシャ
「死して終わるなら、その時です」
「"殺し合い"でしょう?」
「出来る手を使うしか無い、この身ともう一人だけなら、ええ」
『不敗の青年』
『もういいだろう、これ以上は時間の浪費というものさ』
割って入る
ミーシャ
「…」
息を吐き、呼吸を整えつつ
【頭蓋砕き】 「…ああ、断る気は無いと見て良いか」
『不敗の青年』 『結論を変える気が無いなら強行的に行くよりも少しずつ説得していくしか無い』
【頭蓋砕き】 「なら、任せよう」
『不敗の青年』
『ああ、僕らだってあまり人を殺したくは無いんだよ
お互い軍人なんだけどね』
【頭蓋砕き】 フードを深く被り、姿を隠しつつ
ミーシャ 「…私もですよ」
黄猿 「………」
ミーシャ
「殺すのはお仕事であって、趣味では無いのでしょう?軍人というのは」
「なら、仕事にならないようにするだけです」
黄猿 「そういう事だねェ〜〜〜」
ミーシャ
「少なくとも、私は…」
「趣味でもなければ、そういった物とは縁が無いので」
…尤も
此処では、酷く名が広まってしまったのは
今になって、痛い所だけど
黄猿
「それじゃあ勝つ為に…まずは…」
一呼吸を置いて
「わっしも土地勘が無いから、一緒に道案内がてら偵察に行くとしようかねェ〜〜〜」
ミーシャ
「…構いませんよ」
「では、改めてよろしくお願いします」
『不敗の青年』
『ああ、こちらこそ
道すがら紅茶の美味しいお店があると良いんだけどな』
ミーシャ
「…時間があれば、そちらも」
「私は此処では…顔が広いので」
…彼らが、それをカバーできると良いのだが
黄猿
「わっしはみそラーメンがいいねェ〜」
…戦わないと生き残れないからこそ、どっちかは選べるといいんだけどねェ
時臣
では私の手番だな
早速だが私も宝具をつかおう
・「螺湮城教本:裏頁」
自分の手番で使用可能。そのターンの間、任意のマスターかサーヴァント1体のステータス1つをEXランクに変更する。
宝具ランクがB未満だと使用できない。宝具ランクがAなら2つ、EXなら3つをEXランクに変更する。
ステータスを公開しないと使用条件を満たしているかわからないので公開する
『キャスター』
筋力:E 魔力:E 敏捷:C 耐久:D++ 幸運:D+ 宝具:B
魔力をこのターン中EXに変更する!
私の魔力をな
キャスター 「時臣様……準備が整いました」
時臣
「うむ……では、進軍するとしよう」
「優雅に、そして」
「――完璧にな」
時臣
魔力:EX
system
[ 時臣 ] 魔力 : 7 → 4
[ 時臣 ] AP : 3 → 2
時臣
では次
バーサーカーの手番だ
松坂さとう
わかりました
・襲撃 特定陣営を襲撃して戦闘する。
時臣
!
どこにくる?
松坂さとう 時臣さん
時臣
きたか
いいだろう
松坂さとう ええ、貴方は私の夢には、邪魔なんですよ
時臣
「早速か、まぁいい」
「既に準備は整った、迎え撃とう」
バーサーカー 「ハハハハハハハハッッ!!!存分に暴れさせてもらうぜェッッ!!!!」
時臣
「バーサーカーか……我が魔術要塞に手出しができるかな?」
戦闘開始
松坂さとう
「……お願いしますね、バーサーカー」
「策士」 戦闘時、『真名』を知っているサーヴァントが敵陣営にいる場合、一体につき2点の魔力を得る。この魔力は戦闘終了時に失われる。
時臣 いいだろう
system [ 松坂さとう ] 魔力 : 3 → 5
時臣 臨時の追加魔力を得たまえ
松坂さとう
「……もう既に、知っていますよ、貴方のサーヴァントの弱点は」
「狂瀾」 襲撃すると魔力を2点回復する。
時臣
!
襲撃ビルドだぁ~!
system [ 松坂さとう ] 魔力 : 5 → 7
バーサーカー
「お互い楽しくやろうぜェ……?」
「狂化」 全ステータスが2ランク上昇する。戦闘時の魔力追加によるステータス上昇効果が全て2倍になる。
筋力C、魔力E、敏捷E、耐久B、幸運E、宝具E
時臣 筋力がAまではねあがる!
バーサーカー 筋力C→A、魔力E→C、敏捷E→C、耐久B→A、幸運E→C、宝具E→C
時臣 !
バーサーカー 「卑怯」 ターン開始時に使用する。『真名』を知っているサーヴァント1体を対象とする。そのターンの間、そのサーヴァントと戦闘する場合、自分のステータスを全て1ランク上げる。
時臣 さ、さらにあがるだと!
バーサーカー
筋力A、魔力B、敏捷B、耐久A、幸運B、宝具B
魔力…1点使わせてもらうぜェ…?
宝具B→A
system [ 松坂さとう ] 魔力 : 7 → 6
時臣 まちたまえ、君はバーサーカーだ
バーサーカー
・宝具:「無呼吸打撃」:ランクA
───鍛え抜かれたアスリートの無酸素運動をも遥かに凌駕する攻撃。
───呼吸しなくては攻撃は続かない。だがその呼吸のタイミングこそがわずかな隙、反撃の可能性を産むが、その呼吸が無いため一瞬の反撃も許さない。
襲撃時に使用可能。味方陣営が勝利し、勝利を2点獲得する。
宝具ランク未満の幸運ランクしか防衛側が持たない場合、防衛側のサーヴァント1体かマスター1人を消滅させる。
!
時臣 ランクアップは2点魔力消費、バーサーカーの効果で2倍なので4点だ
バーサーカー
すまんクス
追加で3点減らしておくぜェ
system [ 松坂さとう ] 魔力 : 6 → 3
松坂さとう 「この程度の消耗……造作もありませんね」
時臣 このままだと宝具はきれないな
松坂さとう ええ、もちろん
時臣
宝具な消費3点、バーサーカーなら6点だ
!
松坂さとう 「魔力媒体」 いつでも使用できる。一度だけ魔力を5点追加する。
時臣 なんと!!
松坂さとう もう使っちゃいますね
system [ 松坂さとう ] 魔力 : 3 → 8
松坂さとう
これなら問題ないでしょう?
"優勝候補"さん
時臣 な、ないな……
system [ 松坂さとう ] 魔力 : 8 → 2
時臣 「……! まさか、ここで全てを出し切るだと……!?」
バーサーカー
「ハハハハハハハハハハッッッ!!!!!」
キャスターへ飛びかかる、バーサーカー。
時臣 ぐうう!
バーサーカー
不躾な暴力の嵐。
その拳は
神をも殺すッッッッ
キャスター 「防衛拠点」 防衛時のみ魔力が2点追加される。この魔力は戦闘終了時に失われる。
system [ 時臣 ] 追加魔力 : 0 → 2
バーサーカー 「何ィッ……?」
キャスター
「効率防御」 防衛時、サーヴァントがいるならサーヴァント1体の耐久と幸運を1ランク上げる。
筋力:E 魔力:E 敏捷:C 耐久:C++ 幸運:B+ 宝具:B
「陣地作成」 防衛時は常にイニシアチブを得る。
イニシアチブ効果で幸運Aに到達!
敗北はするが消滅は免れる!
system [ 時臣 ] 追加魔力 : 2 → 0
バーサーカー 「ンヒヒヒヒヒヒヒ!!!!やるじゃねェかッッ!!」
system [ 時臣 ] 敗北 : 0 → 1
松坂さとう 「くっ……!」
system [ 松坂さとう ] 勝利 : 0 → 1
キャスター 「あぶなかったですねぇ」
松坂さとう
策士の効果で2点魔力減ってしまいますので…
「罪の意識」 いつでも使用できる。敗北を1増やし、魔力を2点回復する。
system [ 松坂さとう ] 敗北 : 0 → 1
松坂さとう これで回避します
system [ 松坂さとう ] 勝利 : 1 → 2
時臣
「間一髪だったな……」
「バーサーカー、覚えて置こう」
「――始末しなければな」
松坂さとう
「………」
……やはり、手強い……。
これが、時臣……。
「……また会いましょう」
system [ 松坂さとう ] AP : 1 → 0
松坂さとう
「はぁ……はぁ……」
額に伝う汗を拭い、公園のベンチへ座るさとう。
……なるほど、あれが彼の力……真名さえ暴けば大したことはないだろうと、高を括っておりましたが……。
厄介です……このままでは、確実に……敗けます……。
ああ……苦い……苦い苦い苦い苦い苦い……!!
マルクト そのベンチに、一本ペットボトルが置かれる。
松坂さとう 「っ……!」
マルクト 大したことない、ジュースではあるが。
松坂さとう とっさに、振り返る。
マルクト 「……お見事でした、防戦一方の相手を叩くとは」
松坂さとう
「………」
「貴女、でしたか……」
マルクト 振り返った先には、同盟相手。
松坂さとう
緊張を、落とすさとう。
「……ありがとうございます……ですが……破れませんでした」
マルクト
「すみません…驚かせてしまいましたか」
「………いえ、消耗はさせたはずです」
松坂さとう 「…………」
マルクト
見ている限り、宝具は使用済みであり消耗したとはいえるのだろう。
しかし本気でもない様子ではあった。
「……ですが、厄介な種を残しているのは事実ですね…」
松坂さとう マルクトに頷く。
マルクト
先ほど休息していた時に買っておいたペットボトル。
自分の物を開き、飲みながら。
「……次は私の番です」
松坂さとう
マルクトから貰ったペットボトルを、一口。
ゴク、ゴク、と喉を鳴らし、飲み干す。
マルクト 「…利用するだけの価値があると、あなたに見せましょう」
松坂さとう
「…………ええ」
クスリと笑う。
「……貴女って、正直者、なんですね」
マルクト 「……む」
松坂さとう
「これ、毒入れてたら私、殺せましたよ?」
空のペットボトルを振り回す。
マルクト
ぽりぽりと、頬をかいて。
「…あなたを殺すメリットもありませんでしたから」
松坂さとう
……なんでしょうねぇ……。
利用しやすいと思って接触してみたはいいですが……。
なんというか……ええ……。
平和ボケ……というのですかね……。
この方が聖杯戦争で生き残る?
そんなの、出来るんですか……?この私すらも退けて、勝つ?
……純粋に、興味が湧いてきましたね。
「……マルクトさん」
マルクト
……最も、それを飲んでくれたのもさとう自身であろう。
正直者、といわれましても…自分が魔術師らしくはないなんて、百も承知です。
……ただ、私は私の力を見せつけるために。
松坂さとう 「貴女は、この聖杯戦争に何を望んでおられるのですか?」
マルクト 「はい」
松坂さとう
「確か、魔術師の系統、なのですよね?」
「……なんと言いますか、貴女は……」
「魔術師らしくない、ですね」
マルクト
その程度なら、答えても…構いませんか。
「……」
「……まあ、そうなのかもしれません」
「ですが、私はらしくないと言われても」
松坂さとう
「っ………!?」
敵意の気配。
「……お話は、また今度にしましょう」
ベンチから立ち上がり。
マルクト 「………!」
松坂さとう 殺意の目を────。
マルクト
「……お気をつけて」
その背中に、声だけ届けて。
ギム・ギンガナム 小生は魔力をいっぱい使っちゃったので休憩の時間だ
時臣 では判定だな
ギム・ギンガナム 2d6>=10 (2D6>=10) > 8[6,2] > 8 > 失敗
時臣
残念!
それとも追加でふっとくか?
2点回復だから魔力1までは得する
ギム・ギンガナム
なんかなかっただろうか…無かったな…
仕方ない!魔力を切って一応1追加までは行こう!
時臣
よろしい! 1d6追加だ!
2以上なら回復する
ギム・ギンガナム
1d6 (1D6) > 4
よし!小生のダイスいい調子!
時臣 では魔力差し引き1点回復だ
system [ ギム・ギンガナム ] 魔力 : 1 → 2
時臣 ではマルクト!
system [ ギム・ギンガナム ] AP : 1 → 0
マルクト
ふむ…
ボロボロなので休憩入りま〜す
2d6=>10 判定 (2D6>=10) > 5[3,2] > 5 > 失敗
ふむ…
「豊かな発想」
自分の判定失敗時に振り直す。1回の判定につき1度使用可能。
2d6=>10 振り直し・皇 (2D6>=10) > 9[4,5] > 9 > 失敗
んー…
時臣 追加1しとくか?
マルクト そーします
system [ マルクト ] AP : 2 → 1
マルクト 1d6+9 一応 (1D6+9) > 2[2]+9 > 11
system [ マルクト ] 魔力 : 1 → 2
時臣
では差し引き1点回復
次だ!
ミーシャ はい
時臣
では
黄猿・ミーシャ同盟の手番だ
黄猿 ほ〜い
ミーシャ んー
時臣 同一陣営扱いなので「1回」だけ行動したらどっちかのAPを消費して次の手番に渡す
ミーシャ あっそうなりますか
黄猿 なるほどねェ〜〜〜
ミーシャ じゃあ二人分行動は厳しい、と…
時臣 まぁAP多いから他のAPが枯渇した後には実質連続行動になる
ミーシャ 成る程
時臣 宣言どうする?
ミーシャ ここは…むう
黄猿 ちょっとまってねェ〜〜
ミーシャ すいませんねすこし
時臣 アドバイスすると
ミーシャ !
時臣
きみらは今戦闘すると他よりスキル数で圧倒できるので強い
なので襲撃がゲーム戦略的には良い
特に「攻撃宝具を持ってる」と分かってる相手にはリソース差で優位をとりやすい
防御宝具以外はひっくり返されにくいからな
『不敗の青年』 『そうかい』
時臣 なので生かすとまずい私を殴るのがいいだろう
ミーシャ 成る程…
時臣
私はもう魔力EXなのでほぼ確実に勝つ襲撃を2回残していることになる
つまりここから勝利2詰んでいく
なので私の敗北をさっさと増やして確定脱落に追い込まないと危険ということだ
ミーシャ
ふむ…
先に追い込みをかけるのが、安泰ですかね…
時臣 では襲撃するかね?
ミーシャ …いや、ここは
【頭蓋砕き】
もう一度だな、マスター
【仮面の錦旗】
仮面に由来するスキル、その仮面はいずれ誰かに受け継がれ新しい【頭蓋砕き】として新たなる錦の旗に変わり戦を導いたと言われる。
手番を消費して使用する。マスター1人を対象にする。判定に成功したらそのマスターと同盟になる。相手は断れない。
時臣
!
では判定せよ
ミーシャ
2d6+1>=10 判定 (2D6+1>=10) > 5[1,4]+1 > 6 > 失敗
ダメか…
system [ ミーシャ ] 魔力 : 3 → 4
時臣 では私の手番だ
system [ ミーシャ ] AP : 2 → 1
時臣
当然この魔力EXで襲撃する
さとうくん、君だ
殴れば落とせるともうわかっている
キャスター
時臣
戦闘開始
「ごきげんようお嬢さん」
「先日の借りは返させてもらう」
戦闘開始時の宣言はこちらはない
松坂さとう 「……しつこい男性は、嫌われますよ」
時臣
「何、すぐにすむさ」
『キャスター』
筋力:E 魔力:E 敏捷:C 耐久:D++ 幸運:D+ 宝具:B
『時臣』
筋力:E 魔力:C→EX
『攻撃:魔力』
バーサーカー 「ンフフフフフフ~~~~~……」
時臣 他の宣言など今は必要ない、対応したまえ
松坂さとう 「策士」 戦闘時、『真名』を知っているサーヴァントが敵陣営にいる場合、一体につき2点の魔力を得る。この魔力は戦闘終了時に失われる。
system [ 松坂さとう ] 追加魔力 : 0 → 2
バーサーカー
「狂化」 全ステータスが2ランク上昇する。戦闘時の魔力追加によるステータス上昇効果が全て2倍になる。
「卑怯」 ターン開始時に使用する。『真名』を知っているサーヴァント1体を対象とする。そのターンの間、そのサーヴァントと戦闘する場合、自分のステータスを全て1ランク上げる。
……EXかァ~~~!
時臣 耐久をEXにする手段がなければ敗北していただこう!
バーサーカー
な
に
も
時臣 では戦闘終了
system
[ 時臣 ] AP : 2 → 1
[ 時臣 ] 勝利 : 0 → 1
バーサーカー 「ンォオオオッッ!?!」
system [ 松坂さとう ] 敗北 : 1 → 2
松坂さとう 「しまっ………!?」
時臣
時臣の手に握られたルビーが燃え盛り、散弾の如く放たれる。
「上々だ、キャスター」
キャスター 「ありがとうございます」
時臣 「君は主に恵まれなかっただけだ、私が導こう」
バーサーカー 蜂の巣にされ、血飛沫が糸くずのように宙に舞う。
時臣
「宝石が切れたな……思った以上に頑丈だ」
「まぁいい、仕切り直そうじゃないか」
バーサーカー
「ゼェ~~~~……ゼェ~~~~~……!!!」
「面白れぇじゃねぇか"ボウズ"……!!この俺に……!!"敗北"をッッ……!!」
松坂さとう
「ここは……下がるしかありません……!」
system [ マルクト ] 敗北 : 1 → 2
時臣
では
APがまだ余っている連中の行動だ
マルクト・さとう陣営
同盟なのでどちらか片方動ける
マルクト ん~そうですね……
松坂さとう
私に手番をください
時臣さんを潰します
マルクト
では時臣さんに殴りにいかないとどうしようもない気がしますが…
おっと…
では…お願いしますね
松坂さとう
お任せください
絶対に勝ちますから
それに勝てばマルクトさんにも勝利+1のご褒美がありますから
マルクト
…互いに利はありますね
任せました
松坂さとう
では襲撃します
時臣さん、舞台から降りてきてください
バーサーカー 「ラウンド・スリィ~~~~~~~」
時臣
「!?」
「まだ来るか」
バーサーカー 時臣家の窓からぶち破り、侵入ッッッ
キャスター 「ここはお任せを」
松坂さとう 「"犯罪者"を相手にするというのは、こういうことですよ」
キャスター 「宝具はしかしもう使えますまい」
松坂さとう
「後悔させましょう」
「狂瀾」 襲撃すると魔力を2点回復する。
system [ 松坂さとう ] 魔力 : 2 → 4
松坂さとう
「策士」 戦闘時、『真名』を知っているサーヴァントが敵陣営にいる場合、一体につき2点の魔力を得る。この魔力は戦闘終了時に失われる。
「残虐」 襲撃時のみ使用可能。防衛側のサーヴァント1体の耐久を2ランク下げる。
バーサーカー
「卑怯」 ターン開始時に使用する。『真名』を知っているサーヴァント1体を対象とする。そのターンの間、そのサーヴァントと戦闘する場合、自分のステータスを全て1ランク上げる。
時臣
マルクトも参加しているからスキルあればつかえるぞ
同盟での戦闘は強制参加だ
バーサーカー
「狂化」 全ステータスが2ランク上昇する。戦闘時の魔力追加によるステータス上昇効果が全て2倍になる。
筋力A、魔力B、敏捷B、耐久A、幸運B、宝具B
マルクト いえ…私は何もしないで大丈夫ですね
バーサーカー 「攻撃:筋力」 襲撃時に選択可能。筋力が防衛側の耐久以上なら勝利する。未満なら敗北する。
時臣 では対応する
キャスター 「防衛拠点」 防衛時のみ魔力が2点追加される。この魔力は戦闘終了時に失われる。
system [ 時臣 ] 追加魔力 : 0 → 2
キャスター
「効率防御」 防衛時、サーヴァントがいるならサーヴァント1体の耐久と幸運を1ランク上げる。
「陣地作成」 防衛時は常にイニシアチブを得る。
筋力:D 魔力:D 敏捷:B 耐久:B++ 幸運:B+ 宝具:A
バーサーカー 筋力A vs 耐久:B++?
キャスター 魔力を1点支払って耐久をAに
バーサーカー ンフ~なるほど
キャスター +がついているからこれでA+になる
system [ 時臣 ] 追加魔力 : 2 → 1
松坂さとう
まずい
マルクトさん助けて
マルクト 私からは出来ませんね!!
松坂さとう
…
「罪の意識」 いつでも使用できる。敗北を1増やし、魔力を2点回復する。
マルクト の前に…!
松坂さとう !
マルクト
すみませんね~、把握不足でした
「連携攻撃」
襲撃時、サーヴァントがいるならサーヴァント1体の筋力を1ランク、魔力を2ランク上げる。
取り合えずこれで筋力A+と耐久A+ですかね
キャスター
ランクアップは+換算だと2点分なので
これでそっちが勝ってる
マルクト !
松坂さとう !!
キャスター
だが
防衛側! 対応!
松坂さとう (素だとAが天井だと思ってました)
キャスター
天井だ
ただ、そうなったら「より多く魔力を叩き込んだ方が勝つ」のだ
松坂さとう
!
いいでしょう魔力叩き込みまくりましょうじゃないですか
時臣
「くっ、しかしつきあっていては……魔力が温存できないか」
「ここは退こう……」
防衛側対応せず!
敗北を得る
松坂さとう よし!
system [ 時臣 ] 敗北 : 1 → 2
バーサーカー 「リベンジマッチ成功だぜェ……?ンフフフフフ!!」
時臣 二人とも勝利を1得たまえ
system [ 松坂さとう ] 勝利 : 2 → 3
時臣 「この拠点は放棄する……!」
system [ マルクト ] 勝利 : 0 → 1
マルクト 「………ようやく、ですか…」
松坂さとう
「ハァ……!ハァ……!これで……私の……ハッピー、シュガー……ライフへ……一歩……!」
system [ マルクト ] AP : 1 → 0
松坂さとう
千鳥足で、帰路を辿る。
「ハァ……ハァ……」
マルクト 「……肩、貸しましょうか?」
松坂さとう 「…………」
マルクト その足取りを見かねて。
松坂さとう
チラリと、マルクトの方を向き。
「………」
「……お願い、します」
手を、伸ばす。
マルクト
「……ええ、構いません」
その手を伸ばして、掴む。
そして支える様にして、先を進む。
「……1日目であるというのに…圧倒的な猛攻でした」
松坂さとう
「………ええ」
「勝利とは……力で示すもの……」
マルクト 私には……とても、まだ…出来そうにはない。
松坂さとう
「そうでなければ……夢というのは……」
「いつの間にか……どこかえと、消え散ってしまうもの……」
マルクト
「……そう、ですね……」
「…自らの夢を誇示するためには……舞台と、力が必要です」
「……そのためには絶好の機会だと、思っていたのですが…」
……先ほども攻撃はさとうに任せただけ。
こちらは少し指示を飛ばしてサポートしただけだ。
松坂さとう
「……………」
「貴女には夢が無い………そういうこと、ですか」
マルクト 「…………夢、ありますよ」
松坂さとう
「…………」
他人の夢など、どうだっていい、そのはずだった。
でも、聞いてみたい。
私は、彼女の、夢を。
聞いてみたい。
マルクト
「ただ、私の力を……もっと、他の人に見てもらって…それを認めてもらう」
「……そして私が出来るのだ、と…見せつけてやりたかったんです」
松坂さとう
「………………。」
「……ええ、そうですか……」
マルクト
夢、夢、夢。
他の人のように具体的でもなく、ただ果たしたい目的のために。
松坂さとう
「…………私はもう、既に貴女のこと、認めてますけどね」
「おっと」
マルクト 「……それは」
松坂さとう
「………これで最後です」
踵を返し。
マルクト 「……!」
松坂さとう
時臣
では
黄猿・ミーシャ陣営の手番だ
ミーシャ
どうも
さあどうするか…
『不敗の青年』 『ここで一番困るのは二陣営が落ちることじゃないかな』
ミーシャ …成程、そうですね
『不敗の青年』 『かといって我々だけでは戦力が...正直厳しいからね』
ミーシャ ここは交渉、ですかね
時臣 いいだろう、まずは成否を判定したまえ
ミーシャ では…
黄猿 頼むよォ~~~~!!!
ミーシャ
2d6+1>=10 なんとかなれー! (2D6+1>=10) > 10[4,6]+1 > 11 > 成功
なった
黄猿 !
時臣 では好きなところの秘匿にとんで交渉したまえ
ミーシャ わかりました
『不敗の青年』 『やれやれ、随分と好戦的で参るな』
【頭蓋砕き】
「生き急ぐ連中が多い、先に落ちるだろう」
「だが、そのせいで残る相手は鋭い」
「…勝ち通すには険しいな、あの術士」
黄猿 「チャンスは見計らうばかりだと穴に落ちてしまうよォ〜〜〜」
『不敗の青年』
『生憎狙いを定めたようだ
彼らが前菜なら我々はメインディッシュといったところかな?』
ミーシャ
「消耗してくれれば好都合ですが、それには余りにも強力です」
「激しい戦闘を経て尚、健在ですから」
「…目をつけられたら、少し厳しいか」
『不敗の青年』
『そこだね、問題は
一挙両得どころかこのまま負けかねない』
ミーシャ 「準備が欲しいというのは贅沢か…」
『不敗の青年』 『戦力を貯めるには後一手欲しいところだけど贅沢は言っていられないかなぁ...』
ミーシャ 「…せめて、残りを引き入れるのが間に合えばいいですが」
【頭蓋砕き】 「……だが、あの術士はもう一手は動くはず…」
『不敗の青年』
『向こうから来てくれれば楽なんだけどね
果報は寝て待てとも言うし』
【頭蓋砕き】
「そうだな…部隊があればそれだけ優位だ」
「…矛が失われるのは惜しいが、手はある筈だ」
『不敗の青年』
紅茶にブランデーを垂らす
一息にのまず、ちびりちびりと
ミーシャ 「お味はどうです?」
『不敗の青年』
『絶品、と言うほどでは無いね
やはり淹れ手の技量というのは味わうと分かるものなんだね』
ミーシャ 反対の席で、同じ紅茶を飲みつつ
黄猿 「随分とな言い方だねェ〜〜〜〜」
ミーシャ
「まあ、高級な店とまでは言いませんから…ですが」
「馴染みの店ではあります」
ちらりと店の様子を見て
『不敗の青年』
『そうか、悪い事を言ったかな
ごめんよ』
紅茶を飲み進める
ミーシャ 「構いませんよ」
『不敗の青年』
『一つなにかを注ぐ事で味が大きく変わることもあるってわけか…
今日こそ動けると良いんだけどね』
ミーシャ
「…ええ、上手く事を運びたいですが…」
ふと安心をする、不躾な感想だが…だからこそ
目の前の存在は、此処に居るのは合わないのだ…非日常なのだ
黄猿
system [ ミーシャ ] AP : 1 → 0
時臣
では私の手番だな
当然襲撃だ!!
これで最後だ、さとう!
松坂さとう
ええ
これで、最後です
時臣 戦闘開始
マルクト …そうですね
時臣
『キャスター』
筋力:E 魔力:E 敏捷:C 耐久:D++ 幸運:D+ 宝具:B
『時臣』
筋力:E 魔力:C→EX
バーサーカー 「アンタなら、真の"敗北"……教えてくれんだろうなァ…?」
時臣 当然「攻撃:魔力」だ
松坂さとう 「策士」 戦闘時、『真名』を知っているサーヴァントが敵陣営にいる場合、一体につき2点の魔力を得る。この魔力は戦闘終了時に失われる。
system [ 松坂さとう ] 追加魔力 : 0 → 2
時臣 防衛側、対応したまえ
松坂さとう
……いいでしょう
私は、マルクトさんの夢
叶う姿
見てみたくなりました
バーサーカー 「卑怯」 ターン開始時に使用する。『真名』を知っているサーヴァント1体を対象とする。そのターンの間、そのサーヴァントと戦闘する場合、自分のステータスを全て1ランク上げる。
マルクト ………さとうさん!
バーサーカー
「狂化」 全ステータスが2ランク上昇する。戦闘時の魔力追加によるステータス上昇効果が全て2倍になる。
「最後の最後まで足掻かせてもらうぜェ~~~!!ボウズ~~~~!!!」
松坂さとう
………ああ、もう、私は……きっと、これで……。
"罪の意識"─────────。
ミーシャ その喧騒を掻き消す様に
『 』
時臣 「何!?」
【頭蓋砕き】 激しい爆発を以て、黒づくめがその戦域に侵入する
松坂さとう 「─────なっ!?」
キャスター 「……これは驚いた」
マルクト 「……な…!?」
『不敗の青年』 『ファイエル!』
ミーシャ 「ライダー!」
松坂さとう 「…………ふふ、なるほど、なるほど……」
『不敗の青年』 キャスターに向けて、魔術を放出する
【頭蓋砕き】 「後一手、だな」
キャスター
「ぐ!?」
応戦するが、反応が遅れる。
ミーシャ 「約束は果たしましょう」
時臣 「……形振り構わないか!」
ミーシャ 「生きて、勝つ…そのために」
マルクト 「…あなたたちは…!」
バーサーカー
「そうだぜェ~~~~………?」
「どんな汚い手でも使って……」
「オメェをブチのめすんだよォ~~~~~~ッッッ!!!」
【頭蓋砕き】 「さぁ、押し通す」
時臣 「ぐっ!」
『不敗の青年』
『さあ、もう一押しといこうか』
「魔術師」
戦闘時のみ使用可能。『真名』を知っているサーヴァントを好きなだけ対象とする。そのサーヴァントのステータスを全て2ランク下げる。魔力を1消費する。
これは広義の魔術を扱う者ではない。
扱うのは艦船。好敵手の言葉を借りるのであれば戦闘芸術の美麗さから名付けられたもの。
【頭蓋砕き】 「…!」
バーサーカー 「へェ………」
アーチャー 「おおっと!」
時臣
おっと
これは宝具効果だ
『不敗の青年』 『宝具ランクは下がらないのかな?』
時臣 なのでステータスは魔力は低下しない
バーサーカー まずい
時臣 そうだ、他は全部下がる
ミーシャ まずい
時臣 宝具ランクはさがる
『不敗の青年』 『そうだろな』
時臣
『キャスター』
筋力:E 魔力:E 敏捷:E 耐久:E++ 幸運:E+ 宝具:D
『時臣』
筋力:E 魔力:C→EX
現在こうだ
『不敗の青年』 『防御宝具があればいいのかな?』
時臣 「なんだと……!?」
『不敗の青年』
『…どうにも私は前世から劣勢にばかり当たっているような気がする
東洋の言葉では因果と言うんだったか?』
『まぁいいさ 適当に流すよ』
「ミラクル・ヤン」 e+
防衛時に使用可能。味方陣営が勝利し、勝利を2点獲得する。
宝具ランク未満の幸運ランクしか襲撃側が持たない場合、襲撃側のサーヴァント1体の全ステータスを永続的に1ランク下げる。
奇跡の体現。神秘性は薄いが、奇跡とは人が起こすものなのである。
時臣 「!!!」
キャスター 「ば、バカな!!」
バーサーカー 「ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハッッッッ!!!!」
時臣 宝具で生み出した至高の魔力が失われ。
【頭蓋砕き】 「…いつになく窮地だが…いい指揮官が居たらしい」
時臣
無数の宝石が砕けて落ちていく。
「ぬ、ぬううう!」
「きゃ、キャスター!!」
アーチャー 「わっちゃっちゃ……わお、すっごい!」
松坂さとう
………この世界は、"苦い"に満ち溢れていたと思っていた。
……そんなことは、無かったんだね。
キャスター 「はっ!」
時臣
「こ、ここは退く!」
「体勢を立て直さなければ……!」
system [ 時臣 ] 敗北 : 2 → 3
ミーシャ 「……押し込めた、か」
system
[ 松坂さとう ] 勝利 : 3 → 5
[ マルクト ] 勝利 : 1 → 3
[ ミーシャ ] 勝利 : 0 → 2
[ 黄猿 ] 勝利 : 0 → 2
[ 時臣 ] 追加魔力 : 1 → 0
時臣
「……はぁ、はぁ」
「ぐっ、あの……軍人風の男の宝具の効果か」
「キャスターを、維持できなくなった」
「……だが、まだ魔力は残っていて、令呪もある」
「優雅とは到底言い難いが……しかし」
「……マスターさえ倒せば、まだ勝機はある」
「サーヴァントを奪えば……!}
ギム・ギンガナム
戦いを見ていた男が一人。
ギム・ギンガナム。
「ハッハッハッハ!!!この小生を放っておいてこのような愉快な催しをしていたとはなァ!!!」
その戦いを見届け、満足げに笑う。
これを求めてここまで来たと言わんばかりに。
「そうだあの男!見覚えがある!」
彼は、その戦いの模様を思い返して黒歴史に思いを馳せる。
「確か…ファイルA.D.3599の…」
「そうだ思い出した、ミラクル・ヤン!自由惑星同盟の…」
興奮した彼は、かつて見たその映像の情報を次々と思い出す
「あの魔術師がこの戦場にいる!!!一戦交えてみたいものだなァ!!!ハッハッハッハ!!!」
「にしても…」
振り返って
「一人、このギム・ギンガナムとランサーと剣を交えずに退場してしまったようだ
残念だ…一度剣を交えてみたかったのだがァ!!!」
月夜を見上げて
「だが…まだ猛者達は多くいる 待っていろ、英雄達よ!このギム・ギンガナムとの戦いを!!!」
時臣
では
大同盟の手番です
1だけAPあまってます、誰に行動させますか?
system
[ 時臣 ] 追加魔力 : 0 → 0
[ 時臣 ] AP : 1 → 0
黄猿
おやァ~~~~?
わっし以外も行動できるのかァ~~~い?
system [ 松坂さとう ] 追加魔力 : 2 → 0
system [ 黄猿 ] 魔力 : 4 → 3
時臣
同盟ですからねぇ
相談の上ですけどね
これも今ルール改正しよう
「自分のAPを同盟相手の誰かに譲渡もできる」としよう
松坂さとう
私はなにもで
3人に譲ります
マルクト なにもですね~
黄猿 では調査でもしようかねェ~~~~
ミーシャ !
黄猿 2個貰うよォ~~~~
時臣 では秘匿でもらっといてねぇ
system [ 黄猿 ] AP : 1 → 0
時臣
・脱落
マスターとサーヴァントが揃っていない陣営は脱落扱いになる。
さらに、どちらも健在でも毎ターン一番最後に敗北数が最も多い陣営が追加で脱落する。
脱落が決定した陣営は次のターンの最後にマスターかサーヴァントのいずれかを失う。
どっちを失うかは好きにしていい。
マスターは脱落しても死亡しない限り、盤面に残り続けることはできる。
・MVP
毎ターン一番最後に勝利数が最も多い陣営はMVPとなる。
MVPとなった陣営は1d6+3点の魔力を獲得することができる。
同数の場合は人数分で割り振りになる。余りは全て切り捨て。
足りない場合でも最低1点必ず貰える。
勝利数が全員0の場合は無視する。
まず時臣が脱落決定
次のターンのケツに私かキャスターが消える
これRPはすきにしていいんだから今すぐにしよ
その方がテンポがいい
というわけでキャスターが消滅することにする
次はMVP処理
MVPは同盟しているなら陣営割り振りとなる
1d6+3 (1D6+3) > 1[1]+3 > 4
『不敗の青年』 『そうなのかい?ありがたい』
松坂さとう ありがたい…
時臣 仲良く1点魔力どうぞ
ミーシャ すごくありがたい
system
[ 松坂さとう ] 魔力 : 4 → 5
[ ミーシャ ] 魔力 : 4 → 5
マルクト
ありがたい~~~~
🌈
system [ マルクト ] 魔力 : 2 → 3
時臣
続けて同盟の継続・破棄
同盟の人達は継続するか破棄するか選んでください
破棄した人は同盟から抜けます
ミーシャ どうしませうかね
黄猿 間に挟まれないねェ~~~
松坂さとう
私は破棄せずです
以上
system [ 黄猿 ] 魔力 : 3 → 4
ミーシャ 破棄はしません
黄猿
というのはともかく このまま蹂躙というのもなんだかねェ~…
でもまぁ、後1ターンくらいは結んでおくかねェ~~~
マルクト しません~
時臣 では
ミーシャ 寒々とした空の元、狭い家ながら久しく賑わう状態でそこに帰還した
松坂さとう 「……」
ミーシャ 「どうぞ、おかけください」
松坂さとう
ミーシャと黄猿に、頭を下げる。
「……助かりました」
ミーシャ 「狭い家ですけど…と」
マルクト 「……あ、あの…先ほどは、ありがとうございました!」
松坂さとう ミーシャの言葉に頷き、近くにあったソファへ座る。
ミーシャ 「…いえ、こちらの利を取った結果ですし何より」
マルクト 同じように、ぺこりと頭を下げて。
松坂さとう 「……一つ、よろしいでしょうか」
ミーシャ 「…ええ」
松坂さとう
「ハッキリ言って、先程の加勢は……」
「貴方がたに"利"は無いはずです」
黄猿 「…情勢からのものだねェ」
マルクト 話を聞きながら、ソファーへと腰を下ろす。
松坂さとう
「むしろ、加勢によるデメリットの方が大きい」
「情勢として考えたとしても……」
ミーシャ 「…あの術士は、ひどく脅威でしたから」
松坂さとう 「私とマルクトさんを捨て駒にし、あの時臣の魔力が尽きた後に息の根を止めればよかった、そうではありませんか?」
ミーシャ
「生憎、此方の陣営も束ねて盤石とは言い切れませんし」
明け透けなく答えつつ
松坂さとう 「…………」
マルクト 「……あのぅ、場にわきまえないんですが…」
ミーシャ
「…私としては、見殺しは好まない…おや?」
マルクトに視線を向けて
マルクト 「……もしかして、善意だったり……します?」
ミーシャ 「……」
松坂さとう ………見殺しは、好まない……ですか。
ミーシャ 目を閉じて、少し考え込む
マルクト 真面目な顔で。
松坂さとう はぁ。と溜息を一つ。
『不敗の青年』 『勿論、善意が無いとは言わないよ』
ミーシャ …善意かどうか、言えるだろうか
『不敗の青年』 冷静に答える
松坂さとう 「……皆さん、これ……戦争、ですよ?」
ミーシャ あの子を見捨てた私が
松坂さとう
試してみる。
私は、知りたい。
この2人の真意を。
ミーシャ 「…では、返すようですが」
松坂さとう 善意なのか、それとも"苦い"のか。
マルクト 「……さとうさんだって、そうですよね」
ミーシャ 「明日から戦争です、では気にせず殺してください、と」
松坂さとう 「……………。」
ミーシャ
「受け入れられますか?」
これは、そのまま
黄猿 「…」
ミーシャ 「…それを良しとしてでも勝ちたいと言うのがあるのなら、そうかもしれませんが」
松坂さとう ………その答えに、私は……。
マルクト 「………」
松坂さとう
「………叶えたい夢なら、ありますよ、ええ」
「ただ………」
マルクトに視線をやり。
「………"お人好し"を蹴散らしてまで得たいとは……」
ミーシャ 「…ふむ」
松坂さとう 「思いませんね」
ミーシャ 「……私もですよ」
マルクト 「……むう」
ミーシャ 「何より、私は…」
マルクト 「……それこそ、さとうさんだってお人よしですよね」
ミーシャ 「……」
松坂さとう
「……」
じっと、マルクトの方を向く。
……私が、お人好し……?
マルクト 「それこそ、あなただって見捨てられたじゃないですか……私のこと」
松坂さとう こんな、独善の塊なのに。
ミーシャ 「…まあ、そうですね」
松坂さとう 「……………」
マルクト 「でも、手を取ってくれた」
ミーシャ 「…それに、さとうさん…でしたね?」
松坂さとう
「……目覚めが悪いだけですよ、貴女が死んでしまえば、ええ」
ミーシャの方を向く。
マルクト
「それをお人よし、っていうんですよ」
にこりと笑って。
ミーシャ 「そも、そう言うのならお人好しとわからない相手には刃を向けられた筈です」
松坂さとう
「────────」
……私は──────。
ミーシャ 「…それを選ばなかったのなら」
松坂さとう 席を立つ、さとう。
ミーシャ 「……まだ…」
松坂さとう
「………」
ミーシャらに、背を向ける。
ミーシャ 「…」
マルクト 「………」
松坂さとう 「……まだ戦争は続いています、それだけです」
ミーシャ 「…」
松坂さとう そうして、そのまま外へ───。
マルクト
「……そうですね」
壮絶な戦争、それでも……私は私を示し続けられるのか。
ミーシャ
「…戦争、ですか」
……戦火は
間違いなく、私たちを狂わせるというのに
マルクト 「……浮かない顔ですね」
ミーシャ 「…」
マルクト ちらりと、ミーシャの方を向いて。
ミーシャ
「少し、思う所があるだけです」
…何せ
私には、夢も何もありはしない
マルクト
「………まあ、私だってそうですよ
思う所ありありです」
ミーシャ
生きて、考えるしか無いのだから
「…この戦争で勝ちたい、のですよね」
「二人は」
マルクト
「……ええ」
「…私の実力を示せる…と意気込んでいたのですが」
「……その機会も今だなく、驕っていただけなのだと……」
「…先ほどのお二人を見て、痛感しました」
ミーシャ
「成る程」
考え方が、違うのだな
マルクト …私は実力が伴わない。
ミーシャ
魔術師として生きてたら、こうだったのだろうか?
「…」
マルクト 魔術師としても、異端であろうその考え方。
ミーシャ ちらりと、紋章に目をやる
マルクト
結果を優先するのではなく、過程を優先。
だなんて、意味がない。
「………?」
ミーシャ 魔術師たる証、同一証明…だが
マルクト その紋章に目をやって。
ミーシャ 「貴女は、魔術師さんでしたよね?」
マルクト 「……ええ、最も…下級ですが」
ミーシャ 「…私も、そういう血筋だったと昔聞かされました」
マルクト 「………ふむ」
ミーシャ
「しかし、結局…何も成さず、しかし質だけは良かったそうで」
「…最終的に、私の父と母は殺され弟はその質だけを素材とするため、攫われました」
「……私だけは、それを1人息を潜めてやり過ごしましたが」
マルクト 「………なるほど」
ミーシャ 「貴女は…」
マルクト 「運よくあなたは生き残ることが出来たと」
ミーシャ 「"らしく"無いのですね」
マルクト そう言ったことは、この世界では”聞いた”がある。
ミーシャ
「私は、魔術師というのは」
「…ひどく残酷だと、決めていましたが…」
マルクト
…体験しているわけでもなく、かといって起こしたこともない。
どこか絵空事のような、
「……まあ、そう言う人の方が多いと思います」
ミーシャ 「…この記憶も、経験も」
マルクト
「私は……いつまで経っても、平凡な思考で
…上手くなじんでいないだけでもありますから」
ミーシャ
「……」
「でも、しかし」
マルクト 「………はい」
ミーシャ
「…貴女は、良い人みたいです」
「私は、違う…多分、他も違う」
マルクト
「……そう、でしょうか…」
そんな事言われるのは……今までになかった。
ミーシャ
「だって、そんな悩みを抱えるくらいには、らしくないのなら」
「……案外、夢見は良さそうです」
「……」
「今一度聞かせてください」
マルクト 「……は、はい!」
ミーシャ 「勝って、何がしたかったんです?」
マルクト
その声に、再度向き直り。
「……私は…」
少しの間、口噤み。
「……きっと、自分自身を表したかったのだと思います」
ミーシャ 「…成る程」
マルクト
「……噂に聞いた聖杯戦争、それに勝つことが出来れば私も認めてもらえるのだと…」
「…そう思って挑んでいたのですが、ちょっと…私には、まるっきり違う世界を見ているようでした」
「…あなたのような人も、初めて見ましたし」
ミーシャ
「……殺し合い、ですから」
「それも、自身の身に余る力を、手にして」
マルクト 「……ええ、甘い考えだったのでしょう」
ミーシャ
「…なら」
…それなら?
「……もし、万が一」
マルクト 「……ええ」
ミーシャ 「勝ってしまっても、貴女らしくいられますか?」
マルクト
「………」
「わかりません、が」
「私は……血に濡れたとしても…」
「……私らしくある、そう決めました」
ミーシャ
「……」
一つ、懸念があった
マルクト 「………っ」
ミーシャ
私は、血に濡れて、力を与えられたら
多分、道を違えるかもしれない、だから
「…言い切って、くれますね」
マルクト
魔力のぶつかり合いで体を揺さぶられて。
今も戦っているのであろうさとうのことを、思いながら。
「……はい」
それで期待されたのなら、そうなってやる。
ミーシャ
…私は
負けていい、敗れていい
夢を見たくは無い、だから
「…」
「勝てると、いいですね」
マルクト
「……ええ、勝ちますとも」
「……人死にはなるべく出さない方向で!」
ミーシャ 「…相変わらず、らしくない」
マルクト 「あはは……」
ミーシャ
「でも、まあ」
「会えて良かったと、言わせてください」
「…少なくとも、貴女みたいなのが居るなら」
「……恨まずに済む、盲目なまま」
マルクト
「……」
「…私はきっと、誰かを見捨てられない質ですから」
「…あなたも、また…その誰かの一人なんです」
「盲目だというなら、見る手伝いだってしてあげたいんですよ」
ミーシャ
「…見えすぎてしまったら、私は私でいられるかはわからない」
「私は、ただの人です」
「運が悪かったかもしれないし、それなりに苦しんできたけど」
「ただの人でしか無い」
マルクト 「……私だってそうですよ?」
ミーシャ
「度の過ぎた苦痛は人を鈍らせます、余りある力は人を歪ませます」
「私は、多分」
マルクト 「…ちっぽけでただの人。でも、きっと…」
ミーシャ
「……」
眩しい、と言うやつなのだろう
マルクト
「その人らしくあれるのもまた、私なんです」
「…あなただって、そうなんですよ」
ミーシャ
希望は、あるのかもしれない
…でも
「…だとしても、もう」
「…希望を掴む意味は、私にはありませんから」
…幻影は、拭えない
マルクト
「……ありますよ、だって…」
「まだ終わってないじゃないですか、何も」
ミーシャ
「…そう、なのでしょうね」
そうだろう、貴女は終わっていない
「でも、私は」
「…終わった後ですから」
マルクト
「……もー」
「それなら、今ここにいる意味もないでしょう」
ミーシャ
「ありますよ」
「死ぬその日まで」
「…私は、あの日を」
マルクト
「でもその日はまだずっとずっと先です」
「………」
ミーシャ
「見捨ててしまったあの日を」
「悔やみ続ける必要が、ありますから」
マルクト
……言っていた、あの過去だろう。
……それでも……。
「あなただけが生き残れたんです」
ミーシャ
「生き残れた事を、どう思えばいいのでしょう?」
「私は…」
マルクト 「……その分生きればいいじゃないですか」
ミーシャ 「……」
マルクト
「そう、悔やむ必要だってありません」
「……ただ、前だけ見るんです」
ミーシャ 「…前、を」
マルクト 「難しいなら、まっすぐ立つだけも構いません」
ミーシャ
「…真っ直ぐ」
「たとえ、先に何も無いとしても?」
マルクト
「……何もないなら、作りましょう」
「作れないなら、その手伝いだってしますよ!なにせお人よし、らしいので」
ミーシャ
「…はは、成る程」
「そりゃあ、随分とお優しい…」
マルクト
ふふん、と自慢げに。
「…どうしても、難しいなら」
すっく、と立ち上がって。
「……この戦争で勝ち残ってください
生き残ってください」
ミーシャ
「…」
それを
…
願うのが、そうか
らしいのだろう、とても
「……生きて、ですか」
「…それは」
「……それなら、出来る」
マルクト
「ふふ」
「その意気です!」
「それが、まっすぐ立つってことですから」
ミーシャ
「…成る程」
「意外と、普通なんだ」
くすりと笑う
松坂さとう コンコン、部屋の扉へノックが。
マルクト
「そうですね、案外普通です」
「……おや」
ミーシャ 「…あら」
松坂さとう そこへ、静かな表情のさとう……いや。
ミーシャ 「お戻り、ですか」
松坂さとう
決意を固めた少女が。
「……ええ、私のサーヴァントが暴走をしておりまして、その処置に入っておりました」
ミーシャ 「…バーサーカーが、暴走」
松坂さとう
頷く。
「……そしてもう、魔力の維持は不可」
マルクト 「………さとうさん、まさか…」
松坂さとう
「私ももうじき脱落、ですね」
2人に笑みを見せる。
マルクト ごくりと唾を飲む。
ミーシャ 「…何をする気で」
マルクト 「…………」
ミーシャ
「……」
「そう、ですか」
マルクト
あの戦いぶりは、壮絶だった。
だからその分魔力の消耗は激しい、そう考えていたが……
「…死に、ませんよね?」
松坂さとう
「……どこかのお人好しさんが、叶えたい夢、見つけたい夢があるそうですからねぇ」
「……さぁ、どうでしょうね……」
マルクトに。
ミーシャ 「……」
松坂さとう
「……ただ、私も死ぬつもりはありません、が……」
「"絶対"は、無いでしょうね」
ミーシャ 「…ええ」
松坂さとう そうして、ポケットから一枚の写真と、鍵をテーブルの上に置く。
ミーシャ 「…これは?」
神戸しお そこには、可愛らしい少女の写真が。
松坂さとう 「……私だけの、"ハッピーシュガーライフ"です」
マルクト 「……」
ミーシャ 「……」
松坂さとう 「もし、私に何かあれば……」
ミーシャ 「さとうさん」
松坂さとう
「……よろしくお願いしますね」
ニコ、と笑う。
ミーシャ
「…」
顔を、歪ませる
マルクト 「それは、断ります」
松坂さとう 「………何故です」
マルクト
「だって、承諾してしまえば…」
「あなたはきっと、死地に赴く」
ミーシャ 「…家族なんですよね」
マルクト 「……それは、この子のためだと思うんですか?」
ミーシャ 「生きているのに、手が届くのに」
松坂さとう 「……………」
ミーシャ 「…手放すなどと、言わないでください」
マルクト ミーシャの言葉にこくりと頷き。
松坂さとう 「……分かりました……」
ミーシャ 「もし」
松坂さとう 「出来る限りは、生きて帰ってこれるよう尽力しますよ」
ミーシャ
「…」
「その鍵と写真は、持ってください」
「…本当に、本当にもしもの時がくるとしても」
松坂さとう
ふぅ。と溜息を吐き。
写真と鍵を大人しく回収する。
マルクト 「あなただって……立ち続けられるんですから」
ミーシャ 「その時は、託されたからでなく」
松坂さとう 「……ええ、ええ、分かりましたよ……お人好しの2人方」
ミーシャ 「……」
松坂さとう
「どこまでの貴女方は」
「"甘い"んですね」
決して、苦くない。
マルクト
「3人、じゃないですか?」
にやりと笑って。
松坂さとう
そうして、踵を返そうとして。
「…………」
ミーシャ 「……そうでしか、生きていないから」
松坂さとう
フッ、と笑いを零し。
部屋の扉の奥へ。
……の前に
マルクト …お人よしでもなければ、ここに二度と現れる必要はなかったからだ。
松坂さとう
「……皆さんと会えて、良かったです」
そう言い残し、姿を消した。
ミーシャ 「……ええ」
マルクト 「………こちらこそ」
ミーシャ 「…話し込んで、しまった」
マルクト
「……ええ、でも…」
「悪くない時間でした」
ミーシャ
「それなら何より」
「私にとっても…」
「久しく、客を上げたので」
マルクト
ふふ、と笑って。
「……またお邪魔させてください」
そのまま、背を向けて。
扉へと歩を進める。
ミーシャ
「…ええ」
「今度は、お茶を出しましょう」
「…弟が好きだった、お茶があるんです…」
「…また、来てくださいね」
マルクト
開ける直前に、足が止まって。
「……それは是非、楽しみです」
もう一度だけ顔を見せて、にこり。
残りは、扉の先に。
ミーシャ …久しく笑い返して
【頭蓋砕き】 「…満足したか」
ミーシャ
「…ええ」
「"私"は生きます」
「…そうします」
【頭蓋砕き】
「……そうか」
「なら、気を張れ」
「…俺は、果たす」
ミーシャ 「…私も、果たしましょう」
【頭蓋砕き】
その答えに満足したか
するりと、姿を消す
ミーシャ
そして
最後に一人
何かに備えて、瞳を閉じた
マルクト
扉のその先。
………はぁ~~~~~~~~。
みんなみんな、信念が強くて……誰も彼も、輝いて見えます。
それと戦うのは、勇気がいる、意志がいる。
………ああ、でも……
これが『私を見せる機会』なんでしょう。
なら、もう二度とないかもしれない機会。
アーチャー 「浮かない顔だね~?もとい、さっきまでの話だけど!」
マルクト 「…アーチャー」
アーチャー
フフン、と笑い。
「…今もずっとずっと輝いてる、それこそが……」
「偉業を成せる、偉人って言えるんじゃないかな」
マルクト
「………」
「……頑張りますよ、私が私でいられるように」
「私を見せられるように」
あとは、ぶつかり合うだけ。
……今日は月が輝くいい夜だった。
松坂さとう
バーサーカー
「ン~~~~フ~~~~フ~~~~♪」
夜の公園を上機嫌な鼻歌を奏でながら歩く、巨漢。
先の戦いにて、真の強者との戦いに血が滾っていた。
松坂さとう 「……バーサーカー」
バーサーカー 「……ン~~~~~~~?おんやぁこれはこれは、マスター、ンフフフフフフ~~~」
松坂さとう
電灯の明るいステージへ、少女が一歩踏み出し、その姿を露わにする。
「……勝手な行動を……」
「……いえ……でもこれは……」
「利害が一致しております」
「私は………」
──────勝ち残ってほしい人がいるから。
バーサーカー
「ンフフフフフフ……」
────────"敗北"を知りたいから。
松坂さとう
ニコ、と笑い。
「……最後に……盛大な、大きな花火……打ち上げましょうか」
バーサーカー
「……………」
「ブハハハハハハハハハハハハハハハハハッッッッ!!!!!」
「最ッ高だアンタァッッ!!!!」
「俺はそれを待っていたッッッ!!!!」
「─────アンタがマスターで良かったぜェ~~~~~~?」
松坂さとう
「……………」
返さず、踵を返す。
……甘いも、苦いも、これで、最後。
ギム・ギンガナム
「ククク……」
その男は、頭を指で叩きながら、今までの戦いに思いを馳せる。
「どれどれ…キャスター・ジル・ド・レェ、時臣の従えていたアレか
ククク、世間一般に讃えられるモノとは逸れていても、英霊となるに相応しい」
「…バーサーカー、スペック…我がランサーを素手の暴力であそこまで追い詰める、卓越した身体能力…
武人や騎士といった類ではないが、自らの力に誇りを持った戦士であることは確かだった…」
「それと、■リ■似の小娘が従えていたのはアーチャーだったか。弓兵というにはおかしな武器だったが…
ランサーの槍を少しでも受け止めるとは、油断ならぬ相手だ…」
「セイバーとやらのマスターが戦場に立つ暇すらなく殺されていて…」
手に持ったカードを一枚ずつ落としていき
「残るは、アサシンとライダーか。
暗殺者と騎兵…どちらも我がランサーの誇り高い決闘を受けてくれるような相手には思えんな」
「ライダー…恐らくあの女が従えていたガスマスクの男か…
騎兵のようには見受けられんが…持っていた武装は投擲銃か?」
「何より、主従関係であるに関わらず奴らには何か、お互いに近いものを感じる。何かあるのか?
奴らも黒歴史の記録内に確か…いや、今はいい」
拳を振り上げて
「そしてアサシン!!!
奴の名はこのギム・ギンガナムも知るところ!!!」
「ヤン・ウェンリー!
自由惑星同盟の戦術家にして奇跡の男!
類稀なる才能を持ちながら一軍人の域を決して出ようとしなかったとも聞く!」
「それほどの男が願望機にかける願いとはなァ……
小生としても少し気になるところ!
だがそれ以前に小生も一人の武人、銀河の伝説に名を刻んだ英雄と一戦交えられることに興奮している!」
「出来ることなら、ギンガナム艦隊を連れて戦術戦と洒落込みたいところだが…
ははは、流石に勝てる相手ではないかな?」
「フン…だが裏を返せばこの一人の武力が戦況を左右する状況では、このギンガナムにも、あの奇跡の男に付け入る隙があるというわけだ」
「優秀な指揮官が、優秀な戦士であるとは限らない…
騎士、武士としての決闘ならば、勝ち目のない相手ではない…!」
ランサー 「…そうだな。俺も、負けるつもりはない」
ギム・ギンガナム
「たぁのもしいじゃあないかランサー!
期待しているッ!」
ランサー 「応えられるとは限らないが、応える努力はする」
時臣
では2ターン目です
AP回復
system
[ 時臣 ] AP : 0 → 3
[ 松坂さとう ] AP : 0 → 2
[ ミーシャ ] AP : 0 → 3
[ 黄猿 ] AP : 0 → 2
[ ギム・ギンガナム ] AP : 0 → 2
[ マルクト ] AP : 0 → 3
時臣 ではギンガナムの手番だ
ギム・ギンガナム
では!!!
約束通り決闘を申し込む!!!
時臣 いいだろう!
ランサー スカーン
松坂さとう
ええ、やりましょう
決闘です
バーサーカー ンフフフフフフ~~~~~!!
ランサー 槍を構えた騎士が、その場に現れる
バーサーカー 大きく構えた巨漢が、その兵器を見上げる。
ランサー 決闘か!騎士の誇りを分かっているとは思っていなかった!!
バーサーカー サシで殺り合った方が楽しいだろう?
ランサー
ふ…それもそうだな
では先に無粋な手出しを封じようか
バーサーカー ああ……来な……ボウヤッッ!!
黄猿 「横で見てるよォ~~~」
ランサー
戦闘前に「決闘流儀 A」を発動するっ!!!
「決闘流儀 A」 騎士たるものの誇り、それは無粋な介入者を許さない。戦闘開始時に使用できる。戦闘に参加しているサーヴァント1体を対象にする。自分とそのサーヴァント以外のサーヴァントは戦闘から除外される。
バーサーカー ハハハハハ!!最高だぜェ!!!
ランサー さあ行くぞ!!!
バーサーカー 来なッッッ!!!!
ギム・ギンガナム
襲撃扱いなので連携攻撃を使わせてもらう!
そして…
聖書の紙のようなもので作られた十字架を取り出す
バーサーカー ほォ~~~?
ギム・ギンガナム
その十字架からは刃が形成され…ギンガナムは指に挟んでそれを構える
「フハハハハハハハ!!!カレーか麻婆豆腐か…とにかく辛いものが食べたくなってきた!」
バーサーカー 「黒鍵か……いい玩具持ってんじゃねぇかいッッ!!」
ギム・ギンガナム
「概念武装:黒鍵」 戦闘開始時、敵陣営の任意のステータスのランクを1つ下げる。
無論!筋力で殴りつける以上耐久を下げさせてもらう!!!
バーサーカー
いいぜェ!!
「狂化」 全ステータスが2ランク上昇する。戦闘時の魔力追加によるステータス上昇効果が全て2倍になる。
俺はこれだけで対応だァ!
筋力C、魔力E、敏捷E、耐久B、幸運E、宝具E
↓
筋力A、魔力C、敏捷C、耐久A、幸運C、宝具C
来なボウズッッッ!!!
ギム・ギンガナム ぬうっ!こちらの筋力はB+!敏捷は互角!
バーサーカー
魔力つぎ込めばボウヤの勝ちだな
筋力B+→A+で
ギム・ギンガナム
ここで下がれば武家の恥ィ!!!
魔力を持っていけランサァ!!!
ランサー 承知!!!
system [ ギム・ギンガナム ] 魔力 : 2 → 1
バーサーカー
ンンンン~~~~~~ッッ!!いい一撃だッ
ここは一旦退くしかねェなァ
ランサー
ボードウィンの騎士!!!キマリストルーパー!!!推して参る!!!
ぬうりゃあ!!!
バーサーカー
ヌゥゥウウウッッ!!?!
グッホ……コイツは効いたぜェ……?
system [ 松坂さとう ] 敗北 : 2 → 3
ランサー
バーサーカーと言ったか…
騎士ではないにしろ、その誇り高き強さ…
俺は敬意を表する!
バーサーカー
ンフフフフフ……俺ァアンタのこと好きだぜぇ……?
次は俺に"完全なる敗北"、プレゼントしてくれや
アバヨッッ!!!
ランサー いいだろう、少し早めのクリスマス・プレゼントとして考えてやる…
松坂さとう
「……やはり強いですね……あの男は……」
「それにバーサーカーももう……勝手に戦い始める始末……」
「……」
system
[ ギム・ギンガナム ] 勝利 : 2 → 3
[ ギム・ギンガナム ] AP : 2 → 1
松坂さとう ・調査 サーヴァントかマスター1体の情報を得る。「アイテム」「スキル一覧」「ステータス一覧」「真名」「宝具」から調査項目を選ぶ。自分だけ知れる。
system [ 松坂さとう ] AP : 2 → 1
松坂さとう
2d6+1>=10 判定 (2D6+1>=10) > 9[5,4]+1 > 10 > 成功
ではでは秘匿へ…
時臣
では
大同盟の皆さん誰が行動するかからどうぞ
もうさとうさんうごいてたわ
時臣うごきます
ミーシャ はい
黄猿 いいよォ~~
マルクト よよい
時臣
サーヴァントが生きてりゃ再契約できる……!
ここは休憩しておこう
3d6+1>=10 (3D6+1>=10) > 11[2,3,6]+1 > 12 > 成功
system
[ 時臣 ] 魔力 : 4 → 6
[ 時臣 ] AP : 3 → 2
時臣 ギンガナムの手番だ
ギム・ギンガナム ねえこれトッキー襲える?
時臣
襲える襲える
サーヴァントいないからこっちは抵抗できないんで
問答無用で勝てる
勝利も稼げる
ギム・ギンガナム よし!狙い通りだ!
時臣 では襲撃どうぞ
ギム・ギンガナム 刀を携えて現れる
時臣
!!
戦闘開始時宣言はこちらはない、襲撃側宣言どうぞ
ギム・ギンガナム
フハハハハ、遠坂時臣。
戦場で独り身では寂しかろう
時臣 貴様は……!
ギム・ギンガナム
敗北者には敗北者に相応しい末路がある。
引導を渡してやろう
武装を利用しマスターに攻撃を行う!
時臣
!!
こ、これはくらったら即死だ!
「武装」 筋力ランクC扱いのステータスを持てる。サーヴァントのいないマスターに負傷を与えた場合死亡させる。
『時臣』
筋力:E 魔力:C
ギム・ギンガナム そしてェ!筋力Cということは生身の小生でも殴り勝てる!
時臣
耐久のステータスをそもそも持たないのでリソースを切っても抵抗が出来ない
確定死亡だ!
勝利1どうぞ
折角だからタブでRPしようぜ
俺のタブきてくれ
ギム・ギンガナム ok
時臣
「はぁ……はぁ」
人気のない路地裏で、魔力を貯め込むため、秘密の倉庫に移動する。
そこにはまだ秘蔵している宝石がある、あそこまでいって、魔力を貯えつつ……戦況を伺えば。
ギム・ギンガナム
カツン
「探したぞ。遠坂時臣」
時臣
「!?」
脂汗を額に浮かべながら、振り返る。
「な、何者だ……!?」
「なぜ、私の名前を……!」
ギム・ギンガナム
刀を抜き放ちながら、名を名乗る
「ギム・ギンガナム。月の御大将だ」
時臣
「月……!? 何を言って……!」
礼装を起動し、構えようとするが……魔力が集中しない。
ギム・ギンガナム
「フハハ…」
「なあ、敗者には敗者に相応しい幕切れがあると思わないか?ましてや敗北を認めず悪あがきを続けるものには…」
時臣
「それを知っているという事は……貴様、マスターか……!?」
あの時、一騎だけ戦闘に参加していなかったサーヴァントがいた、つまり。
「ランサーのマスター……!」
ギム・ギンガナム 「貴様も魔術師の端くれならば、ロンドンの戦火は耳に入っているだろう。この小生、ギム・ギンガナムこそがその主犯にして、貴様の言う通りランサーのマスターよ」
時臣 「ば、ばかな! あのような暴虐が許されるわけが……!」
ギム・ギンガナム 「許されるのだよ!!!この小生にだけは!!!黒歴史の力を持ったターンXには!!!許されるだけの力がある!!!!」
時臣
「く、狂ってる……!」
なんということだ、伝統を、そして魔術の秘奥と隠匿を踏みにじるような男が……マスターなどと。
ギム・ギンガナム 「そうさ!その狂った歴史を積み上げてきたのは、他ならぬ人類だ!」
時臣
「お、お前だって……」
震える手で、腰に手を伸ばす。ベルトの裏に仕込んでいる……アゾット剣。
「お前だって……」
「人間じゃねぇかああ!!」
「ギンガナムゥウ!!!」
腰だめにアゾット剣を握りしめ、飛び掛かる。
ギム・ギンガナム
「…フハハ、その玩具で、このギム・ギンガナムと打ち合うつもりかァ!!!その心意気やよし!!!」
深く踏み込み、その刀を振るう
時臣 「甘い!! 無策で魔術師が飛び込むと思ったか!」
ギム・ギンガナム 「!」
時臣 アゾット剣に込めた魔力で礼装を起動し、剣の柄にはめ込まれた宝石を砕いて、運動能力を強化。体中の筋肉が悲鳴をあげるが、後先など考えていられない。
ギム・ギンガナム 「ぬウッこれはァ!?肉体の強制的な…」
時臣
恐らく骨折は避けられない、だが、ここでこの男を討ち取れるのなら……!
「うぉおおぉおおお!!」
ギム・ギンガナム が
時臣 「!?」
ギム・ギンガナム ギンガナムはそこで、時臣の放つ刃をくぐるように、大きく屈んだ
時臣 「な!?」
ギム・ギンガナム
そこから全身のバネを使うように上へと斬り上げ
空中に鮮血が舞う
時臣
あんな巨体で、なんと俊敏な……!
「あぐうう!」
「ば、バカな……!」
ギム・ギンガナム
「貴様は魔術師であって戦士ではない。だが、小生は戦士であって魔術師ではない!」
「一流の魔術でも、三流の体術ではこの小生を仕留めるには無理があったな、時臣」
時臣
「く、口惜しや……!」
「す、まない……凛……」
自らから流れ落ち、その場に生まれた鮮血の海に溺れ。
遠坂時臣は……静かに絶命した。
ギム・ギンガナム
それを見届けて、刀を収める
「…ふ、貴様の娘のことならば、安心するといい」
「彼女の幸せは、このギム・ギンガナムとターンXに残された物語が保証する…」
GM
時臣 勝利ふやしてあげるね
system
[ ギム・ギンガナム ] 勝利 : 3 → 4
[ ギム・ギンガナム ] 勝利 : 4 → 5
[ ギム・ギンガナム ] 勝利 : 5 → 4
時臣 なかよし♡
system [ ギム・ギンガナム ] AP : 1 → 0
黄猿 光の速さで魔力回復した事はあるかァ~~~い?
ミーシャ 私も回復
黄猿
2d10+1<=10 (2D10+1<=10) > 11[7,4]+1 > 12 > 失敗
逆だった🌈
ミーシャ 2d6+1>=10 (2D6+1>=10) > 11[5,6]+1 > 12 > 成功
黄猿 2d6>=10 (2D6>=10) > 4[1,3] > 4 > 失敗
ミーシャ 2d6です黄猿さーん!
黄猿 ダメダメだねェ~……わっし
system
[ ミーシャ ] 魔力 : 5 → 7
[ ミーシャ ] AP : 3 → 2
[ 黄猿 ] AP : 2 → 1
マルクト ……あ、私の手番も
アーチャー
あーあーこほんこほん!
「情報は足で手に入れる」
手番を消費して使用する。自分の知らない情報を2つ得る。
秘匿れっつごー!
system [ マルクト ] AP : 3 → 2
ミーシャ
魔力を溜め込む!
2d6+1>=10 (2D6+1>=10) > 6[4,2]+1 > 7 > 失敗
system
[ ミーシャ ] 魔力 : 7 → 8
[ ミーシャ ] AP : 2 → 1
『不敗の青年』
『私も調査だ』
「ペテン師」
手番を消費して使用する。自分の知らない情報を2つ得る。
戦闘における詐術や、過去の情報を元に的確な推理と予測を行う。
『ペテン師とは随分と外聞が悪い
私が何をしたって言うんだ…』
system [ 黄猿 ] AP : 1 → 0
松坂さとう
system [ 松坂さとう ] AP : 1 → 0
松坂さとう
…………私も、とことん"甘く"なってしまいましたね。
そうして立つは、時臣家の前。
待つは、ギムの帰参。
その日はよく満月が輝いていた。
バーサーカー
「ンフフフフフフ~~~~!!」
「ラウンド・トゥーだぜェ~~~~~!!!」
「ランサアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッ!!!!!」
ギム・ギンガナム
カツンカツンカツン
「…お前達か」
松坂さとう
「……ええ」
「────始めましょうか」
「───────聖杯戦争を」
「狂瀾」 襲撃すると魔力を2点回復する。
system [ 松坂さとう ] 魔力 : 5 → 7
松坂さとう 「策士」 戦闘時、『真名』を知っているサーヴァントが敵陣営にいる場合、一体につき2点の魔力を得る。この魔力は戦闘終了時に失われる。
system [ 松坂さとう ] 追加魔力 : 0 → 2
ランサー
月をバックに飛ぶ、四脚の騎士!
影となったそれが地面に着地する!
バーサーカー
「脅迫」 戦闘開始時に使用可能。戦闘に参加しているサーヴァントは全員「狂化」以外のスキルが使用できなくなる。1ターン1回だけ使用できる。
男の勝負に小細工はもう不要(いら)ねェだろォ?なァ?オイッッッ!!!
「狂化」 全ステータスが2ランク上昇する。戦闘時の魔力追加によるステータス上昇効果が全て2倍になる。
筋力A、魔力C、敏捷C、耐久A+、幸運C、宝具C
ランサー ああ…受け止めよう、全て!
松坂さとう
「罪の意識」 いつでも使用できる。敗北を1増やし、魔力を2点回復する。
「罪の意識」 いつでも使用できる。敗北を1増やし、魔力を2点回復する。
「罪の意識」 いつでも使用できる。敗北を1増やし、魔力を2点回復する。
「罪の意識」 いつでも使用できる。敗北を1増やし、魔力を2点回復する。
「罪の意識」 いつでも使用できる。敗北を1増やし、魔力を2点回復する。
「罪の意識」 いつでも使用できる。敗北を1増やし、魔力を2点回復する。
「罪の意識」 いつでも使用できる。敗北を1増やし、魔力を2点回復する。
「罪の意識」 いつでも使用できる。敗北を1増やし、魔力を2点回復する。
「罪の意識」 いつでも使用できる。敗北を1増やし、魔力を2点回復する。
………………………………
…………
system
[ 松坂さとう ] 魔力 : 7 → 100006
[ 松坂さとう ] 敗北 : 3 → 100002
ランサー ……これはッ
松坂さとう
「……勝たせたい人がいる、それは、男の戦いの理由にとっては……阿呆らしいでしょうね」
「でも私は」
「この甘さが、好きなんです」
ランサー
「…ああ」
「本当に甘ったるい…」
「でも、俺もこの甘さは大好きだッッッ!!!」
バーサーカー
「フヘハハハハハハハハッッ!!!!!」
「やっぱ好きだぜェ!!!!ランサアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッ!!!!!」
ランサー 「俺はァ!!!」
ギム・ギンガナム 「小生は!!!」
ランサー 「誇りある戦いを!!!!決して嗤わない!!!!!」
松坂さとう
………ああ……この方も……。
苦くない。
この世界は……なんて、甘くて。
素敵で……。
バーサーカー
・宝具:「無呼吸打撃」:ランクC
───鍛え抜かれたアスリートの無酸素運動をも遥かに凌駕する攻撃。
───呼吸しなくては攻撃は続かない。だがその呼吸のタイミングこそがわずかな隙、反撃の可能性を産むが、その呼吸が無いため一瞬の反撃も許さない。
襲撃時に使用可能。味方陣営が勝利し、勝利を2点獲得する。
宝具ランク未満の幸運ランクしか防衛側が持たない場合、防衛側のサーヴァント1体かマスター1人を消滅させる。
system [ 松坂さとう ] 魔力 : 100006 → 100000
松坂さとう (Cなら消滅せずに済みますよね?)
ランサー 幸運Eなので…
松坂さとう …
バーサーカー 「攻撃:筋力」 襲撃時に選択可能。筋力が防衛側の耐久以上なら勝利する。未満なら敗北する。
ランサー なんかごめんなぁ!!!受け止めるって言ったのに!!!
バーサーカー
いや俺もよく見てなかった、すまんクス
「ウォオラァアアアアアアアアアアアアアアッッッ!!!!」
ランサー 「来ぉい!!!!!」
バーサーカー 打撃の嵐、ラッシュ、呼吸を許さぬ猛撃ッッッ!!!!
ランサー 盾を構え、その連撃を受け止めんと身体を固める!!!!
松坂さとう (魔力ブッパで筋力はA++にします)
system [ 松坂さとう ] 魔力 : 100000 → 99000
ランサー 「この…この力は!!そうだッ!!!!」
『今は取り敢えずアンタが邪魔だ』
松坂さとう
「ハァ……!ハァ……!!」
こちらまで呼吸が、乱れるッ。
ランサー 「あの!!!あの野性と同じだッ!!!」
バーサーカー
「ヘヘヘハハハハハハハハハハハハハハッッッッ!!!!楽しいなァオイ!!!!ランサアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッ!!!!!」
バーサーカーの身体が、光の粒子へと、変わっていく。
ランサー
「ああ!!!!!俺は……今きっと満たされている!!!!!!!」
ナノラミネートで覆われた盾が軋み、砕けようとする
バーサーカー
もはや、現界は、不能であろう。
それでも"狂戦士"は、狂笑。
嗚呼、楽しい。
ランサー その騎士がよろめき、完全に防御姿勢が崩れた瞬間
バーサーカー
強者と戦うって……
「……最、高……だ……」
そして、バーサーカーの姿は、消えた──────。
ランサー 「……」
松坂さとう 「………」
system [ 松坂さとう ] 勝利 : 5 → 6
ランサー
命拾いしたはずの彼は、放心したように空を見上げる
「…困ったな」
「あんなに素晴らしい戦士の名を…聞きそびれてしまった」
松坂さとう
「…………」
「────────"スペック"」
踵を返し。
ランサー 「…!」
松坂さとう 闇夜へと、消え去る。
ランサー
「スペック…スペックか」
再び構え直して、格好をつけて
「その名、覚えておこう!」
ギム・ギンガナム 「そうだ…この戦いこそが…我々の求める…」
system [ ギム・ギンガナム ] 敗北 : 0 → 1
松坂さとう
朝日が、昇った。
マルクトとの集会所へ、足を運ぶさよう。
体力も、魔力も底を尽き。
マルクト 目指す場から、一つの影が現れて。
松坂さとう
マスターである彼女は、サーヴァントという、己を守護する存在も消滅し。
無防備の状態でいて、されど、その顔には懸念も、曇りも一つも無く。
マルクト 「…よかった、ちゃんと……戻ってきてくれましたか」
松坂さとう
「……ふふ」
ニコ、と笑い。
「おはようございます、マルクトさん」
マルクト 「はい、おはようございます」
松坂さとう 「……帰って来ました」
マルクト その笑みに、にこり。
松坂さとう
そう言い、手の甲を見せ。
令呪が消え失せているのを見せる。
マルクト 「……なるほど」
松坂さとう
「……はい」
「すみません、不甲斐ない同盟相手で」
マルクト
……昨日の様子で大方そうではないか、と思っていたけれど。
「いえ、いいえ」
その手を握る。
松坂さとう 「あ……」
マルクト
「最初にこうやって、手を差し伸べてくれた」
「これほどありがたい”仲間”ですよ?」
松坂さとう
「……ふふ、ふふ……」
「ええ、"仲間"……ですね」
マルクト 「…はい、その通りです!」
松坂さとう
もう、私には、無念も、後悔も無い。
ああ、なんて清々しい朝なんだろう。
「……マルクトさん」
マルクト 「……はい」
松坂さとう
「もう私に手伝えることは一切ありません、ですが……」
「エールを、送らせてください」
マルクト 「…それは……」
松坂さとう 「………この聖杯戦争、勝ち抜いてくださいね」
マルクト 「とっても、心強いですね」
松坂さとう
ニコ、と笑う。
「ふふ」
マルクト
「………はい、ええ」
「あなたの分まで、とは言いません」
ライフ
「あなたはもう、いい人生を送れそうですから」
松坂さとう
「──────────────」
「……ええ、ええ」
「もう、私も……叶っちゃいましたね」
ハッピーシュガーライフ
「"幸せで甘い日々"が」
マルクト
……ええ、ええ。
不安定だった私とはもう、お別れ。
今は立派に立つことが出来る。
支えてくれる人がいる。
支えると約束した人がいる。
なら、それに恥じない──────
”真っ直ぐ立てる意志”を!
GM
「はぁ……はぁ……はは、ははは」
ずるずる、紅い筋を石畳の上に引きながら、男は歩く。
「ざまぁないなァ……遠坂時臣」
すでに事切れたの死体、それを『釜』に放り込んで、笑う。
男は、仮面をかぶっていた。天狗を思わせる赤い鼻の仮面。だが、隠しているのは目から下半分だけ。爛々と輝く丸い目は、『釜』に放り込んだ時臣の死体に注がれている。
真っ白な蓬髪、上半身半裸。その背には歪な入れ墨……魔術刻印。しかし、それは既に彩を失っている。
からから下駄の音を鳴らして、男は両手を広げる。
「初手に俺のセイバーを殺ったアンタが初戦敗退」
「そんでもって生き残りはガキが二人におっさん二人……いやぁあぁ、良い戦争だなぁ?」
???
「なんつってな」
マルクト
きゅうそく~
2d6=>60 (2D6>=60) > 6[1,5] > 6 > 失敗
振り直し!
2d10=>6 (2D10>=6) > 11[8,3] > 11 > 成功
ヨシ!
system [ マルクト ] 魔力 : 3 → 5
ミーシャ
Q.K!
2d6+1>=10 (2D6+1>=10) > 10[4,6]+1 > 11 > 成功
system [ ミーシャ ] 魔力 : 8 → 10
system [ ミーシャ ] AP : 1 → 0
アーチャー
「情報は足で手に入れる」
手番を消費して使用する。自分の知らない情報を2つ得る。
いってきや~す
system
[ マルクト ] AP : 2 → 1
[ マルクト ] AP : 1 → 0
GM
じゃあターン終了処理する
脱落はもう、さとうさんがしたんでおわり
MVPはギンガナムだ!
ギム・ギンガナム いやったーっ!
GM
一人だけ総どりなんで1d6+3の魔力を得られる
1d6+3 (1D6+3) > 4[4]+3 > 7
7点だ
一気に回復したな
system [ ギム・ギンガナム ] 魔力 : 1 → 8
GM
宝具2発分
あと
system [ 黄猿 ] 令呪 : 3 → 2
GM 同盟の継続・破棄の宣言をせよ
ミーシャ 続けます
黄猿 継続だねェ~~~~…
マルクト
ん~~~……
いえ、離脱しましょうか
GM おっけー
ミーシャ 成る程
マルクト 1人でまっすぐ立って見せますよ
GM
deha
アーチャーなのでイニシアチブは4になる
マルクト わかりました
system
[ 黄猿 ] AP : 0 → 2
[ マルクト ] AP : 0 → 3
[ ミーシャ ] AP : 0 → 3
ミーシャ
ライダーの傷を見つつ、裏で
「…ライダー、顔にも傷が出来ている」
【頭蓋砕き】 「…治療する程でもない、気にするな」
ミーシャ
「…」
私は、ライダーのマスターだけど
…ライダーの顔を知らない
「私が気になるのに」
【頭蓋砕き】
「…いいか」
「この時だけの縁だ」
「故に、残るものは少なくあるべきだ」
ミーシャ
「…ライダー」
ライダーは、英雄というにはどうにも近しい
…だが、時に
酷く距離を置いているのを感じる
…その理由は知らないというのに
「…わかった」
「でも、汚れは洗ってね」
【頭蓋砕き】
「わかってる」
「大事な家だろ、敷地を汚す気はない」
ミーシャ
目の前で土埃を払う
その姿は…消して大きなものではない
この地で争う英雄とは違って
私のように、酷く小さく見える
「ねえ」
【頭蓋砕き】 「なんだ」
ミーシャ
「…何も残さないとは、言うけど」
「せめて名前だけは」
「…最後でいいから、教えて」
【頭蓋砕き】
酷く困ったようにして
しかし
その目は懐かしい物を見るようで
「"最期"でなければ、考えておく」
ミーシャ 「…言葉遊びのつもり?」
【頭蓋砕き】 「先の見えない事の中で、そんな事を言うなという事だ」
ミーシャ
「…」
「わかったよ…」
【頭蓋砕き】
頷いて
そのまま、先に姿を消す
ミーシャ
「…」
「どうしてそこまで」
そう呟いて
同じく姿を消すのだった
マルクト
朝日が昇り、ぐるりと回る。
時刻は昼頃……そこは同市での喫茶店にてマルクトはお茶を飲んでいた。
それは休息のためではなく、待ち人との約束のためであった。
……相手は一度同盟を結んだ際、全くと言っていいほど全貌が見えなかった黄猿という方。
近くにはアーチャーも霊体化して潜んでおり、襲撃されたとしても一応は大丈夫なはずだ、きっと。
黄猿 ちりん、ちりんと喫茶店のドアベルが鳴る。
マルクト
「………!」
顔を上げ、そちらの方へと。
黄猿 「…待たせちゃったねェ」
マルクト
「いえいえ、今来たところですから」
ことり、とコップを置いて。
黄猿
長い足を組んで椅子に座る。
無礼なようだけどサイズが合わないから仕方ないねェ~~~~…
マルクト
「…では、早速ですが……」
「あなたを呼んだのは二つ、理由があります」
メモ帳を開き、それに目を落としながら。
黄猿
「なんだい?」
覗き込む、とまではいかないけれど
顔を真正面に据えて
マルクト
「…一つ目、ランサー陣営は強立場にいます。
同盟を離れた身ですが、今日はこちらの陣営ではなく、そちらを多使用していただきたいです」
黄猿 真意を問うようにわっしは彼女を見る。
マルクト
その顔に、ぐい、と押されかけるが。
言い切って。
黄猿
「…順当に考えれば
恐ろしい陣営ではあるねェ~~~」
マルクト
こくり、と頷き。
「…あのランサーのマスター……好敵手を探しているようでした、もしかしたらそちらの対処に手間取るかもしれません」
「そのため、あのランサーが倒れるまでお互い不干渉ということにしておきませんか?」
黄猿 「……わっしは構わないけどねェ~~」
マルクト
……同盟は切っている、いつでも戦いの火蓋は切って落とされてもおかしくない状況。
……言葉は慎重に選びたい。
「……ふむ」
黄猿
「同盟相手の事もあるから
即断即決とは言えないねェ~~~」
あくまでわっしは、という態度を崩さない。
言質を握らせるのは良くないからねェ…
マルクト
「……わかりました、一応お耳に挟んでくれたようで何よりです」
……態度を一切崩していない…
これが……アサシンのマスター……
黄猿 「…それで?もう一件のお話は?」
マルクト …アサシン、正々堂々と戦うことが不得手なサーヴァントの持ち主が堂々と現れたことは、余裕の表れでもあるのだろう…
黄猿
「わっしも気になっている事はあるけどねェ~~~~…
それを聞いてからにするよォ~~~」
マルクト
「……これは陣営とは一切関係ない、個人的な興味です」
「……あなたは一体、何に向かって…この戦争を勝ち取ろうとしているのでしょうか」
……ミーシャさんは巻き込まれた、ギムさんは好敵手と戦うため、さとうさんは人生を勝ち取るため。
では……この方は?
黄猿
「…ふむ」
「それを聞いてェ…どうするつもりだい?」
マルクト
メモ帳をぱたん、と置いて。
「……どうもしません」
黄猿 声の調子は変わらず。
マルクト
「それで手を抜くこともしません。ですが……」
「……少なからず”戦争”をしている、その理由を知りたかったんです」
黄猿 「……」
マルクト
……そう、戦争。
私のように軽く見ていた訳でもなく、そうと知って身を投げ出したのであろうこの方は、一体。
黄猿 わっしの視線は、品定めをするように彼女を見聞する。
マルクト その視線に臆することなく、見据えて。
黄猿 そこに。
マルクト ……私は戦う内に、この戦争で立つ理由を見つけた。
『不敗の青年』 『戦争というのは経済行為だという解釈があるが…それ以上の価値観を見出した結果がどうなるかは知っているかい?』
マルクト 「…な、……あなたは」
『不敗の青年』 いつの間にか、軍服の青年が隣のテーブルに座っている。
マルクト
「……いえ、わかりません」
アサシン、そう言いかけて止める。
『不敗の青年』
『ナショナリズム…主義…宗教…
イデオロギー闘争というのは歯止めを失わせるんだ』
『本来、怪我をしたり痛い思いをすればそこで戦と言うのは手打ちになるんだよ。
悔しい思いはしてもそれ以上にしようがないからね。』
『しかし…ここにイデオロギー、主張というものが組み合うと戦の範囲は拡大する。
民族が弾圧を跳ね返す為に、非道な相手を倒すために』
マルクト 隣の彼を見ながら、話に耳を傾けて。
『不敗の青年』
『それらは大抵、こういった想いが増幅させる。』
『死んでいった者達の為に…ってね』
マルクト 「…………」
『不敗の青年』 実感が籠ったような、自嘲するような顔で。
マルクト 「……死んでしまった方のために、戦争が続く悪循環…」
『不敗の青年』
『生憎…僕は魔術師と言っても神秘性には特に疎いから、第二魔法だっけ?
死人の声は聞けないわけだけれど』
マルクト 「……ふむ……」
『不敗の青年』
『あくまで他者は他者、自分は自分だ。
何かの言い訳を使って自分を動かすような真似はあまり利口じゃないと思うね』
『我々には考える葦があるんだ。
あくまで冷静に、その上で何をする事がこの場において最善なのかを探るべきなんだろうね』
『まぁ、何百年も戦争を繰り返した民主主義国家の軍人が言えた事ではないけどね』
マルクト
「…………」
英雄。それが語る歴史の重み、経験の重みはひしひしと伝わる。
「……では、問いますが…」
『不敗の青年』 『ん?ああ…願いか…そうだったね…』
マルクト
「……あなたにとっての、最善とは?」
戦争に妥協をしない、その訳は。
こくりと頷き。
『不敗の青年』
『そうだね…』
『私もわからない』
マルクト
「……え」
「………ええっ!?」
『不敗の青年』
笑って言う。
『おいおい、待ってくれよ。
私だって一人の人間だよ?』
黄猿 「……」
マルクト
「…だからこそ、じゃないんですか!?」
人間であるなら、きっと願いの一つや二つ……と。
『不敗の青年』
『何が最善かなんて、分かる訳ないさ。
それこそ聖盃に願わないと分からない物じゃないのかい?』
マルクト
「……む、むう……」
確かに……物事にとっての最善なんて、その時その時で変わるかもしれないが……。
『不敗の青年』
『最高を望むのであれば、自分より立派な誰かにずっと命令をして貰えばいい』
『魔術師とやらは聖盃に根源を求めるんだっけ?私は良く知らないけれど』
『でも、最高じゃなくっても人には欲しくてたまらなかったりするものもある。
私もね、つい紅茶にブランデーを入れる事を止められないんだ。』
マルクト
「……まあ、そうですね」
根源という言葉に頷いて。
……私こそ、それを選択しようとしたわけではないが。
『不敗の青年』
『誰かの最善が自分にとって最善ではない。
また自分の最善が、誰かの最善ではない。』
『だからこそ…最後まで対話と融和、それを崩さずにせめて皆で笑顔でいられるように。』
『ベストじゃなくてもベターが欲しい。
…そんなところかな?』
マルクト
「…なるほど」
最善を尽くすことより、より良い物を、全員が納得するものを選択するというのはとても利口的で、賢い選択なのだろう。
ああ、でも。
私はそこまで利口でもないみたいで。
「……私は違いますね」
「……最善を尽くせるなら、それを手に入れたい」
真剣な眼で、じっと彼を見つめて。
『不敗の青年』 『……』
マルクト
「……きっとそれが、誰かの最善ではないのでしょう」
「でも、私は……私一人だけで今ここに立てているわけではありませんから」
……ミーシャ、さとうの顔を思い出す。
「……私にとってのベストが、誰かのベストになれたってこともまた、知ってます」
にこりと笑う。
……少し、おこがましいかもしれないけど。
『不敗の青年』
『うん』
肯定するでもなく、ただ受け止める。
マルクト 「……」
『不敗の青年』 『じゃあ…私から最後に一つだけ』
黄猿 「………」
マルクト 「……ええ、なんなりと」
『不敗の青年』
『誰かを想える心があるのなら、ちょっとだけ枠を広げて』
『その外にいる人も見えるように心がけて欲しい』
マルクト 「……外、ですか」
『不敗の青年』
『……勿論、これは必須じゃないけどね』
『でも、願いを叶える責を負った以上は。
色々な物を見て…聞いて…』
『その上で自分が願いを叶えてよかったのだと』
『そう思えたら…救いになるんじゃないかな』
マルクト
責……。
ただ叶える、というものでは……ないのですね。
「……では」
「…今日、あなたという”外”を知れたわけですね」
『不敗の青年』
『はは、君に出会えて私も嬉しいよ』
年齢に見合わない屈託のない笑顔で答える
マルクト
「……ええ、こちらとも」
警戒が解けた表れか、先ほどよりも笑顔でそれに応える。
「…私は…見聞を深めたいと思います
だからこそ、あなた方に会いに来れたのですから」
「……あらためて、ありがとうございました」
そうして、ぺこりと頭を下げて。
「ですが、変わらず…私の最善、尽くしますよ!」
『不敗の青年』
『ああ、こちらこそありがとう』
『お身体に気を付けて…
なんて、戦争の場で言うのも変だけれど』
マルクト
「ふふ、あなたも結構……優しい方ですね」
他人のサーヴァントと話すことは今までなかった。
……だからちょっと、意外だと思いながらも。
そうして、メモ帳を拾い席を立つ。
アーチャー
ふわり、霊体化したアーチャーもそれに伴い。
互いとも、その場を離れていった。
『不敗の青年』 カップから手を放し、手を振って応える
黄猿
「……」
「人は必ずしも、賢しくいられるもんじゃないって訳だねェ…」
薄く笑いを浮かべながら、英霊の方を向いた
『不敗の青年』
『ああ、でも』
『私自身としては…嫌いじゃなかったかな』
黄猿
黄猿 「…さて、勝つ道筋は?」
『不敗の青年』 『勿論あるさ、頃合いじゃないだけでね』
黄猿
買い物袋を下げながら、道すがら二人で歩く。
ピカピカとしたいい天気だねェ……
「…その頃合いは?」
『不敗の青年』
『まずは、事実確認だ』
『やれるだけの事をやって、
やれることをやる』
『正道を取れるときは着実に進むのが吉さ』
黄猿
「…それはそうなんだけどねェ~~」
「しかし…随分と物騒な話だったよォ~~」
『不敗の青年』
『誰しも大なり小なり事情は抱えているものだけれど
困ったな……どんどん自分の士気が落ちていく』
『やれやれ……』
マルクト
とりあえず私の番やっちゃいますか
休憩しまーす
2d6=>10 (2D6>=10) > 4[3,1] > 4 > 失敗
ふりなおし!
2d6=>10 (2D6>=10) > 4[3,1] > 4 > 失敗
ええ…
system
[ マルクト ] AP : 3 → 2
[ ギム・ギンガナム ] AP : 0 → 2
ギム・ギンガナム
次鋒ギム・ギンガナム行きまァす!!!
choice[魔術師,NT-1,流石最強!] (choice[魔術師,NT-1,流石最強!]) > NT-1
ミーシャてめえだああああああああ!!!!
ミーシャ !
ギム・ギンガナム 襲撃の時間だ!!!
ミーシャ 準備は間に合いませんでしたか…
【頭蓋砕き】 そういうものだ
ミーシャ 受けて立ちましょう、やりますか
ランサー 轟音を立てて、四脚の騎士がその健脚を鳴らして現れる
【頭蓋砕き】 鉄の騎士、噂の槍使いか
ギム・ギンガナム やあやあ、そちらは騎兵と見受けられる
【頭蓋砕き】 噂に違わず、速いな…これでは騎兵の名折れだ
ミーシャ そちらは、マスター…ギム・ギンガナム
ギム・ギンガナム そうとも、ギム・ギンガナムとランサー、ここに推参というわけだ
ミーシャ こうして相対するのは初めてでしたね
ランサー
お嬢さん、それに少年
戦う前に名を聞いておこうッ!
ミーシャ 私はこの街のただの住人、ミーシャでいい
【頭蓋砕き】 スカルシュレッダー、覚えておけ
ギム・ギンガナム
「…ふむ?」
首を傾げる
ミーシャ
「…」
目を細める、武人というのは初めてだが…いやな圧だ
ギム・ギンガナム 「ミーシャ…ミハイル・カミンスキーは中年男性であったはずだが…いや、人違いか?それとも伝えられていた歴史が…」
ミーシャ 「…誰と勘違いしてるの」
ギム・ギンガナム 「いやすまない、失礼した」
ミーシャ
「…それより」
「こうやって来たのだから、用事は一つでしょう」
ギム・ギンガナム 「話が早いな」
【頭蓋砕き】 「それほどの戦意を見せればな」
ランサー
「主人が無礼を働いた。
ではこれより、スカルシュレッダー、貴公に決闘を申し込む!」
【頭蓋砕き】
「…いいだろう、受けて立つ」
「下がっていろマスター、危険だ」
ミーシャ
「…!」
ゆっくりと後退する、巻き込まれればひとたまりもない
ランサー 「決闘流儀 A」 騎士の決闘、それは力なき者を巻き込むような理不尽な暴力であってはならない。戦闘開始時に使用できる。戦闘に参加しているサーヴァント1体を対象にする。自分とそのサーヴァント以外のサーヴァントは戦闘から除外される。
黄猿 「………!」
【頭蓋砕き】 「正々堂々、か…久しく無い争いだ」
黄猿 「これは驚いた…折角急いで来たのに入れないとはねェ~~~~~~」
【頭蓋砕き】
「…分が悪い、だが」
擲弾投射器を持ち替えて、刃を露出させつつ
ランサー
「やはり貴様の武器、その投擲銃か
射撃戦でこの防御を抜けると思うなよ!」
ギム・ギンガナム 「連携攻撃」 襲撃時、サーヴァントがいるならサーヴァント1体の筋力を1ランク、魔力を2ランク上げる。
【頭蓋砕き】 「射撃だけと思われるのも心外だがな」
ランサー 連携攻撃の効果で筋力はB+!行かせてもらうぞ!
【頭蓋砕き】 俊敏も勝負なら明かす方がいいんじゃないのか?
ランサー 敏捷はC+だな
【頭蓋砕き】 わかった
ミーシャ 「…ライダー、無理はしないでね」
【頭蓋砕き】
「…」
武器を握り
ミーシャ 【所縁の品】自分が召喚したサーヴァントと契約している限り、そのサーヴァントの任意のステータス1つを1ランク上昇させる。
【頭蓋砕き】
「まだ足りないが…」
【再爆装】
その装備に由来するスキル、特徴的な炸薬の数々は自身の手で構築された装備であり、長らく勝負を続けてもまだ欠ける事はなく、次へ繋がる。
取得時にステータスを1つ選ぶ。戦闘時、選択したステータスに++を付与する。
耐久はこの段階でD、俊敏もD++か…
ミーシャ 「まだ足りないなら…!」
ランサー 「中々の…!だがッ!」
ミーシャ 腕のぼろ布を剝がして令呪を露わにする
ギム・ギンガナム 「ここで切るかァ!!!」
ミーシャ 「魔力を…!」
【頭蓋砕き】 4消費、俊敏をB++に
system [ ミーシャ ] 魔力 : 10 → 6
ミーシャ
「…ここで!」
そして、令呪が輝く
ランサー クッ、抜かれた!
【頭蓋砕き】
その令呪は
ライダーの肩に掲げられたソレと同じ形で輝いて、力を与えた
system [ ミーシャ ] 令呪 : 3 → 2
【頭蓋砕き】 耐久をBに!
ランサー ぬう!?
ミーシャ イニシアチブでは一つ勝ってるなら…
ランサー ではこちらもスキルを一つ使って構わないか?
ミーシャ !
ランサー
彼の胸に収められたリアクターが輝く
「エイハブ・リアクター(敏捷)EX」 彼の胸に二つ収められた、禁忌の力の源。取得時にステータスを1つ選ぶ。戦闘時、選択したステータスに++を付与する。
【頭蓋砕き】 「まだ押し込むか…!」
ランサー 敏捷をB+++に変更!
ミーシャ 「リソースでは押し負けている…ここで押し込んでも間に合わないか…!?」
ランサー 「こちらから挑んだ決闘だ!勝たねば示しが付かぬだろう!!!」
【頭蓋砕き】
「意地の張り合いか、強情だな」
「…マスター」
ミーシャ
「…構いません」
「退きましょう、準備の時点で此方の負けだ」
【頭蓋砕き】 「把握した、上手くはいかないものだ」
ランサー
「行くぞォ!!!」
その槍を突き出し、四脚をフルに使い突進する
【頭蓋砕き】
「早い…ッ!」
ソレを鉈で受けるが、脆く弾かれる
ランサー
「ふんっ!!!」
突き出した槍が相手の防御を崩し、突き倒す
【頭蓋砕き】
「ぐぁあッ!」
その勢いに弾かれて、そのまま突き飛ばされる
ミーシャ 「ライダー!」
【頭蓋砕き】
「…痛いが…だが」
「退かせてもらう、鉄の槍兵!」
ランサー
「……しっ!」
表情はわからないが、笑ったような気がした
「……にしても、このような少年にここまで食らいつかれるとはッ」
「少年…機会があればまた会おう」
【頭蓋砕き】
「…ああ、あればな」
その問いに、間をおいて答えて
system [ ギム・ギンガナム ] 勝利 : 4 → 5
【頭蓋砕き】 煙を吐き出す擲弾を辺りに打ち出して、退いて行った
system [ ミーシャ ] 敗北 : 0 → 1
ギム・ギンガナム 「フ…騎兵と聞き期待はしていなかったが、奴もまた確かな強者だった!」
ミーシャ 「…ライダー」
【頭蓋砕き】
「遅れたが、だが」
【頭蓋砕き】
その名に由来したスキル、敵を打ち砕き部隊の御旗としても機能した逸話は名乗るだけで士気を引き上げ意志を研ぎ澄ませる。
取得時にステータス一つを選択する。手番を消費して使用する。そのターンの間、そのステータスはEXランクになる。魔力を3消費する。
「…勝負は此処からだ」
system
[ ミーシャ ] 魔力 : 6 → 3
[ ミーシャ ] AP : 3 → 2
[ ギム・ギンガナム ] AP : 2 → 1
黄猿
魔力回復だよォ~~~…
2d6+1<=10 (2D6+1<=10) > 10[6,4]+1 > 11 > 失敗
また逆になってる🌈
system [ 黄猿 ] 魔力 : 4 → 6
GM APへらしといてねーん
system
[ 黄猿 ] AP : 2 → 1
[ 黄猿 ] AP : 2 → 1
黄猿
光の速さで魔力回復した事はあるかァ~~~い?
2d6+1>=10 (2D6+1>=10) > 8[4,4]+1 > 9 > 失敗
ま、そういう事もあるねェ~~~
system [ 黄猿 ] AP : 1 → 0
system [ 黄猿 ] 魔力 : 6 → 5
黄猿 1d6 (1D6) > 6
system [ 黄猿 ] 魔力 : 5 → 7
ギム・ギンガナム
うおおおおおお小生タイムだァァァァァ!!!!
choice[魔術師,NT-1,流石最強!] (choice[魔術師,NT-1,流石最強!]) > 流石最強!
マルクト貴様だ!!!殴られる前に殴る!!!!!!!!111
マルクト ……来ましたか…!
ランサー 高所に立ち、日の光に照らされて、逆光で黒く染まる騎士
マルクト 「……あのサーヴァントは…!」
アーチャー それを視認すると同時、マスターの前に立ちはだかる少女。
ランサー
「久しぶりと見受けられる、マルクト嬢!」
「そして……アーチャー!!」
アーチャー
Vサインを返し。
「挑戦は受ける、だっけ?お返しするよ、ランサー!」
ランサー 「フフフ…」
アーチャー 炎を纏う扇子を持ち、突きつけんと。
ランサー
「もはやお前には隠す意味もない!!!名乗ろう!!!」
「ボードウィン家ガンダムフレーム、ガンダム・キマリストルーパー!」
アーチャー
「……! いいね、いい度胸だよ!それでこそ……」
「偉業を成す、私と主とのいい障害になってくれるよ!」
「お返しに返そう、私は由比鶴乃…最強を目指す、サーヴァント!」
ランサー
「……最強か
奇しくも、目指すものは同じなようだ!」
アーチャー
「でも、その座には一人しか着けないみたいだね?」
「なら……あとはもう、真剣勝負あるのみ!」
ギム・ギンガナム では戦闘開始前のスキルを切らせてもらう
マルクト !
ランサー 「決闘流儀 A」 この戦い、誇りを持って臨むことを誓う。戦闘開始時に使用できる。戦闘に参加しているサーヴァント1体を対象にする。自分とそのサーヴァント以外のサーヴァントは戦闘から除外される。
ギム・ギンガナム 「連携攻撃」 襲撃時、サーヴァントがいるならサーヴァント1体の筋力を1ランク、魔力を2ランク上げる。
マルクト ではこちらも
アーチャー
「出たとこ勝負」
情報を取り入れ、その場その場で判断する気転の良さを表すスキル。
ターン開始時に使用する。『真名』を知っているサーヴァント1体を対象とする。そのターンの間、そのサーヴァントと戦闘する場合、自分のステータスを全て1ランク上げる。
ギム・ギンガナム 待て
マルクト !
ギム・ギンガナム 「ターン開始時」だ、タイミングを逃している
GM うむ
マルクト ……あ~~~!
GM あとアーチャーもサーヴァントが自分一人だけだと全ステあがるよ
ギム・ギンガナム
ではこちらは更に積ませてもらう
「策士」 戦闘時、『真名』を知っているサーヴァントが敵陣営にいる場合、一体につき2点の魔力を得る。この魔力は戦闘終了時に失われる。
system [ ギム・ギンガナム ] 臨時魔力 : 0 → 2
マルクト なるほど…
ギム・ギンガナム
お互いの名を知っているほど強くなる!
正々堂々とした戦いにはとことん強いぞ!
アーチャー おっけーおっけー、その分燃えるって奴だよ
ランサー 「それではァ!行くぞォ!」
アーチャー
……でもね、負けてられないね
宝具使用!
マルクト 「…魔力はあります、ここで勝ち取りましょう!」
system [ マルクト ] 魔力 : 5 → 2
ランサー 「また、あの技か!」
アーチャー
・宝具:「団欒のドッペル」
ランク:E 種別:結界宝具 防御対象:1人
その姿は、金華
主の奉仕によって偉業を成し遂げたいという思いとは異なり、無限の富を生み出すことで身内の欲望を際限なく叶え仮初の団欒を守ろうとする。
戦闘時、この怪物は富は火炎へと昇華し、欲で押しつぶさんと吐き出す。
防衛時に使用可能。味方陣営が勝利し、勝利を2点獲得する。
宝具ランク未満の幸運ランクしか襲撃側が持たない場合、襲撃側のサーヴァント1体の全ステータスを永続的に1ランク下げる。
ランサー 「それを待っていたァ!!!」
アーチャー
見るもおぞましい、その金の豚が現れ。
「………!」
ランサー 「マスター許可をくれ!この素晴らしき戦士に全身全霊をぶつける許可を!」
ギム・ギンガナム 「かぁまわん!!!」
アーチャー 「そっちもそう来るんだね……!」
ランサー 「またこのシチュエーションだ、今度は防ぎ切って見せろ」
マルクト 「ええ、二度目まして……」
ランサー
『破壊槍・神槍(デストロイヤーランス・グングニール)』!!!
一層力が込められた槍が、超高速で突き出される
アーチャー
「────────────」
「なら、全身全霊で戦わないと、だね」
「炎扇斬舞」
見るも慎ましいその金華は、しかしてその欲が大きければ大きいほど、力を増幅させる
指定:宝具
戦闘中、そのステータスはEXランクにしても良い。ただし、この効果を適用した戦闘で自分が敗北した場合即座に消滅する。
ランサー マジか!?
アーチャー
その槍を、今度こそ……!
炎で防ぎきる……!
宝具レベル:EX!
ランサー
「…何ッ!?」
「確かに…抜いたはずッ!!」
その槍は大きく軌道を逸らす!
アーチャー
勢いを殺す、むしろ押し返さんと!
火炎、火炎、火炎!
「…これが全身全霊、私の最大最強の力だァ~~~~!!!」
ランサー
槍ごとその炎に弾き飛ばされ、砂埃を立てながら地面を転がる!
「ぬっ…くあああっ!!!」
アーチャー
「っ、はぁ……はぁ……!」
それを見て、炎の勢いも徐々に薄らいでいく
ランサー
「なんという……!
俺のデストロイヤー・ランスを……押し返すほどの火力だと!?」
system
[ ギム・ギンガナム ] 臨時魔力 : 2 → 0
[ ギム・ギンガナム ] 魔力 : 8 → 6
アーチャー
「一回目、負けてすっごく悔しかったからね!」
金華が崩れ、空から落ちる
ギム・ギンガナム 「クククク…一度勝った相手だと、みくびっていたか」
アーチャー 「……だから、絶対絶対、あなたの槍に負けないってね!」
ランサー 「フフ、そういう負けず嫌いは……嫌いじゃない!」
マルクト 「……ええ、これが……私たち、です」
アーチャー
にひ。
「最強を目指す者同士、だもんね!」
ランサー
「ああ。お前の真の全力、見させてもらった
機会があるならば、俺もリベンジを望みたいものだな!」
アーチャー 「ふふ、いつでも受けてたとう!騎士じゃないけど、約束は守ってみせるからね!」
ランサー 「…その言葉、信用ではなく信頼させてもらう!」
アーチャー それにまた、Vサインを返し。
ランサー マスターを連れて、その四脚を走らせて去っていく
アーチャー
それを見届けるかのように炎と共に、マスターごと揺らめいて消えた。
system [ マルクト ] 勝利 : 3 → 4
system [ ギム・ギンガナム ] 敗北 : 1 → 2
system
[ マルクト ] 勝利 : 4 → 5
[ ギム・ギンガナム ] AP : 1 → 0
マルクト
……そこは日が照らされる、どこかの空き地。
そこに。
アーチャー
炎が現れる。
そして纏っていた燃ゆるものが消えた時、そこには二人の少女がいた。
「いやー、やっぱ強いねあの人!とっておきのとっておき使っちゃったよ」
たはは、と朗らかに笑う。
マルクト
「…凄まじかったです…あれは」
……この私よりも下に見える少女。
彼女が出した、あの絢爛とした金のモノはランサーの槍をしのいでみせた。
…だが、なぜ彼女は一体……
「……ですが、あの豚のような物はなんなのですか?そして…なぜ、英霊に」
…見聞を深めるためにも。
アーチャー
「……ほよ?私?」
ううん、と唸りこんで。
「……私はねー、生涯掛けて”ナニカ”をさいっきょーにしようと思ってたんだ」
「それこそ、全ての頂点に立とうってね」
マルクト 「…頂点」
アーチャー
そ、と頷いて。
「でもそれが今の身じゃ思い出せない」
「体の中に湧き上がるのは、頂点に立とうとする意志だけ」
「生前のその意志が、認められて今ここにいるんじゃないかなって!」
マルクト 「……それがあなたの…なすべきことなのですか」
アーチャー
「うん、そのために私は天辺を取る」
「あなたも一緒!」
そうして手を強引にとって。
マルクト
「わ、私も……?!」
ぶんぶんと振り回されている。
アーチャー
「そう、あなたはこの戦争を勝ち取るって決めたんでしょ」
「なら、同じだよ!」
「私たちで……任されたもの、全部ひっくるめて…」
偉業を成し遂げよう
「最強になっちゃおう」
マルクト
「……最強ですか、あはは…」
突飛…というか、私的には…自身が無い。
それを目指そうとする経験なんて、今までわからなかった。
……ただ、そう。
…やるって決めたんだから、やってやる。
「……いいですよ」
手を握り返す、熱く、強く。
「最強、なっちゃいましょう」
にこり、と笑って。
アーチャー
「へっへへん!」
にやり、と笑って。
マルクト
「それでは…行きましょう、私たちが勝ち残るために」
そのまま、歩を──────
日へと歩き出すように。
アーチャー
炎は揺らめく、揺らめいて。
けれど、いつかは……
消えてゆくもの。
マルクト
休息!
2d6=>10 (2D6>=10) > 7[5,2] > 7 > 失敗
ぬう………
魔力つかいます
system [ マルクト ] 魔力 : 2 → 1
マルクト
1d6+7 (1D6+7) > 2[2]+7 > 9
おわァ~~~~!!
追加したら…これタイミング的にどうなるんですかね?
ついか~
1d6+9 (1D6+9) > 1[1]+9 > 10
ええ…
system
[ マルクト ] 魔力 : 1 → 2
[ マルクト ] AP : 2 → 1
system
[ マルクト ] AP : 1 → 0
[ マルクト ] AP : 0 → 1
【頭蓋砕き】 行くぞ、マスター
ミーシャ
…ええ
襲撃です
相手は…ギンガナム!
【頭蓋砕き】 信号弾を遥か上空に向けて上げる
ランサー
それを見て、四脚を走らせて現れる
「…お前らか」
ミーシャ 「ええ」
【頭蓋砕き】 「借りを返させてもらおう」
ギム・ギンガナム 「リベンジにしては、手が早いじゃないか」
【頭蓋砕き】 「…時間は貴様らに味方するのでな」
黄猿
「...一応よしみがあるから来たはいいけどねェ〜〜
なんともはや...」
ランサー 「だが」
ミーシャ 「…!」
ランサー 「今俺は、挑戦を受け付けていない」
【頭蓋砕き】 「ほう?」
ランサー
「決闘流儀 A」 手袋を投げられたのなら、それを拒否することはできない。戦闘開始時に使用できる。戦闘に参加しているサーヴァント1体を対象にする。自分とそのサーヴァント以外のサーヴァントは戦闘から除外される。
指定するのはアサシン。お前だ!
【頭蓋砕き】 そう来るか…!
『不敗の青年』 『…ああ、わかってたとも』
ギム・ギンガナム 「始めましてだなァ!ミラクル・ヤン!」
ミーシャ 「ッチ…」
『不敗の青年』
『そしてこの局面が意味する事…
最悪を予想するのであれば…まずいかな』
ランサー 「不敗の魔術師、その力測らせてもらう!」
『不敗の青年』 『…正直ね、これが正道かどうかは図りかねてはいるんだ』
【頭蓋砕き】 「騎士のやり方は肌に合わんが…!」
ギム・ギンガナム
「フ…相手は高名な不敗の魔術師。
惜しむわけにもいくまい」
十字架を取り出して、それに力を込める
「概念武装:黒鍵」 戦闘開始時、敵陣営の任意のステータスのランクを1つ下げる。
当然、耐久ゥ!
ん、待てよ?これ防御側だわ
『不敗の青年』 『…ふむ』
ギム・ギンガナム まあいいや
ランサー 「…攻め手に回るのは、苦手か?」
『不敗の青年』
『まあね、こんな機会もめったにないし』
『だがね…私の苦手な事は』
ランサー 「……」
『不敗の青年』 『それが得意な人に回せばいいんだよ』
ランサー
「…そうだな、貴様は騎士ではない
用兵家だ!!」
『不敗の青年』
『戦闘時、であれば』
『戦闘開始時にも使用できる事は確認した』
『では、こうだ』
『第13艦隊、ギムへ!』
ギム・ギンガナム 「…何だ?この…!」
『不敗の青年』
「第13艦隊」
戦闘時に使用できる。すでに自分が情報を知っているスキル1つを対象とする。戦闘中、そのスキルを効果を無効化する。魔力を2消費する。
寄せ集めと言われながらも、その用兵術並びに将兵の戦力によって最大限の働きを示すようになった。
相手の戦術を看破し、効果的な攻撃を行う。
ヒュペリオン
音速を超えて
未来の技術、ワープ航法
それは隔絶された決闘の場を打ち崩す
system [ 黄猿 ] 魔力 : 7 → 5
ギム・ギンガナム
「アレは…アレはァ!!!」
驚きよりも、興奮が勝る
ランサー 「……見事!!!」
ミーシャ 「…これは!?」
ヒュペリオン そして幾万とも言える船舟が上空を埋め尽くす!
【頭蓋砕き】 「…これでは、決闘どころではあるまいて」
『副司令官』 『お久しぶりです』
『客員提督』 『…まさか、このような戦いの場でも私を呼んで頂けるとは』
ランサー
「普段なら、無粋な真似をと言っているところだ」
「…だが、これが貴公の戦い方であることは分かっている。
今はただ、敬意を示そう!」
『不敗の青年』 『そうかい、ありがとう』
【頭蓋砕き】
「…成程」
「恐ろしいな、これほどまでとは…」
ヒュペリオン 空から降りてくる影
『薔薇の騎士』
『っと、まさか戦闘ではなく運び屋の真似事とは驚きましたが』
『まぁいいでしょう、きっての頼みとあれば』
そうして、【頭蓋砕き】とミーシャを戦場に並べる
ミーシャ 「…助かります」
【頭蓋砕き】 「これで、やっと始められるわけだ」
黄猿 「そういう事だねェ~~」
ミーシャ
「…では」
「ライダー、今度こそ」
黄猿
予見していたのか、宝具を頼らず戦闘に参加し負担を減らす
「策士"見聞色"」 戦闘時、『真名』を知っているサーヴァントが敵陣営にいる場合、一体につき2点の魔力を得る。この魔力は戦闘終了時に失われる。
system [ 黄猿 ] 魔力 : 5 → 7
【頭蓋砕き】 「…ああ!」
ランサー 「…振り出しに戻るか」
『不敗の青年』
『これで魔力はプラマイゼロ
あとは総員、死力を尽くすのみだ』
ギム・ギンガナム
「いいや、黒鍵を使わされた。
流石の策士だよ、彼は」
【頭蓋砕き】 「…ランサー、お前には敬意を払い一つ伝えておく」
ランサー 「……」
【頭蓋砕き】
「私は、騎兵という枠に収まったが…決してそのような存在ではない」
「フェアに言うとすれば、私はテロリストとも呼ばれた」
ランサー 「…テロリストか」
【頭蓋砕き】 「故に」
『彼女の幸せは、約束しよう』
【頭蓋砕き】
「誇りに従え、それを知らせる事は」
「騎士などにはなれない私の選択だ」
ランサー 「…そうだな」
【頭蓋砕き】 グレネードランチャーを大きく構え
ランサー 「……」
【頭蓋砕き】
【相思相殺】
ランク:EX 対軍宝具
その絶えない意志を込めた砲撃は、時に後世で語られる機能をも超えて敵を打ち砕く。
"アーツ"とも言われたその力が宝具として逸話を下地に発露した物。
襲撃時に使用可能。味方陣営が勝利し、勝利を2点獲得する。
宝具ランク未満の幸運ランクしか防衛側が持たない場合、防衛側のサーヴァント1体かマスター1人を消滅させる
ランサー 「……これは」
【頭蓋砕き】
「源石榴弾装填」
「…打ち砕く!」
轟音と共に、ランサーを中心に無数の砲撃を放つ
ランサー 「そうだな…」
system [ ミーシャ ] 令呪 : 2 → 1
ランサー 「俺の知る人間にも、お前のような生き方しか出来なかった奴がいる」
ミーシャ
「…終わらせる、終わらせてください…!」
既に二つ目の令呪を削りながら
【頭蓋砕き】
「…そうか」
「だが」
「私は出来なかったのではない」
「私の意思で、この錦旗を被ったと言っておく」
ランサー 「……はは」
『何が欲しい?』
『……バエル』
ランサー 「きっと奴も!!!そう言う!!!」
【頭蓋砕き】 「…そうか」
ギム・ギンガナム 「ランサー」
ランサー 「……???」
ギム・ギンガナム
「令呪三画を持って命ずる。
この場から撤退せよ」
ランサー 「!?!?!!?!?!?、?!?!?」
ミーシャ 「…!!!???」
『不敗の青年』 『…』
ミーシャ 「死ぬ気か!ギム・ギンガナム!」
ギム・ギンガナム
「貴様ぁ!!!忘れたとは言わせんぞ!!!」
「貴様の願い!!!
小生は闘争の為!!!
貴様はぁ!!!!!」
「主人の為だろうがぁ!!!キマリス・トルーパぁ!!!!!!」
黄猿 「………」
ランサー 「待てッ!!!そんなことを俺は望まない!!!お前は一時的でも、俺の主人で!!!!」
ミーシャ 「ライダー!止めて!!」
【頭蓋砕き】 「無理だ、最早…」
ギム・ギンガナム
「貴様の主人はぁ!!!ガエリオ・ボードウィンだァ!!!!」
「小生の忠臣は!!!!」
地面から機械人形がせり出す
【頭蓋砕き】 「…!」
ターンX 「この!!!!ターンXだけで充分!!!!」
ミーシャ
「…何を!」
「逃げたらいいのに…どうしてそこまで…!」
ターンX
「覚悟しろ小僧!!!
火力は充分かァァァァ!!!!」
【頭蓋砕き】
「…ああ」
「受け止めろ!ギム・ギンガナム!」
ターンX
「ぬおおおおおっ!!!!」
「小生の拳がぁ!!!光って唸る!!!」
「貴様を倒せとォ!!!輝き叫ぶ!!!!」
【頭蓋砕き】
「これが私のアーツだ…砕けろ!!!」
機体に迫る榴弾が、赤く輝く
ターンX
「必殺!!!!!!」
右マニュピレーターが全開に開く!!!
【頭蓋砕き】
「砕けろ…砕けてくれ!!」
願いに近い叫びを吐き出す
system [ ギム・ギンガナム ] 令呪 : 3 → 0
ミーシャ
「……ぁ、ああ!」
二つの輝きを前に、目が眩んで
ターンX
「シャイニング・フィンガァァァァ!!!」
それを突き出し、その攻撃を受け止めんとする!!!
黄猿 「…光」
【頭蓋砕き】 榴弾が弾けて、激しい閃光と轟音を響かせる
ターンX 自らから溢れ出る光と、前方から迫り来る光に飲まれ、その存在は揺らいでいく
【頭蓋砕き】 雨のような砲撃は巨大な機体に全て降り注いで
ターンX
「クククク!!!
小生は……
貴様らのような戦士と戦えて光栄であったァ!!!」
【頭蓋砕き】
「…そうか、お前は…」
「戦い、死んでいく人間だったか…」
ギム・ギンガナム
「ハハハハハハ!!!
オ・ノーレェ!!!!!!!」
ミーシャ
「……ギンガナムさんッ!!!」
叫びに、無理やり目を向けるが
ターンX
月の光とも見紛うその光に包まれたターンXは
自らの背中から放出する翼の形成する繭に
包まれて、消えた……
ミーシャ
「……ああ」
「…綺麗な、光だ…」
漏れ出るような一言だった
黄猿 「……」
【頭蓋砕き】 「……消えて、行ったか」
『不敗の青年』 『そうだね』
ミーシャ 「…あ…はい」
ランサー 「…ギム・ギンガナム…」
【頭蓋砕き】 「……残ったか、ただ一人」
『不敗の青年』 『…君はどうするんだい?』
ランサー
「俺は…どうするのだろうな
奴に生かされてしまった」
「どうであろうと、このまま本当の主人には顔を合わせられんさ。もっと先の力を得るまではな」
ミーシャ 「……そう、ですか」
ランサー
「ありがとう。
君達との戦いで、少し何か見えた気がした」
『不敗の青年』 『感謝される謂れはないさ』
ランサー
足音を鳴らして
「…また会おう、素晴らしき英傑達よ。
機会が、あれば」
【頭蓋砕き】
「…ああ、戦いを終えただけだ」
「……」
「あれば、な」
system [ ミーシャ ] 勝利 : 2 → 4
黄猿
「じゃァねェ~…」
「……主を無くした英霊、か」
∀ ∀ ∀ ∀ ∀ ∀ ∀ ∀…
…………
ギム・ギンガナム
「……またここか。
小生も成長しないものだ」
繭に包まれてやってきた、白い暗闇にそう呟く。
ターンX
……
新たな傷が刻まれたそれは、きっとまだ上手くは動かない。
ギム・ギンガナム
「だが…
一度出られたのだ。
二度できぬ道理はない」
ターンX ボロボロになった異形の右腕を、少しずつ治しながら振り上げる。
ギム・ギンガナム
「そうだせっかくだ。
この素晴らしい戦いの記録を、新たな歴史として残そうではないか」
「名前は…そうだな」
「機動戦争・ターンXガンダムというのはどうかなァ!!!」
白い虚無の中で、彼の笑い声が響く。
次に彼が流れ着く世界は、果たして…
noname
マルクト
「………アーチャー」
そこはマルクトの集合地、そこに2人しかいない。
「……先ほどの戦い、あれは……」
「……凄まじい物でした、とても」
「……ですが、無理をしましたね」
アーチャー
「……あはは~……そりゃ、隠し玉だからね」
えへへ、と笑う。
しかし、その炎が揺らいで……まとまっていない。
……それはつまり、別れの刻が近いという事。
マルクト
「……アーチャー……」
「…私は、私は………どうすれば」
「わかんないよ……」
顔を手で塞いで、背中を壁へと預ける。
アーチャー
「………」
「………ちゃー!」
ごつん。
頭突きをマルクトに食らわせる。
マルクト
「あぐうっ!?」
手を下ろし、アーチャーを見つめる。
「……何するんですかぁ!」
アーチャー
「全くもう!」
「……最強を目指すと誓ったんだから、こんな所でくじけてらんないでしょ」
「ね?」
にこりと、笑う。
マルクト
「…………」
ひりりとした額がを抑えて。
「……私、あなたみたいに…目指せますかね」
アーチャー
「んーーーーー」
「あなたはどうやって、ここまで来たの?」
マルクト
「……それは」
……さとうさんに”仲間”として助けてもらい。
……ミーシャさんを、”支える”と約束して。
……アサシンから、”最善”を取るべきと言われ。
……ランサーの、最強に圧倒されながらも。
ランサー 足音。
マルクト
「………!」
振り返る。
アーチャー 「……来てくれたね」
ランサー
「…その体たらくはなんだ。
再戦はしっかり申し込んだはずだ」
アーチャー
その体は粒子となり、徐々に薄まっている。
「…あっはは。ごめんね!再戦は…できそうにないかな」
ランサー
「出来もしない約束など……!
ハナからするものじゃあない!!」
マルクト 「……ランサー、さん…」
ランサー 「貴様ァ、俺の信頼を、踏み躙るか、弓兵ェ!」
アーチャー
「……や、本当にごめんね、でもね」
「信頼次いでに、頼まれごと……してもいいかな?」
ランサー
「……無論だ!!
騎士は…民から頼まれたことを断りはしない!!!」
アーチャー 「リベンジは出来そうにない、けど……」
ランサー 「それが、義務だから!」
アーチャー
「まだまだ、あなたの戦いの場は残されてるみたいだからさ」
「……いやあ、ほんと……」
「いい騎士さんだよ」
その返事をきいて、うんうんと頷く。
ランサー
「ク…」
「俺は…」
思い出す。あの時を。
俺は、二度も主人を守れなかった。
「俺は…ああそうだ、良い騎士にならなければ、そうして戻らなければ…ならないんだ……」
アーチャー
「…………」
より良い自分であろうとする、その意志。
……それはきっと、彼と私とでは同じだ。
「……なら、なってみせて」
「この戦いで最強になってみせて」
ランサー 「……」
アーチャー
「それで……もし、あなたが最強になれたなら」
にかっと笑う。
「……リベンジ、受けてあげるよ!」
ランサー 「…その言葉、しかと記憶した!!!」
アーチャー へへ、と笑い。
マルクト 「……あなたは、いいんですか…?」
ランサー 「…?」
マルクト 「……私は、一人じゃ…どうしようも出来ないマスターです」
松坂さとう
カツ、カツ、カツ、カツ。
靴音が、鳴る。
ランサー 「……」
松坂さとう 「─────どうしようもできない?」
マルクト
……そう、誰かが隣にいないと……
「……」
「さとう、さん…」
松坂さとう
「それ、どの口が言ってるんですか?」
影が差し込む。徐々に、その顔が明らかに。
月夜に照らされたその表情は、冷たく。
「…………貴女は、私に教えてくれましたよね」
「"信じるということ"を」
マルクト 「………」
松坂さとう 「それって、1人では"どうしようも出来ない"方が言える台詞ですか?」
マルクト 「ですが……私がここまで来てくれたのは、誰かの助けがあって……」
松坂さとう 首を横に振る。
マルクト 「……信じる、なんて…誰にだってできます」
松坂さとう 「────何を言うかと思えば……」
ランサー 【できなかった人間を、お前は知っているはずだ】
マルクト 「………ッ」
ランサー 【お前が知らなくとも、きっとお前の中の何かは】
松坂さとう
はぁ。と溜息を一つ。
「……そんな信念で、私の願いを袖にしたんですか?」
「ねぇ、マルクトさん」
「誰が」
「私を変えたんですか?」
「こんな、"苦い"塊の人間を、汚い人間を」
「誰が変えてくれたんですか?」
マルクトの目を、ジッと見る。
そして、優しく、微笑む。
マルクト 「────────────」
松坂さとう 「───────貴女、ですよ」
マルクト
ああ、そうだ……私は。
……自分が、成そうとしていた、その物も揺らいでしまっていたんだ。
…
「……はい」
松坂さとう 「────掴み取ってください、マルクトさん」
ランサー 「…ん、俺なんか言ったか?」
マルクト 「……私は、あなたが、あなた達から貰ったものをすっかり、忘れそうになっていました」
松坂さとう
「さぁ?」
ランサーを見て、肩をすくめる。
ランサー 「……」
松坂さとう マルクトに、ニコ、と笑う。
マルクト 「……さとうさん、ランサー……」
ランサー
「それにな!!!
俺からも言いたいことがある!!!」
マルクト
「……こんな私だなんて、言いません」
「………な、う、はい!」
圧に臆され、顔を向ける。
ランサー
「一人じゃ何もできないというのなら……
俺も同じだッ!!!」
「俺は機械だ、兵器だ、人形だ、着ぐるみだ!」
「使ってくれる人間がいないなら、俺は動けやしない!!!」
マルクト 「……あなたほどの、力を持つ物でも…?」
ランサー
「そうだ。
俺はモビルスーツ。ガンダム・フレーム」
「天使を狩るために造られた悪魔で……」
「人が扱う、一つの機械だ」
マルクト
「………人が、扱う」
……そうだ、ランサーのマスター……ギンさん。
あの人との連携により、あの力を示していたのであるなら、それは。
ランサー 【お前の知る“機械”とは、その点で違うと言えるかもしれないし、違わないかもしれない】
松坂さとう 「ええ、つまり─────」
マルクト ………。
松坂さとう
「────信じる力ですよ」
マルクトの目を、見て。
マルクト ……機械、機械。
noname 「業務は私で十分。あなた達の存在は、本来必要が無いの」
マルクト
……朧げな青髪を幻視する。
ああでも。
さとうの目を見返して。
そして、ランサーに頷く。
ランサー 「……」
マルクト
この二人は、決して違う。
そして私も。
「……私は、私たちは…お互いを信じて、手を取り合って…」
「実力を、示すことが出来るんですね」
ランサー 「……ああ」
松坂さとう
「それ、世間で何て言うか知ってます?」
「────"絆"って言うんですって」
悪戯っぽく笑う。
アーチャー ふふん、と満足そうにその様子を眺めている。
マルクト
「……絆、うん……」
「いい響きですね」
ランサー 「サーヴァント・ランサー。ガンダム・キマリストルーパー。望むならばマル【エ】ク【リ】ト嬢の力となろう」
マルクト 「……ええ、こちらこそ…」
松坂さとう マルクトと、サーヴァントを見て、満足気に頷く。
マルクト 「よろしくお願いします、キマリストルーパーさん」
松坂さとう
そして、アーチャーを見て。
「───お疲れ様でした、貴女も勇敢な戦士でしたよ」
アーチャー
手を振る。
もっとも、その手の末端は消えかけている。
松坂さとう ニコ、と笑い、手を振り返す。
アーチャー
「……あはは~、道半ばだけどさ」
「最強にしてあげてね、その子」
ランサー 「……次こそは約束を守ってもらう」
アーチャー
ぴしっとマルクトを指しつつ。
「うん、破るのは……偉大じゃなくなっちゃう!」
にこりと笑い、そうして。
……炎が揺らめくように。
「じゃあね、マスター!」
ランサー
「由比鶴乃嬢ッ!!
また、会おう!!!」
アーチャー
「そして、勇敢な騎士さん!」
掻き消えた。
松坂さとう 見届ける、その最期を。
マルクト 「…………」
ランサー その時キマリスが無意識に取っていたのは、敬礼のポーズだった
マルクト メモ帳を、硬く硬く握りしめて。
system [ ミーシャ ] AP : 2 → 1
マルクト
再契約!
契約相手はランサー、ガンダム・キマリストルーパーです
2d6=>10 (2D6>=10) > 6[2,4] > 6 > 失敗
ンン…
振り直し!
2d6=>10 (2D6>=10) > 5[3,2] > 5 > 失敗
ええ…
GM 普通成功しないからね
マルクト
むう……
2を6にします!!
GM
よろしい
じゃあ追加魔力1いきます?
マルクト
で、9
魔力つぎ込みやす
はい
system [ マルクト ] 魔力 : 2 → 1
GM
OK
ふりたせ
マルクト
1d6+9 (1D6+9) > 3[3]+9 > 12
では
マルクト、ランサー…ガンダム・キマリストルーパーと契約します
“────告げる!
汝の身は我の下に、我が命運は汝の矛に! 聖杯のよるべに従い、この意、この理に従うのなら────”
「──────我に従え! ならばこの命運、汝が矛に預けよう……!」
ミーシャ
…
休憩です
2d6+1>=10 (2D6+1>=10) > 11[5,6]+1 > 12 > 成功
system
[ ミーシャ ] 魔力 : 4 → 6
[ マルクト ] AP : 1 → 0
[ ミーシャ ] AP : 1 → 0
ミーシャ
ころした
殺した
私の考えで
私の指示で
殺した
…
断末魔だったかどうかは、わからない
だが
その声は鮮明に残っている
彼の望みだったのかもしれない
だが
それをさせたのは、私だ
覚悟は
していた筈だ
…だが
だが、だが、だが
…その瞬間を見る覚悟は
無かった、まだ無かったのだ
「ぅ、あああっ、おあ…ぇえ…」
吐き出しても吐き出しても悍ましい感覚が残っていて
口に残る吐しゃ物は、赤く染まって見えて
「…どうして?」
逃げられたはずだ、そうならなくてもよかったはずだ
殺し合いだが、確実に死ぬわけじゃなかったはずだ
【頭蓋砕き】
「マスター」
その様子を見て、呟く
「"そういうものだ"」
「不条理も、理不尽も」
「測り切れない何もかも」
ミーシャ
「…ライダーは…」
「何も感じて、居なかったの?」
【頭蓋砕き】
「いや」
「…殺す気だった、そうせねば死ぬからだ」
ミーシャ
「…ライ、ダー…」
…いや
当たり前だろう
ライダーは、そう言った存在だから
ソレを交えたのは
私の判断なのだから
【頭蓋砕き】
「忘れられないのなら」
「覚えるしかない、全ては同じだ」
ミーシャ
「…もう、同じじゃない」
「同じなのは、魔術師だ」
「…あの日」
「自分たちの為だけに、命を奪った魔術師と!同じ…!」
フラッシュバック
交差する記憶は
死、死、死、死、闇の中
肉の裂ける音、大地が爆ぜた音
重なる、死の瞬間
…
「アレックス…」
「私は…」
「もう、貴方を…」
【頭蓋砕き】 「やめろ」
ミーシャ
「…ライダーは、優しいね」
「でも」
「…私は、私は…」
「そうは生きられない、よ…」
「じゃあ、そうすればいいだろぅ?」
ミーシャ 「…?」
声が、届いた。笑い声。
【頭蓋砕き】
「…!」
「誰だ…!」
カツカツと、音が鳴る。下駄の足音。
ミーシャ 「…」
暗がりから現れたのは。
【頭蓋砕き】 「…名乗れ」
……紅い仮面をつけた、上半身半裸の男。
???
「名乗る?」
「どうしてその必要がある?」
【頭蓋砕き】 「…っ」
???
「お前たちは殺し合っている。名を隠し、素性を隠し、願いを隠し」
「殺し合っている」
「これは『戦争』だ」
【頭蓋砕き】
「…そうだな」
「随分と長らく姿を隠していたようだ」
??? 爛々と目を輝かせ、白い蓬髪を振り乱し。
【頭蓋砕き】 「このように相まみえるか、見知らぬサーヴァント…」
???
「ははは」
「違う、違うねライダー。違うんだよ」
「隠れていたんじゃない」
「『待っていた』のさ」
「だってこれは」
【頭蓋砕き】 「…そうか」
???
「戦」
「争」
「な」
「ん」
「だ」
「か」
「ら」
【頭蓋砕き】 「お前は随分と"らしい"やつだ」
??? 「あはははははは!」
【頭蓋砕き】
「あの騎士とも」
「あの術士とも違う…!」
???
「ああ、違うさ、違うとも。全然違う」
「お前と同じだ」
【頭蓋砕き】 「…!」
???
「人殺し共」
やけに長く白い指をつきつけて。
ケタケタと笑う。
「なんつってな」
【頭蓋砕き】 「…今更…!」
ミーシャ
その一言に、ふらりと
「…貴方も、殺す側か」
「この戦争の中で、殺す側の…」
??? 「それを選ぶのはお前さ」
【頭蓋砕き】 「違う、殺したのは私だ…!」
???
「違わないね」
「『殺せ』といったんだ」
「『殺す』から参加したんだ」
【頭蓋砕き】 「…違う、意思等…」
??? 「お前たちはみんな同意の上で参加している。これがお茶会だとでも思ったか?」
ミーシャ 「………」
??? 「俺達は最初から承知してるんだ」
『不敗の青年』 『…その理屈じゃあ』
??? 「おお!?」
ミーシャ 「………」
『不敗の青年』 『先のギム氏を殺したのは私という事になるね』
ミーシャ
「ライダー、さん」
「…アサシン、さん…」
??? ばっと大袈裟に宙返りして飛びのいて見せて、ガードレールの上に高下駄で飛び乗る。
ミーシャ 「………私は」
『不敗の青年』 『頭蓋砕き氏と共に連れてきて、戦闘に参加させてしまった』
ミーシャ 「違う」
『不敗の青年』
『……完全に私の実力不足だ
申し訳ない』
ミーシャ 「違う、違う……違う」
『不敗の青年』 頭を下げる
??? 「あははははは」
【頭蓋砕き】 「……マスター…マスター!」
ミーシャ 「そうだ、知っていたんだ……知っていたはずだ…」
??? 「違うだろう? お為ごかしはよせよ色男」
ミーシャ 「この戦争は、この戦争は…」
???
「そうだ、彼女は知っていたんだ!!」
「さぁ、口にしろ! 高々と!!」
ミーシャ
「教会に行けば、ハナから棄権出来た!」
「だけど…」
「………」
「そうか、願ってたのか」
「押しのけてまで、殺してまで…」
「…あの日が、戻ってくることを…」
『不敗の青年』 『………』
???
「そ」
「う」
「だ」
ミーシャの背後に。
【頭蓋砕き】 「…ッ」
???
それは、いた。
「お前は望んだんだ」
ミーシャ 「…ぁ」
??? 「何人殺してでも、何人押しのけてでも」
ミーシャ 「…」
???
「『それ』を手にするって」
「……望んだのさ」
「俺のようになぁ!」
「アッハハハハハハ!」
ミーシャ
「…アレックス、アレックス…」
「私が…こんな事願ってももう…」
??? 「さぁ」
ミーシャ 「…戻れないんだ」
??? 「選択の時だ」
ミーシャ
「ごめん、なさい」
「…」
「ねえ、貴方は」
「押しのけてでも、行くの?」
【頭蓋砕き】 「何を…」
ミーシャ
「ライダーは知っている」
「押しのけてでも、選ぶんだって」
「じゃあ」
「白い髪の、貴方は?」
???
「答えを何で欲しがる?」
「なぁ、色男も思わないか?」
「ここは何をする場だ?」
「俺達は何のために集まった?」
「『答え』は出てるだろ?」
ミーシャ 「…」
『不敗の青年』 『戦争をするためだね』
ミーシャ 「"勝ちたい"」
『不敗の青年』 当然のように言う
???
「そう!! 戦争!!」
「戦争だ!! そしてぇ!!!」
「戦争で人が死ぬのは当たり前のことだ」
ミーシャ
「…そうか」
「…結局、そうなのか」
???
「弾倉に弾をこめ、撃鉄を上げ、トリガーに指をかけ、銃口を向けて!!」
「その上、凶弾を放ってまで!!」
「それでこういうつもりか?」
【頭蓋砕き】 「黙れ、黙れ…!マスター…!」
??? 「『殺す気はなかった』」
『不敗の青年』 『……諦めるな』
ミーシャ
「…言わないよ」
「そうでしか、ない」
「殺したくないのに、殺せないのに…」
「…"あの時"、何かできるはずは無かった」
???
「さぁ、わかったなら」
「選択しよう」
ミーシャ
「身を縮めて、怯えてたから」
「…」
「殺すよ」
「…殺して、魔術師のやり方でも」
「テロリストのやり方でもいい」
「…願いが叶うなら、それだけの価値があるんだって…してたんだから」
??? 目を、大きく見開いて。
『不敗の青年』 『……諦めるんじゃ、ない』
??? 「それでいい」
【頭蓋砕き】 「…マス、ター」
???
「色男、諦めるんじゃあないぜ、これはな」
「決断というんだ」
ミーシャ 「…ごめんね、アサシンさん」
???
右手の人差し指を青年に、左手の人差し指を少女に。
それぞれ向けて。
ミーシャ
「でも私は…」
「"そうしたい"と思ってしまったから」
『不敗の青年』 『…必要に駆られていない物を、執拗に駆り立てて』
【頭蓋砕き】 「…後悔するぞ」
『不敗の青年』 『そうである、と思わせる』
【頭蓋砕き】 「総てに後悔するだろう」
『不敗の青年』 『私が、最も憎むものだ』
???
「アッハハハハハ!!!」
「軍師のアンタがそれをいうのか?」
「何人殺した、色男」
「両手をかしてやろうか?」
ミーシャ
「…」
アサシンを見る
???
「それでも数えきれないだろうに」
「なぁ?」
『不敗の青年』
『…』
『けれどね、私は』
『民主主義を、人の理性を』
『信じたいと…心から思っているよ』
【頭蓋砕き】 「…人の理性、か」
???
「ははははは!!」
「理性!! 理性か!!」
ミーシャ 「…そんなもの」
???
「いいねぇ! 俺もそいつを信じているとも!! だからこそ!」
「理性で殺し合え」
「選んで殺し合うんだ、やらなくてもいい殺戮をやるんだ」
「聖杯? 願い? 理想?」
「おいおいおいおいおい」
「願望器なんてズルに手を出してる時点で」
「俺達はみんな罪人なのさ」
大きく飛び退き。
「なんつってな」
ミーシャ
「…」
そちらを見る
??? 天狗を思わせる紅い面の鼻を揺らして、肩を竦めた。
【頭蓋砕き】 「…何が、言いたい…!」
??? 「選べといっているのさ」
ミーシャ 「…」
???
「これからあと何人殺すのか」
「スッパリ諦めてお家に帰るのか」
「あれあれあれぇ?」
「……理性的な選択ってなんだろぅなぁ?」
「なんつってな」
闇に姿を消して。
仮面の男の声が響く。
ミーシャ 「………」
???
「そういえば名乗ってなかったな」
「そうだな、名前、名前か」
「ではこう名乗ろう」
「俺の名はピノ」
【頭蓋砕き】 「……ピノ」
ピノ
「ピノ・ブラフマン」
「お前達と同じ」
「大嘘吐きさ」
「なんつってな」
「アッハハハハハハハ!!」
笑声だけを残して。
ピノは……消えた。
【頭蓋砕き】 「………くっ…」
『不敗の青年』 『…』
【頭蓋砕き】 「………何故だ、何故あのような奴が…」
『不敗の青年』
『…まず、分かっている事は』
『アレは、止めないといけないね』
【頭蓋砕き】 「…ああ」
ミーシャ
「………」
「そう」
【頭蓋砕き】 「マスター…今の話は」
ミーシャ 「分かってる」
【頭蓋砕き】
「……っ」
「生きろと言ったはずだ…」
「忘れるな、それだけは」
ミーシャ
「………」
「………そうね、ライダー」
『不敗の青年』 『…私からも、一つ』
ミーシャ
「………」
アサシンを見る
『不敗の青年』
『これから先、あの怪物と戦う時…
きっと私は君に戦闘を命じてしまうと思う』
『その時に…君は…戦うかい?』
ミーシャ 「………戦うでしょう」
【頭蓋砕き】 「マスター…」
ミーシャ
「結局」
「私は綺麗ごとを言ってただけです」
「…だから」
「なるべくして、なっただけです」
『不敗の青年』 『………そうかい』
ミーシャ 「ええ」
【頭蓋砕き】
ただ、俯いて
「……何も言わん」
『不敗の青年』
その姿に、自分の年若い里子の影を見て
誰もいない場所で、自分の無能さを改めて噛みしめた
ミーシャ
「………」
「ライダー」
【頭蓋砕き】 「……」
ミーシャ
「心配を掛けましたね」
「もう」
「悩みませんから」
GM
では
ターン終了処理を行う
まず脱落! マルクト!
アーチャーが消滅!
次! MVPもマルクト!
1d6+3 (1D6+3) > 3[3]+3 > 6
6点魔力獲得!
system [ 黄猿 ] 勝利 : 2 → 3
マルクト うわ!!
GM 同盟がいたはずだな?
system [ マルクト ] 魔力 : 1 → 7
GM
いないっけ?
いないならいい
マルクト 抜けました~
ミーシャ いないですね
GM じゃあ総どり
マルクト おいしいわぁ~
GM
では同盟の継続・脱退処理!!
それぞれ宣言!
『不敗の青年』 『続行だね』
ミーシャ 脱退
『不敗の青年』 『…おや』
GM では全陣営わかれた!
【頭蓋砕き】 「…マスター」
ミーシャ
「…」
「…こうするしかないでしょう」
【頭蓋砕き】 「…何故」
ミーシャ
「もう、わかり得ない」
「………」
「それに」
「彼だって、もう期待はしない」
【頭蓋砕き】
「………」
「…マスター」
黒ずくめの奥で瞳が揺れた
なあ
今、何を考えている?
苦しいのか、後悔してるのか
それとも、決断したのか?
お前の決断は…
…
いや
私には
何も言えない事だ
だが…
俺は…
『不敗の青年』
『...ぐー』
先程までの張り詰めた空気はどこへやら、ソファーに寝転び寝息を立てている。
怠惰にも、床近くまで腕がぶらりと投げ出されている始末だ。
黄猿 「いくら英霊と言ってもこれは不用心じゃないかねェ...」
『不敗の青年』
━━━━━━━━━
『とは言うけれどね、超過勤務が続くような情勢ばっかりだったんだ。
ましてやこれから連戦が待ち受けている事は間違いないんだ、休息は必要だよ』
『つまり雇用者としてワークライフバランスを守る必要があるのは当然のこと!
私は寝る!』
━━━━━━━━━
黄猿
そんな風に一方的に宣言して、寝ちゃったみたい。
話し合い、合議、融和。
そんな事をお題目に上げてなお、潰される事もなく健在。
お嬢ちゃんについてもそうだけど、
わっしが見くびりすぎなだけかねェ〜〜?
願いを叶える為の戦争、けれど破局の時はいつか来るよねェ〜〜…
そう考えれば時間的余裕がある内に休むのも、願いを叶えるためには間違いじゃないんだけど……
「……願い?」
聖盃戦争。願いを持つ英霊が召喚される。
……そういえば、こいつの願いは何なんだろうねェ〜〜〜〜?
松坂さとう
裏路地。
ひと気の無い、埃っぽい通路。
ミーシャ そこに一人、何かを待ち佇んでいる
松坂さとう
心を掻き毟った少女───ミーシャの歩みを進める先に
"犯罪者"……松坂さとうは、壁に背を傾け、じっと見ていた。
「───行くんですね」
ミーシャ 「ええ」
松坂さとう
「かつて信頼し合っていた彼との、決別のために」
「………それが貴女の居場所となるのであれば、私からかける言葉は一切ありませんよ」
ミーシャ 「…」
松坂さとう 「───どうぞ、お人好しのミーシャさん」
ミーシャ 「信頼は無いですよ」
松坂さとう 「……」
ミーシャ
「…お人好し、ですか」
「言ってしまえば」
松坂さとう ミーシャの瞳をじっと見つめる、さとうの赤い眼。
ミーシャ
「ただの、罪逃れだったのでしょう」
「あの時見捨てた、だから」
「…見苦しい事」
松坂さとう
「はぁ」
「……そうですか」
「では行ってらっしゃいませ」
「私に掛けてくださった言葉も、罪逃れだったのであれば」
苦い。
「どうぞ、ごゆっくり」
ミーシャ 「…」
松坂さとう 「その手を血で汚してきてください」
ミーシャ 「ええ」
松坂さとう
「───そして」
「…………」
言いかけた言葉を、呑む。
ミーシャ 「…」
松坂さとう
その言葉は、私から授けるものではない。
相応しい人物がいる。
「………ミーシャさん」
「もし、"本当の願い"を見つけたその時は」
「貴女と楽しくお話したいです」
ニコ、と笑い。
ミーシャ
戦場へ向かいながら、その言葉を聞いて
「…」
何も言わず
去っていった
松坂さとう
「────さて……」
その場で、両手を叩く。
「………私がここへ来た理由は、マルクトさんを励ますため……だけではありませんよ」
マルクトの目をじっと見る。
マルクト 「………ッ」
松坂さとう 「────イレギュラーの存在を確認しました」
マルクト 雰囲気が、変わったのを感じ取る。
松坂さとう
「……"アヴェンジャー"」
「そう言うらしいです」
マルクト 「……”アヴェンジャー”……?」
ランサー 「…アヴェンジャー!?」
松坂さとう
マルクトとランサーに頷く。
「……私も詳細は分かりません」
「ただ……ライダー陣営へ接触」
マルクト
慌ててメモ帳をめくる、が……”イレギュラー”。
データには一切なく。
ランサー
「復讐者のクラスか……
あるいは…俺にピッタリだったかもしれんな」
松坂さとう 「何をしたかは不明ではありますが………ミーシャさんの顔色が、変わっておりました、とても、冷たく」
マルクト 「………ミーシャさん」
松坂さとう
「─────マルクトさん、ランサーさん、お気をつけて」
踵を返し。闇夜へ消える。
ランサー 「その忠告を感謝する!」
マルクト
「……はい、受け取りました」
「……ですが、必ず……」
「勝ち取ってみせますよ」
その背に、投げかけて。
松坂さとう ─────ええ、勝ち残ってください。
マルクト
GM
次のターンになる
そしてターン開始時なので
ピノ
俺が参戦だ
まぁクラスはバレてるようなもんだ
晒しておこう
ピノ
「さぁ」
「戦」
「争」
「の」
「時」
「間」
「だ」
「準備はいいか?」
「アヴェンジャー」
noname
「ああ」
「沈めてやるぜ……一人残らずな」
ピノ
「時臣のお陰でとんだ大外れだ。セイバーの方が良かった」
「まぁいい」
「元々、あのお嬢ちゃんとは反りがあわなかった。いやぁ、ネームバリューだけで選ぶのは良くなかった」
「メジャーはどうにも肌にあわない」
「マイナーなインディーズで、俺なりのビートでリベンジといこうじゃないか」
「なんつってな」
ピノ
さぁ、戦争の時間だ
楽しもうぜ
ターン開始時
なんかあれば宣言だな
俺はない
それぞれ宣言あればいえ
『不敗の青年』 『特に何も』
ミーシャ 何も
system
[ ピノ ] AP : 0 → 2
[ ミーシャ ] AP : 0 → 3
[ マルクト ] AP : 0 → 3
マルクト なにも
ピノ
では行動値順だ
『不敗の青年』
『当然、調査を打たせて貰うよ』
「ペテン師」
手番を消費して使用する。自分の知らない情報を2つ得る。
戦闘における詐術や、過去の情報を元に的確な推理と予測を行う。
system
[ 黄猿 ] AP : 0 → 2
[ 黄猿 ] AP : 2 → 1
マルクト
とりあえずまずは休息!
2d6=>10 (2D6>=10) > 8[3,5] > 8 > 失敗
ふり直し!
2d6=>10 (2D6>=10) > 7[6,1] > 7 > 失敗
!
ピノ これクリティカルだな
ランサー !
ピノ 3点回復だ
マルクト 1を6にしますね!
system
[ マルクト ] 魔力 : 7 → 10
[ マルクト ] AP : 3 → 2
ピノ ミーシャだ
ミーシャ ライダー
【頭蓋砕き】
ああ…
【頭蓋砕き】
その名に由来したスキル、敵を打ち砕き部隊の御旗としても機能した逸話は名乗るだけで士気を引き上げ意志を研ぎ澄ませる。
取得時にステータス一つを選択する。手番を消費して使用する。そのターンの間、そのステータスはEXランクになる。魔力を3消費する。
system [ ミーシャ ] 魔力 : 6 → 3
system [ ミーシャ ] AP : 3 → 2
ピノ 何をEXにするのかもちゃんと記載しとけ
system [ マルクト ] 敗北 : 2 → 0
【頭蓋砕き】 ああそうか…
ミーシャ 宝具を
【頭蓋砕き】 わかった
system
[ マルクト ] 敗北 : 0 → 2
[ マルクト ] 敗北 : 2 → 2
system [ マルクト ] 敗北 : 2 → 0
ピノ
じゃあ俺の手番だ
さぁ、はじめよう
復讐の時間だ
マルクトを襲撃する
マルクト …来ますか!
system [ マルクト ] 敗北 : 0 → 2
ピノ
「はははは」
「さぁ、挨拶はいらない」
「アヴェンジャー」
マルクト
ぞわり。
身の毛がよだつとは、まさにこういうことなのだろうか。
ピノ
「さぁ、選択の時だ」
「願うか」
「死ぬか」
「なんつってな」
マルクト
「……私は、立ち続ける」
「──────キマリストルーパーさん!」
ピノ
●『犯罪者』 何かしらの罪を犯しているおたずね者。冤罪でもいい。
基礎魔力:3
「狂瀾」 襲撃すると魔力を2点回復する。
「連携攻撃」 襲撃時、サーヴァントがいるならサーヴァント1体の筋力を1ランク、魔力を2ランク上げる。味方陣営の方が敵陣営より数が多い場合、それぞれさらに1ランク上げる。
「精神汚染」 戦闘時、敗北と同じ点数の魔力を得る。この魔力は戦闘終了時に失われる。「精神汚染」を持つマスターとしか同盟を組むことができない。強制同盟も不可。
system
[ ピノ ] 追加魔力 : 0 → 6
[ ピノ ] 追加魔力 : 6 → 4
[ ピノ ] 魔力 : 3 → 5
ピノ
「復讐者」 戦闘時、敵陣営の勝利が最大数である場合、自分の全てのステータスが1ランク上昇する。
「忘却補正」 戦闘時、自分の敗北が最大数である場合、自分の全てのステータスが1ランク上昇する。
筋力E→B 魔力E→A 敏捷E→C 耐久E→C 幸運A 宝具D→B
マルクト ……成程!
「おいおい、違うだろう?」
ランサー
「今の俺は…」
そこにあるはずの姿が、揺らめく
マルクト
「……うっかりしてましたね」
「今のあなたは」
アルターエゴ
「ガンダムヴィダール。
アルターエゴだ」
「改めてよろしく頼む」
マルクト 「……御相手願いますよ、互いに外れたもの同士」
ピノ
「アッハハァ!」
「いいねぇ!!」
「初戦の相手には相応しい!! なぁそうだろう!!」
「アヴェンジャー!!!」
アヴェンジャー
ぞわりと。
影から、それが現れ。
瞳を光らせる。
「最後の息を吸いな」
アルターエゴ 「生憎、呼吸するように出来ていない」
マルクト
「こちとら、最後にするには勿体ないですからね」
「行きますよ、私の─────」
「E.G.O!」
アルターエゴ 「承知」
アヴェンジャー
「いい気概だ」
「その腹をみたくなった」
「人が正直になるのは、腹にナイフが刺さったときだけだ」
俺の戦闘開始時の宣言はこれで終わりだ、そっちは?
アルターエゴ
あ〜それじゃあ
こちらもまた、今切れるものはない
アヴェンジャー
では
襲撃
「攻撃:筋力」 襲撃時に選択可能。筋力が防衛側の耐久以上なら勝利し、未満なら敗北する
対応どうぞ
アルターエゴ
だが少し
形式取ってやっておきたいことがある
アヴェンジャー
いいぞ
アルターエゴ
「決闘流儀 A」 自分の物ならぬ仮面を被っても、仮面舞踏会にはそれに相応しい礼儀がある。戦闘開始時に使用できる。戦闘に参加しているサーヴァント1体を対象にする。自分とそのサーヴァント以外のサーヴァントは戦闘から除外される。
「必要はないが、願掛けにな」
アヴェンジャー
「賭けには大事なもんだ、尊重してやるよ」
「アンタのマスターはイイ女みたいだな、切り刻むのは最後にしてやる」
「ウチのクソマスターの後にな」
ピノ 「はは! ご機嫌だなぁ、アヴェンジャー!」
マルクト
「…切り刻まれることはありませんよ」
ちらりと、目線をアルターエゴに向けながら。
アルターエゴ
「…期待に応えるとしよう」
彼の胸が光る
「エイハブ・リアクター(敏捷)EX」 取得時にステータスを1つ選ぶ。戦闘時、選択したステータスに++を付与する。
アヴェンジャー 「……速いな」
アルターエゴ 青白いエイハブ粒子の光は、まるで蒼い星のように
マルクト
──────彼の本領は、一騎討ち
戦闘時、敵陣営のサーヴァントが1体以下なら全ステータス1ランク上昇。
アルターエゴ 敏捷C+++。
アヴェンジャー 「タイマンはお手の物ってか」
アルターエゴ それでは…貴公の攻撃は耐久を参照するものだな?
アヴェンジャー そうだ
アルターエゴ
では
「脚部変形 EX」 自らの機能は失っても、今は主人の意志がある。自分の耐久か幸運が参照された時に使用できる。それを敏捷で代用する。魔力を1消費する。
system [ マルクト ] 魔力 : 10 → 9
アルターエゴ
彼の脚の装甲が揺れる
その脚にはまるで黒い鳥の羽根のような装甲が現れ
一斉に、黄色い目玉が見開く
マルクト それと同刻、貯めこんだ魔力が導く。
アルターエゴ そこから快音と共に、推進剤が噴射される
マルクト そして、その魔力が導く先は─────
ピノ 「おいおいおい、即席コンビってきいてたのにやべぇんじゃねぇの?」
マルクト 敏捷に魔力を使用、ランクを上げさせてもらいますね
ピノ 「大丈夫かよ、アヴェンジャー?」
アルターエゴ +++なので一気にA以上だ
system [ マルクト ] 魔力 : 9 → 8
アヴェンジャー
「黙れ」
「魔力を回せ」
アルターエゴ 「来るか」
ピノ
「手のかかる相棒だ」
魔力を2消費してぇ、Aにするぜぇ!
system
[ ピノ ] AP : 2 → 0
[ ピノ ] AP : 0 → 2
[ ピノ ] 追加魔力 : 4 → 2
ピノ さらに!
アルターエゴ これでは…!
ピノ もう2点ぶちこんでAの+2!
マルクト っ…!
system [ ピノ ] 追加魔力 : 2 → 0
ピノ
「さぁ、張った張ったァ!」
「選択の時だ」
「なんつってな」
アルターエゴ 「どうする?競るか?」
マルクト 「回しましょう…!」
アルターエゴ 「オーケイ…!」
アヴェンジャー 青黒い影が沈み込み、影の黒とナイフの区別がつかなくなる。
マルクト 「今が…今こそですから!」
アルターエゴ 「倍プッシュだ」
アヴェンジャー
その凶刃が光すら超えてアルターエゴの装甲を抉りにかかる。
しかし。
「……来るか」
アルターエゴ
「きっとここで貴様相手に突っ張るのは得策ではないのだろう」
「だが、貴様を放置するわけにも行かないと判断した!」
アヴェンジャー
「いい引き際だな」
「何……?」
マルクト
「それはきっと…傍から見れば、最善ではないでしょうね!」
手を掲げる。
「でも、負けられませんから!」
魔力を二点使い、A+++に!
system [ マルクト ] 魔力 : 8 → 6
アルターエゴ 「リニューアル直後に土をつけられたとなれば、最強などと名乗れないのでなァ!!!!」
ピノ
「はっはぁ!」
「つっぱるならいいぜ」
令呪を切る
4点追加だ!
アルターエゴ 「!?」
system [ ピノ ] 令呪 : 3 → 2
マルクト 「……まさか…もう!?」
アルターエゴ
「こいつ…本気だ!
全てここで燃やし尽くすつもりか!」
ピノ
「こっちは後がないんでなぁ!!」
「アッハハハハハ!!」
アルターエゴ 「背水の陣か」
アヴェンジャー 「そういうことだ」
アルターエゴ 「ならばッ!その水に突き落とす!」
マルクト
「……そのために私達はたっています…!」
魔力を4つ、回します!
system [ マルクト ] 魔力 : 6 → 2
マルクト A+8!
ピノ
「じゃあこっちもだ」
5点追加
system [ ピノ ] 魔力 : 5 → 0
ピノ
A+11
「楽しもうぜぇ!! アルターエゴ!!」
マルクト 「粘着質なんて、中々厄介ですねッ…!」
ピノ 「アンタの元マスターが時臣をやってくれたのは感謝してんだァ! だからよぉ!!」
アルターエゴ 「……」
ピノ
「俺の『復讐』を請け負ってくれた分は、ここで礼をしとかないとなァ!!!」
「はっはははははあ!!!」
アルターエゴ
「……なるほど、この「全力」は」
「お前なりの俺への謝礼ということか」
ピノ
「そうさ」
「俺はアンタに惚れてるのさ」
「なんつってな」
「はははははは!!」
アルターエゴ 「そうかい、どうやらギンガナム共々モテ期が来ているようだ」
マルクト
「好意を快く受け取りましょう」
掲げた右手、刻まれた紋様が淡く光る。
アルターエゴ 「…感謝する、この俺に全力を出させてくれること」
マルクト
令呪を使います、魔力を4増加!
「いいんです」
「あなたの全力、見せて欲しいんですよ?」
system [ マルクト ] 令呪 : 3 → 2
アヴェンジャー 「令呪を……!?」
アルターエゴ
「では、行こう
俺の望んだ戦場だ」
ピノ 「そうだァ!! 俺はアンタ達に『戦争』をさせにきたんだ!!」
マルクト 「戦争なんて…こんなもの…終わらせてみせます!」
アルターエゴ 彼は、携えたレイピアを振り抜く
アヴェンジャー 「チッ……マスター、魔力を」
ピノ 「なにいってんだ」
アルターエゴ 瞬にして空を切り裂いたその剣は
アヴェンジャー 「なっ!?」
ピノ
「こっちは高いチケット代払ったんだ」
「特等席で見せろよ、アヴェンジャー」
アルターエゴ
空気との摩擦で
擦れて、まるで
ピノ 「俺の『復讐』がどう遂げられたのか」
マルクト 「……あなたのE.G.Oを、あなたのエゴを見せてください」
ピノ 「俺はここまで見に来たんだからなァ!!」
アルターエゴ 【マッチ】のように赤く燃え上がる
アヴェンジャー 「チィイ!! クソマスターが!!」
アルターエゴ
「宝具解放」
『炸裂剣(バースト・サーベル)』!!!
アヴェンジャー 咄嗟に下がり、防御姿勢をとるが。
アルターエゴ
ランク:D 種別:対人宝具 レンジ:8mくらい 最大捕捉:1人
アルターエゴ、ガンダムヴィダールが携える刺突剣。
キマリストルーパーが使用していたデストロイヤー・ランスの何倍も小ぶりであり、小回りが効く。
その刀身は名の通り、突き刺さった後に炸裂する。
ダインスレイヴの名を持ち損ねた。
火を纏ったその剣は、真っ直ぐ突き刺さり、纏っていた炎は四散する
「ぬおおおおっ!!!」
アヴェンジャー 「っちいいいい!」
アルターエゴ 突き刺さった針が、そのまま肉体に向けて炸裂する
マルクト
──────これが、彼の宝具……
何かを思い出すような、燃ゆる火。
アヴェンジャー
深々と突き刺さった剣はアヴェンジャーを貫き。
「ぐぅう……!」
「てめぇは……リスト入りだ……」
「俺の『復讐』のな……!」
そのまま、消えた。
霊体化したのだろう。
アルターエゴ 「復讐か…」
ピノ
「あっはははは! ナイスショーだ!」
ぱちぱちと拍手をする。
アルターエゴ
「悪いが、俺も復讐なら相手がいてね
付き合っている暇は…ない」
ピノ
「そいつは残念だ」
「だがお互い勝ち残ればまた会える」
マルクト
圧巻の矛。
…この戦争に来ただけで、ほとほと驚愕することが多い。
ピノ
「次を楽しみにしてるぜ、騎士様にお嬢さん」
「なんつってな」
高下駄を鳴らして、大きく飛び退き。
アルターエゴ
「…フン。
次を考えるとは、背水の陣とは言えんな」
ピノ そのまま、闇に消えていった。
system [ ピノ ] AP : 2 → 1
マルクト 「……はは、二度目も会いたくもないですね」
system
[ ピノ ] 敗北 : 4 → 5
[ マルクト ] 勝利 : 5 → 6
アルターエゴ 「……」
system [ ピノ ] 魔力 : 0 → 1
マルクト
へたり込みそうになるのを、何とか抑えて。
くるり、向き直る。
「……初戦、見事なモノでした」
アルターエゴ 「……ああ。恐らくもうこのような無茶はできんがな」
マルクト
「ふふ……確かに燃える切るほどの無茶でした」
それを表すように、ふらりと体が揺れて。
アルターエゴ
「……チッ」
それを抱きかかえて
マルクト
「……あはは、すみません」
X
【承認。だが、信頼できても信用は出来んな】
【だが…あるいは】
XXXXXXXXXXXX
アルターエゴ
戦いの後。
アルターエゴ、ガンダム・ヴィダールは月を見上げていた。
マルクト 「……何か思い入れでも?」
アルターエゴ 「……クク」
マルクト 抱えられたまま、同じように月を見つめて。
アルターエゴ
そこから、決壊したように笑い出して
「ハーーーッハッハッハッ!!!」
マルクト
「………うおおおお!?」
その声にびっくり、というように。
アルターエゴ
「勝てる……勝てるぞ、この力ならば!!!
もう二度と我が主人に恥はかかせない!!!」
振り上げた拳を握りしめ
「……待っていろ、マクギリス・ファリド!!!」
マルクト 「…アルターエゴ……」
アルターエゴ 「……ん、ああ、すまない。見苦しいところを見せた」
マルクト 「……あなた随分……変わりましたね」
アルターエゴ 「変わった…か」
マルクト ……じっと、その顔らしき部分を見て。
アルターエゴ 「買い被られては困る…俺もまた、ここに来た理由は、元を辿れば復讐なのだから」
マルクト
「……先ほど言っていた…」
マクギリス、という名。
聞いたことはないが、それが恐らく…このアルターエゴの。
アルターエゴ
「…ああ。
あの時の屈辱も、敗北も忘れたことはない
主人に敗北を与えてしまったあの時……!」
マルクト
「……敗北」
「それが…あなたの”側面”というわけですか」
アルターエゴ
「キマリストルーパーとしての俺は、ここに来るまでに一度負けた。
ヴァルキュリアフレーム・グリムゲルデに……
……そして、マクギリス・ファリドに」
マルクト
一度破れ、その復讐を果たさんとするその力……。
実に自己を押し通さんとする、圧倒的な圧力。
「…ふむ」
アルターエゴ 「故に俺は、あの男の存在に引っ付いてここまで来た。強い者と戦い、強くなり、いつかまた本当の主人に使ってもらえる時、今度こそ勝利の栄光を与える為に」
マルクト
その言葉を聞いて、月をもう一度見上げる。
「では、その栄光は…与えられそうですね」
「…なにせ、あそこまで華々しい勝利でしたから」
アルターエゴ
「はは、そうだな」
「きっと俺がここから消える時、その望みは叶う」
「その時は……お前の願いも叶っていると……」
マルクト
「……叶いますよ、絶対!」
「アーチャーの意志を継いで、最強になるのだと」
「あなたとならば、私たちの力を示して……」
そして、私が私であれるように、この戦場で立ち続ける。
アルターエゴ 「……ああ。そうする必要があると見た!」
マルクト
「ええ、これも……”約束”です」
それを示すために、拳を突き出して。
アルターエゴ それを見た人形は、ゆっくりとそれに拳を突き合わせた。
マルクト
それにふふ、と微笑み。
「えーっと、申し出が一つ」
アルターエゴ 「…む?」
マルクト
「……帰り道、このまま運んでくれませんか?」
初めての令呪、その代償として体のだるみが抜けきっておらず。
アルターエゴ 「……世話の焼ける主人に縁があるようだ、俺は」
マルクト 「そ、それくらい信用してると言ってください!」
アルターエゴ
「ははは、そうかもな」
全身の噴射口から青い炎を発して、跳躍する
「さ、飛ばしていくぞ!」
マルクト
「…ん、わわっと……!」
風で髪が揺れ、必死にその巨体へとしがみつき。
アルターエゴ その巨体は、月夜の中へと消えていった…
ピノ
『不敗の青年』
『交渉を打たせて貰おうかな』
2d6+1>=10 (2D6+1>=10) > 6[4,2]+1 > 7 > 失敗
『1点くらい注ぎ込んでみようか』
system [ 黄猿 ] 魔力 : 7 → 6
『不敗の青年』
1d6+7 (1D6+7) > 1[1]+7 > 8
🌈
ピノ 🌈
『不敗の青年』
『では、もう一度』
1d6+8 (1D6+8) > 3[3]+8 > 11
『マルクト氏に会ってくるよ』
マルクト
!
休息!
2d6=>10 (2D6>=10) > 4[2,2] > 4 > 失敗
振り直し!!111
2d6=>10 (2D6>=10) > 6[4,2] > 6 > 失敗
2を6にして成功!
system [ マルクト ] 魔力 : 2 → 4
松坂さとう
少女は、次の視察へ───。
視察……?
もう脱落したのに?
松坂さとうは、もう既に勝つ気は無いのに?
──────はぁ。
私も、随分と変わってしまいました。
お人好しって感染するんですね。
ピノ 「おいおい、チケットは販売してないぜ」
松坂さとう 「おっと……」
ピノ 薄暗がりから。現れる。
松坂さとう
───この方が、アヴェンジャーの……。
名は確か。
「……始めましてピノさん」
会釈。
ピノ
「はじめましてお嬢さん、どうした?」
「観覧席に行こうとして迷ったか?」
松坂さとう
「ああいえ」
「────機密室へ出向いたまでです」
ピノの瞳を、じっと見つめる。
ピノ
「そんな見つめられちゃあ照れるだろ」
「なぁ?」
真横にいた。
松坂さとう
「っ………!?」
────速い……!
これが、"イレギュラー"……。
冷や汗が、首筋を伝う。
「……単刀直入に、申し上げましょう、ピノさん」
顔色はそれでも一切変えずに。
ピノ 「へぇ、なにかな?」
松坂さとう
「────何故、"この戦争"に?」
「聖杯戦争は、七人のマスターと、それに従う七機のサーヴァントによる、願いを賭けた戦い、と聞きました」
目だけ動かし、ピノの瞳をじっと。
「これは、あまりにも特殊な、異例な事態、本来はあってはならない出来事」
純粋な好奇心と、"友"の想いが、さとうの口を動かす。
ピノ
「何故?」
ピノは小首を傾げ。
「そうだな、俺も疑問があるんだがな」
さとうの首に。
アヴェンジャー
ナイフが添えられる。
そっと、無音で。
軽く引くだけで……どうなるかは想像に難くない。
松坂さとう 「…………………」
ピノ 「こっちは戦争してる人殺しだぜ」
松坂さとう それでもさとうの顔色は、変わらない。
ピノ
「チケットも無しに顔出した理由はお友達のためか?」
「俺は『復讐』してるのさ、だからここで女一人死んだところでなんてこたぁない」
「冥途の土産とかそういうのが趣味かな?」
松坂さとう
「……ええ、良い狼煙になるでしょうね」
「私の死で、"友"が決起するのあれば」
「────貴方を越えられるのであれば」
……ああ、つくづく私は……。
どこまでも……変わってしまった……。
確か、ミーシャさんは……罪滅ぼし、だとか……。
……はぁ、何でしょうねぇ、どこまでも私と……"同じ"。
私だってそうだ、"犯罪者"だ。
戦争をしていた、人殺しだ。
だからこそ、私を変えてくれた、あの子のために私は────。
「最後くらい聞かせてくださいよ」
「貴方の望み」
「安いチケット買ってここに来たわけじゃないんですから」
ピノ
「ははは、命懸けってか?」
「じゃあ教えてやるよ、俺はな」
「『復讐』してやりたいのさ」
「俺からすべてを奪った」
「――この『聖杯戦争』そのものにな」
「なんつってな」
松坂さとう
───────────。
………なるほど………。
ピノ 「ついでにサービスだ」
松坂さとう 「……」
アヴェンジャー アヴェンジャーが、さとうの鳩尾に一撃を入れる。
松坂さとう 「ぐっほッ……!?」
ピノ
「そんなにみたいならつれてってやるよ、特等席に」
「お友達が待ってるぜ」
松坂さとう 膝から崩れ。
ピノ 「どうだ? 俺からのプレゼント、クラス名は……」
松坂さとう 「とく、とう……せき……ですって……?」
ピノ
「――プリンセスでどうだ?」
「囚われのな」
「ははははははは!!」
「なんつって!!!」
松坂さとう
───────苦いッッ。
あああああッ、苦いッッ……!!!!
───────それでも。
きっと、あの子なら。
この人を──────────。
苦虫を噛み潰したような表情をピノへ向け続けながら、睨み続けながら。
意識を、失った───。
そのポケットには、ボイスレコーダーが、起動したままであった。
system
[ 黄猿 ] AP : 1 → 0
[ マルクト ] AP : 2 → 1
ミーシャ
襲撃
黄猿
【頭蓋砕き】 …わかった
『不敗の青年』 『…おやおや』
【頭蓋砕き】
すまないな
…だが、こうするしかない
『不敗の青年』 『宮仕えとはこういうものさ…やれやれ』
【頭蓋砕き】
「…そうか」
「そう言って貰えるのはいい、だが」
「…油断はしない事だ、おかしなことを言うようだが」
『不敗の青年』 『ええ、勿論』
【頭蓋砕き】 「では」
『不敗の青年』 『では』
【頭蓋砕き】 [攻撃:魔力] 襲撃時に選択可能。魔力が防衛側の耐久以上なら勝利する。未満なら敗北する。
『不敗の青年』 「効率防御"自然系"」 防衛時、サーヴァントがいるならサーヴァント1体の耐久と幸運を1ランク上げる。
【頭蓋砕き】
【爆撃】
その戦い方に由来するスキル、砲弾に込められた特殊な鉱石がこのサーヴァントの技術によって激しく炸裂する様はまさに爆撃である。
襲撃時に使用できる。戦闘に参加しているサーヴァント1体の耐久を1ランク下げる。「気配遮断」の効果を無視する。魔力を1消費する。
system [ ミーシャ ] 魔力 : 3 → 2
『不敗の青年』
『これだよ、これ!
この気配遮断無効化だ…』
【頭蓋砕き】
「隠れようが、焼けてしまうからな」
榴弾の炸裂が障害物を打ち砕いていく
【再爆装】
その装備に由来するスキル、特徴的な炸薬の数々は自身の手で構築された装備であり、長らく勝負を続けてもまだ欠ける事はなく、次へ繋がる。
取得時にステータスを1つ選ぶ。戦闘時、選択したステータスに++を付与する。
『不敗の青年』 『筋力e 魔力e 敏捷e+ 耐久A(+-0) 幸運e 宝具e+→D+』
【頭蓋砕き】 「相変わらずの硬さだな…」
ヒューペリオン
『生憎座上艦の硬さには自信があってね。
もうスキルは終わりかい?』
【頭蓋砕き】 「…」
ミーシャ
「ライダー」
「生温い手では討てないでしょう」
【頭蓋砕き】
「…」
【相思相殺】
ランク:EX 対軍宝具
その絶えない意志を込めた砲撃は、時に後世で語られる機能をも超えて敵を打ち砕く。
"アーツ"とも言われたその力が宝具として逸話を下地に発露した物。
襲撃時に使用可能。味方陣営が勝利し、勝利を2点獲得する。
宝具ランク未満の幸運ランクしか防衛側が持たない場合、防衛側のサーヴァント1体かマスター1人を消滅させる。
ミーシャ 「…最後の令呪か」
system
[ ミーシャ ] 令呪 : 1 → 0
[ ミーシャ ] 魔力 : 2 → 3
ミーシャ その腕にはすでに、赤い紋章は無く
ヒューペリオン 『…君は』
ミーシャ 「…」
【頭蓋砕き】
「…すまない」
無数の砲撃を、艦体をも捉えて乱射し始める
ヒューペリオン
『…その先に、死を賭して目指したものに』
『一体…何があるというんだい?』
ミーシャ
「…」
「戻るだけです」
「あの時」
「私が、取りこぼした物を」
「…何も得る事は無いでしょう」
「………まぁ」
「このような方法でしか、進めないのですから」
「……戻りきらないかもしれませんね」
疲れたように、息を吐いて
ヒューペリオン
『………』
『全く、どうしてこうも辛い目に合わなきゃいけないんだ…』
ミーシャ 「そういうモノみたいですよ」
ヒューペリオン
『私も、参加者もこのザマだ…
せっかく過去の英雄が見られると聞いてやってきたと言うのに…早々と抜けるつもりだったのになぁ……』
【頭蓋砕き】
「………悪かったな」
「誇れる英雄では、無かったようだ」
『不敗の青年』 『仕方ないさ、私も大量殺人者だからね』
【頭蓋砕き】
「………」
「お互い様、か」
『副隊長』 『そうですよ』
『薔薇の騎士』 『そしてこれも、繰り返したからこその話です』
『不敗の青年』
「第13艦隊」
戦闘時に使用できる。すでに自分が情報を知っているスキル1つを対象とする。戦闘中、そのスキルを効果を無効化する。魔力を2消費する。
寄せ集めと言われながらも、その用兵術並びに将兵の戦力によって最大限の働きを示すようになった。
相手の戦術を看破し、効果的な攻撃を行う。
【頭蓋砕き】 「………!」
『不敗の青年』
【頭蓋砕き】
その名に由来したスキル、敵を打ち砕き部隊の御旗としても機能した逸話は名乗るだけで士気を引き上げ意志を研ぎ澄ませる。
取得時にステータス一つを選択する。手番を消費して使用する。そのターンの間、そのステータスはEXランクになる。魔力を3消費する。
『私はこの効果を無効化する』
【頭蓋砕き】
……そうか
【相思相殺】
ランク:EX→B 対軍宝具
その絶えない意志を込めた砲撃は、時に後世で語られる機能をも超えて敵を打ち砕く。
"アーツ"とも言われたその力が宝具として逸話を下地に発露した物。
襲撃時に使用可能。味方陣営が勝利し、勝利を2点獲得する。
宝具ランク未満の幸運ランクしか防衛側が持たない場合、防衛側のサーヴァント1体かマスター1人を消滅させる。
system [ 黄猿 ] 魔力 : 6 → 4
『不敗の青年』 『重ねて、令呪を持って命じる』
ヒューペリオン 宝具としての艦隊が、数を増していく
【頭蓋砕き】 「………!」
ヒューペリオン 『筋力e 魔力e 敏捷e+ 耐久A(+-0) 幸運e 宝具e+→D+→B+』
system [ 黄猿 ] 令呪 : 2 → 1
『客員提督』 『 』
『副司令官』 『 』
【頭蓋砕き】 「……マスター、どうするつもりだ」
ミーシャ 「………」
『不敗の青年』
宝具
「ミラクル・ヤン」 e+→d+→b+
防衛時に使用可能。味方陣営が勝利し、勝利を2点獲得する。
宝具ランク未満の幸運ランクしか襲撃側が持たない場合、襲撃側のサーヴァント1体の全ステータスを永続的に1ランク下げる。
奇跡の体現。神秘性は薄いが、奇跡とは人が起こすものなのである。
system [ 黄猿 ] 魔力 : 4 → 1
【頭蓋砕き】 「これ以上はお前が持たない」
ミーシャ 「………」
『不敗の青年』
『これで、詰みだ』
『どうかな 投降してくれると…助かる』
冷静に、語りかけるように
しかし明確な事実という脅迫がある
ミーシャ 「………ねえライダー」
『不敗の青年』 『理性的な判断を望みます』
【頭蓋砕き】
「………なんだ」
「逃走経路なら…」
ミーシャ
「………もしもの時は、約束守ってね」
既に紋章を無くした腕を掲げて、魔力を通す
system [ ミーシャ ] 魔力 : 3 → 1
【頭蓋砕き】
「………!!」
【相思相殺】
ランク:B→A 対軍宝具
その絶えない意志を込めた砲撃は、時に後世で語られる機能をも超えて敵を打ち砕く。
"アーツ"とも言われたその力が宝具として逸話を下地に発露した物。
襲撃時に使用可能。味方陣営が勝利し、勝利を2点獲得する。
宝具ランク未満の幸運ランクしか防衛側が持たない場合、防衛側のサーヴァント1体かマスター1人を消滅させる。
「………………ッ」
ミーシャ 「………どうします?」
『不敗の青年』 『うーん…そうだね…』
ミーシャ 既に、全てを打ち捨てる寸前という姿で
『不敗の青年』 『なら…』
system [ 黄猿 ] 令呪 : 1 → 0
ミーシャ 「………そうですか」
『不敗の青年』
宝具
「ミラクル・ヤン」 e+→d+→b+→a+
防衛時に使用可能。味方陣営が勝利し、勝利を2点獲得する。
宝具ランク未満の幸運ランクしか襲撃側が持たない場合、襲撃側のサーヴァント1体の全ステータスを永続的に1ランク下げる。
奇跡の体現。神秘性は薄いが、奇跡とは人が起こすものなのである。
ミーシャ 「………」
『不敗の青年』 『最後くらい、奇跡にすがったっていいだろう?』
ミーシャ
「………」
「いいですね」
「縋れるものがあるのは」
【頭蓋砕き】 「………打ち止めか、マスター」
ミーシャ 「勝てないので」
『不敗の青年』
『私の生きた時代と言うのは常に藁をもすがる気持ちでね
生憎何かを捨てるなんて余裕はなかったのさ』
ミーシャ
「………そうですか」
「…やっぱり」
「違う、生き方だ」
system
[ ミーシャ ] 敗北 : 1 → 2
[ ミーシャ ] AP : 2 → 1
[ 黄猿 ] 勝利 : 3 → 5
『不敗の青年』 『…君に奇跡を、ミーシャ』
ミーシャ 「………気休めにも程がある」
【頭蓋砕き】 ミーシャを抱えて、戦域から離脱する
『不敗の青年』 英霊の最後の言葉は、祈り
マルクト
その前に。
夜風を切って、月夜に照らされたその巨体が露となる。
【頭蓋砕き】 「……!」
マルクト
ライダーの進路を塞ぐように。
立ちはだかる。
『不敗の青年』 『……』
ミーシャ
「………」
「トドメでも刺しに来ましたか?」
マルクト
「……そちらの方から連絡があったので、急遽来ましたが」
ちらり、とアサシンを見。
「……酷い有様ですね」
ミーシャ 「………元からですよ」
マルクト
……目線は彼女の手に。
……そこに、何も書かれていない。
………。
『客員提督』
『…勝つには勝ちましたが酷い有様ですな』
『そして、ええ』
『彼女に渡すのであればきっと提督も苦笑するだけで構わないとは思いますが…』
ミーシャ 「………」
マルクト
「……はあ、全くもう」
「……これじゃあ、立つことだって難しいかもしれませんね」
支えられた手から、降り。
一歩。
一歩。
ミーシャ
「ふざけた事を考えてるのなら、止めますけど」
「そのリソースがあれば、圧し切れてしまいますよ?」
マルクト
「かもしれませんね」
歩みは止まらない。
ミーシャ
「………」
「ライダー、速く離脱してください」
【頭蓋砕き】 「………」
ミーシャ 「ライダー、速く、速く」
マルクト パッと、手を取る。
ミーシャ 「ッ………」
マルクト 「はい、捕まえました」
ミーシャ
「………」
「バカな事を考えてる暇があれば」
「ここで私を殺す方が有意義ですよ」
マルクト
「…………」
「……そう言って、諦めると思いますか?」
令呪の譲渡を宣言。
system [ マルクト ] 令呪 : 2 → 1
ミーシャ
「………」
「ライダー!」
【頭蓋砕き】
「了解」
ソレを見届けて、煙を撒き
マルクト 自らの手から、文様が一つ掻き消えて。
system [ ミーシャ ] 令呪 : 0 → 1
マルクト
「あ~~~」
つくづく、魔術師らしくないなぁ。
そのまま、闇夜の影に消えていった。
『不敗の青年』
2d6+1>=10 (2D6+1>=10) > 2[1,1]+1 > 3 > 失敗
『奇跡は…あっただろう…?』
黄猿
”どっちつかずの正義”
わっしは、どちらも選べなかった
寛容である、という事はいつしも苦難を挟むもので
最高でも、最悪でもない…どっちつかず
何もかも掬い上げようとしては、こぼれ落ちていく水滴のように
だからわっしは…委ねた
彼に、奇跡に
誰もかれもが、極端に走るこの戦争で
彼の意志が…
彼女たちを"どっちつかず"へ導いてくれると
そう、信じて見たかったんだねェ…
闇を…ピカピカと照らす…
光…に……
…
その時、一つの星が銀河の中で瞬いて消えた。
その時、一つの────が終わりを告げた。
銀河の歴史が、また1ページ。
ピノ ミーシャに交渉
【頭蓋砕き】 …!
ピノ
2d6>=10 (2D6>=10) > 9[3,6] > 9 > 失敗
当然追加魔力だぁ
system [ ピノ ] 魔力 : 1 → 0
ピノ
1d6 (1D6) > 2
成功
system [ ピノ ] AP : 1 → 0
ミーシャ
…
………
なぜ
生きている
どうして生きている?
なんで
なんで?
………
私は
私は…
…
「ライダー」
【頭蓋砕き】 佇んで、眺めている
ミーシャ 「殺せ」
【頭蓋砕き】 「…」
ミーシャ 「殺して」
【頭蓋砕き】 「………」
ミーシャ 「引き金を引いて」
【頭蓋砕き】 「………」
ミーシャ
「………」
「れい」
【頭蓋砕き】
「ふざけるな」
ミーシャを蹴り上げる
ミーシャ 「ぐふぇッ、あッ」
【頭蓋砕き】
「………」
「これ以上の醜態があるか」
「散々付き合って、最後はマスター殺しか」
「ふざけるな」
「最後の約束を」
「私の手で破り捨てろと?」
ミーシャ 「…ライ、ダー」
【頭蓋砕き】
「生きろ」
「生きてみろ」
「醜態を晒せばいい」
「後悔し続ければいい」
「楽になれると思うな」
ミーシャ
「………」
よろよろと、立ち上がり
「どうしろと、言うんですか」
【頭蓋砕き】 「決めたんだろ」
ミーシャ 「………」
【頭蓋砕き】 「殺すと喚いたんだろ」
ミーシャ
「………」
「……」
「もう」
「いやだ」
【頭蓋砕き】 「………何がだ」
ミーシャ 「つかれたんだよ」
【頭蓋砕き】 「………」
ミーシャ
「………望むのも」
「………諦めるのも」
「………………生きていく事も」
【頭蓋砕き】 「………」
ミーシャ
「私は」
「……誰もかれも不幸にしただけだ」
「ただ、不幸を振り撒いて」
「………何にも耐えられないから、何も見なかったんだよ」
「………」
「………殺して、ください」
【頭蓋砕き】 「ダメだ」
ミーシャ 「殺して」
【頭蓋砕き】 「断る」
ミーシャ
「………貴方は」
「何が、楽しくて」
「私なんかに、従ったんですか」
【頭蓋砕き】
「………」
「さあな」
そうして、姿を消していく
ミーシャ
「………」
「…」
膝から崩れ落ちて
ただ、呆けて、眺めていた
もう何もない、たった一人の部屋を
ピノ 「へいへいへい」
【頭蓋砕き】 「…またか」
ピノ
「まぁ、そう邪見にするなって、いい話があるんだよ」
馴れ馴れしく肩を組む。
【頭蓋砕き】 「…」
ピノ 「なぁ、俺の勘違いなら悪いんだけどさ」
【頭蓋砕き】 「いい話か、こんなどん底でもあるものだな」
ピノ
「ライダー、アンタ本当は後悔してんじゃないか?」
「……こんな戦争に可愛いマスターを参加させちまったことにさぁ?」
【頭蓋砕き】
「……後悔、か」
「………甘く見られた物だな」
「……」
ピノ 「俺の願いはなんだか教えてやろうか?」
【頭蓋砕き】 「…聞いておく」
ピノ
「昔々あるところにとある男がいました。男は幸せでした」
「でも恋人が魔術師でした」
「彼女とその男は幸せに過ごしてました。しかし、家訓には逆らえません」
「……『根源』に至るというくだらない家訓」
「でもそれは構いませんでした。どうせ不可能だからです」
【頭蓋砕き】 「…魔術師らしい事だな」
ピノ
「だから男も女も魔術師らしく切磋琢磨して魔術回路を鍛え上げ、切磋琢磨して次世代に託すという由緒正しい方法をとることにしていました」
「……しかし」
声が、低くなる。
「――その一代で何とかできるかもしれない方法が見つかってしまいました。その巨大儀式の名は」
「聖杯戦争」
【頭蓋砕き】
「…」
「聖杯、か」
ピノ
「女は御家の決定に逆らえず、聖杯戦争に駆り出されました。男も渋々参加しました」
「立派な当主の家柄の女は必勝を期して、男に最良のサーヴァントの召喚素材を探してくるよう頼みました。男もその期待に応えました」
「結果、とても素晴らしいセイバーを召喚する事に成功し」
【頭蓋砕き】 「…!」
ピノ
「そのせいで危険視されてより優秀な魔術師にあっさり殺されましたとさ」
「めでたしめでたし」
「……さぁ、誰が悪いんだこの話?」
【頭蓋砕き】
「……」
「敢えて、選ぶならば」
「始まりに遡り続けて、全てが罪を背負うだろう」
ピノ 「そうだ」
【頭蓋砕き】 「…それだけ、根は深いだろうな」
ピノ
「だからな」
「俺はこんな儀式はぶっ潰してやりたいんだ」
「『復讐』して『台無し』にしてやりたいんだよ」
「なぁ、アンタもさ」
「こう思わないか?」
【頭蓋砕き】 「…」
ピノ
「そもそも聖杯なんかなくなっちまえば」
「……あの甘ったるいマスターはもう人殺しなんてしなくて済むぜ?」
【頭蓋砕き】
「…」
軽く、俯き
「死に場所にするとしても、まあ」
「悪くない理由と、受け取らせてもらう」
ピノ 「ひひひ」
【頭蓋砕き】
「…所詮」
「惨たらしく死ぬか」
「惨めに死ぬかだ」
ピノ
薄い笑みを漏らす。
「俺とアンタは似てるんだ」
【頭蓋砕き】 「…似ている、か」
ピノ 「どっちも『大事な人』が『望まぬ戦争に巻き込まれて酷い目に遭った』んだ」
【頭蓋砕き】
「……大事な人、か」
「………」
ピノ
「……なぁ、俺はさ、勝ちなんかどうでもいいんだ」
「ただこんな儀式がぶっ潰れればいいんだ」
「利害は一致してないか?」
【頭蓋砕き】
「…同意しておこう」
「私は元より、英霊等では無い」
「…テロリストだと言うのだ、なら」
「それでいい」
「…話は受ける」
ピノ
「ひひひ」
「いーい返事だ」
【頭蓋砕き】 「マスターは、選べないだろう」
ピノ
「そういうことだ」
「サーヴァントとマスターの出会いは……運命だ」
「誰も運命を選べない」
【頭蓋砕き】 「…運命、か」
ピノ
「だけどな、ライダー」
「『復讐』はできるんだ」
【頭蓋砕き】 「……」
ピノ 「さぁ、叩き潰しにいこうぜ」
【頭蓋砕き】 「…分かっている」
ピノ
「選択の時だ」
「舞台は整ってる」
【頭蓋砕き】 「終わるだけだ、何もかも」
ピノ
「そうだ、俺達は願いをかなえるものじゃない」
「願いを」
「終わらせるものだ」
「なんつってな」
ミーシャ
…ただ、一人
全てが、終わる様を
見届ける為か
…屋敷には、誰一人残らなかった
ピノ
ピノ ミーシャ同盟締結
ピノ
手紙が放り込まれる、やけに粗雑な字で書かれた手紙が。
「お友達を『招待』した」
「楽しもうぜ」
「なんつって」
マルクト
「──────」
帰り道。
そう、照らされていたはずの道だ。
……しかし今は何処までも、どこまでも……
暗い。
「………これは」
これが指すのは、一つしかない。
………。
「………いますか、アルターエゴ……」
ぐしゃり、とその紙を握りつぶす。
アルターエゴ 「……見ていたさ」
マルクト
「………どうして、こうなんでしょうね…」
「戦争は……」
アルターエゴ
「……戦争か」
思い返すは、機械の天使達を狩るためだけにひたすらに力を振るったあの戦い。
マルクト 「………」
アルターエゴ きっと、俺が、キマリスが経験した、最初で最後の戦争。
マルクト 「…あなたは…見てきたのでしたね」
アルターエゴ 「……」
マルクト 「……その戦場もまた、同じでしたか?」
アルターエゴ
「どうだろうな」
「……もう、300年も前の話だから」
マルクト
このような、卑劣で殺し合う。
この場。このところ。
「………」
アルターエゴ
「だがあの戦いには仲間がいた……
誇りがあった。大義があった。
そして何より、敵はヒトではなかった」
マルクト
「…こことは、違いますね」
「……相手が人であれば、こんな思いもすることがなかったのでしょうか」
アルターエゴ
「俺が、ヒトと戦ったのは、そうだ。
戦争と形容すべき舞台ではなかった」
マルクト ……友と呼べる、彼女が……私の浅慮で見過ごすことは…
アルターエゴ
「今思い返せば、あの時、ただ単に、生きたいと願う子供達と、俺は……」
顔を上げる
「……どうする?お前がアレを放っておくとも思えん」
マルクト
「………」
その顔を見合わせて。
「私は……戦略も何も考えてないマスターです」
「”ランサー”のマスターよりも、きっと劣るでしょう」
「ですが」
「……”アルターエゴ”のマスターとして、勝利を勝ち取るだけです」
アルターエゴ 「……」
X XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX
アルターエゴ 【忘れるな。エ【】】】【】
マルクト 「…………」
アルターエゴ
【今話しているのは、ガンダムヴィダールではない】
【お節介な、負の遺物の思念だ】
マルクト ……そうですか。
アルターエゴ 【……だが、聞いておけ】
マルクト
………私の”真名”を知っているのは。
……。
アルターエゴ 【飲まれるな。しっかりとした理性を持て】
マルクト
……どこかで聞いた言葉。
『分別する理性』
アルターエゴ 【希望は決して忘れるな。捨てればそれは諦めに繋がる】
マルクト
……どこかで聞いた言葉。
『もっといい存在になれるという希望』
アルターエゴ 【生を恐れるな。死を受け入れることは救済ではない】
マルクト
……どこかで聞いた言葉。
『生き続けるという勇気』
アルターエゴ 【今日は明日より悪くはない。期待は何処かに秘めておけ】
マルクト
……どこかで聞いた言葉。
『存在意味に対する期待』
アルターエゴ 【失うことを恐れるな。かえって守れるものも守れない】
マルクト
……どこかで聞いた言葉。
『守り抜く勇気』
アルターエゴ 【信頼するものは選べ。だが、本当に信じられるものがあるなら】
マルクト
……どこかで聞いた言葉。
『快く信じ任せられる相手』
アルターエゴ 【恐怖というものは、目を逸らせば迫ってくる。ならば】
マルクト
………。
『鎖を断ち切り、恐怖と向き合う瞳』
アルターエゴ 【過去を変えられぬのなら、それを受け入れた先には】
マルクト 『過去を受け入れ、未来を作り出す瞳』
アルターエゴ 【君に、光を】
マルクト …………。
アルターエゴ 【随分とお節介をした。……それでは、黒歴史を頼んだ】
X XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX
マルクト 「…………」
アルターエゴ 「……俺は、今、何を」
マルクト
【きっと、その光に向かって立ち続けられる】
『真っ直ぐ立てる意志』
「……なんでしょうね、でも」
アルターエゴ 「……」
マルクト 「……悪くありませんでした」
アルターエゴ 「そうだな……じゃあ俺からも一つ……」
マルクト
「……はい」
向き合って。
アルターエゴ
「この戦いが終わったら……
俺は……」
「『生きて』……みたいな」
マルクト
「……」
「………それは……」
「とてもいいことだと思います」
アルターエゴ 「……機械が生きるって、おかしいかな」
マルクト
にこり、と……笑いかけて。
「いいえ、全く」
「あなたなら、生きていけるでしょう」
アルターエゴ 「……そう、か」
マルクト
機械であろうとも、人間になったとしても。
「そうですよ、では向かいましょう」
足を進めて。
アルターエゴ 「ああ、信じよう!」
マルクト
「恐怖と向き合い、未来を作るために!」
マルクト
襲撃
ピノ
ピノ
「まってたぜぇ」
「ヒーロー&ヒロイン」
【頭蓋砕き】 「…来たか」
マルクト 「………ええ、来ましたよ」
ピノ
「プリンセスも待ってるぜぇ」
椅子に縛り付けたさとうを見せる。
「おあつらえ向きだろ?」
松坂さとう 「っ……!!マルクトさんっ……!!」
マルクト 「あんなものまで用意しておいて……ッ!さとうさん…!」
【頭蓋砕き】 「……」
ピノ 「あははははは!! そうそう、その顔だよ!!」
マルクト ギリ、と歯を食いしばり。
ピノ 「そいつが見たかったんだ!!」
松坂さとう
ポケットから落ちる、ボイスレコーダー。
そして、流れる。
《『復讐』してやりたいのさ》
《俺からすべてを奪った》
《――この『聖杯戦争』そのものにな》
【頭蓋砕き】
「…」
意識を向けて
マルクト
「………これは……」
その声を聞き、ピノに向けて。
「…あなた自身もまた、”アヴェンジャー”というわけですか」
松坂さとう
「………マルクトさん……彼は……」
マルクトの言葉に、頷く。
ピノ
「俺自身が召喚媒体だからな」
「お陰で引いたサーヴァントは大外れさ」
「俺の人生みたいだ」
マルクト 「……そんな事……何で言えるんですか」
松坂さとう
──────この男の在り方は、私に……重なる、苦い程、嫌程、重なる、己の姿に。
だからこそ─────私は、信じる。
ピノ 「なぁ、お嬢ちゃん。一つだけいい提案があるんだ」
【頭蓋砕き】 「……そうか、アルターエゴのマスター」
松坂さとう 私を変えてくれた、あの子を─────。
【頭蓋砕き】 「…お前は良い人生を送ってたのだろう」
マルクト 直ぐそこに、幸せで甘い人生を望んだものがいるというのに。
ピノ 「もうやめにしないか?」
マルクト 「………」
ピノ
「俺はな、人殺しなんて本当は大嫌いなんだ」
「だっていいことないだろ?」
「でもなぁ、それをしないとダメなのが戦争なんだ」
「戦争ってのは怖いぜ」
マルクト 「…私も嫌いですよ」
ピノ 「だろう? あの頭の良さそうな色男だって多分そうさ」
【頭蓋砕き】 「…」
ピノ
「でもそんな奴まで殺し合わなきゃいけなくなるのが戦争だ」
「俺みたいに血を見るのだって嫌いな小市民でも」
マルクト 「これに参加して、つくづく…戦争を、痛みを実感しました」
松坂さとう ────負けるな、負けるな。
ピノ さとうの頬にナイフをあてて。
松坂さとう 「っ………!」
ピノ 「――今じゃあ何とも思わなくなっちまった」
【頭蓋砕き】 「……」
マルクト 「……ッ!」
松坂さとう 冷や汗が、首筋を伝う。
【頭蓋砕き】 「無駄な挑発は止めろ」
ピノ
「激しい憎悪と復讐心の前には……あらゆる倫理も、道徳も、思想も、イデオロギーも」
「何の価値もない」
マルクト 拳を握りしめる。まだ、まだ……!
ピノ 「だからさぁ、俺はな……勝利になんてもんはこれっぽっちも興味がないんだ」
マルクト 「そうですか」
松坂さとう
私は、何も喋れない、喋ればこの男に、問答無用で刺される。
そんな姿は、マルクトさんの前では、見せてはならない。
【頭蓋砕き】 「…」
ピノ 「ただぶっ壊したいだけなんだ」
マルクト 「でも」
松坂さとう ────だから、激励は、"あの方"に。
マルクト
「私は勝ちます」
「この戦いを、そうすると」
【頭蓋砕き】
「…そうか」
「…あいも変わらず、だな」
マルクト
頭を駆け巡る、今まで会って来た者たちが。
アーチャー、さとうさん、ミーシャさん、アサシン………。
ピノ 「そうかよ」
マルクト
どれもどれも。
『戦争に参加して手に入れたもの』だから。
それを否定することは、私はしない。
ピノ
「あーあぁ、残念だ」
「じゃあ……そうだなぁ」
さとうを、ぎょろりと丸い目で見て。
マルクト 「………そうでしょうね、あなたの『最善』は尽くせないんでしょうから」
松坂さとう 「……………!!」
ピノ 「なぁお嬢ちゃん。こういうのはどうだ?」
【頭蓋砕き】 「…!」
ピノ 「お嬢ちゃん、仲良し……好きだよなぁ?」
松坂さとう 「マルクトさんッッ!!見ないでッッッ!!!!!」
マルクト 「……何を!!」
【頭蓋砕き】 「…止めろ!」
その時
杭が、その場に複数突き刺さる
【頭蓋砕き】 「…っ!」
ピノ 「!!」
マルクト 「──────」
松坂さとう ─────ようやく来てくれましたか。
【頭蓋砕き】 「…派手な、登場だ」
ピノ 大きく、宙返りして飛びのき、笑う。
アルターエゴ 「……くだらないお喋りは落ち着いたか?」
ピノ 「はは、ははははは!!」
マルクト 新たに、1ページ、綴ることできた。
ピノ 「あーはっはっはっはっはっはっはっは!!!!!」
マルクト ……ガンダム・ヴィダール。
ピノ
「やっぱり来たかぁ!!」
「アルターエゴ!!!!」
【頭蓋砕き】 「……アルターエゴ」
ピノ 「『もう1人』の『俺』!!!」
マルクト 「……来てくれましたねッ……!!」
アルターエゴ 「……」
ピノ 「嬉しいぜ、本当に」
【頭蓋砕き】
「……」
眩しいな
ピノ
「ああ、俺にも」
「『仲間』がいる」
マルクト 「私の……サーヴァントッ!」
松坂さとう ─────全て、ぶつけてください。
【頭蓋砕き】 お前のようなサーヴァントは
ピノ 「……激しい憎悪に身を焦がす『仲間』が」
アルターエゴ
「そうだな。仮面を被った復讐鬼か。
貴様は、まるで俺を写す鏡」
松坂さとう その熱い、魂を。
アルターエゴ 「きっとその鏡を叩き割った先に、俺の復讐する相手はいる」
マルクト
舞い降りるアルターエゴ。
風圧が発生するも、それになびくこともなく。
ピノ
「ひひひひ!! いいねぇええ!」
「俺も!! アンタも!!」
マルクト ただ、『立ち続ける』
【頭蓋砕き】
「……」
「強いな」
ピノ 「お互いの『復讐』のための『試練』ってわけだぁ!!」
【頭蓋砕き】 「…ただ、強い男だ」
ピノ
「ああ、運命よ!!」
「俺はお前に!!」
「『憎悪』する!!」
アルターエゴ
「サーヴァント、アルターエゴ!!!ガンダム・ヴィダール!!!!」
「これより最終作戦行動を開始する!!!!」
ピノ 「あっははははは!!」
【頭蓋砕き】 「…激しい、叫びだ」
ピノ
「相手になるぜぇ!! アルターエゴ!!」
「ショータイムだ! アヴェンジャー!! ライダー!!」
松坂さとう ──────想いを、ぶつけ合う、それは苦くもあり、甘くもあり……素敵で。
ピノ
「始めるぞ、俺達の!」
「『復讐』を!!」
マルクト 「……ええ、やっぱり」
松坂さとう
「────────ミーシャさんッッッ!!!」
「いるなら!!!刮目しなさい!!!!!」
「この戦いを、見届けなさいッッッ!!!!」
【頭蓋砕き】 「…お前の決闘に割入る場所があると良いがな」
アルターエゴ 「……貴様とも因縁があった!だが!!!」
【頭蓋砕き】
「…ああ」
「騎士のやり方なのだろう?」
アルターエゴ 「決闘流儀 A」 誉はエドモントンで死んだ。誇りはこの街で死んだ。ならば、この身を突き動かすそれは一体、何だと言うのか?戦闘開始時に使用できる。戦闘に参加しているサーヴァント1体を対象にする。自分とそのサーヴァント以外のサーヴァントは戦闘から除外される。
マルクト ────あなたの絢爛は、光を見せつける、一つの種だ。
松坂さとう ─────私の言葉では届くはずもないのなら、その目で、見やがれって話ですよ。ミーシャさん。
【頭蓋砕き】 全ては、蚊帳の外だろう
マルクト 「……」
松坂さとう 蚊帳の外?違う。
マルクト 「『ミーシャ』さん!」
松坂さとう
これも貴方の。
ライフ
人生。
マルクト ”ライダー”へと向かい。
【頭蓋砕き】 …
マルクト 「あなたの決闘相手は、私ですからねッ!」
【頭蓋砕き】
「…期待はしない」
「……待っている」
マルクト 肯定も否定もしない、それをするよりも行動のために。
アルターエゴ 「行くぞッ!!手袋は投げられたッ!!!」
ピノ
「いいぜぇ!」
「受けてたつ! アヴェンジャー!」
「『報復』だ!」
マルクト
・「連携攻撃」
襲撃時、サーヴァントがいるならサーヴァント1体の筋力を1ランク、魔力を2ランク上げる。
アヴェンジャー 「仕事だからな」
マルクト 「……”私たち”で…乗り越える…!」
アヴェンジャー 「終わったら殺してやる」
アルターエゴ
━━その相手が動かなくとも、その思いがあれば連携は成立するものだ。
「エイハブ・リアクター(敏捷)EX」 取得時にステータスを1つ選ぶ。戦闘時、選択したステータスに++を付与する。
夜を白夜と照らす、その光
アヴェンジャー
「そいつは前に見た」
「Ghostwater Dive」 戦闘時のみ使用可能。すでに自分が情報を知っているスキル1つを対象とする。戦闘中、そのスキルを効果を無効化する。魔力を2消費する。
system [ ピノ ] 追加魔力 : 7 → 5
アルターエゴ 「…ほう」
アヴェンジャー
影の中に滑り込むように接近し、ダガーを投げつけて牽制し、肉薄する。
「悪いが俺は正々堂々なんてやる気はないぜ」
アルターエゴ 「……そのようだな」
アヴェンジャー
「俺の『復讐』のために、アンタも……俺のマスターも殺す」
「『聖杯』をぶっこわしたら」
「次はマスターだ」
アルターエゴ 「……復讐者が三人。粋なものだ」
アヴェンジャー 「血塗れの戦争に相応しい末路だ」
アルターエゴ 「では…参る」
アヴェンジャー 「こいよ」
アルターエゴ
その剣が、再び引き抜かれる
再び空気と擦れて、それは火を纏う
「行くぞ、復讐者ァ!!!!」
アヴェンジャー 「来いよ、騎士!」
アルターエゴ
『炸裂剣(バースト・サーベル)』!!!
ランク:E 種別:対人宝具 レンジ:8mくらい 最大捕捉:1人
アルターエゴ、ガンダムヴィダールが携える刺突剣。
キマリストルーパーが使用していたデストロイヤー・ランスの何倍も小ぶりであり、小回りが効く。
その刀身は名の通り、突き刺さった後に炸裂する。
ダインスレイヴの名を持ち損ねた。今は、まだ。
襲撃時に使用可能。味方陣営が勝利し、勝利を2点獲得する。
宝具ランク未満の幸運ランクしか防衛側が持たない場合、防衛側のサーヴァント1体かマスター1人を消滅させる。
アヴェンジャー
「アンタのそれの為に準備したとっておきだ」
「Bone Skewe」 自分の敗北が最大数で、自分の勝利が最大数ではない時だけ使用できる。宝具の消費魔力を0にする。
system [ マルクト ] 魔力 : 4 → 1
アヴェンジャー
●宝具
・「Death From Below」 ランク:B
防衛時に使用可能。味方陣営が勝利し、勝利を2点獲得する。
宝具ランク未満の幸運ランクしか襲撃側が持たない場合、襲撃側のサーヴァント1体の全ステータスを永続的に1ランク下げる。
アルターエゴ 「…貴様もまたッ!」
アヴェンジャー
アヴェンジャーの姿が影の中、まるで海に潜る様に消えて。
影が波のようにうねり、アルターエゴに襲い掛かる。
マルクト その剣に呼応するように、手が薄らと、しかし確かに光り。
アヴェンジャー
「沈んだんだ、深く、深く」
「聖杯なんてもんのために……俺は沈められた、家族も、船も」
「仲間も!!!」
アルターエゴ 「……っ!」
アヴェンジャー
「裏切られた、沈められた、殺された!!」
「だからぶっ殺してやるのさ、サーヴァントも!! マスターも!!」
「こんな事を始めた全部を!!」
アルターエゴ 「それが貴様の復讐かァッ!!!」
アヴェンジャー 「そうだァ!! 俺と同じにしてやるってんだよ!!」
アルターエゴ 「マルクトォッ!!!」
マルクト 「……はいッ!!!」
アルターエゴ 「俺に!!!こいつを!!!仕留める力を!!!」
マルクト
手に残された紋章は、残り一つ。
確かに”これだけ”では足りない。
松坂さとう
ガコンッ。
椅子が、倒れる。
さとうの手が、マルクトの方へ伸ばされる。
血の滲んだ手首を、グッと伸ばす。
「マルクトさんッッ……!!これ、をッ……!!!」
その手の甲には、赤き紋章が。
マルクト
「……さとうさん……ッ!!」
その手を…握りしめる、強く、強く!
松坂さとう
譲渡ッッッ!!!!
────2画ッッ!!限度一杯まで!!!
system
[ 松坂さとう ] 令呪 : 3 → 1
[ マルクト ] 令呪 : 1 → 3
アルターエゴ 「……来いッ!!俺に!!!こいつらから全てを奪う力を!!!!」
マルクト
赤き紋章が、灯る。
──────全力のために。
松坂さとう
「ハァ……!!ハァッ………!!!見せてくださいッ……!!」
「信じるということの……強さをッ………!!!」
アルターエゴ 一画目。
マルクト
その言葉に、アルターエゴの方を向き。
「令呪を持って命ずる!」
「あなたの人生をつかみ取ってください!」
苦味などない、幸せで甘い人生を。
system [ マルクト ] 令呪 : 3 → 2
アルターエゴ
悪魔に相応しき、仰々しい爪が生える。
だがそれは、『どこか優しく、幸せそう』で
system [ マルクト ] 魔力 : 1 → 5
アルターエゴ 二画目。
マルクト
「重ねて令呪をもって命ずる!」
「過去に立ち止まらず、今を生きてください!」
例え壮絶な過去があっても、今を諦めてはならない。
system
[ マルクト ] 令呪 : 2 → 1
[ マルクト ] 魔力 : 5 → 9
アルターエゴ
何かが見える。
あのターンXと同じような羽根が。
いや、アレとはまた違う、『妖精』と表現すべき翼が。
三画目。
マルクト
「さらに重ねて令呪をもって命ずる!」
「最善を、掴み取ってください!」
他の人への最善を乗り越えたとしても、自らの最善を突き進んで!
system
[ マルクト ] 令呪 : 1 → 0
[ マルクト ] 魔力 : 9 → 13
アルターエゴ その刃は『蜂』のように研ぎ澄まされ、そのまま加速する
マルクト
そして……
「これはお願いです!仲間として、友としての!」
全ての魔力を、注ぎ込む。
その刺突剣に、全てを乗せるために。
「……絶対に、勝ってください!」
アルターエゴ 「承知!!!!!」
マルクト 魔力を宝具レベル上昇へと注ぎ込むッ!!!
アルターエゴ 最後の『枝』が、その針へと絡みつく、ように見えた
system [ マルクト ] 魔力 : 13 → 1
アルターエゴ
「頼むッ!!」
届
け
さ
せ
て
く
れ
ェ
|
|
ーーーーーーーっ!!!」
アヴェンジャー
「甘ぇんだよぉ!!」
「Gift of the Drowned Ones」 自分の敗北が最大数の時だけいつでも使用できる。自分の任意のステータス1つをEXランクに変更する。敗北数が最大数でなくなったら解除される。
宝具ランクをEXに
ピノ
「令呪を持って命ずる」
「アヴェンジャー」
「『それは使うな』」
アヴェンジャー 「!?」
system [ ピノ ] 令呪 : 2 → 1
ピノ
「折角のタイマンだろうがよぉ!」
「アルターエゴォ!! お前の札も一枚落としたんだ!!」
「これで『対等』だ」
「それで超えなきゃ意味がない、そうだろぉ!!」
アルターエゴ 「俺をォ!!!!見ろォォォォォォ!!!」
ピノ
「あっははははは!! 最高だぁあああぁあ!!」
全魔力をアヴェンジャーに注ぎ込み、令呪も全て掻き消える。
【宝具ランクA+7】
アルターエゴ A…
system [ ピノ ] 令呪 : 1 → 0
松坂さとう
縄を全て断ち切り。
体中が悲鳴を上げながらも、マルクトの横へ立ち。
その手を、握り締める。
「─────これが、最後です」
マルクト 手を、握り返す。
松坂さとう ──────譲渡ッ!!
system [ 松坂さとう ] 令呪 : 1 → 0
マルクト
さとうの熱が伝わるかのように。
空っぽだった”赤”が、満たされる。
system [ マルクト ] 令呪 : 0 → 1
マルクト 「アルターエゴ、ガンダム・ヴィダールッッ!!!!」
アルターエゴ 「……!!」
マルクト 「もう一つ!」
アルターエゴ 「……理解したッ!!!」
マルクト
ただ、その手を掲げる。
命ずることなど、不必要だ。
アルターエゴ A+8!
マルクト
最後の炎が。
アルターエゴへ!
system
[ マルクト ] 令呪 : 1 → 0
[ マルクト ] 魔力 : 1 → 5
マルクト 魔力をランクアップへと、変換します!!
system [ マルクト ] 魔力 : 5 → 1
アルターエゴ 「この力はッ!!!」
「…君は我が生涯、たった一人の」
アルターエゴ
「『お前』が信じる力とは、違うものだああああああああっ!!!!!!」
【宝具更新】
『禁忌弩・飛魔剣(ダインスレイヴ)』!!!
ランク:A 種別:対界宝具 レンジ:Unknown 最大捕捉:Unknown
━━禁忌の一撃が、空を舞う。
アヴェンジャー 「!!」
アルターエゴ
「トドメだああああああッ!!!!」
彼が纏っていた「幻想」が全て解け、ガンダム・ヴィダールとしての姿が露わになった瞬間
本来は持たぬはずの禁忌の一撃が、復讐者の身体を貫いた
アヴェンジャー
その一撃は、復讐者を貫き。
「ぐ、おおおおお!!」
憎悪の昇華たる宝具を貫いて。
ピノ
「そうだ、それでいい」
「やるなら」
「『貫き』通せ」
マスターの身をも。
アルターエゴ 「……フッ」
ピノ
深々と……貫いた。
「ごふっ……はは、あははははは」
「はははははははは!!!」
アルターエゴ 「酔狂な男だ……」
松坂さとう 「………………」
ピノ
「ライダぁああ!!」
「俺を見ろ!!」
「『復讐者』の末路を!!」
マルクト 「………」
ピノ
「これが、戦争だ!!」
「冥途の土産に……俺が何人今まで殺したか……教えてやるぜ」
そういって、震える手で、自らの鮮血で塗れた右手をゆっくりと上げて。
アルターエゴ 「……」
ピノ
人差し指と。親指を繋げて。
丸を作り。
「……ゼロだ」
アルターエゴ 「……そうか」
ピノ 仮面が落ちる。
マルクト 「──────っ」
松坂さとう ─────────ああ、この人は………。
【頭蓋砕き】
「………」
仮面の奥、瞳が揺れて
松坂さとう ─────そうやって、自分を………。
ピノ
赤い仮面、長い赤い鼻。その下にあった顔は。
「……なんつってな」
寂しげに、笑っていた。
マルクト 立っていたのだ、きっと…
ピノ 「意地でも……殺すかってんだよ……」
アルターエゴ
「全く、何が大嘘つきだ。誠実な男だ。
……それ故にきっと……」
マルクト 彼の在り方で、この場所に。
ピノ
「俺の妻を……腹の子を……」
「殺したこんな、『戦争』に……」
「誰が、付き合うかってんだ」
「はははははは」
松坂さとう …………。
ピノ 「はははははははははははは!!」
松坂さとう
千鳥足で、ピノの下へ、歩む。
足を引き摺りながら、ピノを、睨みつけながら。
ピノ 「これが! 俺の!! 『復讐』だ!! アーッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハ!!」
アルターエゴ 「……お前は、そうだな」
【頭蓋砕き】 「……」
松坂さとう 「………特等席から、見せてもらいましたよ、ええ」
マルクト 「………。」
松坂さとう
そうして、その腕を掴み、自分の肩へと回す。
マルクトの方へ向き。
「………貴女にはまだ、やることが残ってます」
マルクト
ただ、それに反発することもなく。
「…お姫様は助けてもらいました、あとは」
くるり、と向き直り。
「……もう一人も助ける手番ですね」
「ミーシャさん」
【頭蓋砕き】 「…」
アルターエゴ 「……そちらは任せた」
【頭蓋砕き】 踵を返し
マルクト アルターエゴの言葉にこくり、と頷き。
【頭蓋砕き】 霊体化していく
マルクト
「…………」
「ここまで、あの子が生きていたのはあなたのお陰です」
消えゆく姿に頭を下げて。
「…ありがとうございました、『ミーシャ』さん」
【頭蓋砕き】
「…」
振り向かず、去る
マルクト
それを見届けて。
足は、また別の方向へと歩み始める。
一歩、一歩、また一歩。
そこにいる”あなた”と会うために。
「……見つけましたよ、お姫様」
ミーシャ 「…」
マルクト
「……見ていなくても、見ていたとしてもかまいません」
「このまま、あなたは……腐してゆくのみですか?」
そう、彼女の瞳を見つめて。
ミーシャ 「…それだけの事はした」
マルクト
「……そう思いますか」
「なら、あなたはとても…優しいんですね」
「私はそんな優しいあなたが、消えゆくのを看破できません」
ミーシャ 「…どうして?」
マルクト
「友だちが、優しい人が、戦友が…」
「いなくなるなんて、寂しいに決まってるじゃないですか」
ミーシャ 「……それは今だけだよ」
マルクト 困り顔で、それでも笑みを作って。
ミーシャ
「貴女なら」
「もっといい仲間を作れる」
マルクト
「……」
「あなたは、違うんですか?」
ミーシャ 「ええ」
マルクト
「へえ」
「私の仲間の悪口、言わないでくださいよ」
ミーシャ
「…仲間じゃないよ」
「一度も、貴女の為になれてないでしょ」
マルクト
「……いいえ、いいえ」
「あなたがあるからこそ、私はここにまだ立てているんです」
ミーシャ 「…」
マルクト
「あなたと一緒に、立ち続けるために」
「そう決意したから、ここまでこれたんです」
ミーシャ
「…」
「もう、立ってやいない」
マルクト
「じゃあ立たせます」
「肩を無理やり貸しても、手を引っ張っても」
ミーシャ
「足はいらない、未来もいらない」
「誰かの為になれないんだから、もう良いんだよ…」
マルクト 「………」
ミーシャ 「…もし」
マルクト ほっぺをつまむ。
ミーシャ 「もし、この…っ」
マルクト ぐいいいいいい。
ミーシャ 「…この数日、だけでも…」
マルクト 「………」
ミーシャ 「良い思い出なら、それで、いいじゃないですか」
マルクト
「……思い出なんて、過去に浸るものでしかありません」
「ただ、生きるだけなら、必要ありません」
「……誰かの役に立てない、というなら」
「過去を振り返ってしまうというのなら」
「私だけ見てください」
ミーシャ
「……」
「…どうして」
「どうして、そんなに優しくするんです」
「…私が慈悲を受けて」
「私が振り撒いた不幸は、何故誰も裁いてくれないんですか」
マルクト 「あなたは十分、過去で罰を受けました」
ミーシャ
「…あれが、罪だ」
「何も、何もできないまま」
「…私は…」
「…」
マルクト 「……罰がお望みなら、いいでしょう」
ミーシャ
「……前を向く事も、後ろに逃げる先もない…」
「…」
マルクト 「それなら立ち止まるだけです」
ミーシャ 「…」
マルクト
「前も後ろもないなら、ただ立つ」
「それだけで、いいじゃないですか」
ミーシャ
「……違うよ」
「全部、全部違う」
「…皆んな進んでいく」
「貴女は前を向いている」
「だから、強くあれる、表そうと願えた」
「…自分を腐すと、言ってたけど」
「関われば腐るだけだよ」
「…もうずっと、終わってるんだから」
マルクト
「では、聞きますが」
「私が腐ることなんざ、誰が気にするんですか」
「私は気にしないですが」
ミーシャ
「…じゃあ、なんです」
「また、不幸にしろと、言うんですか」
マルクト 「本人が気にしていないのに、不幸なんて誰が決めるんですか」
ミーシャ
「…」
「これまでのザマを、見てたでしょうに」
マルクト 「あなたの様子は、ええ」
ミーシャ
「殺して、裏切って」
「そのくせ、何一つ覚悟してない」
「だから」
「…もういいんです」
マルクト
「………」
「あなたを前へと急かす戦争は、終わりました」
「なら、進む必要もありません」
「一人では怖いというなら」
そして、近くにあったベンチへと腰を下ろし。
「一緒にいつまでもいつまでも止まりますよ」
ミーシャ 「…」
マルクト 「友だちとただ話すのって、それだけでも楽しいんですよ?」
ミーシャ
「……」
「…じゃあ」
「そうなってしまわなければ、忘れてくれますか」
マルクト 「それは、ありえません」
ミーシャ 「…まだ戦争は終わってないでしょう」
マルクト
「なりかけたらまたしつこく追いかけます」
「……ですがもう、終わったようなものです」
ミーシャ
「…だとしたら、しっかり終わらせてください」
「終わって」
「忘れてください」
「貴女は…」
「私の居るような世界の人ではない」
マルクト
「今までの私なら、それも出来たかもしれませんね」
「でも、”戦争”に関わった時点でもう、そんなのとっくに壊れてますよ」
ミーシャ 「……」
マルクト 「残ったのは裏切り殺し合う世界に、のほほんと生きてる女ただ一人です」
ミーシャ
「…なら」
「尚更、そう生きてない人とは関わらなくていいじゃないですか」
頬の手をはらって、立ち上がる
マルクト
「ああ、そう、いいんですか」
「まあ死ぬんじゃないですかね、私いつか」
ミーシャ 「…」
マルクト
「運と他の人が良かったから、私は生き残れた」
「けど、それだけです」
「あー、そんな私を守ってくれる人はいませんかねー」
ミーシャ 「…縋るなら、私より藁の方がマシだよ」
マルクト ちらちら。
ミーシャ 「何もない相手に、期待する事じゃない」
マルクト
「何もない?」
「人は存在してるだけで、思いも気持ちもあるんです」
『なにもない』だなんて、人間を形作る化け物でもない。
この子は、れっきとした人で。
それなら、心も存在している。
ミーシャ
「…」
「……」
「夢見がちですね、ほんと」
マルクト
「だから生き残れたのかもしれませんね」
へへ、と笑って。
ミーシャ
「…」
「……考えさせてください」
「でも」
「貴女が想い変わったら、断りなくどっか行って良いので」
マルクト
「はあ」
「まあ、そういうことにしておきますが」
「毎日遊びに行きますよ、約束です」
ミーシャ 「…」
マルクト
払われた手、その一つの指をまげて。
「指きりげんまんでもします?」
悪戯っぽく笑いながら。
ミーシャ
「…いりませんよ」
「約束する事じゃない」
背を向けて
マルクト
その背に向けて。
「例のお茶、沸かしておいてくださいね」
ミーシャ
「…」
「……残っていれば」
そのまま、路地裏に消えていくのだった
マルクト
それを追うことはしない。
考える、その言葉を信じたから。
そのまま、腰を下ろしたまま。
……朝日が、眩しい。
ああ、でも……
なんとか、私は……立ててる。
それだけで、”戦争”した意味があったのだと。
そう思いながら。
疲れに、身を任せ。
…………
ミーシャ
…
ライダー
【頭蓋砕き】 ああ
ミーシャ
…令呪を使うのが、普通かもだけど…
もう終わりにしよう、ライダーも…そうじゃないのかな
【頭蓋砕き】 …そうだな
system [ ミーシャ ] 令呪 : 1 → 0
ミーシャ 令呪使用 サーヴァントの放棄を宣誓
system [ ミーシャ ] AP : 1 → 0
ミーシャ …約束
【頭蓋砕き】 「…マスター」
ミーシャ 「…何、ライダー」
【頭蓋砕き】
「短い縁だったが…」
「お前は終われたようで、何よりだ」
ミーシャ
「…本当に」
「本当に、短い縁だったの?」
「…いくら優しいとしても、貴方は…」
【頭蓋砕き】
「……」
何かを伝えようとして、ドサリと倒れる
ミーシャ 「ライダー…!」
【頭蓋砕き】
「…当たり前だ、魔力パスがもう切れている」
身体の端から、光が漏れて
「…マスター」
「約束は、果たすか?」
ミーシャ
「…そりゃあ」
「私と、"貴女"の仲だ」
…ゆっくりと、マスクに手を掛けて
それを外せば
【頭蓋砕き】 …面影ある、見たような顔がそこにはある
ミーシャ
「……」
「なんだか、初めて会った気がしないってのは…変な言い方かな」
【頭蓋砕き】 「…そう言う道もあったって事、だよ」
ミーシャ 「もしかして、マスター呼びに拘ってたのって…」
【頭蓋砕き】 「ややこしいからなんて、言える訳ないから…まあね」
ミーシャ
「…マスクの経緯は、聞かない」
「多分、そうならないかもしれないから」
【ミーシャ】
「…賢い選択だよ」
「でもまあ、なんだ」
「やりたかった事は、出来たろ」
ミーシャ
「…多分、やり切ったんでしょうね」
「顔を見ればわかる」
【ミーシャ】
「…ふ、ふふ」
「当たり前じゃん…」
「…私の、事なんだから」
そのまま
光に代わって、何処かに消えて…或いは
"還って"行ったのだった
ミーシャ
「…」
「……はぁ」
「"私"まで、救われた気になって」
「…もう、張る意地すら、ないな…」
なんとなく、呆れたように笑いながら
光を見届けるのだった
松坂さとう
自分の服へ、ピノの鮮血が付着しても、顧みず。
ピノの体を引きずりながら、歩む。
「─────なーにが人殺しですか」
「大嘘吐き」
ピノ
「そうさ……俺は大嘘吐きのピノッキオさ」
流れる鮮血に塗れたまま、笑う。
松坂さとう
「……結局貴方は……自分を壊して欲しかった、怒りを聖杯戦争にぶつけたら、貴方もまた、復讐相手となるのだから」
「それは………」
「相当な我儘で、自己中ですね」
ピノ 「『復讐』なんてそんなもんさ」
松坂さとう
────もう、嫌という程、苦くて。
「……"復讐"、スッキリしました?」
───朝日が、徐々に昇る。
ピノ
「……へっ、まぁまぁな……甘ちゃん揃いで安心したぜ」
「あのセイバーとは大違いだ……」
松坂さとう
「……ええ、本当です、"甘い"人ばかりですよ」
「…………」
セイバーの話に、神妙な顔になり。
ピノ 「相手は英雄……散々殺し、殺され、その上に立ってた」
松坂さとう
「…………ええ」
「1人殺せば、犯罪者」
「100人殺せば……」
「英雄」
「よく言ったものですよね」
自傷的な笑みを浮かべながら。
ピノ 「かの獅子王様からすりゃあ……俺は甘ちゃんだったんだろうさ」
松坂さとう
「ええ、大甘ちゃんですよ」
「誰も殺さずに復讐に燃えて……悪役まで演じて……」
「……こんなの……誰が見捨てられるんだって話ですよ」
ピノ
「悪人さ……嘘は罪だぜ」
「それに、俺の妻は……なんだかんだでこの儀式に殉じたんだ、俺はそれに納得しなかった」
松坂さとう
「………」
その話に、無言で耳を傾ける。
ピノ
「それを俺は踏みにじったんだ。イレギュラークラスなんて呼び出して……台無しにしてやったんだ」
「二度と……こんな事が起きないようにな」
松坂さとう
「………ふふ」
「……ほんと、大甘ちゃん……」
「…………ピノさん、ですが残念ながら、この戦いは、続くことでしょうね、未来永劫、ずっと……何せ貴方は、負けてしまったんですから」
ピノ
「へへ……どうだろうな」
「甘ちゃんばっかり残ってんだ」
松坂さとう ズルズルと引きずり、気が付けば、さとうの住むマンションの前へ。
ピノ 「望みはあるさ」
松坂さとう
「………」
「貴方もまた……信じるん、ですね……」
はぁ。と溜息を一つ。
私を歪ませる、何もかも。
苦くて汚い私を、どこまでも。
ピノ 「しかしまぁ……既婚者を女の一人暮らしに連れ込むのは関心しねぇな」
松坂さとう
「はぁ」
「そんなことほざいてたら、死にますよ?」
「私は嫌なので」
「貴方が死ぬのが」
────私よりも甘くて、綺麗なくせして。
それで、死ぬだなんて、逃げるだなんて。
許せるわけが、ない。
「……少し静かにしててくださいね、しおちゃんが起きちゃうので……」
神戸しお───家族に見放された少女、それをさとうが攫った少女。
誘拐犯、故にさとうは、"犯罪者"。
自部屋のベッドまで、ピノを連れていく。
ピノ
「へ……全く、仕方ねぇな」
「言われなくても静かにするさ……もう騒げるほど元気じゃねぇ」
松坂さとう
「……ええ、大暴れしましたからね、それが男の子なんでしょうね」
「よいしょっと…………はぁ……なるほど、これは……ええ、良かったですねピノさん、内臓まで傷ついていませんよ」
魔力を行使し、応急処置を始める。
ピノ
「騎士様の手加減だろ……伊達にサーヴァントじゃねぇってことだな」
「最初に呼んだのがああいうのだったら……違ったのかもな」
松坂さとう
「………貴方のことも、見抜いていたのかも、しれませんね」
「………ええ、ですが、過去はもう……覆りませんよ」
私の過去だって、そうだ。
だから、私も、決めた。
マルクトさんにも、ミーシャさんにも頼めなかった頼み。
……この、大甘ちゃんなら、きっと……。
「………ピノさん、私って実は、最低な誘拐犯なんですよ」
ピノ 「……現在進行形でもうそうだしな」
松坂さとう
……誰にも明かさなかった、明かせなかった、私の"苦い"。
ピノに不機嫌そうにじっと見て。
「いや、そうじゃなくてですね……」
ピノ
ニヤリと笑う。
「手慣れてる」
「『初犯』じゃないのはわかる」
松坂さとう
う……見透かされている……。
「………ええ、そういうこと、ですよ」
「私は……貴方以上に、独善的で……」
「私の、理想的な"甘い世界"のためだけに」
「私は、しおちゃんを、誘拐した、誘拐しても問題無いと思ったから、誘拐しました」
───ただ、その判断は間違っていたようで。
街中に、"神戸しお"を探してほしいという旨の紙が、張り巡らされており。
これは、彼女の家族……兄によるもので。
結局私は、他人の幸せを奪って、甘い世界に生きようとしていた罪人で。
マルクトさんにも、ミーシャさんにも、ピノさんにも。
その隣に立つことが許されない、そんな人物。
だから………。
「……ピノさん、正義になってください」
「私を誘拐犯として、警察に突き出してください、しおちゃんを、元の家族のもとへ、返してください」
ピノ
「……俺に頼む理由は?」
「お友達もいる、自首もできる」
「嘘吐きに頼むには……ちょっと不適切じゃあねぇか?」
松坂さとう
「……私が最低で、臆病で、あの2人には見せたくない顔だったからですよ、だから私は、貴方を利用したい」
「私という最底辺を見て、貴方だって満たせるじゃないですか、自分はまだ生きていい人間だって、生きるべき人間だって、そんな気持ちになれるじゃないですか」
そうして、応急手当を完了する。
ピノの腹周りは綺麗に包帯で巻かれ、血ももう止まっている。
ピノ
「……」
ピノは、それを聞いて。
「はぁあぁああぁあ」
大きく溜息をついた。
松坂さとう 「…………」
ピノ
「まず勘違いしてるみたいだから一ついっておくぜ」
「ぜんっぜん満たされない」
「何が最底辺だ」
「こちとら魔術師だぞ」
「人でなしなんて幾らでも見てる」
松坂さとう 「…………」
ピノ
「アンタを見て満たされる事なんてない。今俺の中にある気持ちはな」
呆れたように笑って。
松坂さとう
「……そう、です、か……」
少し、残念そうな、寂しそうな顔をし。
ピノ 「『いくらでもやり直せるだろ』って感じだ」
松坂さとう 「……やり、直す……?……私が……?」
ピノ 「アンタ、見たところ表の世界だろ」
松坂さとう 頷く。
ピノ 「普通に罪償う気持ちもあるだろ」
松坂さとう
「……魔術師の世界には、疎いです……それに……はい」
「………罪は、罪ですから」
ピノ
「じゃあ」
「普通だろ」
松坂さとう
─────────。
「普、通………」
頭が、真っ白になる。
そんな言葉を言われたのは、初めてだった。
ピノ
「ちょっとじゃすまない『間違い』をしちゃあいるが」
へらへら笑う。
「まだ『謝れる相手』がいるんだろう?」
松坂さとう 「……………それ、は……はい」
ピノ 「じゃあやっぱ、普通だろ」
松坂さとう 「…………………」
ピノ 「ぎりっぎりだけどな」
松坂さとう
「……魔術師って」
「変ですね」
ピノ
微笑を漏らして。
「俺もそう思う」
松坂さとう
表情が、柔らかくなる。
同じように、微笑が漏れる。
「………フフ……あーあ……もう、なんでしょうね」
「グズグズ考えてた私が、馬鹿みたいに思えてきました」
「……ピノさんって、やっぱり、大甘ちゃん」
苦くて、甘い。大甘い。
だからこそ、なんだか、私は……救われた。
欲しい言葉だった。
許されたかった。
「…………ありがとうございます、ピノさん」
ピノ
「命の恩人に言われる言葉じゃねぇな」
「まぁ……表の世界の基準じゃあ、傷害から不法侵入に器物破損、ついでに脅迫罪までやってる俺が偉そうにあれこれいうのもおかしいが……」
松坂さとう 「プッ……そんなのバレたら、確かに……」
ピノ
「あと死体遺棄もあるな……時臣の」
へらへら笑う。
松坂さとう 「……ええ、もう、大犯罪者ですね」
ピノ 「ああ、俺の方がシャレにならないぜこれ」
松坂さとう
くすくすと笑う。
「なーんだ、あは、あはは」
「…………でも、ピノさん、やっぱり私は……」
「もう、表の世界で生きれるような気が、しません」
「………だって、私は、表の世界が、苦くて、苦くて苦くて苦くて……それで狂行に手を染めて……」
「………だから」
「私は、"甘い世界"にいたいんです」
「………ピノさん、私も……」
「魔術師……目指してみたいです」
───私の中で生まれた、ハッキリとした、願望。
甘い世界を作りたいという、そんな抽象的なものではなく。
確固とした、願い。さとうの純粋な気持ち、憧れ。
根源?とやらには興味はない。それでも……。
マルクトさんやミーシャさん、それに、ピノさんのような人がいる世界ならきっと、私にも、居場所があるはずだ。
ピノ
溜息をついて。
「もし断ったら?」
一応聞いてみる。
松坂さとう
「ん~」
口元に指を置いて、考える。
「しおちゃんの誘拐犯続行かも?」
悪戯のような笑みを浮かべる。
ピノ
「そりゃ大事だ」
苦笑いして。
「条件がある」
松坂さとう ピノに頷く。
ピノ 「『謝れる相手』がいることだけは、表でケリつけてこい。示談でもなんでもいい」
松坂さとう
「………はい、それは、勿論です」
真剣な表情で。
ピノ 「もう一つある」
松坂さとう また、頷き。
ピノ
「俺もアンタもこのざまだから、もう戦争には関われない」
「でも戦後は別だ」
松坂さとう 「………!」
ピノ
「もし、アイツらが『踏み外す』なら」
「『友達』はお前が何とかしろ」
松坂さとう
ニコ、と笑い。
「ええ、勿論です」
ピノの目をじっと見て、そう返す。
───もしそうなったら、今度は。
私が、信じる番──────そういうことですね。
ピノ
「あと、これだけ言っておいてなんだが」
「俺は約束を守れない可能性があることも承知しろ」
「理由はわかるか?」
松坂さとう 「──────大嘘吐きだから」
ピノ
ニヤリと笑って。
「勿論それもあるが……それ以上に」
「お前らから訴えられたら逃げ場がないからだ」
そう、肩を竦める。
松坂さとう 「……あは、あははは!」
ピノ
「死体遺棄は時臣からして裏の人間だからまぁなんとかなりそうだが……傷害、不法侵入、器物破損、脅迫」
「これはぜーんぶ俺はお前らにしてる」
松坂さとう 「ええ、ええ、そうですね、大犯罪者ですもんね」
ピノ 「そういうことだ」
松坂さとう
「でも、お互い様ですよ」
「私だって誘拐犯の端くれなんですから」
ニコ、と笑い。
「犯罪者同士、仲良くしましょう」
ピノ
「はっ……」
「まったく、とんでもない弟子候補もっちまったもんだぜ」
「なんつってな」
まぁ、落ちたとはいえ……俺も管理人の家柄の魔術師ではあるしな。
博打打って負けた以上、『戦後処理』くらいはやらねぇと……筋が通らねぇか。
ミーシャ
GM
残り陣営1。優勝……マルクト・アルターエゴ。
マルクト
……朝日が昇りきり。
時刻は正午、しかしもう時間を気にする必要もない。
……なぜなら。
アルターエゴ ゆらりと、青い光を放ちながらそこに降り立って。
マルクト
戦が終わった証である、その煌びやかに光るその杯が。
マルクトの手に収まっていたから。
ゆっくり、振り返って。
「……お疲れさまでした」
アルターエゴ 「……ああ。君もお疲れ」
マルクト 手に持ったそれを、見せる。
アルターエゴ
思い返してみれば……
「君とは、初日から何処か縁があった」
マルクト
「…ええ、まさかあの時戦った相手と……ここまで来るなんて」
「因果なモノです」
ふふ、と笑って
アルターエゴ 「今では、君とこうして、最後の日を迎えられたことを誇りに思うよ」
マルクト
「……私も、あなたと会えて…色んな物を知れました」
…過去も未来も、今も全て。
「……こちらこそ感謝しきれないです」
そうして、アルターエゴに向き直り。
「……ここで別れてしまうのが、惜しいほどに」
アルターエゴ
「……俺も、そう思う」
ありもしない瞼を閉じたつもりで、思い返す。
マルクト 「……」
『このギム・ギンガナム、貴公を召喚できたことを誇りに思う!……暴れてやろうぞ!」
マルクト
思い出は沢山あった、別れも出会いも沢山。
……けれど、ミーシャさんにああいった手前。
…思い返すのも野暮な気もして。
ただぼおっと、アルターエゴを見ていた。
『私はね~、いつでも全力ってのがモットーなんだ!』
マルクト
「………」
その瞼は、頭は……何を思っているのか。
『……最、高……だ……』
マルクト ……ここまで戦ってきたのだから、何となくわかる。
『…そうか、お前は…』
『だがね…私の苦手な事は』
マルクト ……過去を見ていた英雄は、過去を想ってくれている。
『あっははははは!! 最高だぁあああぁあ!!』
『シャイニング・フィンガァァァァ!!!』
アルターエゴ 「……ああ、色々あったな、そうだ、色々ありすぎた」
マルクト
「はい、確かに色々とありました……」
「……ですが、私たちは」
「……立ち続けなければならないんでしょうね」
自分がどこから来て、どこに向かうかを理解して。
アルターエゴ
「そうだな。きっと、俺は
これから、主人の脚にならなければならない」
マルクト
「……」
「……それがあなたの夢でしたね」
アルターエゴ 「ああ」
マルクト
「………」
それを聞いて、ふう、と息を吐き。
「……最後ですし、私の夢も語ってもよろしいでしょうか」
アルターエゴ 「……構わないよ」
マルクト
ぺこりと、頭を下げ。
「……私が私であると、証明すること」
「それが……最初の夢でした」
アルターエゴ 「…今は、違うのかい?」
マルクト
それに頷き。
「これはもう、叶いました」
そしてアルターエゴに向き直り。
「…あなたと、『生きて』みたい」
アルターエゴ 「……」
マルクト
「……今の夢は」
「私の……エゴは、それです」
アルターエゴ
「……贅沢な願いだ。勿体無い。
俺には、そんな……」
マルクト
じっと、ありえざる瞳の奥を。
「…私こそ、贅沢ですよ」
「誰かの希望よりも、私の自己を通したいって思ってるんですから」
アルターエゴ
「……はは
そうだな、本当に欲張りだ、君は」
違和感
マルクト 「ふふ」
ここに来て、ずっと、感じてきた、違和感
X 結局それの正体について、彼は今の今まで、知ることはなかった
アルターエゴ 「……それ、じゃあ」
マルクト
……見つめる、見る。
主従でもなく、友だちとしての。
アルターエゴ
「……
俺に、こんな……こんな体験をすることがあるとは、思わなかった」
「……それじゃあ、盃を」
マルクト
「……ふふ」
「ガンダム・ヴィダール……あなたも…優しいんですね」
そうして、盃を掲げる。
アルターエゴ 「……」
違和感
ここに来て、ようやく。
彼はその光を見て、それが何なのか悟った。
アルターエゴ
「……!?くあ……!?」
機械として、感じる機能もないはずの頭痛が彼を襲う。
マルクト 「………え…!?」
アルターエゴ
つい、頭を押さえて。
吐くはずもない息を吐こうとして。
マルクト 呻いた彼の方を向き。
アルターエゴ
「俺は」
「俺は……」
なぜ今まで気づかなかったのか。
彼女に語った、自分が単なる兵器であるということが事実なら。
こうして動いて、喋って。感情を表して。
そんな事が、出来るわけがないと言うのに。
アルターエゴ
「俺は」
X
アルターエゴ
X
アルターエゴ
アルターエゴ
アルターエゴ
アルターエゴ
アルターエゴ 「俺は」
全てを、思い出す。
アルターエゴ
彼は、膝から崩れ落ちる。
自分を動かしていた糸が切れるように。
マルクト
「………っ!」
それに夢中で、駆け寄り。
「…ガンダム・ヴィダール………」
アルターエゴ
装甲が、開く。
彼の胸から頭にかけての装甲が開き、その姿が顔を出す。
……… まるで、胸像のように機械に埋め込まれた、青年の姿が。
マルクト
それに目を奪われて。
「……あ、な…たは……」
アルターエゴ 「………『アイン』」
マルクト
「──────」
どこかで聞いた名前で。
「……いい名前です」
アイン・ダルトン 『アイン・ダルトン三尉……』
マルクト
自然と、口からこぼれ出る。
「…アイン・ダルトン………」
「それが、あなたであると」
アイン・ダルトン
「……俺は、忘れていた。貴公の脳と身体を使って、まるで、自分が人のように、騎士として、振る舞っていた」
その青年に対する謝罪の言葉であるはずのそれは、その青年の口そのものから発せられていた。
マルクト 「…………」
アイン・ダルトン 「もしくは……俺が、あなたの、ガンダムフレームの記憶を乗っ取って、単なる一兵士が、誇り高き騎士の、真似事を」
マルクト
話に耳を傾ける、否。
奪われたように、それを聞いて。
アイン・ダルトン
記憶と意識が混濁しているのか、今の彼は、アイン・ダルトンに謝罪しているのか、ガンダム・キマリスに謝罪しているのか。
自身でも分かっていなかった。
マルクト
「……真似事なんかではありませんよ」
「…あなたは立派な騎士です、前も、今も変わらず」
アイン・ダルトン 「……」
マルクト 届くか分からないが、言葉を紡いで。
アイン・ダルトン 「……『俺』は負けたんだ。だから、それが悔しくて、ここに。騎士のすることじゃない」
マルクト 「いえ、いいえ」
アイン・ダルトン 「……っ」
マルクト
「例えその敗北があなたを形作っているとしても」
「…私が知ってる、”あなた”は、間違いなく……騎士ですよ」
アイン・ダルトン 「……そうか。借り物の記憶と、借り物の身体でも」
マルクト
「あなたの誇りを…卑下することはあなた自身でも、許しませんよ」
「………ええ」
アイン・ダルトン 「『本物』を残すことは、出来たんだな」
マルクト 「……それは見事な物ですよ」
アイン・ダルトン
彼は、機械の腕で剣を引き抜いて
「……でも」
マルクト
……機械でも、人間でなくなっても。
形作られた絆は、誇りは確かに。
「……」
アイン・ダルトン 「俺は最後に、君を裏切る」
マルクト 「………ッ」
アイン・ダルトン
剣を振り上げて、力を込める
「君の願いは叶わない。ここまでしてもらって悪いが」
「俺は、こんな平和な時代で、もう戦いなんて起こってほしくない」
マルクト
「……やめてください」
思わず、口に出てしまう。
…けれどきっと…彼のエゴは……『貫いて』しまう
アイン・ダルトン
「……ありがとう、マルクトさん」
「俺は、ここに来れて良かった」
マルクト
「……」
……。
アイン・ダルトン 『禁忌弩・飛魔剣(ダインスレイヴ)』
マルクト
「……私も、あなたと会えて…!!」
「とても、嬉しかったです!!」
貫くそれに掻き消されないように。
アイン・ダルトン
彼が、借り物の体で放った一撃は、彼の目の前で光を放ち続ける願望器を貫き
そして……それにより散った眩い光は、現界を保てなくなった彼と混ざって
『光の木』となって、街を明るく照らした。
マルクト
その光の、先に。
ちかりと、茶、紫、橙、緑、黄、赤、青、黒、灰、白。
様々に色別れした枝が見えた。
アイン・ダルトン
『…ボードウィン特務三佐。俺は、俺の信じた……』
『今、行きます』
マルクト ……その木はいつまでも、消えることはなく……。
━━ アルターエゴ 『アイン・ダルトン』
消滅
マルクト
…………。
はらりと、木から、光が零れ落ちる。
きっと、この先……
彼と、アインと会う事はない。
「……ばか、民の願いは……聞いてくれるんじゃないんでしたか」
当てつけのように、そう言って。
でも………なんだか。
………別れだというのに、後悔も、禍根も何もなく。
照らされた、黒昼がさんさんと輝いていた。
それだけで、私は立ち続けられる。
それだけの意志を、持てる気がした。
noname
──────樹木は見事に育った。
……それは見事な木で、まるでこの街を覆いつくすほどの。
では、ただ枯れるだけか。
この木に残されるのは、それだけか。
枯れる前に、ひらひらと。
種が──────
種は撒かれた。
ならば。
その種を腐らせるか、関わらないか、取り出すか。
──────咲かせるか。
それは持ち主が決めることだ。
noname
その種が落ちる。
その行く末は、二人の少女へと。
………『ハッピーシュガーライフ』のエゴを果たす道を開かんと。
ミーシャ
noname
その種が落ちる。
その行く末は、孤独でない少女の元へ。
………『ただ生き続ける』のエゴを果たす道を開かんと。
マルクト
noname
光の種が落ちる。
別れと出会って来た少女の元に。
……『真っ直ぐ立てる意志』、そのエゴを貫くために。
ヤン・ウェンリー
noname
その種が落ちる。
その受け取り手はもう、存在しない。
……『光へと導く』のエゴを果たす道を果たしたため。
ピノ
noname
その種が落ちる。
その行く末は、生きる意味を持った男へと。
……『居場所にいつづける』エゴを果たす道を開かんと。
noname
光の種が落ちる。
届くはずのない場所へと。
……『歴史を作る』エゴを果たさんと。
かの世界で、光の樹が実った後。
ガンダム・キマリスは。
ガンダム・ヴィダールは、長かった夢から目を覚ました。
ガンダム・ヴィダール
格納庫に、それはただ鎮座する。
自らに座る主人を待つように。
心なしか、その瞳に感情を持って。
その格納庫のドアが開いて、ある一人の男が踏み込んでくる。
???
「……」
その男は、静かに機体を見上げて
ヴィダール 「待っていろ、マクギリス」
静かにそう、呟いた。
to be continued…
P.D.325…
MOBILE SUIT GUNDAM IRON-BLOODED ORPHANS
season 2.
noname
光の種は──────
必要が無い。