[メイン]
ベジータ :
[メイン]
ベジータ :
[メイン]
ベジータ :
[メイン] ベジータ : 〜前回までのあらすじ〜
[メイン] ベジータ : 「ち……ちくしょう……このオレ様が……引き返すことに……なるとは……」
[メイン]
ベジータ :
どうにかこうにかあって
ドラゴンボールを狙い地球に襲来したベジータは
本来の歴史通り地球から引き返した…
[メイン] ベジータ : 「くそったれぇ……まさかこのオレ様が下級戦士のカカロットと妙なサイバイマンに良いようにやられるとはな……」
[メイン]
ベジータ :
ベジータは本来の歴史通りならば
このままナメック星へと向かい
フリーザに殺されるはずだった……
[メイン] ベジータ : 「ダニィ!?フリーザのヤロウ手下どもを連れていなくなりやがっただと!?」
[メイン]
ベジータ :
しかし……
この歴史において
ベジータが向かうのはナメック星ではなかった……
[メイン] ベジータ : 「ほう……地球に似た星がもう一つあったのか」
[メイン]
ベジータ :
「フリーザのヤロウ……その星に向かったようだが……」
「何!?その星にもドラゴンボールがあるってのか!?」
[メイン]
ベジータ :
「くそったれーーーっ!!!フリーザのヤロウそれを探しに行きやがったのか!?」
「こうしちゃいられねえ!おい貴様ら!ポッドを用意しろ!すぐにだ!」
[メイン]
ベジータ :
ベジータは
フリーザの動向と目的を知り
すぐさま宇宙船に乗り込み
その星へ向かったのだった……
[メイン]
ベジータ :
[メイン] ベジータ : 「……ここがその星か。まあまあの星じゃないか」
[メイン]
ベジータ :
大きなクレーターを作り出したその中心には
丸い宇宙船が一つ
ついに ベジータが降り立ってしまった!
[メイン] ベジータ : 「アレはオレのモンだーーーっ!!!!」
[メイン]
ベジータ :
ベジータはそう叫ぶと
ドラゴンボールを求め
空へと飛び立っていったのだった……
[メイン]
ベジータ :
[メイン]
ベジータ :
[メイン]
ベジータ :
[メイン] サスケ :
[メイン] サスケ :
[メイン] サスケ : ─────始まりの空間にて
[メイン] サスケ : 男は、碑文の様な物の写しに目を当てている
[メイン]
サスケ :
……大筒木カグヤが残した遺産
そこには、以下の様な趣の文が
[メイン] サスケ : 「其、狙ウ者ニ災イ在レ」
[メイン] サスケ : 「一千年ノ刻ヲ経テ、備エヨ」
[メイン]
サスケ :
これだけなのであれば、何かしらの遺産がある事しか思い付かないだろう
しかし、この眼を持ってするならば
[メイン] サスケ : "愛する大地を守る為にも、愛を知らない彼らをこれを持って滅せ。他の星を喰らい、妾の大地を守れ"
[メイン] サスケ : これだけであれば、このオレが行くメリットなど1mmも無いだろう
[メイン] サスケ : ただ、男がこれを狙うとするのであれば
[メイン] サスケ : 偏に焦燥か、或いは
[メイン] サスケ : 事実として侵攻が起きた以上
[メイン]
サスケ :
……パンドラに縋る思いとはまさにこの事だろう
[メイン] サスケ : 未知の土地、恐らく地球でありオレの知るそれではない所に碑文を元に座標を計算し
[メイン] サスケ : 輪廻眼によって、次元の穴を作り上げる
[メイン]
サスケ :
ただ、まあ
穴に飛び込みながら
[メイン] サスケ : "帰って来い"と言われた以上は
[メイン] サスケ :
[メイン] サスケ :
[メイン] サスケ : 忍が、世紀末とも呼べる場に降り立った
[メイン] サスケ :
[メイン] サスケ :
[メイン]
サスケ :
[メイン2] タルカス :
[メイン2] タルカス :
[メイン2]
タルカス :
汗がふきだすほどのドス黒い邪気が
突如としてその国に吹き荒れたッ!
その邪気は遥か300年より昔、否ッ! もはや400年以上前までに遡る必要のある
ある騎士の怨念ッ!
[メイン2] タルカス : 世を恨み!
[メイン2] タルカス : 人を憎み!
[メイン2]
タルカス :
呪いの言葉をその舌先に纏い
吐き出し死んでいった騎士の圧倒的怨念ッ!
[メイン2]
タルカス :
名は『タルカス』
1565年にその名を刻んだ騎士ッ!
安らぎで己を癒した主の残酷な死によって、その妄執は、憎悪は
満ち溢れんばかりに、その肉を、骨を鳴らすほどに膨れ上がるッ!
[メイン2]
タルカス :
ウオオオオオオオオオオオ
「UOHHHHHHH!!!!!!」
[メイン2]
タルカス :
剛腕! 否、全身が「巨躯」っ!!
だが、その騎士は1800年代ッ! かつて一度蘇り
太陽をその呼吸と細胞に秘めし戦士によって、跡形もなく崩れ去った筈だッ!
[メイン2]
タルカス :
何故なら
ゾンビ
───彼は、「屍生人」であるがゆえにッ!!!
[メイン2]
タルカス :
その名も、肉体も、魂も
そして自身の手と力に馴染む武器さえも呼び戻したッ!
これは『願望器』による物なのだろうかッ! それはわからないッ
だがタルカスは復活の瞬間に、その存在を脳裏に過ぎらせるッ!!!
[メイン2]
タルカス :
かつての主ではなく───自身を屍生人としてよみがえらせた
吐き気を催すほどの邪悪を纏いし悪の化身に、忠誠を誓った彼はッ!
歪な願い、そう、全人類の滅亡を叶えるべくッ!
岩をバターのように切り刻みながら、刃渡り2mのビッグサーベルを振り回したッッッ!!!!
[メイン2]
タルカス :
そして、次第に人の気が減っていく───
一夜はまだ始まったばかりだというのに。
[メイン2] タルカス :
[メイン2] タルカス :
[メイン2] グレンファルト :
[メイン2] グレンファルト :
[メイン2] グレンファルト : カンタベリー聖教皇国
[メイン2] グレンファルト : その国は、“神祖”と呼ばれる者たちが広めた教えに従い、運用される宗教国家
[メイン2]
グレンファルト :
そして、その実態は神祖達の実験場
国の頭から踝まで、全てが神祖のための国
[メイン2] グレンファルト : そして、その地下深く
[メイン2] グレンファルト : 謳歌的地上とは打って変わり、ただただ化学のみを詰め込んだ機械の遺跡
[メイン2] グレンファルト : そこに座し、グレンファルト・フォン・ヴェラチュールは……
[メイン2] グレンファルト : “神祖”は
[メイン2]
グレンファルト :
此度の戦乱の舞台である、ある国の噂を聞き
考え込んでいる
[メイン2] グレンファルト : 「先刻送ったばかりの騎士団は全滅……いや、或いは捕縛されたのか?」
[メイン2] グレンファルト : 「痛ましい事だ、それにしても何が起きたのか…」
[メイン2] グレンファルト : 「……願望器を狙う他勢力の介入か?」
[メイン2] グレンファルト : 「もしくは願望器そのものに罠があるのか……なんにせよ、半端な手駒では浪費にしかならんか」
[メイン2] グレンファルト : 「ベルグシュラインに隙を出されて久しい……ああ、そうだな」
[メイン2] グレンファルト : 「今回は、俺が動くべきだろう」
[メイン2] グレンファルト : 千年を生きた経験が、これを最高の機であると訴えている
[メイン2] グレンファルト : 「かの願望器が調べた通りの物であるなら……俺の『新天地』への大きな躍進になるだろう」
[メイン2] グレンファルト : 「思い立ったが吉日だ、さあ、早速出立だ」
[メイン2] グレンファルト : そうして、積み上げられた地層の如き圧力を身にまとい神祖の一人が戦場へ向かう
[メイン2] グレンファルト : 「… 御先、お前に出会う日もそう遠くはないだろう」
[メイン2] グレンファルト : 「待っていてくれ」
[メイン2] グレンファルト : ……かつて取り残してしまった、己の大切な兄妹へ、硬い決意を述べながら
[メイン2] グレンファルト :
[メイン3] 謎のメイドさんA :
[メイン3] 謎のメイドさんA :
[メイン3] 謎のメイドさんA : 「はぁ」
[メイン3] 謎のメイドさんA : 静かにため息
[メイン3] 謎のメイドさんA : 響く息、憂鬱な旋律
[メイン3] 謎のメイドさんA : 俺は、ただのメイド…の仕事をしてるんだけどさぁ
[メイン3] 謎のメイドさんA : ハハ、おかしな話だよね
[メイン3] 謎のメイドさんA : 勘違いしないでおくれよ?趣味じゃあないんだコレは
[メイン3] 謎のメイドさんA : 俺さぁ、結構いろいろ仕事する立場なんだよね
[メイン3] 謎のメイドさんA : だけど運悪くというか、ミスってこんな仕事してるんだよ
[メイン3] 謎のメイドさんA : だからさ、今の俺は
[メイン3] 謎のメイドさんA : 謎のメイドさんでいいからさ
[メイン3] 謎のメイドさんA : …せめて"普段"の仕事はそうじゃない時に頼んでほしいよな?
[メイン3] 謎のメイドさんA : 断ってもいいんだが…
[メイン3] 謎のメイドさんA : 【願望器】なんてさぁ
[メイン3] 謎のメイドさんA : 面白いものがあるんじゃあ…
[メイン3] 謎のメイドさんA : 行くしかないんだから
[メイン3] 謎のメイドさんA : そう言って
[メイン3] 謎のメイドさんA : 一人のメイドはデッキブラシを抱えて
[メイン3] 謎のメイドさんA : 町の闇夜、裏路地へ
[メイン3] 謎のメイドさんA : 消えていった
[メイン3] 謎のメイドさんA :
[メイン3] 謎のメイドさんA :
[メイン3]
宣告者の神巫 :
[メイン3]
宣告者の神巫 :
[メイン3]
宣告者の神巫 :
地上を人が支配するようになった時代。
神が地上から去り人の時代になってから
そして人々が信仰を忘れ始めてから、長い長い月日が経った。
[メイン3]
宣告者の神巫 :
神というものを生き物として識る者。
神話の時代を身近に感じた者。
或いは、信仰というものが廃れた時代に生きた者。
[メイン3] 宣告者の神巫 : 人はいつか神という存在に対する畏れを忘れるのだろうか。
[メイン3] 宣告者の神巫 : 否。否であると言えよう。
[メイン3]
宣告者の神巫 :
世界の片隅に、未だ神と繋がる地があった。
人の目に付かぬ辺境に、確かにそれはあった。
[メイン3]
宣告者の神巫 :
翼を広げ、鮮やかな光を放つ御霊。
デクレアラー
宣告者。
[メイン3] 宣告者の神巫 : それこそが、彼らの信じる神だった。
[メイン3]
宣告者の神巫 :
その神殿で祈りを捧げる一人の少女。
……いや。正確には、祈りを捧げるのではなく、待っていた。
かの存在が、言葉を授けてくれるのを。
[メイン3]
・・・ :
[メイン3] ・・・ : 手に入れろ
[メイン3]
・・・ :
[メイン3] 宣告者の神巫 : 「……!」
[メイン3] 宣告者の神巫 : かの物を 他の存在に 渡すな
[メイン3]
宣告者の神巫 :
確かにそう声が聞こえた。
かの物。手に入れろ。
[メイン3] 宣告者の神巫 : 「……聞こえました」
[メイン3]
宣告者の神巫 :
声の意志は絶対である。
何故なら、それこそが幸せな未来を約束する、神のお導きなのだから。
この世全ての罪を、償う唯一の道なのだから。
[メイン3] 宣告者の神巫 : 「皆さん、行きましょう」
[メイン3]
宣告者の神巫 :
その意思を汲み取って、人々を導く。
それこそが私の役目。
[メイン3] 宣告者の神巫 : ああ 今回もまた
[メイン3] 宣告者の神巫 : 『ゆるされた』。
[メイン3]
宣告者の神巫 :
[メイン3]
宣告者の神巫 :
[メイン]
ベジータ :
[メイン]
ベジータ :
[メイン]
ベジータ :
[メイン]
ベジータ :
「くそったれぇ……ドラゴンボールどこだーーーっ!!姿を見せろーーーっ!!」
「恥ずかしがることはないよ!私にチョコレートを渡したくて照れているんだな?」
[メイン] ベジータ : ベジータは空を飛び回り、そう叫びながらドラゴンボールの捜索を続けていた……
[メイン] ベジータ : 「クソォ……なら原住民にインタビューするぞぉ!」
[メイン] ベジータ : と、ベジータは高度を下げようとしていた…
[メイン] サスケ : 男が空を飛び回り、高度を下げ続ける中
[メイン] サスケ : 黒い穴のようなものが虚空を裂き
[メイン] ベジータ : 「ふおおっ!?何だアレは……!?」
[メイン] サスケ : 黒衣の男が姿を現し
[メイン] サスケ : 声の方に顔を向ける
[メイン]
サスケ :
宙を浮いているだと……?
両天秤の岩影か六道の様な特異な力が無ければできない挙動、それを考察しようとする
[メイン] サスケ : 「…何者だ?」
[メイン] サスケ : この時、男の中である種の思考の乖離が起きていた
[メイン]
サスケ :
"もしかすると"
"この世界の人間は皆こうなのかと"
[メイン]
ベジータ :
「オレはサイヤ人のぉ!!おぉぉうじベジータだぁ!!」
「何者だ貴様!まさかオレのファンか?ハッハッハ!!笑っちゃうぜ!!」
[メイン]
サスケ :
サイヤ人…?
成る程、そう言った国は特異な能力を兼ね備えていると
[メイン]
サスケ :
全然違う。
この男、うちはサスケの思考は的外れだ。
[メイン]
サスケ :
「そうでは無い、しかしこんな所まで何を?」
と、人がいないこの周りの現状を考え、目的を尋ねる
[メイン] ベジータ : 「違うのか……」
[メイン]
サスケ :
寧ろ見ず知らずの人間のファンがいるのだろうか。
男は自問自答していた
[メイン]
ベジータ :
「さては貴様もドラゴンボールを目当てに来たようだな……」
「だがアレはオレのモンだぁーーーーっ!!」
[メイン] サスケ : それを聞き、少し思案する
[メイン]
サスケ :
「して、何の理由でそれを?」
再び質問
[メイン]
ベジータ :
「いいだろう、オレは今機嫌がいいから教えてやる」
「オレは不老不死になってフリーザのヤロウをブッ殺してやる!」
[メイン] ベジータ : 「お前の叶える願いはないぜ!でしゃばるんじゃない……」
[メイン] サスケ : 成る程
[メイン]
サスケ :
しかし、だとすると面倒
というのも、この"眼"は相手の力量を粗方見極めていた
[メイン]
サスケ :
潜在的な破壊力だけなら、自分が相対した敵のどれよりも匹敵する
その人物が確固とした目的がある以上、敵対は避けられない
[メイン] サスケ : 「……そっくりそのままお返ししてやる、お前の叶える願いの枠は無い、とな」
[メイン] ベジータ : 「ダニィ!?」
[メイン]
サスケ :
男は消え、ベジータとは正反対の遠くへ離脱する
[メイン] サスケ : 理由は明確、ただやり合うのがリスクしかないと判断
[メイン]
ベジータ :
「あのヤロウ、抜け駆けするつもりか!」
「逃さんぞぉーーーーーっ!!!!」
[メイン] サスケ : 音速のさらに近い走り、それは確かに離脱を完了させるはずだったのだが
[メイン] ベジータ : 「BINGO!!」
[メイン] ベジータ : ベジータは奇妙な掛け声と共に、勢いよく力を放出し、サスケを猛追する……
[メイン] サスケ : ────早い
[メイン] サスケ : そのまま、距離は付かず離れず
[メイン] サスケ : いや、僅かに相手の方が…早い、か!
[メイン] サスケ : 急転回、その軌道は直角を描き繰り返し、にビルを縫う様に移動するが────
[メイン] ベジータ : 「逃さんぞぉーーーーーっ!!!」
[メイン] ベジータ : そのままビルを突き破り、建物の壁を消しとばしながらサスケを猛追するベジータ……
[メイン] サスケ : 出鱈目だな…!
[メイン] サスケ : そして、差が縮まりつつある事を確信し
[メイン]
サスケ :
迎撃の為、半回転
つまりは、追うベジータを潜り抜ける様に走り
[メイン] サスケ : 刀を一閃する
[メイン] サスケ : 狙いは一先ず胴、撤退を狙う以上リスクある首などは狙わなくても良い
[メイン] ベジータ : 「な、何だ!?」
[メイン]
ベジータ :
それを膝で受けながら空中で後退る……
そのまま空中で構え直した
[メイン]
サスケ :
男の一撃は本来なら確実に相手を足止めできるそれだっただろう
しかし、この男の前にはそれは効かず
[メイン] ベジータ : 「貴様ァ…… チビッコスタイルコンテスト優勝健康最優良児グランプリジュニアベジータ賞の栄誉に輝くこのオレに向かってぇーーー!!!」
[メイン] サスケ : ベジータの背後の道を走り抜けようとする
[メイン]
サスケ :
しかし何を言っているのだろうか。
まさか、そんなふざけたグランプリがある国がある世界なのだろうか
[メイン] サスケ : 雑念が少し過るが、相手の状態のそれを悟った故に
[メイン] ベジータ : 「ぶっ殺してやる!ちゃあああああっ!!」
[メイン]
サスケ :
僅かに、次の行動に対する反応が遅れるだろう
[メイン]
ベジータ :
瞬間的に相手に詰め寄り手を組み合わせる
そしてそのままハンマーのように相手の頭に叩きつける
[メイン] サスケ : 咄嗟に刀を握るその右腕を頭部に合わせ、迎撃しようとするが
[メイン] サスケ : 重 ッ い!
[メイン] サスケ : 腕を叩きつけられ、勢いのままその足が地を離れ浮き上がる
[メイン]
サスケ :
が、身体を宙で回転
右脚を相手の頭部にお返しと言わんばかりに
踵落としを決めようと振り下ろす
[メイン]
サスケ :
浮いた体勢のまま、その身体を巧みに動かすそれはまさに驚愕であるだろう
人間業とは離れているのだが
[メイン] ベジータ : 踵落としを添えた右腕で受けそのまま脚を振りかぶり
[メイン] ベジータ : 「でぇぇや!!」
[メイン] サスケ : グ ッ!!
[メイン] サスケ : それを、直撃
[メイン] サスケ : 結果として、男は空を舞う様に跳ばされるのだが
[メイン] サスケ : それは同時に 相手との距離を無理やり引き剥がす一手ともなった
[メイン] ベジータ : 「くらえーっ!!こいつがベジータの!!」
[メイン] ベジータ : ベジータは手に光を溜める
[メイン]
サスケ :
ビルなどを突き破るが、紫色のオーラの様なものでそれによるダメージは軽減し続け
何棟か突き抜けた先で一回転し
[メイン] サスケ : その光を、眼を開けて認識する
[メイン]
サスケ :
アレは 危険だが
[メイン] ベジータ : 「ギャリック・ビーム!!!」
[メイン] ベジータ : そのまま紫色の光線を突き合わせた手から解き放つ
[メイン] サスケ : 印を結び
[メイン] サスケ : 直後、男は紫色の光線に飲み込まれる
[メイン] サスケ : そして、その跡には
[メイン] サスケ : 宙を舞うビルの破片
[メイン] ベジータ : 「ハハハハハハ!!!木っ端微塵だぜぇ!!!」
[メイン] サスケ : 勝利とは、甘美である
[メイン] サスケ : 故に、あらゆる生命はその警戒をどうしても薄くせざるを得ず
[メイン] サスケ :
[メイン] サスケ : 雷音が、町を鳴らす
[メイン] サスケ : 雷を纏った男は
[メイン] サスケ : 笑うベジータの元まで急接近し
[メイン] サスケ : その雷を、右腕に収束させる
[メイン]
サスケ :
狙うは、胴体
この一瞬で全てを決める
[メイン] サスケ : 術の名、かつて自分も受けた事のあるその名前は
[メイン]
サスケ :
"ラリアット"
雷犂熱刀
[メイン] サスケ : それは、ベジータの胴に吸い込まれる様に導かれ
[メイン] ベジータ : 「ふおおっ!?」
[メイン] サスケ : そのまま、ビルを数度貫通し
[メイン] サスケ : 何かしらの交戦により生まれたであろう大凡ビルサイズはある岩盤に─────
[メイン] サスケ : 「らァ!!」
[メイン] サスケ : ────叩き付けるッ!!!
[メイン] サスケ : 叩きつけられた岩盤は、円を描くクレーターを創り出す
[メイン] ベジータ : チーン(この始末☆)
[メイン] サスケ : そのまま、男は半回転し
[メイン] サスケ : 残音を奏でつつ、その場から今度こそ消え去った
[メイン] ベジータ : 「……く……くそったれぇぇぇ…………」
[メイン]
ベジータ :
[メイン]
ベジータ :
[メイン2] グレンファルト :
[メイン2] グレンファルト : 寂れ、廃れ、壊れ切った置き去りの街
[メイン2] グレンファルト : いっそ、もとより人がいる方が間違いだった とさえ錯覚させるような荒廃具合に、少し苦笑いを浮かべ
[メイン2] グレンファルト : 「たった一夜でこのザマか」
[メイン2] グレンファルト : 辺りを見回し、小さく呟く
[メイン2] グレンファルト : 「俺の最優先事項は、願望器の鹵獲」
[メイン2] グレンファルト : 「そして────」
[メイン2] 謎のメイドさんA : 足踏み、跳躍
[メイン2] 謎のメイドさんA : 弾ける残響、そして
[メイン2] 謎のメイドさんA : 「グッバイ、お兄さん」
[メイン2] 謎のメイドさんA : グレンファルトに、デッキブラシを
[メイン2] 謎のメイドさんA : 凄まじいスピードで振り下ろす
[メイン2] グレンファルト : “待ち構えていたように”鞘に入ったままの剣を大きく構え、ブラシを迎え討つ
[メイン2] 謎のメイドさんA : バキリ
[メイン2] 謎のメイドさんA : 「ああっと」
[メイン2] グレンファルト : 「邪魔者の排除、想定はしていたが仕事が早いな」
[メイン2] 謎のメイドさんA : デッキブラシの先がはじけ飛んだもんで、仕方ないのでバックステップ
[メイン2] グレンファルト : 「……なんだ、本当にブラシを使っていたのか」
[メイン2] 謎のメイドさんA : 「ヒュー、結構やるんだねぇ」
[メイン2] 謎のメイドさんA : 「アニョーン、お兄さん」
[メイン2] 謎のメイドさんA : 「まぁさ、ただのメイドさんだからね」
[メイン2] グレンファルト : 少し呆れたような視線を向けつつ、大剣を構え直す
[メイン2] 謎のメイドさんA : 悪びれず先の折れた木の棒を投げ捨てて
[メイン2] グレンファルト : 鞘は砕け、抜き身の刃が姿を現す
[メイン2] 謎のメイドさんA : 「でもまぁ、さすがにその武器じゃあ相手は難しいね?」
[メイン2] 謎のメイドさんA : 露になる大剣に睨みつけて
[メイン2] グレンファルト : 「(威力はなかなかだな…素材は同じとはいえ、木刀などで有れば…)」
[メイン2] 謎のメイドさんA : 「ということでまぁ、もっといいものを使おうか」
[メイン2] 謎のメイドさんA : その場でもう一度飛び上がり
[メイン2] グレンファルト : 「ハッハッハ、淑女に刀を向けるのは趣味ではないんだ、理由ができて助かるよ」
[メイン2] 謎のメイドさんA : グレンファルトの上空から、キックを狙うように足を向ける
[メイン2] 謎のメイドさんA : 片手ではスカートを一応抑えて
[メイン2] グレンファルト : 「今度は素足か」
[メイン2] 謎のメイドさんA : 「どうだろうね」
[メイン2] グレンファルト : 当然と言わんがばかりに容赦なく大剣を振り足を切り落とそうと勢いを増す
[メイン2] 謎のメイドさんA : 「でもさ、そんなもん使ってる相手には厳しいだろう?」
[メイン2] 謎のメイドさんA : 蹴りではなく
[メイン2] 謎のメイドさんA : 足踏み
[メイン2] グレンファルト : 「────ッ!」
[メイン2] 謎のメイドさんA : 振りかざされる大剣を足場に
[メイン2] 謎のメイドさんA : もう一段階飛び上がり
[メイン2] 謎のメイドさんA : ビルの壁面に手を付けて
[メイン2] 謎のメイドさんA : 「これで行こうか」
[メイン2] 謎のメイドさんA : ベキリ
[メイン2] グレンファルト : 「…身軽だな、心もとない衣装でよくやる」
[メイン2] 謎のメイドさんA : 「まぁさ、メイドさんなんでね」
[メイン2] 謎のメイドさんA : 壁面からもぎ取った、一本の鉄パイプを構えて
[メイン2] グレンファルト : 「近頃のメイドは……」
[メイン2] 謎のメイドさんA : ビルの壁面を蹴り上げて、突っ込む
[メイン2] グレンファルト : 「多様だな」
[メイン2] 謎のメイドさんA : 「かもね?」
[メイン2] グレンファルト : 今度はフェイントを警戒したのか、一歩引いて剣を構える
[メイン2] 謎のメイドさんA : そのまま、鉄パイプをブン回して、ぶつけに行く
[メイン2] 謎のメイドさんA : 「これならどうかな?」
[メイン2] グレンファルト : 「ほう?」
[メイン2] 謎のメイドさんA : 地面を削り、火花を上げて
[メイン2] 謎のメイドさんA : 鉄パイプをわざと大剣にぶつける
[メイン2] 謎のメイドさんA : 「OKOK、今度は割れないや」
[メイン2] 謎のメイドさんA : 「これで殺し合えるね?」
[メイン2] グレンファルト : 「…乱暴なもてなしだな!」
[メイン2] 謎のメイドさんA : そのまま、鉄パイプを慣れたように振り回す
[メイン2] グレンファルト : 打ち据えられた反動をそのまま勢いに変え、回転切りを首へ向かい解き放つ
[メイン2] 謎のメイドさんA : 「おっと」
[メイン2] 謎のメイドさんA : 屈みこんで、そのまま回転
[メイン2]
謎のメイドさんA :
「Adagio」
目をつむり、流れを見て
[メイン2] グレンファルト : 続いて追撃の脚撃、巨体をそのまま破砕力として使い、踏み潰そうと勢いよく振り落とす
[メイン2] 謎のメイドさんA : 鉄パイプを二つに折り
[メイン2] 謎のメイドさんA : 「ゆるやかに、急かしちゃいけないぞ?」
[メイン2] 謎のメイドさんA : 二つに割った鉄パイプで、大剣を受け止め
[メイン2] 謎のメイドさんA : そのまま絡めとろうと
[メイン2] グレンファルト : 大きく手から揺らぎ、大剣が地へ落ちる
[メイン2] 謎のメイドさんA : 「おっと、落としちゃうとはね?」
[メイン2] 謎のメイドさんA : そのまま鉄パイプごと大剣を投げ捨てる
[メイン2] グレンファルト : 「体格で勝る以上は…そう武器は重要でもないさ」
[メイン2] 謎のメイドさんA : 「ハハ…それで判断は軽率じゃあない?」
[メイン2] グレンファルト : 言葉を放ちながら、地を揺らすような激しい踏み込みと共に、拳を解き放つ
[メイン2] 謎のメイドさんA : その拳を屈んでかわし
[メイン2] 謎のメイドさんA : 揺れて砕けた大地に
[メイン2] 謎のメイドさんA : 腕を突っ込み
[メイン2] 謎のメイドさんA : 「殴り合いで勝てないならどう勝つかもあるでしょう?」
[メイン2] 謎のメイドさんA : そう笑い、緩んだ地盤から
[メイン2] グレンファルト : 「…なるほど」
[メイン2] 謎のメイドさんA : 埋められた送電線を引っ張り出して
[メイン2] 謎のメイドさんA : 「よっと」
[メイン2] 謎のメイドさんA : ぶるんと、グレンファルトの足元まで激しく揺らし
[メイン2] グレンファルト : 「先にここにいたのはお前だった、位置も把握しているか…!」
[メイン2] 謎のメイドさんA : 「そゆこと」
[メイン2] 謎のメイドさんA : そのまま、引き抜いた電線を支えていた鉄骨を引き抜き
[メイン2] 謎のメイドさんA : グレンファルトに振りぬく
[メイン2]
グレンファルト :
そのまま、頭で鉄骨を受け
大きく頭が打ち窪む
[メイン2] 謎のメイドさんA : 「おーっと」
[メイン2] グレンファルト : そして、膝をつき力なく倒れ…
[メイン2] 謎のメイドさんA : 激しく腕が振るえる
[メイン2] 謎のメイドさんA : 鉄のごとく硬い肉体、丈夫さは侮れないが
[メイン2] 謎のメイドさんA : 「ダウンかい?」
[メイン2] グレンファルト : 「────まあ、バレるか」
[メイン2] グレンファルト : そのまま、“いつの間にか”再生していた頭部と、手元にある大剣で不意打ちを仕掛ける
[メイン2] 謎のメイドさんA : 「おっと」
[メイン2] 謎のメイドさんA : 瞬時にのけ反るが
[メイン2] 謎のメイドさんA : はらり、紙一重を示すように
[メイン2] 謎のメイドさんA : 銀髪が少し弾ける
[メイン2] 謎のメイドさんA : 「ハハ…困ったね、命まで丈夫か」
[メイン2] 謎のメイドさんA : そのままバク転、距離を開けて
[メイン2] グレンファルト : 「伊達に千年は生きていないさ、まあ、なかなかしぶとい」
[メイン2] 謎のメイドさんA : 「お互い様だろ?」
[メイン2] グレンファルト : 「しかし……驚いたな、君の怪力はともかく鉄骨なら問題ないと受けたが……何か、制限があるのか?」
[メイン2] 謎のメイドさんA : 「んん?いいや」
[メイン2] グレンファルト : 戦時にありながら、顎に手を当てて考える素振りを見せ…
[メイン2] グレンファルト : 「おや、何か当てがあるのか?」
[メイン2] 謎のメイドさんA : 「手っ取り早く武器を使ってるだけさ…目に映るものをね」
[メイン2] 謎のメイドさんA : 「でもまぁ、そうだな」
[メイン2] 謎のメイドさんA : 「そろそろ"リハーサル"は止めようか」
[メイン2] 謎のメイドさんA : 瞬間
[メイン2] 謎のメイドさんA : エプロンを外して目くらましのように投げ込む
[メイン2] グレンファルト : 視界に広がる青い布を、少ない動きで切り裂くと、また敵を視界に捉えようと目を見張る
[メイン2] 謎のメイドさんA : 風を切る音
[メイン2] 謎のメイドさんA : そして、大鎌の刃をグレンファルトの肩に振り下ろす
[メイン2] グレンファルト : すぱり、と切り裂かれ
[メイン2] グレンファルト : 真っ赤な血を噴き出し…
[メイン2] グレンファルト : 「お返しだ」
[メイン2] 謎のメイドさんA : 「ワオ、丈夫」
[メイン2] グレンファルト : それをそのまま目眩しがわりに敵へ吹き付ける
[メイン2] 謎のメイドさんA : 目を瞑るのは間に合わない、獲物をしとめたか見届けるのは大事さ
[メイン2] 謎のメイドさんA : だから、視界は赤に
[メイン2] グレンファルト : 「(…厄介なタイプだな)」
[メイン2] グレンファルト : そのまま大剣を突き出す形で自身で放った血幕を突き破る
[メイン2] 謎のメイドさんA : 回避は厳しい、なら受けるしかないさ
[メイン2] 謎のメイドさんA : なので、服を軽く捲り上げて
[メイン2] 謎のメイドさんA : 丈夫な布地で刃を絡めとり、勢いを鈍くさせつつ
[メイン2] 謎のメイドさんA : さらに左腕を挟んで突き刺させる
[メイン2] グレンファルト : 「そちらも丈夫だな」
[メイン2] 謎のメイドさんA : 「人体改造は大事だろう?」
[メイン2] 謎のメイドさんA : 鮮血にドレスが濁るけど、腕は引き抜いて
[メイン2] 謎のメイドさんA : 視界を回復させて、向き直る
[メイン2] グレンファルト : そのまま、真っ赤に染まった大剣を引き抜き血を払う
[メイン2] 謎のメイドさんA : 異様なまでの巨大な刃を携えた鎌を振り回して
[メイン2] 謎のメイドさんA : 次の立会いを思案する
[メイン2] 謎のメイドさんA : 「君さ、中々丈夫だよね」
[メイン2] 謎のメイドさんA : 「腕や足は意味がなさそうだし、頭も中々」
[メイン2] 謎のメイドさんA : 「どこから行こうか」
[メイン2] グレンファルト : 「まあ、特に薦めるべき場所もないが……」
[メイン2] 謎のメイドさんA : 「だろうね、だから」
[メイン2] グレンファルト : 「そちらはその腕で続けるのか?」
[メイン2] 謎のメイドさんA : 「ん~?まぁさ」
[メイン2] 謎のメイドさんA : 「利き腕が使えたらいいけど…」
[メイン2] 謎のメイドさんA : 「正直抑え込む自信は無いし」
[メイン2] 謎のメイドさんA : 「…一旦お開きにしようか、君強そうだしね」
[メイン2] 謎のメイドさんA : そう言って、飛び上がり
[メイン2] グレンファルト : 「……諦め、帰れと言おうとも思ったが、続きがあるようだな」
[メイン2] 謎のメイドさんA : 「でも、思いついたことは試しとくね」
[メイン2] 謎のメイドさんA : 「グッバイ、ハハハ」
[メイン2] 謎のメイドさんA : 鎌を水平に、円を描くように一回転し
[メイン2] 謎のメイドさんA : 辺りのビルを真っ二つ
[メイン2] 謎のメイドさんA : そして、そのまま
[メイン2] 謎のメイドさんA : ビルの一つを足蹴に、逃げ出した
[メイン2] 謎のメイドさんA : …押し込まれたビルは、崩れ始めるが
[メイン2] グレンファルト : 「…なるほど、生き埋めか」
[メイン2]
グレンファルト :
列をなし崩れ落ちるコンクリートと鉄柱の集団を真顔で見つめながら
[メイン2] グレンファルト : 「……まあ、無駄だろうが一応の迎撃はしておこう」
[メイン2] グレンファルト : そして、渾身の力を込めいくつかのビルをフロアーごと両断し、その残骸に押し潰された
[メイン2] グレンファルト : 「……仕方がない、あまり手札を見せたくはなかったが」
[メイン2] グレンファルト :
[メイン2] グレンファルト : 「創生せよ、天に描いた極晃を──我らは神世の流れ星」
[メイン2] グレンファルト :
[メイン2] グレンファルト : 瓦礫の山の中から翡翠色の光が放たれ、そこから溢れるように現れた緑色の結晶が、瓦礫を更に粉微塵にして押し退ける
[メイン2] グレンファルト : 「瓦礫から這い出す時間を省いたはいいが……」
[メイン2] グレンファルト : 「誘い出した敵には逃げられ、主な手札も把握された、とはな」
[メイン2] グレンファルト : 「……まだまだだな」
[メイン2] グレンファルト : 光を増す大剣を鞘もなく腰へ収めると、そのまま瓦礫の山から歩き去っていく
[メイン3] タルカス :
[メイン3] タルカス :
[メイン3] タルカス :
[メイン3]
タルカス :
かつて誇り高き騎士だった男は屍生人と化し
一度蘇った時にさえ、人の血肉を搾り食っていたッ!
そんな男が、この戦場、しかも夜の真っただ中にその魂を呼び覚ました時
果たしてどうなるかッ! 結果はこの男に付着
いや、もはや彼を真っ赤に染め上げている返り血が示しているだろうッ!
[メイン3]
タルカス :
「UWWWW…………どいつもこいつも骨の無いッ!
ただの血の詰まった肉袋がァ~~
わしのビッグサーベルの錆びにもならんッ!!!」
[メイン3]
タルカス :
刃渡り2mのビッグサーベルも深紅の如くに染め
豪快に大地を踏み鳴らしながら、次の獲物を探した。
いや、もはや獲物以下! ただ願望器が見つかるまでの餌! 繋ぎを探すのみであった!
[メイン3]
宣告者の神巫 :
久しぶりに故郷を出た。
此処までの長旅は初めてだったかもしれない。
[メイン3] 宣告者の神巫 : ようやく目的地の近くへとたどり着いた私たちを出迎えたのは、血の匂いだった。
[メイン3]
タルカス :
その常人の指が何本も入る鼻筋をひくつかせ
クンッと 生きた人間の『匂い』をタルカスは感じ取った!
その瞬間だろうッ!
[メイン3]
タルカス :
その巨躯に秘めた超エネルギーで、大地を踏みしめ
蹴りッ! そしてその方向へと跳躍したのはッ!
[メイン3]
タルカス :
飛行機が飛んでくるようなそんな豪快な音で空気を裂きながら
一直線ッ!!! 狙うはこの匂いを放つ生者ッ!
[メイン3] タルカス : 「UOHHHHHHHHHHHHHH─ッ!!!!」
[メイン3]
タルカス :
そして捉えるッ!
『宣告者の神巫』をッ!
[メイン3] 宣告者の神巫 : 「……!」
[メイン3]
宣告者の神巫 :
その血の匂いを充満させた元凶か。
自分以外の血に濡れたそれが、こちらに迫ってくるのが分かる。
[メイン3]
宣告者の神巫 :
咄嗟に、手を結ぶ。
同時に
[メイン3] 宣告者の神巫 : 白い巨腕が、現れる
[メイン3]
タルカス :
「何───ッ!!!!」
その巨腕は、タルカスの肉の塊のような腕よりも巨大ッ!
そして刃渡り2mのビッグサーベルにも勝るッ!!!
[メイン3]
タルカス :
だが、その正体を確かめはしない
タルカスは脳裏に自身と圧倒的体格差があるにも関わらず
自身を葬ったある戦士の事を思い出し、そして処刑人も連鎖的に脳裏に過ぎらせ
[メイン3]
タルカス :
ブチブチと、自身の舌先を噛み
一気に膨れ上がる怨念を力に変えるかのように
[メイン3]
タルカス :
「UOHHHHHHHH!!!!」
叫びッ! そして振るうッ!
岩をバターのように切るその剛腕で! ビッグサーベルをッ
[メイン3] 宣告者の神巫 : 「……貴方も抱えているのですね、罪を」
[メイン3]
宣告者の神巫 :
銀河の渦から這い出た両腕。
それに続くように、光が集う。
[メイン3]
タルカス :
罪───
その言葉を反芻
する事は無い、今の彼は屍生人! ゆえに
[メイン3] タルカス : 恐れたのは、その『光』ッ───!!!!
[メイン3]
タルカス :
思わずそのビッグサーベルで、視線を遮り
光から目を背けるッ!
[メイン3]
宣告者の神巫 :
集いし光が同調し、再び姿を形作る
腰から両脚にかけた人の部位を模したような、異質な白いモノへと形を変えて
[メイン3]
タルカス :
「なんだッ……!!!
この光……いや……この異形はッ……!!!」
忌々しい光がシルエットとなり
異質な何かへと変わっていくのを目撃し、動揺する。
[メイン3]
宣告者の神巫 :
銀河から現れし両腕は聖光。
集いし光から生まれし両脚は虹光。
[メイン3]
タルカス :
(おれの身体……塵にもなってはいない
これは太陽光……ではないという事かッ……だが
今のおれにとって忌々しい光には変わりはないッ!)
[メイン3] タルカス : (コイツは一体なんだッ……!!!)
[メイン3]
虹光の宣告者 :
[メイン3]
聖光の宣告者 :
[メイン3] 宣告者の神巫 : 「……今回もまた、お許しになられるのですか?」
[メイン3] 宣告者の神巫 : 現れた二つの異形に、語り掛けるようにそう呟く
[メイン3] 宣告者の神巫 : 「ああ、ああ……なんと慈悲深い……」
[メイン3]
宣告者の神巫 :
異形は何も答えない。
いや、彼女にだけ答えているのか。
[メイン3]
タルカス :
虹光と聖光に
白と黒の輪郭を幻視しながら、タルカスはその異形に対して
ノミのような本能が押さえつけられそうになるッ───!!!
[メイン3] タルカス : こいつらは何なのか? この女は何者なのか?
[メイン3] タルカス : いや───それは突っ込めば自ずと。
[メイン3]
タルカス :
ブレーキを掛けようとしたその足で豪快に大地を再び蹴れば
その巨躯をまるで弾丸の如く跳ねさせるッ!
[メイン3]
宣告者の神巫 :
「貴方にも機会はあるはずです。過去の過ち、後悔、罪」
「あなたも、『ゆるされ』ましょう」
[メイン3]
タルカス :
過ち? 後悔? 罪?
ギュッッッと圧縮された時間の中
タルカスは確かにそう聞こえた。
[メイン3] 宣告者の神巫 : その間に立ちふさがるは両脚。
[メイン3]
タルカス :
その時、朧気ながら───脳裏を過ぎる
かつての主───…………
否、我が主は
[メイン3] タルカス : 『ディオ・ブランド―』ただ一人ッ!!!!
[メイン3]
タルカス :
タルカスは止まらないッ!
たとえ正体不明の何かが相手であろうと
その光に向かってサーベルを振るったッ!!!
[メイン3]
宣告者の神巫 :
砕け散る虹光。
それと同時に、地面に色濃く魔法陣のようなものが灯る。
[メイン3]
タルカス :
圧縮され続けた時間の中
タルカスはその目だけをギロリと動かし
その魔法陣と視線が重なる。
[メイン3]
タルカス :
限りなく圧縮される体感時間の中
タルカスはその魔法陣の正体に思慮を巡らせるが
見当もつかない。
[メイン3]
宣告者の神巫 :
「『ゆるされる』のはとても心地よいですよ」
「少しの間、気を失ってしまうくらいには」
[メイン3]
宣告者の神巫 :
自らを捧げるように瞳を閉じる。
魔法陣の周りには炎が灯り、何処からか竜の遠吠えが聞こえる。
[メイン3]
宣告者の神巫 :
機械の駆動音と生き物の鳴き声が混ざり合ったような奇妙な音。
『神』を顕現させるための機構竜。
[メイン3]
タルカス :
───その輝巧の竜は、タルカスの記憶の中にもちろんあるはずもない
まったく未知の存在、だが存在がハッキリと目に見えた瞬間。
[メイン3]
タルカス :
屍生人でありながらも、その精神が
次なる連鎖に向けて、気圧されるッ!!!
───
[メイン3]
タルカス :
「させるかァっ!!! 小娘がッッッ!!!
UOHHHHHHHH───ッ!!!!!」
[メイン3]
タルカス :
すると筋肉をググッと音を立て肥大化させれば
無理やり自身が身に纏っている鎧の一部を破壊ッ!
破壊に伴いその鎧の破片が銃弾よりもはるかにデカい面積を持ちながらも
[メイン3] タルカス : 銃弾の如き速度で周囲に散らばるッ!
[メイン3] 宣告者の神巫 : ……もう遅い。
[メイン3] 宣告者の神巫 : 『儀式』は、完遂された。
[メイン3]
崇光なる宣告者 :
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
崇高なる宣告者
ATK2000 DEF3000
[メイン3]
崇光なる宣告者 :
合体を完遂した巨体は
その『炸裂装甲』を
[メイン3] 崇光なる宣告者 : 『無効』にする
[メイン3]
タルカス :
飛散した鎧の破片
そして振るわれるビッグサーベルッ!!!
たとえ熟練の戦士であろうとそれを本来、防ぐことはできない
が、相手は───
[メイン3] タルカス : そういう『次元』にはいなかった。
[メイン3]
タルカス :
タルカスの『攻撃』は
『無効』とされる───まるで光に浄化されるように破片が蒸発
どう形容すればいいか、それは常人には不可能ではあるが。
[メイン3]
タルカス :
「UWWWWW───!!!?」
自慢のビッグサーベルを振り下ろそうとするが、その光景を目の当たりにし
タルカスはそれを瞬時に止めれば、自身の牙を折り
[メイン3]
タルカス :
愚策に堕すように
そして様子見をするように
それを吐き飛ばすッ!
[メイン3]
崇光なる宣告者 :
それは守りを固める。
まるで権能を使うまでもないと主張するように。
強固なその身体は容易く、牙を弾き返す。
[メイン3]
崇光なる宣告者 :
こちらから手を出す気はない。
こちらから殴りつける必要はない。
既に、この場は『制圧』した。
[メイン3]
崇光なる宣告者 :
そなた等に出来る事は、もはや何一つない。
そう言わんばかりに、それはただそこに鎮座した。
[メイン3]
タルカス :
その守りは、たとえ伝承に存在する勝利をもたらす青き竜でさえも
拮抗し、破壊にまでは至らないであろう───タルカスが相手取っているのは
───次元の違う、青き輪郭を纏った崇光であった。
[メイン3]
タルカス :
愚策も、もはや通用しない
その守りを万が一にも破壊し、突破できるものがあるか?
だがタルカスは───屍生人。つまりノミの本能に突き動かされている。
[メイン3]
タルカス :
ゆえに、残された手段と己の骨も血も肉も、その後どうなるかは
知った事ではないッ! ゆえにッ───
[メイン3] 宣告者の神巫 : 「────さあ、罪人よ」
[メイン3]
崇光なる宣告者 :
サレンダー
「『懺悔』するなら今の内ですよ」
[メイン3]
タルカス :
「ぬう……むむっ
UOHHHHHHHHHHHHHHHHHHH───ッッッ!!!!!!!」
[メイン3]
タルカス :
その『懺悔』を聞き入れず
───その剛腕を振るい、その剛腕に握られる。
[メイン3]
タルカス :
ビッグサーベルで
『ダイレクトアタック』を試みようと───
[メイン3] タルカス : 振るうッ───
[メイン3]
崇光なる宣告者 :
割り込むように腕が重なる。
その刀剣を受け止め、刃を削ぐように。
『直接攻撃』を狙ったその思惑を、『無効』にする。
[メイン3]
タルカス :
『無効』にされ、その刃を伝わり
タルカスに響くダイレクトダメージは、超振動を引き起こし
崇光に当てられながら、地面に思いっきりその巨躯を叩きつけられた。
[メイン3] 宣告者の神巫 : 「力は無意味です。ただ、自らの行いを思い返してみなさい」
[メイン3]
タルカス :
「ぐうっ ぬっ ぬぬっ…………
このッ……これしきの『痛み』で、へこたれるはずもなかろう……
おれの行いなど、思い返す必要もあるまいッ……!!!」
[メイン3] 宣告者の神巫 : 「……そうですか。残念です」
[メイン3]
宣告者の神巫 :
天使は手を下さない。
神は手を下さない。
ただ、そこに現れて懺悔を促すのみ。
[メイン3]
宣告者の神巫 :
裁きを行うのはいつだって人間だ。
神の意思を現世に反映できるのは、人間しかいない。
ならば、その為の力は、人の手で用意するべきだ。『機械』として。
[メイン3] 宣告者の神巫 : 再び、炎が周囲に灯る。
[メイン3]
タルカス :
ググっ、とその巨体を無理やり剣を支えに起こせば
ビッグサーベルを構え、その光に向かい
何度もサーベルを振るう、結果は見えている。
守りに弾かれ、何度も叩きつけられる。
それだけだ、同じ事の繰り返し。
[メイン3] タルカス : その中で、生じる『痛み』───。
[メイン3] タルカス : …………。
[メイン3] タルカス : 『痛み』?
[メイン3]
タルカス :
痛みを感じるはずのない屍生人が
『痛み』を感じている。その違和感。
[メイン3] タルカス : それが、タルカスの『ターン』を終わらせた。
[メイン3]
タルカス :
「…………」
(この、おれが痛みを覚え
それに意を介したのか? バカな)
[メイン3]
タルカス :
だが、それに間違いなく
その大剣を振るう余力も無く、連鎖的に疲労を覚え
タルカスは膝をついてしまう。
[メイン3]
タルカス :
(このおれが……膝をついた……!!?
バカな……!)
[メイン3] 宣告者の神巫 : 「貴方が赦しを受け入れていれば、このような機械。出さずに済んだのですが」
[メイン3]
竜儀巧-メテオニス=DRA :
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
竜儀巧-メテオニス=DRA
ATK4000 DEF4000
[メイン3]
タルカス :
それは───あの機構竜、そのさらに先の存在であった。
その竜を眼に焼き付けながら、タルカスは思わず一瞬の脱力を許し
大剣が地面へと倒れる。
[メイン3]
タルカス :
先ほどの守りよりも強固
そして───先ほどの守りが秘めていた破壊力の更に上を行く
竜の存在に、タルカスは剛腕があまりにも無力だと思い知らされたッ!!!
[メイン3] 宣告者の神巫 : 「……次に目覚める時までには、自らを見つめなおせていることを」
[メイン3]
タルカス :
これほどの竜を目の当たりにして、地に付すのなら
───仕方あるまい、卑劣な罠でなく
その圧倒的な力を見せつけられ、敗北するのであればむしろ。
[メイン3]
タルカス :
…………なんだこの、考えは? 騎士?
そしてこの、光は、おれの心、心? おれに心がまだ残っていたというのか
おれの中に、佇むあの人影は一体。
───おれは屍生人。おれの主はディオ様ただ一人。
だというのに。
[メイン3]
崇光なる宣告者 :
相変わらず動くことはない偶像
まるで、少女とその竜に指示を出すように腕を突き出す
[メイン3]
崇光なる宣告者 :
主人は、神巫ではない。
指示を出すのは、意思を示すのは。
ただそこに佇む、宣告者。
[メイン3]
タルカス :
わからぬ。
わからぬまま、死ぬも幸運と言える。
このおれの中に渦巻く、この何かが晴れたとき
おれは、何かに苛まれる。そういう確信があった。
[メイン3]
タルカス :
───キサマは天使か、否、神か。
手厚く葬るのであれば葬れ。
おれはすでに二度葬られた身よ───。
そうでないのなら。
[メイン3]
タルカス :
タルカスは舌をブチブチと噛みちぎり
薄れていく気を取り戻そうとするが、屍生人にも拘らず気を失っていく。
[メイン3]
タルカス :
そこの小娘の言うように
目を覚ました後に、見つめ直せとでも、言うか───!!!
[メイン3] タルカス :
[メイン3]
崇光なる宣告者 :
……罪と向き合わぬまま消える。
過ちを過ちと知らぬまま死ぬ。
[メイン3]
崇光なる宣告者 :
そのような最期を、
パーミッション
それは許可しない。
[メイン3]
崇光なる宣告者 :
それは、自らを見つめ直す機会を与える慈悲か。
それとも、人を苦しみへ導く鬼畜か。
[メイン3] 宣告者の神巫 : 「……行きましょう」
[メイン3]
宣告者の神巫 :
光に溶けていく偶像たちから背を向けたまま、飛び去る竜儀巧を見送る。
もはやここにいる意味はない。
[メイン3] 宣告者の神巫 : きっと、彼も『ゆるされた』。
[メイン3]
宣告者の神巫 :
[メイン3]
宣告者の神巫 :
[メイン] 謎のメイドさんA : …ん~?
[メイン] 謎のメイドさんA : 休息ついでにあるビルの屋上で休んでたら
[メイン] 謎のメイドさんA : あら不思議、変な旋律が聞こえるじゃないか
[メイン] 謎のメイドさんA : まるでうめき声、願いをかなえる噂のおまけに
[メイン] 謎のメイドさんA : 喋る岩か、愉快だねぇ
[メイン] 謎のメイドさんA : と、いうことで
[メイン] 謎のメイドさんA : まぁちょっかいかけに行こうか、なんかあるでしょ
[メイン] 謎のメイドさんA : とうっと、屋上から飛び出して岩盤を見れば
[メイン] 謎のメイドさんA : あ、なんか埋まってる
[メイン] 謎のメイドさんA : はんはんわかった、まぁ…
[メイン] 謎のメイドさんA : 起こしてみようか?
[メイン] 謎のメイドさんA : 「アニョーン、君生きてる?」
[メイン] 謎のメイドさんA : つんつんと、枝で頬をつつく
[メイン] ベジータ : 「くそったれぇ…… 世界美少年カーニバル特別賞ワールドビューティージュニア部門グランプリ受賞伊達男美男子一番会会長のこのオレに向かってぇ!!」
[メイン] 謎のメイドさんA : 「ワオ」
[メイン] 謎のメイドさんA : 「随分おかしな奴だ」
[メイン] 謎のメイドさんA : 開口一番コレってすごいね
[メイン] ベジータ : 「む?なんだ貴様」
[メイン] 謎のメイドさんA : 「通りすがりのメイドさんだよ」
[メイン] 謎のメイドさんA : 「呻く岩がいたから見に来たけど…」
[メイン] 謎のメイドさんA : 「なんか変なのが埋まってたんだよね」
[メイン] ベジータ : 「オレはサイヤ人の王子ベジータだぁ!!」
[メイン] 謎のメイドさんA : 「称号コロコロ変わるね」
[メイン] ベジータ : 「オレはオレをムシケラのように岩場に叩きつけやがったクソヤロウを征伐にしに出かける!でしゃばるんじゃない……」
[メイン] 謎のメイドさんA : 「へぇ?他にも小競り合いしてるんだ」
[メイン] 謎のメイドさんA : 「どんな奴にやられたんだい?」
[メイン] 謎のメイドさんA : 岩盤ぼこぼこなのに生きてるコレも気になるけど
[メイン] 謎のメイドさんA : "コレ"出来るやつって、結構すごいじゃん
[メイン] ベジータ : 「あのヤロウ……間違いない!あの身のこなしニンジャに間違いない!オレは詳しいんだ!」
[メイン] 謎のメイドさんA : 「ニンジャ~?」
[メイン] 謎のメイドさんA : 「ははん、随分おかしなのと戦ってたんだねぇ」
[メイン] 謎のメイドさんA : 「しかも戦うってことはさぁ」
[メイン] 謎のメイドさんA : 「…君も探してるのかい?【願望器】っての」
[メイン]
ベジータ :
「願望器?なんだそれは」
「まさか!ドラゴンボールの事か!?貴様ありかを知ってやがるのか!?」
[メイン] 謎のメイドさんA : 「ははーん…そーいうやつなのか」
[メイン] 謎のメイドさんA : 「まぁいいや、そっちも狙ってそうだし」
[メイン] 謎のメイドさんA : 「もう一回寝てな」
[メイン] ベジータ : 「ダニィ!?」
[メイン] 謎のメイドさんA : 大鎌を取り出して
[メイン] 謎のメイドさんA : その柄、持ち手を向けて
[メイン] 謎のメイドさんA : 一気に突きつけようとする
[メイン] ベジータ : 瞬間、ベジータは指を二本突き出しその突きつけられた武器を止めた!
[メイン] 謎のメイドさんA : 「おっと」
[メイン] ベジータ : 「貴様!貴様もオレの敵ということか!?」
[メイン] 謎のメイドさんA : 「見せ筋じゃないんだ、結構丈夫じゃん」
[メイン] 謎のメイドさんA : 「だってさぁ」
[メイン] 謎のメイドさんA : 「こんな場所で敵以外居る?」
[メイン] 謎のメイドさんA : まぁ強がるのは良いけど
[メイン] 謎のメイドさんA : コイツ、膂力がすごいね
[メイン] 謎のメイドさんA : 押し合いは不利だし、離れないとなぁ
[メイン] ベジータ : 「いいだろう、ドラゴンボールのありか知っていようが知らなかろうが邪魔するならぶっ殺してやる!!」
[メイン] 謎のメイドさんA : 「ハハハ、そうこなくちゃ」
[メイン] 謎のメイドさんA : 鎌を引き抜き、岩盤を蹴って距離をとる
[メイン] ベジータ : ベジータは瞬間的に力を解放し目の前の相手と対峙する……
[メイン] ベジータ : 「見せてやろう、超エリートサイヤ人の圧倒的パワーを!!」
[メイン] ベジータ : 空中を蹴るように急速に加速し拳を振りかぶる
[メイン] 謎のメイドさんA : 「ハハ、強いだけじゃあ不協和音になるよ?」
[メイン] 謎のメイドさんA : ドレスを振り上げて、盾のように拳を受け止める
[メイン] ベジータ : 「falcon!!」
[メイン] 謎のメイドさんA : おや?
[メイン] 謎のメイドさんA : おかしな掛け声、受け止めた拳に意識を向ける
[メイン]
ベジータ :
「Punch!!!」
大きく振りかぶった拳が、そのドレスを貫く……
しかし、その拳はそこで衝撃を殺され止まり込む……
[メイン] 謎のメイドさんA : 「やるね、結構いい生地なんだけどもさ」
[メイン] 謎のメイドさんA : 「でも…」
[メイン]
ベジータ :
「ダニィ!?オレのFalcon Punchが止められただとぉ!?」
「インチキ防御もいい加減にしロットォ!」
[メイン]
謎のメイドさんA :
「feroce」
意趣返しのように、近しい"流れ"を宣言し
[メイン] 謎のメイドさんA : "荒々しく"鎌を連続で振り上げる
[メイン] 謎のメイドさんA : 言うなれば舞、或いは旋風のように
[メイン]
ベジータ :
「オォォウ!?」
連撃を受け打ち上げられるように空中に浮かび上がる
[メイン] ベジータ : 空中で体勢を立て直しそのままその場で浮かび上がり拳を握りしめる……
[メイン] ベジータ : 「くそったれーーーっ!!!」
[メイン] 謎のメイドさんA : 「流石、丈夫!」
[メイン] 謎のメイドさんA : 鎌で空中制動、しかし浮かべるわけではないので
[メイン] 謎のメイドさんA : 落ちながらその様子を伺う
[メイン] ベジータ : 「サイヤ人は戦闘種族だ!!なめるなよーーーっ!!!」
[メイン]
ベジータ :
腕を組み合わせるように振り上げそこに気を集めるベジータ…
そのまま振り下ろすと同時にエネルギー波を放つのだった……!
[メイン] 謎のメイドさんA : 「飛び道具…しかもエネルギー弾か」
[メイン] ベジータ : 「しぇああああああ!!!」
[メイン] 謎のメイドさんA : 「Smorzando!」
[メイン] 謎のメイドさんA : 高速で回転し、鎌で迎え撃つように叩きつける
[メイン] 謎のメイドさんA : エネルギーならば、熱量を削ればいい
[メイン] ベジータ : 「!!」
[メイン] 謎のメイドさんA : "静まらせる"ようにエネルギー削り落とすため、回転撃を加える
[メイン] 謎のメイドさんA : 「ッとお!」
[メイン] 謎のメイドさんA : そして、削り切る前に追撃を避けるため
[メイン] 謎のメイドさんA : そのまま回転の勢いで高速落下する
[メイン] ベジータ : 「オレの攻撃を押し退けやがった……ちぃっ!」
[メイン] 謎のメイドさんA : 「そっちも耐えてるだろう?」
[メイン] 謎のメイドさんA : 回転を止め、見上げつつ
[メイン] 謎のメイドさんA : さて困った、飛ぶ相手ってのは珍しいね
[メイン] ベジータ : 「クソォ……さっきのあのヤロウとの戦いでの傷が癒えてさえいれば……」
[メイン] 謎のメイドさんA : 「そうだ、お返しだよ」
[メイン] 謎のメイドさんA : 地面を蹴り上げて、岩の塊を打ち上げて
[メイン]
謎のメイドさんA :
「Tempo giusto」
"正確に"
[メイン] 謎のメイドさんA : 鎌で浮き上がる男は弾き出す
[メイン]
ベジータ :
「なんだ!?石ころ遊びか!?笑っちゃうぜ!!」
「まるで何処かの口の臭い超能力ヤロウみたいだな!!HAHAHA!!」
[メイン]
謎のメイドさんA :
「ハハ、人類の初めての武器は石だよ?」
「古い学びは大事にしないとね」
[メイン] 謎のメイドさんA : そう言って、連続で
[メイン]
ベジータ :
「ちぇああああ!」
ベジータはクロスガードのような姿勢から両腕を広げその岩石を弾き飛ばすのだった……!
[メイン] 謎のメイドさんA : 大小、正しいリズムで岩を打ち出して行く
[メイン]
ベジータ :
「何個飛んでこようが同じことだ!!ちぇあああ!!」
ベジータは両腕に気を溜める……そうして両腕を構え……
[メイン]
謎のメイドさんA :
「岩より硬い筋肉、痺れるねぇ」
砕ける岩を眺めつつ
[メイン]
ベジータ :
「だりゃりゃりゃりゃりゃりゃ!!!」
無数の光弾を飛来する岩を砕くように放ち続けるのだった……!!
[メイン] 謎のメイドさんA : 「…成る程、連射可能ってワケか」
[メイン] 謎のメイドさんA : 出鱈目なスペック、ってトコだね
[メイン] 謎のメイドさんA : 丈夫で、パワーもあるし…飛び道具も
[メイン] 謎のメイドさんA : 成る程、人間戦車…或いは戦艦かな?
[メイン] 謎のメイドさんA : 「でも、抜け道はあってこそかな」
[メイン] 謎のメイドさんA : 更にもう一発
[メイン] 謎のメイドさんA : 同じ容量で"弾"を打ち出す
[メイン] ベジータ : 「ハッハッハ!!!!石ころ全部木っ端微塵だぜ!!!!その程度でこのベジータ様を倒せると……」
[メイン] 謎のメイドさんA : 「ああ、木っ端微塵だね」
[メイン] 謎のメイドさんA : 「だから飛び道具を当てるのはやめにするよ、でもさ」
[メイン] 謎のメイドさんA : 打ち出した弾に、もう一発
[メイン] 謎のメイドさんA : 鉄のカケラを打ち出して
[メイン] 謎のメイドさんA : 「どれだけ先を見据えられるかで勝負かな」
[メイン] 謎のメイドさんA : 弾の表面を鉄のカケラが切り裂くと、粉塵をばら撒き
[メイン] ベジータ : 「おぉふ!?」
[メイン] 謎のメイドさんA : 「上から撃たれると面倒だしね、これで近づこう」
[メイン] 謎のメイドさんA : 集めておいた砂を散らして目眩し、狡い技だけどさ
[メイン] 謎のメイドさんA : 格上ってのは、上手く相手しないとね
[メイン] 謎のメイドさんA : と、言う事で走り出して
[メイン] 謎のメイドさんA : カリリ、鎌を地面に擦らせて足元まで
[メイン] ベジータ : 「くそったれぇ……!!オレの目をやろうってんだな!!地球人ヤロウらしい戦法だぜ!!」
[メイン] 謎のメイドさんA : 「そう言う君はまるで宇宙人か何かだけどね」
[メイン] 謎のメイドさんA : そのまま、捨てられてる車に鎌を突き刺して
[メイン] 謎のメイドさんA : フルスイングでベジータに投げつける
[メイン] 謎のメイドさんA : 「こー言うのはどうかな?」
[メイン]
ベジータ :
「おぉふ!?」
目を瞑ったままのベジータには回避も防御もできずそのままそれにぶつかり墜落する……!
[メイン] 謎のメイドさんA : 「よしよし、やっと落ちたね」
[メイン] 謎のメイドさんA : 「これで同じ土俵だ、ミスタープリンス君」
[メイン]
ベジータ :
「痛って!何がぶつかったオイ!?」
「……何?オレとお前が同じ土俵だと!?笑っちゃうぜ!!」
[メイン] 謎のメイドさんA : 「ハハ、傲慢だねー」
[メイン] ベジータ : 「世界ジュニア正義の味方アトミックベジータコンテスト優勝のこのオレの圧倒的パワーを見せてやろう!!」
[メイン]
謎のメイドさんA :
「それ他に参加者居るの?」
なんて言いつつ
[メイン] 謎のメイドさんA : さて、どんな手札を出す気だろう
[メイン] 謎のメイドさんA : この面白Mハゲ君、中々にパワフルだからね
[メイン]
ベジータ :
「くらええーーーっ!!コイツがスーパーベジータの!!!」
そのまま踏み出し低空を滑りながら拳を構える
[メイン]
ベジータ :
「ハイパーサンダーローリングパンチスペシャルーーーーッ!!!」
そしてそれを振りかぶったまま突っ込んでいく
[メイン]
謎のメイドさんA :
「来るね」
鎌を振り上げ様子を伺う
[メイン] ベジータ : そのまま振りかぶった拳を目の前の相手に向かって突き出す……!
[メイン] 謎のメイドさんA : 「あーこれは…」
[メイン] 謎のメイドさんA : 「…喰らいたくないから、こうしようか」
[メイン] 謎のメイドさんA : 躱さず、寄れず
[メイン] 謎のメイドさんA : ならば透かそう、長髪を靡かせ
[メイン] 謎のメイドさんA : それは煙のように
[メイン]
謎のメイドさんA :
「Perdendosi」
「Maestoso」
消えていくように、荘厳に
[メイン] 謎のメイドさんA : "ねじれる"
[メイン] 謎のメイドさんA :
[メイン] 謎のねじれA : ベジータの拳を、煙のようなものが突き抜けていく
[メイン] ベジータ : 「何ぃ!?」
[メイン] 謎のねじれA : 「共鳴」
[メイン] 謎のねじれA : 鎌を地面に突き刺して、激しい旋律で
[メイン] 謎のねじれA : ひび割れる程に揺るがせる
[メイン] ベジータ : 「なななななな、何だこれは!?」
[メイン] 謎のねじれA : 「ねじれさ、それじゃあ」
[メイン] 謎のねじれA : 「今度こそ同じ土俵だろう?」
[メイン]
ベジータ :
「まさか!?貴様変身型の宇宙人だったのか!?」
「まさか地球人に変身型がいるとは思わなかったぜ……」
[メイン] 謎のねじれA : 大鎌をベジータに向けると
[メイン] 謎のねじれA : 大地で増幅した共鳴が、その一点に収束し
[メイン] ベジータ : 「ふおぉお↑う↓!?」
[メイン] 謎のねじれA : 空間をひび割れさせる
[メイン]
謎のねじれA :
「Spiritoso」
"魂の篭った"響きをそこに
[メイン] 謎のねじれA : 「そぉれ!」
[メイン] 謎のねじれA : その収束点を鎌で切り裂けば
[メイン] 謎のねじれA : エネルギーが大きく弾ける
[メイン]
ベジータ :
「わあああああ!!!」
大きく弾けたエネルギーの直撃を受け地面を大きく滑りながら吹き飛んでいく……
[メイン] 謎のねじれA : 「まったく、丈夫だね」
[メイン] 謎のねじれA : 「ハハ、少し自信をなくすよ」
[メイン] ベジータ : 「くっ……くそったれぇ!!!」
[メイン] 謎のねじれA : 「まぁ、仕留められない可能性は仕方ないけどさ」
[メイン] 謎のねじれA : 「さて、どうするか!」
[メイン]
ベジータ :
「お、オレはサイヤ人の王子なんだ……」
「貴様なんかにぃぃぃぃ!!!」
[メイン] 謎のねじれA : 先ほどより素早く、蒼い軌跡を残して走り回る
[メイン]
ベジータ :
「ちぇああああああああ!!!」
ベジータは額に汗を滲ませながら、全力で広範囲を連続で放ったエネルギー弾により薙ぎ払った……!
[メイン] 謎のねじれA : 「出鱈目な出力だけども!」
[メイン] 謎のねじれA : 鎌を前方で回して、エネルギー弾を真正面に迎え撃つ
[メイン] 謎のねじれA : 鎌では弾けるが、いくつか弾を食らう
[メイン] 謎のねじれA : ねじれていても実体はある、先ほど以上に丈夫な生地だろうと
[メイン] 謎のねじれA : ヤケクソな出力相手じゃ焦げもする、が
[メイン] 謎のねじれA : 突っ切るしかないよね、だってさ
[メイン] 謎のねじれA : 化け物ってのは得てして回り道じゃ倒せないもんだよ、涙が出るね
[メイン] 謎のねじれA : 「Marcia!!」
[メイン] 謎のねじれA : 行進曲を唱えて、揺るがない様にベジータの目前に飛び出して
[メイン] 謎のねじれA : 「さあ、最初も言った通りだし」
[メイン] 謎のねじれA : 「もう一度寝てるといいよ」
[メイン]
謎のねじれA :
「Grave!」
"重々しく"鎌を振り上げて
[メイン] 謎のねじれA : 岩盤に向かって、振り抜く
[メイン] ベジータ : 「だだだだだダニィ!?」
[メイン] 謎のねじれA : 「天丼ってヤツ」
[メイン]
謎のねじれA :
「基本でしょ?」
にやりと、笑って…あーいや、この顔じゃよくわからないね
[メイン] 謎のねじれA : まあ、多少勝ち気にそのまま
[メイン] 謎のねじれA : ベジータを弾こうとする
[メイン] ベジータ : 「ふおおっ!?」
[メイン] 謎のねじれA : 「グッバーイ」
[メイン] 謎のねじれA : 煙の長髪を振るい
[メイン] 謎のメイドさんA : 最後には、刻む様に笑みを向けておく
[メイン] 謎のメイドさんA : まあ、ちょっかいかけた事くらいは勝っておかないと格好がつかないからね
[メイン]
ベジータ :
ベジータはそのまま吹き飛んでいき
建物の壁などを突き破りながら何処かへと消えていった……
[メイン] 謎のメイドさんA : 「………」
[メイン] 謎のメイドさんA : 「あーーっ!疲れるね!」
[メイン] 謎のメイドさんA : どかっと座り込み、溜息
[メイン] 謎のメイドさんA : 「割に合わないねぇ、あーんな化け物までいるとは」
[メイン] 謎のメイドさんA : 人間大のくせに、どっかの赤いのみたいに化け物じみててさ
[メイン] 謎のメイドさんA : 冗談抜きで、俺は涙が出そうだよ
[メイン] 謎のメイドさんA : と、は言えど
[メイン] 謎のメイドさんA : …ここまで来たのなら、やるっきゃないでしょ?
[メイン] 謎のメイドさんA : らしくない…あーいや、むしろらしい意地を張りつつ
[メイン] 謎のメイドさんA : ビルを後にして【願望器】を探しにいくのだった
[メイン] 謎のメイドさんA :
[メイン] 謎のメイドさんA :
[メイン3] サスケ :
[メイン3] サスケ :
[メイン3] サスケ :
[メイン3] サスケ : 雷音を立て、男は別の、これまた人気無き廃墟まで移動する
[メイン3] サスケ : 雷を止め、男はそしてそのビルに身体を預ける
[メイン3] サスケ : 壁にもたれかかり、ふぅ、と一息
[メイン3] サスケ : チャクラを今の一戦で使い過ぎた事、そして腕や腹に対するダメージが未だ回復し切っておらず
[メイン3] サスケ : 願望器とやらを追う前に、少しばかり休息を挟む為に
[メイン3] サスケ : やはりと言うべきか、生活感こそアレども周りの店も、ビルも、何一つとして人はいなかった
[メイン3]
サスケ :
つまりは無人の彼方
そんな中だが、落ち着ける場所であったので
[メイン3] サスケ : ……身体の回復に時間はやはりかかるが、この様な静寂は気分を落ち着かせる
[メイン3]
:
しかし、静寂ゆえに
その静寂が失せる事は即ち、次なる危険の到来を意味していたッ!!!
[メイン3]
:
たしかに、そこは『無人』
だが───
[メイン3]
タルカス :
突如として
サスケが落ち着いているであろう建物に向かい
サーベルを振るうッ!
そう!
生者の匂いを辿る───
『屍生人』がいたッ!
[メイン3] タルカス : 「UOHHHHHHHHHHHHH───ッッ!!!!」
[メイン3] サスケ : ……!?
[メイン3] サスケ : 敵襲、それを察知し直ぐ様背中の刀を構え、迎撃するが
[メイン3] サスケ : 未だ体調が整い切っていないのもあるのだろう、腕の負傷を熟慮したが故の迎撃は
[メイン3] サスケ : 結果として、男に更なる負傷を付かせる事となる
[メイン3] サスケ : 「グッ……!」
[メイン3] サスケ : 押し込まれ る か!!
[メイン3] サスケ : もたれていた建物に、深く食い込み始める
[メイン3]
タルカス :
「ぬうっ……!!!」
押し込む、が、たとえ熟練の戦士であれど、それらが束になれど
今の一撃に耐えられる者はいない、そう思っていたタルカスは再び驚かされるッッ!!!
[メイン3]
タルカス :
「キサマ……『やる』な……?」
牙の折れた歯を見せながら、そのサーベルで更に食い込ませようとするッ!
[メイン3] サスケ : 鍛え上げられた、まるで鋼糸の様な筋肉が僅かに悲鳴を上げつつも
[メイン3] サスケ : 足をそのまま、向けられた腕に対して
[メイン3] サスケ : つまりは 拮抗中ではあるこの体勢
[メイン3] サスケ : 故に、相手の持つサーベルをはたき落とすために
[メイン3] サスケ : サーベルを持つ肘関節、そこを狙う様に蹴りを放つ
[メイン3]
タルカス :
「ぬぐうっ……!!!」
再び『痛み』を覚える、が、それよりもタルカスの目からは
間違いなく放たれるはずがないと思われた力が肘関節へと加わり、サーベルを放すッ!
[メイン3]
タルカス :
なんて『パワー』……コイツも只者ではないッ!!!
何者だッ……あの戦士や、あの天使の如き……『凄み』があるッ!!!
[メイン3]
タルカス :
そんな事が脳裏に過ぎるタルカスだが
それに困惑する間もなく、自身も返すように蹴りを繰り出すッ!!!
[メイン3] サスケ : 今の状態、力同士の真っ向勝負はキツい
[メイン3] サスケ : 蹴りに対し、男は
[メイン3] サスケ : 隻腕である左肩を前に傾ける
[メイン3]
サスケ :
本来なら自殺行為であるだろうが
黒衣の男は更に押し込まれていた壁をフリーの脚で蹴り、勢いを付ける
[メイン3] サスケ : 結果として、男の左肩は直撃の前に巨漢の脛の部分に乗る
[メイン3] サスケ : 更に、左肩に体重を掛け無理矢理蹴りを地面に逸らすようにする
[メイン3] サスケ : 体勢は、地を離れタルカスの脚上を宙を舞う様に
[メイン3]
タルカス :
地面に逸らされた足底は───
地面を破壊するッ! が、男は宙を舞い、次なる行動へと出ていたッ!!!
[メイン3] タルカス : 「───ぬうっ!!?」
[メイン3]
タルカス :
この男、その身体に反し巨躯にも敵う力を持っている……!
あの戦士のように、そして───ブラフォードのようにッ!!!
ならば、この男…………波紋や髪のように
[メイン3]
タルカス :
何か『術』があるのではないか───そう、タルカスは深読むが
宙に舞う男に対し巡らせるは思慮ではないッ!
[メイン3]
タルカス :
蹴りが外れた瞬間に
拳を振るおうとするッ!
[メイン3] サスケ : ─────っ!?
[メイン3]
サスケ :
目が見開かれる
想定を見誤ったか、!
[メイン3] サスケ : 巨漢の男は、その巨体にも関わらずかなりの反応速度のまま拳を繰り出し
[メイン3] サスケ : 強制的に、空いている右手の刀で受けざるを得なかったが────
[メイン3] サスケ : 「チッ……!」
[メイン3] サスケ : 元は細身、チャクラが十全であれば対応出来たそれを受け止めきれず
[メイン3] サスケ : 勢いのまま、振り抜かれた拳の方面に、宙を舞う
[メイン3]
タルカス :
「ふうぅぅう……ぬうっ……!!!」
拳を振るうが、その手応えはダメージにこそなったが致命傷には到底至らない
そして拳から伝わる生気が、肉が、骨が、タルカスに僅かながらの痛みを生じさせる。
[メイン3]
タルカス :
この『痛み』は何だッ!!!
わからない───だがそれを知るためには、おれは闘い続けなければならない
何より……ディオ様の為だが。
[メイン3]
タルカス :
この違和感を覚えたままでは、晴れぬ気持ちが枷となろうッ!
さあ教えろ……キサマのような強者とであれば、何かがわかるかもしれんのだッ!!!
[メイン3]
タルカス :
「UOHHHHHHHHHHHH───!!!!」
拳を振るった勢いを、そして地面を踏み砕いた勢いを利用し
サスケが舞った方向へと突進ッ───!!!
[メイン3] サスケ : 「アンタが何の為に戦ってるのかは…知らん、が」
[メイン3]
サスケ :
宙を舞いつつ、ビルに追突する
ところ、で
[メイン3] サスケ : ビルの側面に足を付け、まるで立っているかの様に
[メイン3] タルカス : 「ぬうっ!!?」
[メイン3]
タルカス :
壁の側面に足を……だがめりこんではいないッ!
まさに立っているッ! どういう事だ……だが『波紋』の気配は無いッ!
[メイン3] サスケ : まるで、その側面を地上の走行としか思われないように勢い良く降り
[メイン3] サスケ : その首を目掛けて、大振りで刀を横薙ぎ
[メイン3] サスケ : 大気を切る音を奏でながら発せられた斬撃、月に照らされ刀身は煌めく
[メイン3] サスケ : 切断でもしてくれるのであれば御の字なのだが…!
[メイン3]
タルカス :
(速いッ───!!!)
屍生人の力任せかつゆえに俊敏な動きですら捉えきれない
その速度ッ! そして、大振りの横薙ぎが奏でる音が聞こえたと同時
[メイン3]
タルカス :
「UW UOHHHHHHHHHHHHH───!!!!」
───激痛ッ!!!
骨にまで届いた、その斬撃がタルカスを叫ばせるッッッ!!!
しかし月に照らされた刀身が赤く染まるが
[メイン3]
タルカス :
"骨にまで届いた"という事はつまり
その強靭な肉と強靭な骨によって、骨で食い止めたという事になるッ!
ゆえにッ!
[メイン3]
タルカス :
ガシィッ! と、その間隙を縫うかのように
サスケの刀をへしおろうと拳を振り上げようとするッッ!!!
[メイン3] サスケ : ……何!?
[メイン3] サスケ : 今、現段階で出せる生身の中でも力であるならかなりのものであったそれをギリギリで食い止められ
[メイン3]
タルカス :
振り上げて刀身にその拳を直撃させると同時ッ!
タルカスは自らの鎧をもう片手で粘土のようにぐちゃぐちゃに千切りッ!
[メイン3] タルカス : 力任せに"投擲"するッ!!!
[メイン3] サスケ : 最早役に立たなくなったそれを瞬時に切り捨てる判断
[メイン3] サスケ : 男の首が想像以上である故に、一先ず握っていた鍔を一度離し
[メイン3] サスケ : そのままそれを支えにするかのように右手で鍔に触れ、更に宙を舞う
[メイン3]
サスケ :
が!
砕かれ、投擲されたそれには対応し切れず
[メイン3]
サスケ :
直撃、致命を避けつつもその投擲を受ける!
[メイン3]
タルカス :
(当たる面積を最小限にしたかッ!!! この光景───あのヒゲの波紋戦士に
似ているッ!!! とっさの判断力ッ! 褒めてやろうッ)
更に生まれた間隙を縫うッ───!!!
タルカスはあの刃渡り2mのビッグサーベルを拾い上げればッ!
[メイン3]
タルカス :
ここが建物の中だという事を利用するかのように
その強靭な足で地ならしを起こしながら、天井に向かってサーベルを振るい
建物を倒壊させようとするッ!!!
[メイン3]
サスケ :
吐くのは弱音も吐息でも無い
そう言わんばかりにノーリアクションのままそれを受けるが、苦痛に顔は僅かに歪む
[メイン3] サスケ : 何 と言う破壊力 か!!
[メイン3] サスケ : しかし、男はその中でも冷静に次の策を熟慮し
[メイン3] サスケ : 身体を捻り、地ならしや他の一撃には目もくれず
[メイン3] サスケ : 脚をその建物を崩壊させるために振られ、その余波を残しつつも動かせないだろうと踏んだ為に
[メイン3] サスケ : サーベルを持つその腕に、足で組み付いた
[メイン3]
サスケ :
建物が"徐々"に倒壊する音を鳴らす
が、それは"徐々"でしか無い、まだほんの僅かに猶予がある故
[メイン3]
タルカス :
「何いっ───こいつッ!!!」
なんて『勇気』だッ!! おれのこの剛腕に、そして足に組み付くかっ!?
[メイン3] サスケ : その相手の腕を組み付いたまま、そのまま地面にも腕を振り下ろさせる
[メイン3]
サスケ :
結果として、男はその巨体の影に覆いかぶさる様に下となり
巨漢の男は必然的に黒衣の男よりも上にポジションを取る
[メイン3]
サスケ :
関節技によるマウントポジション
下から締め上げる…が目的では無く
[メイン3] サスケ : 狙いは
[メイン3] サスケ : タルカスを、崩れる建物の盾とする
[メイン3]
タルカス :
「何ィィ~~~~ッ!!!」
今の一瞬、いや一瞬ですらないッ!
瞬きの一つも許されない、間髪入れず! この判断ができるのかッ!!!
[メイン3]
タルカス :
「UOHHHHHHHHHHHHH───ッ!!!!」
振るっていた剛腕は、そして大剣を崩れる建物の盾とするッ!
[メイン3]
タルカス :
そして瓦礫は次々とタルカスへと降りかかり
連鎖的に建物そのものと、建物内に存在したインテリアや小道具の数々も合わせて滝のようにタルカスを打つッ!
[メイン3] サスケ : さて、この僅か数cm上での大惨事の中
[メイン3]
サスケ :
右腕が空いていた男は、ポーチからクナイを取り出し
それをガラ空きの胴体に
[メイン3] サスケ : 刺し、抜き、刺し、抜くッ!!!
[メイン3]
サスケ :
上と下
2方面による同時攻撃が、巨漢に向けて完成した瞬間であったッ!!
[メイン3]
タルカス :
上からの瓦礫に潰されるだけであればッ!
タルカスはむしろ瓦礫の下敷きにこの男と共に埋まり、その屍生人の力で
己だけが生存する事も可能だった! あるいは男が抜け出したところで
瓦礫を立ちあがると同時に吹き飛ばし、不可避の速攻を与えられる可能性もあった!
───が、この男は更に間髪入れずに下からの攻撃という判断を下したッ!!!
タルカスの胴体に無数に穴が開いていき、その分の『痛み』がタルカスを襲うッ!!!
[メイン3]
タルカス :
「UGOHHHHHHHHHHHH AAAAAAAAA───ッッッ!!!!」
目を見開き、内臓をやられた事で血反吐を吐き
脂汗をかく───それに加え、激痛ッ! 屍生人は再生能力を持たないッ!
ゆえに破壊された部分は治る事も無いッ! そして激痛も続くッ!
[メイン3] サスケ : 刺し…た所で、男は再びポーチから何かを取り出し、クナイの持ち手の穴に通す
[メイン3] サスケ : そして、瓦礫が一通り落ち切った時を見計らい即座に絡めていた足を引き戻す為に腰を引き
[メイン3] サスケ : 蹴りを、タルカスの胴体を上に吹き飛ばす様に両脚を放つ!
[メイン3]
タルカス :
「ぬぐっ!!! GUOHHHHHHHAAAAAAAA───ッ!!!!」
この巨躯がいとも簡単に、上へと吹き飛ばされるッ───!!!
ビッグサーベルも手放し、この肉よりも頼みにはできないとはいえ鎧も跡形もなくなったッ!!!
[メイン3] サスケ : そう、蹴りの瞬間にチャクラを足に纏わせたが故に成し得た行為
[メイン3] サスケ : しかし、本来ならこのまま足が両、上を向いている状態で追撃は不可だろう
[メイン3] サスケ : が
[メイン3] サスケ : 男は、その両の脚を蹴り飛ばした姿勢のまま空に舞うタルカスに猛追する!!
[メイン3] サスケ : 刺したクナイ、そのワイヤーを…勢い良く引く事により脚を使わないまま、空を同じく舞ったようにした!
[メイン3]
タルカス :
タルカスは猛追する男を見て、キッと睨みを飛ばせば
歯を軋ませ、とうとう折れるだけの歯をバキバキと音を立てへし折れば
首を限界まで曲げ、ゴキンッと音を鳴らせば
[メイン3]
タルカス :
パウッ───!!!!
と音を立てて、最後の悪あがきのように歯の散弾を飛ばすッ!!!
[メイン3] サスケ : それは、確かに本来なら男を貫くのだが
[メイン3] サスケ : ワイヤーを持つ、この性質上
[メイン3] サスケ : 「…う…おおおおッ!!」
[メイン3] サスケ : そのワイヤーを力よく引っ張る
[メイン3]
サスケ :
それは、刺していたクナイが
いや、クナイでは無く巨漢を無理矢理動かす為に
[メイン3]
タルカス :
「ぬぐぉっっ───!!! バカなッ……! これほどの力ッ……!」
脳裏を過ぎるは、二度目の死
その直前に見た、涙を流し怒りに震えるあの戦士ッ!!!
[メイン3]
タルカス :
無理やりとはいえその巨躯は操り人形のように、いとも簡単に
動かされ、歯の軌道が逸れるッ!
[メイン3] サスケ : その力の反動を利用し、黒衣の男は歯の軌道から逸れ
[メイン3] サスケ : 月夜を背景に、必殺の一撃の為に全霊を込めようとする…!
[メイン3] サスケ : 力任せに引っ張ったが故に巨漢の軌道は未知、しかし問題は無い
[メイン3] サスケ : 月夜と巨漢の間にまで何とか身体を舞わせ
[メイン3] サスケ : 一度は叩き損ねた"首"に対して
[メイン3] サスケ : 照準を、狙いを合わせて
[メイン3]
タルカス :
───悟る。
タルカスは凝縮した時間の中で、月夜に照らされながら
己の死が間近に迫っていると。
[メイン3]
タルカス :
その瞬間、いや、あるいは体を舞わされているその時から
口を開いていただろうか、タルカスはその瞳に光を灯らせた。
[メイン3]
サスケ :
かつて
タルカス
英雄を処刑するそれを再現するかの如く
[メイン3]
タルカス :
「───貴様、名は」
その瞳に次に映るは、断頭台。
[メイン3] タルカス : だが今この瞬間、憎悪も、恐怖もなかった。
[メイン3] サスケ : 「うちは、サスケ」
[メイン3] サスケ : 宙を降りながら、答える
[メイン3]
タルカス :
この痛みは、生の証し
そして、やすらぎへの道だとも
タルカスは悟った、ゆえに───その名を聞き届け。
[メイン3]
サスケ :
踵は、その巨漢の首を完全に捉える
残り、1秒
[メイン3] サスケ : 1秒で、巨漢の首に足は掛かる
[メイン3]
タルカス :
四百年経った末に垣間見えた 光よ 戦士よ
───全てを思い出した おれは
あるべき所に旅立とう いつになるかはわからないが
そのいつかがくるまで この罪を濯ごう
[メイン3] サスケ : そして、首に踵が掛かり
[メイン3] サスケ :
[メイン3]
サスケ :
全体重を乗せたそれは、静かに
英雄 屍生人
『天』から『地』に
[メイン3] サスケ :
[メイン3] サスケ : ニードロップのまま、地面へと巨漢を叩き付けた
[メイン3] サスケ : 断頭台による処刑を完了させるが如く、それを放ち切った後首から脚を離し、巨漢の方を見る
[メイン3] サスケ : 幾ら首が強靭と言えど、高度80mから一点のみに体重を掛けられた状態で…生存はできない…はずだ、が…!
[メイン3]
タルカス :
恨み、憎み、その為におれはこの世に蘇った
だが、本当に蘇るべきかすかな記憶がよみがえってくる。
それと同時、その強靭であった首は、月夜の光の中
[メイン3] タルカス : 首から下と分離し、シルエットとなりて宙を舞う。
[メイン3] サスケ : 「……」
[メイン3] サスケ : 「然らばだ、名も知らぬ英雄」
[メイン3]
タルカス :
怒りは無い、ゆえに硬直せず
それを受け入れたタルカスの首は、月夜の下だというのに灰と化していく
だが、その顔は───
[メイン3] タルカス : やすらぎに満ちていた。
[メイン3] サスケ :
[メイン3] サスケ : うちはサスケが無意識に取った、その行動は
[メイン3] サスケ : 「敬礼」であった
[メイン3] サスケ : 最期のその姿、巨漢の人生を感じ取り
[メイン3] サスケ : 大剣を、墓標とする様に巨漢が散った元に突き刺し
[メイン3]
サスケ :
『英雄此処ニ眠ル』
[メイン3] サスケ : そう記して、黒衣の男は再びどこかに消えたのであった
[メイン3] サスケ :
[メイン3] サスケ :
[メイン3] サスケ :
[メイン2]
宣告者の神巫 :
[メイン2]
宣告者の神巫 :
[メイン2]
宣告者の神巫 :
またひとり、赦しに導けた。
その事実で足取りは軽い。
[メイン2]
宣告者の神巫 :
……しかし、まだ。
まだ、浮かれてはならない。
まだ目的を果たしていない。
[メイン2]
宣告者の神巫 :
かの存在が言った通り、『願い玉』を私たちが回収しなければならない。
そう『宣告』されたからには。
[メイン2] 宣告者の神巫 : 成し遂げれば、『ゆるされる』。
[メイン2]
宣告者の神巫 :
そう信じて、脚を進める。
こちらには導きがある。迷いはしない。
[メイン2] グレンファルト : 砂埃を払い落としながら、男が曲がり角から現れる
[メイン2] グレンファルト : そして、神巫に気づくと…
[メイン2] グレンファルト : 「……まあ、一応聞いておくか」
[メイン2] グレンファルト : 「君も願望器を求めているのか?」
[メイン2] 宣告者の神巫 : 「……貴方は」
[メイン2] グレンファルト : 「ああ、名乗り遅れたな……俺はグレンファルトという、カンタベリーから来た」
[メイン2] 宣告者の神巫 : 突然話しかけられた相手……願望器、願い玉の事だろうか。少し、私に似た雰囲気も感じる。
[メイン2] 宣告者の神巫 : 「どうも、ご丁寧に。私は……宣告者の神巫とでもお呼びください」
[メイン2] グレンファルト : 「宣告者……ああ、そういえば異国にそういった宗教があるとは聞いている」
[メイン2] 宣告者の神巫 : 「……ご存じなのですね」
[メイン2]
宣告者の神巫 :
「ああ、質問の答えを忘れていました」
「確かに、私はそれを目当てに来ました。しかし、私は求めているわけではありません」
[メイン2] 宣告者の神巫 : 「それを手に入れろと、告げられたのです」
[メイン2] グレンファルト : 「ふむ…」
[メイン2] グレンファルト : 「どういう意図か図りかねるな…何故非戦闘員の君を?」
[メイン2] 宣告者の神巫 : 「最適だからです」
[メイン2] グレンファルト : 「最適 か」
[メイン2]
宣告者の神巫 :
「はい」
「戦闘員という点ならば、私以上はないかと」
[メイン2] グレンファルト : 「なるほど、見かけで判断したことは悪かった、が……」
[メイン2] グレンファルト : 「次に、何故宣告者はそんなものを欲しがっているんだ?」
[メイン2] 宣告者の神巫 : 「それを知る必要はありません。貴方にも、何より私にも」
[メイン2] グレンファルト : 「おや……?」
[メイン2] グレンファルト : 「それは…少し不思議だな」
[メイン2] グレンファルト : 「自分の努力や献身がどう報われるか知りたいとは思わないのか?」
[メイン2] 宣告者の神巫 : 「ありませんね」
[メイン2]
宣告者の神巫 :
「我々はただ、意思に従う」
「……そうすれば、『ゆるされる』ことを知っているので」
[メイン2] グレンファルト : 「許される、か。」
[メイン2]
グレンファルト :
「一体何を許して欲しいのか、そもそも何故、その宣告者に許して欲しいのか」
「まだ見えぬことも多いが……」
[メイン2] グレンファルト : 「まあ、互いに邪魔者だ。 対話の余地もないだろうから、そろそろ始めよう」
[メイン2] 宣告者の神巫 : 「……残念です」
[メイン2] グレンファルト : 「私もだ」
[メイン2] グレンファルト : そう言いながら剥き身の大剣を素早く引き抜くと、神巫に向かい剣閃を放つ
[メイン2]
宣告者の神巫 :
自らを捧げるように再び目を閉じる。
周囲に緑、朱、紫の光が浮かび、その剣閃を消し去る。
[メイン2] グレンファルト : 「これが宣告者の力か……驚いたな、これがゆるし、という物なのか?」
[メイン2] 宣告者の神巫 : 「……これがそうならば私たちも彼らを信仰してはいませんよ」
[メイン2] グレンファルト : 「ああ、流石にそうだったか」
[メイン2] 宣告者の神巫 : 再び目を閉じると銀河の渦が背後に巻き起こり、同時に光が集い周囲を奔り抜ける
[メイン2]
虹光の宣告者 :
[メイン2]
聖光の宣告者 :
[メイン2]
宣告者の神巫 :
銀河からは二対の腕。
集いし光は二対の脚。
[メイン2] グレンファルト : 「ほうほう……これが宣告者か、神話らしい姿ではあるが、親しみがいは無いな」
[メイン2] 宣告者の神巫 : 「いいえ、とても親しみやすいですよ。我々にとっては」
[メイン2] グレンファルト : 「世界は広い物だな」
[メイン2] グレンファルト : 趣味趣向は広い物だな
[メイン2] グレンファルト : などと平凡な感想を抱いた後、即座に神巫へ向かい剣を振るう
[メイン2]
宣告者の神巫 :
今度は両脚の権能が働く
再び攻撃は打ち消され
[メイン2]
宣告者の神巫 :
周りに炎が灯る
気が付けば、その炎を辿るように魔法陣のようなものが完成していた
[メイン2] グレンファルト : 「なるほど、それから主役が飛び出すわけか」
[メイン2] グレンファルト : ならば当然邪魔をしよう
[メイン2]
グレンファルト :
手を翳し、翡翠の結晶とも捉えられる物質を創造すると、前方へ向かい爆発させ
散弾として解き放つ
[メイン2]
グレンファルト :
一片一粒、全てが必殺
濃縮されたエネルギーの結晶化という異能を武器に神聖な儀式へ横槍を突き込む
[メイン2]
宣告者の神巫 :
その散弾が、その魔法陣を囲んでいた二体の偶像を貫く。
が。その一撃。虹光を砕いたその一撃が、皮肉にも儀式を完成させた。
[メイン2]
宣告者の神巫 :
少女は避けない。防がない。
この場面においての自らの役目は終わった。
[メイン2]
宣告者の神巫 :
少し、眠っても良い頃だろう。
ゆっくりと目を閉じ、その攻撃を甘んじて受ける。
[メイン2] グレンファルト : 「…終わったか?いいや、妙に平静としている それに」
[メイン2] グレンファルト : 「肝心の儀式自体は、成功してしまったようだな」
[メイン2]
宣告者の神巫 :
偶像が砕ける、彼女が斃れると同時に
儀式は完遂される
[メイン2]
崇光なる宣告者 :
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
崇高なる宣告者
ATK2000 DEF3000
[メイン2] グレンファルト : 「……なるほど、構造的にはそうそう強みは見えないが、不思議な力を感じさせる」
[メイン2] 崇光なる宣告者 : 宣告者は、そこに現れた
[メイン2] グレンファルト : 「これが、彼女の言っていた宣告者か 言葉を交わせるのなら、色々と聞いてみたいが…」
[メイン2]
崇光なる宣告者 :
ただそれはそこに佇む。
無感動に、相手に自らの内の後悔を問いかけるように。
[メイン2] 崇光なる宣告者 : そこには激情も、行動もありはしない。
[メイン2] グレンファルト : 「……ふむ?」
[メイン2] グレンファルト : 「……」
[メイン2] グレンファルト : 「もしや、このまま何も起こらないのか?」
[メイン2] グレンファルト : グレンファルトは少し拍子抜けしたように他体系の主神を見つける
[メイン2]
崇光なる宣告者 :
宣告者は懺悔を促すだけだ。
ただ相手の抵抗を削ぐだけだ。
神は裁きを下さない。
ただ、宣告を下すのみ。
[メイン2]
崇光なる宣告者 :
……宣告者は裁きを下さない。
ビートダウン
相手を殴り倒す事は、その性質ゆえに難しい。
[メイン2] グレンファルト : 「…………」
[メイン2] グレンファルト : 「先ほどの眷属らしき者たちの能力から察するに、彼は無効化する事が取り柄なのだろう」
[メイン2]
グレンファルト :
それこそ、我等の世界における抹殺の星
逆襲譚の滅奏のように
[メイン2] グレンファルト : 「……つまりは」
[メイン2] グレンファルト : 「このまま放置しても、大した問題にはならないという事か」
[メイン2] グレンファルト : それこそ、願望器を無効化するのなら破壊する必要があるが……
[メイン2]
崇光なる宣告者 :
……相手を殴り倒さねば、勝負に決着はつかない。
それを宣告者もまた理解している。
故に、自ら以外の何かを『展開』しなければならない。
[メイン2] 崇光なる宣告者 : 再び、周囲に火が灯ろうとする
[メイン2] グレンファルト : 「ふむ…」
[メイン2] 崇光なる宣告者 : 今度は『殴り倒す』為のそれを呼び出さんと
[メイン2] グレンファルト : 「ここで逃げるのも最適解の一つだが、ここは手札を見せてもらおうか」
[メイン2]
グレンファルト :
なにせ、相手は準備が必要なのを今まで見せてくれている。
“展開”など待たずに放置して逃げるのもベストアンサーではあるのだ
[メイン2]
グレンファルト :
だが、一応の確認は必要だ。
これ以上があった場合は、どうなるかはわからないのだから
[メイン2]
崇光なる宣告者 :
『手札』の機構を消費し、竜の雄たけびが響く。
今度は、白銀の鱗と蒼い瞳が顔を出す。
[メイン2] グレンファルト : 「…一気に雰囲気が変わったな」
[メイン2]
ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン :
☆☆☆☆☆☆☆☆
ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン
ATK4000 DEF0
[メイン2] グレンファルト : 「……荒ぶる龍、というやつか」
[メイン2] グレンファルト : 「神話のお約束ではあるのだが……いささか、”宣告者“には見えんな」
[メイン2]
ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン :
儀式の魔法陣から、青い眼の竜が這い出る。
宣告者が、相手を殴り倒す為に選んだ、混沌の儀式により現れ出る竜。
[メイン2]
崇光なる宣告者 :
それに指示を出すように腕を振る
自らは殴り倒せぬ相手ゆえに。
[メイン2] ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン : それを受けて、ゆっくりその口に光を溜め込み……
[メイン2] グレンファルト : 「……なるほど」
[メイン2] グレンファルト : 「少々対処が難しいな、受ける他ないか…」
[メイン2] グレンファルト : あの巨体と高度から放たれる熱線ともなると迎撃するよりも死んだ方が早い
[メイン2] グレンファルト : そう判断するとグレンファルトは宣告者に向かい一歩ずつ歩き始める
[メイン2] ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン : それを見据えた竜は、近づく男に光を解き放つ
[メイン2] グレンファルト : そのまま、歩きながら焼き尽くされる
[メイン2]
グレンファルト :
形さえ残さず溶ける輪郭
影さえ光に飲まれる熱線を受け、一度グレンファルトはこの世から完全に焼失して…
[メイン2]
崇光なる宣告者 :
宣告者は『無敵』に近い。
だが、『最強』ではない。
[メイン2] 崇光なる宣告者 : 自らが持つ『最強の矛』で殺しきれないのならば。
[メイン2] グレンファルト : そして、グレンファルトが消え去った地点から、再びグレンファルトが再生する
[メイン2] グレンファルト : 翠星晶鋼、別名アキシオン
[メイン2]
グレンファルト :
星辰体と呼ばれる特殊粒子の結晶体
それがグレンファルトの死を無窮の彼方に遠ざけ続けている根源
[メイン2] グレンファルト : それを核にして、何度でも神祖は立ち上がる
[メイン2] 崇光なる宣告者 : 負けることは無くとも、勝てることもなくなる
[メイン2]
崇光なる宣告者 :
いや、それも違う。
相手に勝てないのなら、こちらに来るのは
[メイン2]
崇光なる宣告者 :
ライブラリアウト
スタミナ切れ。
[メイン2]
崇光なる宣告者 :
鉄壁ということは即ち。
相手を崩せなければ、只の置物ということだ。
[メイン2]
グレンファルト :
無論、グレンファルトとて無敵ではない
再生限界とて存在し、連続で殺され続ければ再生も鈍るが……
[メイン2] グレンファルト : こればっかりは相性だ
[メイン2]
グレンファルト :
眼前の相手はどう考えても波状攻撃を得意としていない
1ターンの攻撃回数が決まっている
[メイン2]
崇光なる宣告者 :
これ以上の対戦は、恐らく、『時間の無駄』。
そう判断したそれの判断は早く
[メイン2] 崇光なる宣告者 : パリンパリンパリン
[メイン2] 崇光なる宣告者 : 辺りに展開した光が、割れていく。
[メイン2] グレンファルト : 「これは…」
[メイン2] 崇光なる宣告者 : 薄れゆく身体の中、宣告者は少女の亡骸を抱き起すように抱えて戦場から離れていく。
[メイン2] 宣告者の神巫 : 「……敗け、ですか」
[メイン2] 崇光なる宣告者 : ……そこから連れ去られていく少女は、息を吹き返し。そう呟き、そのまま抱きかかえられて去っていく。
[メイン2]
崇光なる宣告者 :
これは、戦闘の放棄。
明確な、降参だった。
[メイン2] グレンファルト : 「……先に考えていた、というのは言い訳か」
[メイン2]
グレンファルト :
幸い、こちらには相手を追撃する理由もない
互いの相性の悪さが示された以上は、今後戦う機会も少なくなるだろう
[メイン2] グレンファルト : 「あの強力な怪物たちが、別の参加者たちを蹴落とすのを期待させてもらうか……」
[メイン2] グレンファルト : ……恐ろしい相手ではあった
[メイン2]
グレンファルト :
実際、相手に手立てがなかったのは運が良かっただけとも言える
言ってしまえば、偶然に相手の弱点に、自分の不死身が嵌まっただけ
[メイン2] グレンファルト : 「…もしも、早急な殺傷力を備えられていれば、降参する他無かったな」
[メイン2] グレンファルト : 勝ち惜しみなどというおかしな真似をするのは、今後の対策の為
[メイン2] グレンファルト : もしも次に相対した時には、こちらの弱点を打たれないように
[メイン2] グレンファルト : もしも勝たねばならぬ時は、必勝を掴む為に
[メイン2] グレンファルト : それが、千の時に纏わる因縁を砕き続けた怪物の思考だった
[メイン2] グレンファルト : 「……さて、自分会議をした後は、願望器を最優先で手にしなくてはな」
[メイン2] グレンファルト : そして、神祖は歩き去っていった
[メイン2]
グレンファルト :
ゆるしを請う事はせず
希望と絶望を、積み上げながら
[メイン2] グレンファルト :
[メイン2] グレンファルト :
[メイン] サスケ :
[メイン] サスケ :
[メイン] サスケ : 巨漢の最後を見届け、黒衣を靡かせたまま
[メイン] サスケ : 男はこの地、そこの先達が記したと思われる情報を集める為に奔走している
[メイン]
サスケ :
この地は何かがおかしい、忍としての直感が
何かしらの危険を伝えている
[メイン] サスケ : 夜を走り抜けるように、地を駆ける
[メイン]
サスケ :
…この辺りか?
そう思い、少し足を遅く、徒歩に切り替える
[メイン] 謎のメイドさんA : そんな切り替わり、間に
[メイン] 謎のメイドさんA : 蒼衣振り、凶刃を回して忍びの影に振り下ろす
[メイン] 謎のメイドさんA : 「君が忍者って、やつかな?」
[メイン]
サスケ :
「そう言うアンタが何者なのか…」
叩き折れたが、半分ほどまだ刀身を残している刀を振り上げ迎撃
[メイン] サスケ : 「それは大した問題ではないが…」
[メイン] 謎のメイドさんA : 「ヒュー、素早いね」
[メイン] サスケ : この奇妙な姿の男に思うことはあるが、すぐに切り替える
[メイン] 謎のメイドさんA : 回転を加え直して、距離を取り
[メイン] サスケ : 相手はオレのことを知っていて
[メイン]
サスケ :
オレは相手のことを知らない
それだけで警戒するに値する
[メイン] 謎のメイドさんA : 「俺はまぁ…勝てたら名乗っとくかな」
[メイン] 謎のメイドさんA : 「そうでもなきゃさ、事情が込み入ってるんだしね」
[メイン] 謎のメイドさんA : 「だってまぁ…」
[メイン] 謎のメイドさんA : 「…"争奪戦"だろ?今」
[メイン]
サスケ :
表情はぴくりとも動かない
しかし、それこそがこの肯定を指しており
[メイン] サスケ : 「それが本当に願っているものなのかは、知らんが…な」
[メイン]
謎のメイドさんA :
「まぁね」
[メイン] サスケ : 刀身の折れた刀を、奇妙な姿をした男に投げ付ける
[メイン] 謎のメイドさんA : 「でも、愉快ならいいさ」
[メイン] 謎のメイドさんA : 鎌を盾に防ぎ
[メイン] 謎のメイドさんA : 「いい加減、成果も欲しいしね」
[メイン] サスケ : その隙に、巻物を取り出し
[メイン] 謎のメイドさんA : 刀を捨てられるならば、他の武器があるはずだ
[メイン] 謎のメイドさんA : 肉体か、或いは…
[メイン] サスケ : 煙を立て、その中から1メートルはあるかと思われる手裏剣を取り出す
[メイン] 謎のメイドさんA : 「ワオ!物理法則もあったもんじゃあないね!」
[メイン]
サスケ :
それを右手で握る
中身が存在しない左袖は風に靡く
[メイン] サスケ : そのまま、手裏剣を投擲
[メイン] 謎のメイドさんA : 大鎌を回して、風を薙ぎながら接近
[メイン] 謎のメイドさんA : 姿勢を下げて、地面スレスレに滑る
[メイン] 謎のメイドさんA : そのまま、その手裏剣を掴み
[メイン] 謎のメイドさんA : 回転エネルギーだけを借り、大鎌さらに激しく
[メイン] 謎のメイドさんA : 接近を緩めず踊る様に回転する
[メイン]
謎のメイドさんA :
「Giocoso!」
その様子は"楽しげに"
[メイン] サスケ : 咄嗟にポーチから、クナイを取り出し
[メイン] サスケ : 大鎌と鍔迫り合いをさせるが如く、それをぶつける
[メイン]
サスケ :
「チッ………」
苛立ちのまま、その楽しげな男を見つつ
[メイン] 謎のメイドさんA : 「良い判断力!」
[メイン] 謎のメイドさんA : 明らかに相手側の得物は小さい
[メイン] サスケ : 対して、眼前の男の得物は巨大
[メイン] 謎のメイドさんA : だがそれで受け止められるというのは、それだけの練度で裏付けしているということだ、ならば尚更
[メイン]
謎のメイドさんA :
「押し込むしかないね」
取れる手は、攻勢
[メイン] サスケ : それを難なく舞わせるそれに、練度の高さを認識する
[メイン] サスケ : 得物の差、故に男が取るのは守勢
[メイン] 謎のメイドさんA : 鎌を片手で、空いた片手で
[メイン] 謎のメイドさんA : 相手のクナイを持つ手を掴もうとする
[メイン] サスケ : 目論見通り、その手は掴まれるが
[メイン] サスケ : 同時に、黒衣の男の指が数度奇妙な動きをする
[メイン] 謎のメイドさんA : 「…ッ!」
[メイン] 謎のメイドさんA : "焦らない"
[メイン] 謎のメイドさんA : つまりまだ手はあるのか、文字通りになるが…ね
[メイン] サスケ : 左袖は空白、虚無の袖は風に…
[メイン] サスケ : ────靡かない
[メイン]
サスケ :
袖から、何かの音が聞こえるかと思えば
袖が一気に膨張し
[メイン] サスケ : 袖口から、黄色い眼光を宿した何かが飛び出される───!
[メイン] 謎のメイドさんA : 「これは…!」
[メイン] サスケ : 「潜影蛇手」
[メイン] 謎のメイドさんA : 「…蛇とはね!」
[メイン] 謎のメイドさんA : 咄嗟に掴む手を離し
[メイン] 謎のメイドさんA : 首を防ぐように翳す
[メイン]
サスケ :
忌み嫌う蛇男?蛇女?
それの扱う術を熟し、その蛇が噛み付かんとするが…
[メイン]
サスケ :
翳された事により、次の目論見は見事に外れる
が、これにより再び拮抗
[メイン] 謎のメイドさんA : 「…ああ、やっぱり」
[メイン]
謎のメイドさんA :
「ここに居るのはどうしようもなくとんでもない相手が多いみたいだね」
ハハ、と笑みを宿さず笑いつつ
[メイン] 謎のメイドさんA : 手品や技術で測りがたい、想定外からの一手…それを相手にするには
[メイン]
サスケ :
男もまた、同じ感想
世界の広さとやらを思い知る
[メイン]
謎のメイドさんA :
「…真面目に向き合った方が得だね」
今度は強がり半々喜々も含み
[メイン]
謎のメイドさんA :
「Reverberation」
鎌をブン回す
[メイン] 謎のメイドさんA : 風斬り、蒼い軌跡を輝かせて
[メイン] サスケ : "残響"か…!
[メイン] 謎のメイドさんA : 視界ブレる瞬間
[メイン] 謎のメイドさんA : もう一度サスケの眼前に
[メイン] 謎の残響A : "踏み込み"、"振り下ろす"
[メイン]
サスケ :
右手では不利
左の蛇は機能するか怪しい
[メイン] サスケ : ならば、取るのは
[メイン] サスケ : "足"
[メイン] サスケ : 同じく踏み込み、蹴りの射程圏内に収めた後
[メイン] サスケ : 脇腹目掛け、左脚で蹴りを繰り出す
[メイン] 謎の残響A : 蹴り、鋭い蹴りだが
[メイン] 謎の残響A : 生地を信用?いいや、ダメージは許容して攻撃を止めない
[メイン] 謎の残響A : 未知とはいえ、同じく人間ならば
[メイン] 謎の残響A : 流す血の多かれこそ優位の証なのだから
[メイン] サスケ : そう、蹴りは一手、自身を切るそれには及ばない
[メイン] サスケ : だからこそ、男は"歯軋り"する
[メイン] 謎の残響A : 鎌はその自重と勢いを伴い、振り下ろされる
[メイン] サスケ : 歯軋りと同時に、死した武具が息を吹き返し
[メイン] サスケ : 高速で、残響の背後から奇襲を仕掛けんと回転する
[メイン] サスケ : うっすらと光に照らされ見えるのは、歯に仕込んであるワイヤー
[メイン] サスケ : そして、そのワイヤーを通る雷
[メイン] 謎の残響A : 振り下ろす風音、擦れ合う歯ぎしり
[メイン]
サスケ :
さあどうする?
このまま振った時点で貴様も同じ"血"を流すぞ
[メイン] 謎の残響A : ならば、このそぐわぬ風斬る音は…
[メイン] 謎の残響A : 「…ハハ!」
[メイン] サスケ : "操風車の術"
[メイン] 謎の残響A : ならこうするしかないね!
[メイン] 謎の残響A : 鎌を持ち直し、男の蹴りをそのまま受ける
[メイン] サスケ : 仕込んだワイヤーで、手裏剣を巧みに操る術であり、一族の得意とする技の一つ
[メイン] 謎の残響A : その勢いを受けて、鎌を背後へ振る回転の助けにし
[メイン] サスケ : 蹴りが決まり、そのまま踏み込んだ体勢を整え直し
[メイン] 謎の残響A : 迫る大手裏剣へ、鎌を叩きつける
[メイン] 謎の残響A : 「…いいね、多彩だ」
[メイン] 謎の残響A : くるり回転、サスケに向き直しつつ
[メイン] サスケ : この時点で、黒衣の男は残響の力量をある程度把握する
[メイン]
サスケ :
そう、経験則含め
奴は強敵である
[メイン] サスケ : 蹴りに対し、鎌を振り下ろし続けたのが好例だろう
[メイン] 謎の残響A : 「まぁ、それじゃあ」
[メイン]
謎の残響A :
「軽く"おさらい"するよ」
落ちた大手裏剣を拾い上げて
[メイン] 謎の残響A : 鎌の切っ先を、カツンと
[メイン] 謎の残響A : そのまま、鎌の曲線に載せて
[メイン] 謎の残響A : 大手裏剣を、サスケに飛ばし返す
[メイン] サスケ : 多彩なのはどちらか
[メイン]
サスケ :
手早く、男はクナイを投擲
狙いは軌道を逸らすのみ
[メイン]
サスケ :
うちはの投擲術
それは、確かに手裏剣の『角』のみを捉え、弾こうとする
[メイン] 謎の残響A : そうすれば、間違いなく的の大きな手裏剣は弾けて
[メイン] 謎の残響A : 男の背後へ飛んでいくだろう、だが
[メイン] 謎の残響A : 「一拍、そして」
[メイン]
謎の残響A :
「Resonance!」
"共鳴"指を鳴らすと
[メイン] 謎の残響A : 先ほど男が鎌に纏わせた旋律が、弾けた手裏剣の刀身に表れて
[メイン] 謎の残響A : "変調"し背後から男を襲う
[メイン]
サスケ :
………!?
背後から、オレの取った戦法と同じ…!
[メイン] サスケ : 「おさらいと言うのは…」
[メイン] 謎の残響A : 「そういうことさ」
[メイン] サスケ : 「伊達ではないか!」
[メイン] 謎の残響A : 「無論、それだけじゃないけどね」
[メイン] 謎の残響A : 踏み込み、挟撃を狙う
[メイン] サスケ : 男は、故に膝を曲げ、"背後"に跳び上がる
[メイン] 謎の残響A : いわば疑似デュオ、旋律を二つに
[メイン] 謎の残響A : 「早いね!」
[メイン] サスケ : そして、その飛んだ手裏剣に靴裏が接触したその瞬間
[メイン] サスケ : 男が、物理法則など無いように手裏剣の上に"立つ"
[メイン] サスケ : これにて"デュオ"は"ソロ"に
[メイン] 謎の残響A : 「ハハ!まるで羽のようだね!」
[メイン] 謎の残響A : 再び一方向でのぶつかり合いになるのなら
[メイン] 謎の残響A : 手を変え品を変え、鎌を持ち替え
[メイン]
サスケ :
さてこれで後は奴の得物のみ
しかしてその鎌こそが厄介
[メイン] 謎の残響A : 切っ先を地面に、飛ぶ方向を上空に
[メイン] 謎の残響A : 飛び上がり、狙うのは…
[メイン] 謎の残響A : 「こっちでいこうか!」
[メイン] 謎の残響A : "電線"を切り裂き、ブツンと音が鳴り
[メイン] 謎の残響A : 男の上より、高圧電流の通ったままの電線が垂れ下がる
[メイン] サスケ : 更に、その状況判断力こそもまた厄介
[メイン] サスケ : しかしながら
[メイン] サスケ : 印を、3度結ぶ
[メイン] サスケ : 黒衣の男の武器は
[メイン] サスケ : 肉体そのものだ
[メイン] 謎の残響A : …手の形
[メイン] 謎の残響A : 男の一手をまじまじと、奇妙だが間違いなく
[メイン] 謎の残響A : 取るものは効果的なのだ
[メイン] サスケ : 千を囀る小鳥の鳴き声の如き、雷鳴が右手を中心に轟かせる
[メイン]
サスケ :
"千鳥"
[メイン] サスケ : 高圧電線を、その手で掴む
[メイン] 謎の残響A : 「…!」
[メイン]
謎の残響A :
「人間離れしてるもんだ」
[メイン] 謎の残響A : まぁ、"発電"して見せた時点で同じだけどね!
[メイン] 謎の残響A : 電柱の上に着地しつつ
[メイン] サスケ : 刹那、電線が少しずつ焼け爛れ始める
[メイン] 謎の残響A : 「…ほう」
[メイン] 謎の残響A : 電線の絶縁抵抗を超える、即ち
[メイン] 謎の残響A : 喰らえばまぁ、死ぬよな
[メイン] サスケ : 高圧電線よりも更に高い、雷の出力
[メイン] 謎の残響A : 「いいじゃないか、恐ろしいね!」
[メイン] 謎の残響A : そうは言いつつ、鎌で電線を切り落とす
[メイン] 謎の残響A : 「電は使えないなら、こうかな」
[メイン] 謎の残響A : 再びの共鳴
[メイン] 謎の残響A : 切り離された電線は
[メイン] 謎の残響A : 掴み取る男の元へしなり
[メイン] 謎の残響A : 鞭の一撃のように重々しく振り落ちる
[メイン] サスケ : 手にある雷は、音はそのまま
[メイン] サスケ : その形だけを変える
[メイン]
サスケ :
それは、剣
剣のように変形した雷で、しなる鞭となった電線を切り刻む
[メイン] 謎の残響A : 「全く、身持ちが固いね…でも!」
[メイン] 謎の残響A : 切り落とした破片たちが
[メイン] 謎の残響A : その間、即ち男の立つ空間を
[メイン] 謎の残響A : 旋律で響き上げる
[メイン] サスケ : 流石 に アレは!
[メイン] サスケ : 受けられない、と判断し後方に飛び退く
[メイン] 謎の残響A : 「せっかちだね、君だけの演奏なんだけど…」
[メイン] 謎の残響A : 電柱から飛び降り、その旋律満ちた空間を
[メイン]
謎の残響A :
「覚えていっても損はないさ!」
手で"指揮"し、押し広げていく
[メイン] サスケ : 「生憎と"演奏"は苦手でな」
[メイン] 謎の残響A : 「Prestissimo!」
[メイン] 謎の残響A : "急速に"演奏を拡大させる
[メイン] サスケ : "音隠れ"に所属していた事など、今では良い汚点だ
[メイン] サスケ : 数度飛び退き、撤退が不可と悟る
[メイン] 謎の残響A : 「音も旋律も、止まりはしないさ」
[メイン] サスケ : 身体の動きで、左目を隠していた髪が揺れる
[メイン] 謎の残響A : 「…おや」
[メイン] 謎の残響A : 旋律が、揺れる
[メイン] サスケ : その眼は、薄紫
[メイン] 謎の残響A : 俺と君の二重奏、しかし
[メイン] サスケ : それが 淡く光り
[メイン] 謎の残響A : ああ、未知の音と響き…見えない何か
[メイン] サスケ : 『神羅天征』
[メイン] 謎の残響A : 君の隠していたもう一手か、でも知らない"楽器"とは!
[メイン] サスケ : 見えざる斥力が、旋律を掻き乱すかのように放たれる
[メイン] 謎の残響A : 「…!!」
[メイン] 謎の残響A : その斥力に乗って弾ける
[メイン] 謎の残響A : 「オイオイ、"見えざる"とはね」
[メイン] 謎の残響A : 遥か上空、ひしゃげて飛び上がる電柱に
[メイン] サスケ : 「音とて似たようなものだろ」
[メイン] 謎の残響A : 「でも、"見せようと"してるさ」
[メイン] 謎の残響A : 電柱を蹴り上げて距離をとる
[メイン] 謎の残響A : 兎も角、直に叩き込まれる前に離れておこうか
[メイン] サスケ : 残響奏でる男を見つつ、その返答に鼻を鳴らす
[メイン] サスケ : 次に隻腕の男が取る手は
[メイン] サスケ : 再び、再演するかの如く巨大な手裏剣を取り出し
[メイン]
サスケ :
再演、つまりは投擲
雷は、もちろん纏わせている
[メイン]
謎の残響A :
「おっと、アレンジとは雅だね」
[メイン] 謎の残響A : 離れて、そして
[メイン] 謎の残響A : 飛び込む大手裏剣を
[メイン] 謎の残響A : 「なら俺もそうしようか、セッションの時間だ」
[メイン] 謎の残響A : 地面をけり上げて
[メイン] サスケ : 「ただのアレンジだと思うな」
[メイン] 謎の残響A : 同じく"クナイ"を鎌で手裏剣へ向けて飛ばす
[メイン] 謎の残響A : 「俺だってそうさ」
[メイン] サスケ : 口角を僅かに上げ
[メイン] サスケ : 手裏剣が
[メイン] サスケ : 男の指の、印に合わせて
[メイン] 謎の残響A : …!
[メイン] サスケ : 無数に分裂する…!
[メイン] 謎の残響A : ハハハ…あーほんと
[メイン] サスケ : 「手裏剣影分身の術」
[メイン] 謎の残響A : 涙が出るほど驚いてるよ、俺は
[メイン] 謎の残響A : 「なら、合唱だ」
[メイン] 謎の残響A : もう一度、地面を叩き
[メイン] 謎の残響A : イントロ、開始の鬨の声を響かせれば
[メイン] 謎の残響A : 俺を主、クナイを支点に
[メイン] 謎の残響A : 大きく旋律を響き広げて
[メイン] 謎の残響A : 巻きあがる演奏を以って、無数の手裏剣を逸らす
[メイン] : 眼前に、黒衣の男の姿は無く
[メイン] サスケ : 雷響が、轟く
[メイン] 謎の残響A : 「…!」
[メイン] サスケ : 鎌を備えた男の直ぐそばまで接敵し
[メイン] 謎の残響A : 「最後は…」
[メイン] 謎の残響A : 「やっぱり、盛大にやろうか」
[メイン] サスケ : 走り抜けた大地が、赤熱する
[メイン] 謎の残響A : 大鎌を振り上げる、無防備なほどに
[メイン] サスケ : その宣言に、男もまた雷の出力を最大まで
[メイン]
謎の残響A :
「さぁ、来なよ…!」
そして、旋律は収束
[メイン] 謎の残響A : 嵐のような大演奏、全てを刃に込めて
[メイン] サスケ : 大演奏の中、千鳥の囀りが僅かに轟く
[メイン] 謎の残響A : 「Finale!!」
[メイン] 謎の残響A : 一閃、今の俺の一世一大を振り下ろす
[メイン]
サスケ :
収束、圧縮
雷を右手の一点に
[メイン] サスケ : まだ足りない─────
[メイン] 謎の残響A : そうすれば、もうこの一曲は…
[メイン] サスケ : 故に、赤い眼が大きく開き
[メイン] 謎の残響A : 勝っても負けても"大団円"だろうさ!
[メイン] サスケ : 蒼雷に、黒炎の"アクセント"を加える
[メイン] サスケ : 「建御雷神!」
[メイン] サスケ : 生身で放てる、最大の技
[メイン] サスケ : 黒炎により、千鳥の囀りは絶叫とも言える雷鳴に変わる
[メイン] 謎の残響A : 蒼い旋律、蒼い雷電
[メイン] 謎の残響A : 対等?拮抗?残念ながら
[メイン]
サスケ :
右手を、大きく振り上げ
迎撃せしめんと、大きく力を込め
[メイン] 謎の残響A : …押し負けるか、その"漆黒"に
[メイン] 謎の残響A : 大鎌と、男の拳がぶつかり合い
[メイン]
サスケ :
一瞬の拮抗、しかしそれは直ぐに崩れる
黒炎を加味した破壊力
[メイン] 謎の残響A : 旋律は塗り替わる
[メイン] サスケ : 黒炎に、染める
[メイン] 謎の残響A : 絶叫!絶衝!ああ、至高だよ
[メイン] 謎の残響A : …鎌の刃は、燃え上がり響きあがった
[メイン] 謎の残響A : 千なる絶唄を以ってして弾け飛び
[メイン] 謎の残響A : 蒼衣を焦がし、旋律を突き抜けて
[メイン] 謎の残響A : 最後の一音、楽譜はこの一節を以って
[メイン] 謎の残響A : 終幕─────
[メイン] サスケ : 雷鳴も終息、そして静寂
[メイン] サスケ : 「……勝ったら何者か、答える…だったな?」
[メイン] 謎の残響A : 「…ああ」
[メイン] 謎の残響A : 「ハハ、覚えておくほどかは疑問だけど」
[メイン] 謎の残響A : 「…まぁ約束は約束だ…この演奏のスペシャルサンクスに交えておくれよ?」
[メイン] 謎の残響A : そう言って、ゆらり立ち上がり
[メイン] 青い残響 アルガリア : 「アルガリア…青い残響の方が通りがいいけどね」
[メイン] 青い残響 アルガリア : ふらり
[メイン] 青い残響 アルガリア : そのまま、力尽きる
[メイン] サスケ : 「成る程、な」
[メイン] サスケ : 「アンタもまた、強敵だった」
[メイン] サスケ : ぽつり、ぽつりと雨が降り
[メイン] サスケ : その雨音を残響とし
[メイン] サスケ : 男は、"沈黙"したまま
[メイン] サスケ : 青を残し
[メイン] サスケ : 黒と、消えた
[メイン] サスケ :
[メイン2]
ベジータ :
[メイン2]
ベジータ :
[メイン2] ベジータ : 「く……くそったれぇ……!!」
[メイン2]
ベジータ :
哀れベジータ……!
サスケにボコられ謎のメイドにボコられ、満身創痍のベジータは地を這いながら彷徨っていた……!
[メイン2]
ベジータ :
「あのヤロウどもは見つけ次第ブッ殺してやる!」
「だが今はそれより体力を回復しなければ……くっくそぉ……どこか……どこか休めるところがあれば……」
[メイン2] ベジータ : そう言いながらベジータは、休息を求め彷徨っていたのだった……
[メイン2] グレンファルト : そして、ベジータの足元から、翡翠色の緑光が天に向かい突き立っていく
[メイン2] グレンファルト : 「不意打ち、卑怯ではあるが手段を選べる立場でもない」
[メイン2]
グレンファルト :
そして、緑光は臨界を越え
全てを破滅の光に包みながら大爆発を起こした
[メイン2] ベジータ : 「うおああああああああああ!?」
[メイン2] ベジータ : もはや何度目かも分からない叫びを上げベジータは吹き飛んでいく……!!
[メイン2]
ベジータ :
「く、くそったれ!今度は何者だ!?」
「姿を見せろぉーーーっ!!」
[メイン2] グレンファルト : 「生きているか、では次だ」
[メイン2] グレンファルト : 姿を表さず声のみで対応すると、爆心地を中心に翡翠色の結晶体が周囲の建物を一気に覆い尽くし──
[メイン2] グレンファルト : ベジータ一人へ向け、質量を伴った殺意の弾丸の群れが放たれた
[メイン2] ベジータ : 「ふおぉあ!?」
[メイン2]
ベジータ :
放たれた弾丸を飛び上がり躱すベジータ……
敵の姿が見えない状況はベジータの焦りを加速させるには充分だった……!
[メイン2] ベジータ : 「なめやがってぇ!!!」
[メイン2]
ベジータ :
「そこか!!」
とりあえず声の聞こえた方向へエネルギー波を放つベジータ……!
[メイン2]
グレンファルト :
爆散、潜んでいた建物諸共
エネルギーの群れに飲まれ、発声源は消滅する
[メイン2]
グレンファルト :
そして、爆散した建物の瓦礫が煙となり
その内部で、グレンファルトは再生した
[メイン2] グレンファルト : 「……先ほどの宣告者の龍もそうだが、どれもこれも火力が過剰だな」
[メイン2]
ベジータ :
「ダニィ!?」
「な、なんだアイツ……確かに消し飛んだのが見えたはずだ!?」
[メイン2]
ベジータ :
「ちぃ!!でぇええや!!」
ベジータは再び掌に気を溜め、気弾を構える……!
[メイン2] グレンファルト : 避けるが、爆炎に巻き込まれてまたグレンファルトの身体が焼却され──
[メイン2] グレンファルト : 「…直撃を避けても無駄か、一発の火力に関しては、これまでで最上か?」
[メイン2] グレンファルト : また、当然のごとく翠緑を伴い復活する
[メイン2]
ベジータ :
「な、なんだコイツは!?」
「攻撃を受けても元に戻る……ナメック星人どもと似たような体質か……」
[メイン2]
ベジータ :
「なら木っ端微塵にしてやるぜぇ!!」
腕を開き、その両手に気を溜める……!
[メイン2] グレンファルト : 「いやはや、早くも喧嘩を売る相手を間違えた気がしなくもないが……」
[メイン2] グレンファルト : 「まあいい、いい加減ライバルは蹴落としておきたいからな…!!」
[メイン2] グレンファルト : 街一帯まで広がった翡翠の群れから、べジーへ向かい純粋な破壊エネルギーを射出する
[メイン2] ベジータ : そのまま背に腕を持っていき、全身から気を迸らせる!!
[メイン2]
ベジータ :
「ギャリック砲ーーーっ!!」
相手の放ったエネルギーにぶつけるようにその気をエネルギー波として放出する……!!
[メイン2] グレンファルト : 翡翠から放たれた破壊光線と、エネルギーは押し合いを始める最中、グレンファルトは更に手を打っていく
[メイン2] グレンファルト : 「領域拡大、砲台増設、照準固定」
[メイン2] ベジータ : 「ははは!!このオレのギャリック砲は絶対食い止められんぞ!!」
[メイン2] グレンファルト : 「再放射!」
[メイン2] グレンファルト : 街全体に広まった翡翠から、さらなる砲台を作り出し後付けでギャリック砲へとぶつけていく
[メイン2]
ベジータ :
「ダニィ!?」
「ふ、増えた!?おっおされ……くっくそったれ!!」
[メイン2] グレンファルト : 「さて……ダメ押しだ」
[メイン2] グレンファルト : 指を鳴らし、小さな振動を空へ伝えると…
[メイン2] グレンファルト : 先刻、空へと飛ばされた翡翠の群れが雲のように形を作り、ベジータの背中へと破壊の熱線を解き放った
[メイン2] ベジータ : 「おぉふ!?」
[メイン2]
ベジータ :
「う、うわあああああああ!!!!!」
ギャリック砲の発射に気を取られていたベジータはそのまま熱線と自らのギャリック砲の板挟みに遭いそのまま墜落していく……
[メイン2]
ベジータ :
「く……くそったれえ……!!オレはサイヤ人の王子なんだ……!!」
「ドイツもコイツもこのオレ様をムシケラのように岩場に叩きつけやがってぇぇぇ!!」
[メイン2] グレンファルト : 声から生存を確認すると、指を天から地に落とす
[メイン2] グレンファルト : 熱線を放ちながら、空を裂く隕石として翡翠塊をベジータへと更に叩きつけようとする
[メイン2]
ベジータ :
「ふぉぉぉ↑う!?」
「待て待て待てぇ!!早まるなぁ!!!」
[メイン2] グレンファルト : 「まあ、ダメ押しだ」
[メイン2] グレンファルト : 落石、地面を岩盤諸共叩き壊しながら、天からの翡翠が亀裂を産み着弾する
[メイン2] グレンファルト : 「……これで終わってもらえると助かるが、どうするかな」
[メイン2] グレンファルト : 遠目に様子を見ながら、空に砲台ついでの質量兵器を浮かべ待ち構える
[メイン2]
ベジータ :
まるでハイハイするように地を這い現れるベジータ……
もはや満身創痍で息も絶え絶えであった……!
それでも生きているのはもはやゴキブリ並みの生命力と言わざるを得ない……!!
[メイン2] ベジータ : 「くっ……くそったれ……このベジータ様をなめやがってぇ……!!」
[メイン2] ベジータ : 「もうだめ」
[メイン2] ベジータ : あっ死んだ
[メイン2] ベジータ : もはやベジータに立ち上がる気力も体力も残されてはいなかった……!
[メイン2]
ベジータ :
「とうとう終わりの時が来たようだな……」
「見ろ!死んでいった仲間たちがオレを迎えに来たようだぜぇ!!」
[メイン2]
ベジータ :
虚空を指差すベジータ……
多分彼には何かが見えているのだろう……
[メイン2] グレンファルト : 「……どうやら、終わりらしいな」
[メイン2] グレンファルト : 遠方ゆえ、ベジータの声は届かずグレンファルトは戦いを終え、剣を収める
[メイン2] グレンファルト : 「……まだ若かったな、ここで仕留められたのは運が良かったか」
[メイン2] グレンファルト : 一撃一撃が自分を十分抹殺できる上に、スピードも早かった
[メイン2] グレンファルト : 隙をつき一気に押しつぶせたはいいが……
[メイン2] グレンファルト : 「先手を打って正解だったな…」
[メイン2]
グレンファルト :
ここに目的に物はない
さあ、次に挑むとしよう
[メイン2]
グレンファルト :
粉々になり、既に更地に近い廃墟を翡翠を残し
グレンファルトは己の野望に向け行進を再開した
[メイン2]
ベジータ :
とうとうボロクズと化したベジータ……
そのまま廃墟の街を転がり落ち……
[メイン2]
ベジータ :
ある空洞へ転がり落ちる……
そして、そのまま後頭部を何か硬いものにぶつける……
[メイン2] ベジータ : 「んぅん……?」
[メイン2]
ベジータ :
それは……橙色の球体……
その中には星が浮かんでいた……
[メイン2]
ベジータ :
[メイン2]
ベジータ :
[メイン] サスケ :
[メイン] サスケ :
[メイン] サスケ : 音を鳴らしつつ、男は駆ける
[メイン] サスケ : 先程、捜索中に拾ったオレンジの、中に星が描かれた球
[メイン] サスケ : それを見つめながら、いよいよ確信する
[メイン] サスケ : "これは、願望器ではあるが"
[メイン] サスケ : "リスクの方が、圧倒的に大きい"
[メイン] サスケ : 『願いの質、それ次第では』
[メイン] サスケ : 『この世界を滅ぼしかねない、邪悪が生まれるかもしれない』
[メイン]
サスケ :
成る程、な
カグヤめ、大筒木の集団に願いを叶えさせた後、毒を持って毒を制するつもりだったか
[メイン]
サスケ :
半分は違う、が
龍球の本質はあの兎の女神の事だ
知らないはずはないだらう
[メイン] サスケ : 第一は、これを破壊する
[メイン] サスケ : 無理であるならば、せめて願いの総量が少なく
[メイン] サスケ : 迫り来るかもしれない邪悪に、対抗できる存在に託すしかない
[メイン] サスケ : まあ、この世界などオレの知った事では無い、が
[メイン] グレンファルト : 「…ふむ」
[メイン] サスケ : 「……何者」
[メイン] グレンファルト : 「民族衣装と見るには不釣り合いな宝珠、そのエネルギーは…」
[メイン] サスケ : 「願い、だろうな」
[メイン] グレンファルト : 「つまりは願望器か」
[メイン] サスケ : そう、眼前の神気を帯びたような男に
[メイン] サスケ : 「僅かに数が足りんがな」
[メイン] グレンファルト : 「…なるほど、条件付きの品か」
[メイン] グレンファルト : 「ベルグシュラインからの情報とは食い違うが……いや、別物であるというだけか」
[メイン] グレンファルト : 「……なあ、唐突な提案なのだが」
[メイン] グレンファルト : 「その宝珠、俺に譲ってもらえないか?」
[メイン] サスケ : 「…それは、出来ん」
[メイン] サスケ : 「オレが思うに……これは願い次第ではこの世に厄災を齎す物」
[メイン] サスケ : 「そして…ベルグシュライン…だと?」
[メイン]
サスケ :
その名は、知っている
以前矛を交えた、そんな気がする
[メイン] グレンファルト : 「ああ、俺の元右腕の名だが……」
[メイン] グレンファルト : 「……なるほど、前回の戦いの敵対手か」
[メイン] サスケ : 「…如何にも、故に」
[メイン] サスケ : 「この世界を滅ぼさせるわけには…いかないから、な!」
[メイン] サスケ : 煙が唐突に湧き出、右手に刀が握られる
[メイン] サスケ : そのまま、願望器が導く場所まで走り抜けようとするが──────
[メイン] グレンファルト : 「まあ、待て、流石に即断がすぎるだろうよ」
[メイン]
グレンファルト :
翡翠の壁が、黒い疾風を阻み
その瞬足へまったをかける
[メイン] グレンファルト : そして、空に、大地に、周囲に翡翠の群れが無から湧き出る
[メイン] サスケ : 舌打ち一つ、奏で
[メイン] サスケ : 赤い目を見開き
[メイン] サスケ : 翡翠の群れに、ピントを合わせる
[メイン] グレンファルト : 「願い次第と言いながら、願いも聞かずに走り去られてはこちらも心外だ 対話の大切さを……ん?」
[メイン] サスケ : 翡翠を、黒炎が包む
[メイン] グレンファルト : しばし、神祖の顔に驚愕が浮かび…
[メイン] サスケ : 「なら尋ねようか!アンタの願いはなんだ…!」
[メイン] グレンファルト : 「ああ、話をしてくれて嬉しいよ」
[メイン] グレンファルト : 「要約すれば、下が存在しない世界だ」
[メイン] サスケ : 黒炎の抱擁を受けた翡翠は、その力を削ぐことになるだろう
[メイン] グレンファルト : 「この世界は残酷だ、努力を怠れば堕ち、才能がなければそもそも登れない」
[メイン]
サスケ :
そして、成る程
今の数瞬で理解
[メイン] グレンファルト : 「そして、弱者は平然と夢や希望、大事な物を奪われる」
[メイン] サスケ : コイツもまた、戦士であり、強敵であり
[メイン] グレンファルト : 「命をかけんとしたところで、弱者は弱者だ」
[メイン] グレンファルト : 「蹂躙されるのみ、不愉快なことにな」
[メイン] グレンファルト : 「お前にも覚えがあるだろう?」
[メイン] サスケ : これを渡すのには、躊躇う程度には、な
[メイン] サスケ : 「実際、オレにも覚えはあるな」
[メイン]
サスケ :
過去、幾千との回想
その様々で、己はそれに直面し失ったこともある
[メイン] グレンファルト : 「そうだろうとも」
[メイン] グレンファルト : 「例えば、身勝手なばかりで暴力を慈しむ人に値しない怪物や」
[メイン]
サスケ :
「……」
走りは、未だに止めずに対話する
[メイン] グレンファルト : 「或いは人を人とも思わぬ研究者、または大義の為に平然と弱きへ唾を吐く破綻者共」
[メイン] グレンファルト : 「……そして、痛みを背負った故、進まねばならなくなった強者も」
[メイン] サスケ : 「確かに一理あるな」
[メイン] グレンファルト : 「そして同時に、強者ばかりが悪いわけでもない」
[メイン] グレンファルト : 「当然だ。努力するのは美しいし、生まれつき強ければそれは悪か?」
[メイン] グレンファルト : 「化け物のように蔑まれる?孤独を背負う?論外にも程がある」
[メイン] サスケ : 「知っているとも、それに弱者が強者をそのような孤独に追いやる事もな」
[メイン] グレンファルト : 「そう、それもまた仕方がない 傷ましいことだがな」
[メイン] グレンファルト : 「何故なら、相手は強いからな、群れを作らねば勝てないし、隣にいられてたらいつ殺されるかわからない」
[メイン] グレンファルト : 「そして、妬ましいと思う物とているだろう」
[メイン] サスケ : 「それも知っているとも…!」
[メイン] サスケ : 「ただ……」
[メイン] サスケ : 「全てが平等となった世界、そこに先は…無い」
[メイン] サスケ : 疾走しつつ、投げかけるように続ける
[メイン] グレンファルト : 「……」
[メイン] サスケ : 「全世界の恨みを一身に引き受け、全ての人間が団結した世界が有るとしよう、その世の中は成功と言えるか、否か」
[メイン] サスケ : 「答えは否、絶対者がいる以上…いや、それ以上に」
[メイン] サスケ : 「自分達の、多くの人がそれを求め忍び耐え続ける事の方が大事なのさ…!」
[メイン] サスケ : 疾走は、続く
[メイン]
グレンファルト :
「……残念だが、その答えは聞き飽きている」
「もう飽き飽きなんだよ、託された希望が潰えるのを眺めているのは…!!」
[メイン]
グレンファルト :
グレンファルトの激情に呼応する様に、黒炎に焼かれる翡翠は肥大し
[メイン] グレンファルト : 爆散
[メイン]
グレンファルト :
黒炎を散らし、空一面に散らばると
その欠片が地面へと向かい流れ星のように堕ちていく
[メイン] グレンファルト : 「次へ受け継ぐ、ああ、その思想の美しさは否定しない」
[メイン] サスケ : 流星を振り切るように、男は更に加速する
[メイン] グレンファルト : 「だが、その次へと託されるまで、流れる涙は一体いくつある?」
[メイン] グレンファルト : 「ひとりで嘆く者達へと差し伸べる手は、一刻も早い方がいい それに異論はないだろう?」
[メイン]
サスケ :
「無数にある」
きっぱりと、答えるが
[メイン] サスケ : 「だがな」
[メイン] サスケ : 「そうやって他者が無理矢理促した平和に、先はないって言っているだけだ!」
[メイン] グレンファルト : 「……先がない、か」
[メイン] サスケ : 流星を───振り切った
[メイン] グレンファルト : 「分かり合えんな」
[メイン] グレンファルト : その背中を見送り、次の追撃の準備を整える
[メイン] サスケ : すぐさま、黒衣は廃墟の街の空洞に飛び込んだ
[メイン] ベジータ : そこには残りのドラゴンボールが保管されていた……!
[メイン]
サスケ :
少し目を開ける
……アレ、か!
[メイン] サスケ : が、見知った男もまた存在している、か
[メイン] ベジータ : 「久しぶりだな、ニンジャ=サンよ」
[メイン] ベジータ : その声が暗がりから聞こえる……!
[メイン] サスケ : 「……アンタは、ベジータ…だったか」
[メイン] ベジータ : そしてその暗がりからは腕を組み、傷を完治させたベジータが現れた……!
[メイン] サスケ : 不老不死を願い、それと意味不明な肩書きを持っている強者と黒衣の男は、眼前の男を認識しており
[メイン]
ベジータ :
「ドーモ、サスケ=サン。ベジータです」
「オヌシをブッ殺してやる!」
[メイン] サスケ : 「傷が治ったようで何より。それとも何だ、オレにハイクでも詠め、か?」
[メイン] ベジータ : 恐らくベジータが傷口にぬったくったであろうハ…ラマと掠れた文字で書かれた瓶がそこらに散乱している……!
[メイン] サスケ : 眼前の男は、前回よりもかなり力を上げている
[メイン] ベジータ : 「ククク……!!ここに回復薬があると思わなかったぜ!!」
[メイン]
サスケ :
「……?」
その瓶を見て
[メイン]
サスケ :
柱間細胞に適合したのか?
などと考察しつつ
[メイン] サスケ : 「…不老不死、か」
[メイン] ベジータ : 「さあこのベジータ様が、貴様をじっくりと料理してやるぜぇ!!その次はあの女装ヤロウだ!!最後に気取った金髪野郎をブッ殺してやる!!」
[メイン]
サスケ :
さあどうする?
真っ向からやるのもかなり、いや、最悪に近いが
[メイン]
サスケ :
「呼ばれているぞ」
と、少し離れたところにいる金髪の男、グレンファルトに対して呼びかける
[メイン] グレンファルト : 「……生きていたか、驚いたな」
[メイン] グレンファルト : 洞窟へと足を踏み入れたグレンファルトが目にしたのは、トドメを刺したと判断した若い男
[メイン] グレンファルト : 「ふむ……そういえば、どうせそうだろうと聞き忘れていたが、君にも願いがあるのか?」
[メイン] ベジータ : 「貴様ぁ!貴様も来ていたのか!?」
[メイン] グレンファルト : 「まあな」
[メイン] グレンファルト : 朗らかな様子で、揺らがず言葉を紡いでいる
[メイン]
ベジータ :
「オレの願いなど聞いてどうする?」
「オレが不老不死になってフリーザをブッ殺し正真正銘宇宙一になろうとしている事など貴様が知らなくても良いだろう!!」
[メイン] ベジータ : 「あっ」
[メイン] サスケ : 「ああ、伝えておくが」
[メイン] グレンファルト : 「ああ、不老不死か フリーザとやらの事は知らないが…」
[メイン] サスケ : 「これに願いを叶えさせるのは勝手だが、願いに応じた"最悪"がこの世界を破滅に導く」
[メイン] ベジータ : 「ダニィ!?」
[メイン] グレンファルト : 「と、いうのは彼の予想だろう?」
[メイン] サスケ : 「オレはそれを止める、ここでコイツを破壊し機会を断つ」
[メイン] ベジータ : 「ば、バカな!ドラゴンボールにそんな副作用があるとは聞いていないぞ!?」
[メイン] グレンファルト : 「赤の他人に言われた事を鵜呑みにするのはよせよ、詐欺に遭うぞ」
[メイン] サスケ : 「そうだ。予想でしか無い、どう蓋を開けるかはこの世界に生きる人間次第だろう」
[メイン]
ベジータ :
「それもそうだなハッハッハッハ!!!」
「貴様ぁ!このオレを騙そうとしてもそうはいかんぞ!!」
[メイン] サスケ : 「この世に美味い話だけが転がっているとも、思えないが…な」
[メイン]
:
・・・・・・
「『そういうこと』、でしたか」
[メイン] グレンファルト : 「!」
[メイン] 宣告者の神巫 : 「ならば、私が回収を命じられた理由もまた、理解できます」
[メイン]
サスケ :
更なる乱入者、しかし成る程
まだ生き残りはいると
[メイン] グレンファルト : 「……これはまた、大勢揃ってしまったな」
[メイン]
サスケ :
「他に悟られぬように保存、管理でもするか?」
現れた、謎の女に対し
[メイン] ベジータ : 「ダニィ!?なんだ貴様!?」
[メイン] 宣告者の神巫 : 三色の光を辺りに漂わせる彼女は、ゆっくりと、それでいて確実に、彼らの元へ近づく。
[メイン]
宣告者の神巫 :
「それからの判断は私は下しません」
「然るべき存在が、我々が回収を完遂した後に下すでしょう」
[メイン] グレンファルト : 「相変わらずだな」
[メイン] ベジータ : 「な、何を言ってやがる!!」
[メイン] サスケ : 暫し、無言
[メイン] ベジータ : 「貴様ら回収だとか破壊だとか好き勝手言いやがって!!オレの不老不死はどうするんだーっ!!」
[メイン] グレンファルト : 「ああ、それなら…」
[メイン] 宣告者の神巫 : そう喚くベジータに視線を向け……
[メイン] グレンファルト : 「叶えられるが、なってみるか?」
[メイン] 宣告者の神巫 : 「……ああ、貴方にもあるのですね……懺悔すべき罪が」
[メイン] ベジータ : 「ダニィ!?」
[メイン] ベジータ : 「ふ、不老不死の力をお前は与えられるというのか!?早くそれを言え!!バカモノ!!」
[メイン] グレンファルト : 「いやはや、そういえば話す暇もなかったな」
[メイン] ベジータ : 「それで貴様はなんだ女!!オレに罪などない!!オレは過去を振り返らないタイプだぜ!!ハハハハハハ!!!」
[メイン]
サスケ :
「……」
話について行けない、と言わんばかりにため息を吐く
[メイン] サスケ : まあ 流石に不老不死を他人に与えることが出来るのも
[メイン] サスケ : 他者の罪を勝手に量るのも、まあ、まあ。
[メイン] サスケ : ただ、オレの主張は確実に通らない、と言うことは理解した
[メイン] グレンファルト : 「と、いうわけだ」
[メイン]
宣告者の神巫 :
「貴方は……そう、貴方もそうなのですね」
「しかし、貴方にもまた純粋だった時があったはずです。貴方にも、また……」
[メイン] 宣告者の神巫 : 「……そこの貴方にも」
[メイン] 宣告者の神巫 : 首をかしげてサスケの方へ視線を送る。
[メイン] ベジータ : 「なんだこの女気持ち悪いな……」
[メイン] サスケ : 「それに関しては少し同意見を投げざるを得ないな」
[メイン] サスケ : 「純粋、か。面白いことを言う」
[メイン] サスケ : 「寧ろ今こそが純粋、と言っても差し支えないかもしれんがな」
[メイン] サスケ : 再びため息を吐きつつ、一同を見据えて
[メイン] ベジータ : 「よくわからんが……結局オレは戦う運命にあるようだな……」
[メイン]
グレンファルト :
「……ん、不老不死の事はいいのか?」
「なんなら、今この場で渡せるが」
[メイン] ベジータ : 「フン……貴様から不老不死を貰うのはドラゴンボールの回収をしくじった時の第二プランで充分だ!!」
[メイン] グレンファルト : 「こちらとしては、争いは避けたいのだがな……必要なら、ともかく」
[メイン] グレンファルト : 「ふむ……邪魔が少ない方を第一にした方がいいと思うが、仕方がないか」
[メイン] サスケ : 「まあ」
[メイン] グレンファルト : 「では、悪いが不意を打たせてもらおうか」
[メイン] サスケ : 「要するに」
[メイン] サスケ : 「最後に揃えたもの勝ちだろうな」
[メイン] グレンファルト : パチリ 指を鳴らす
[メイン] サスケ : 言い終える前に、指の音を聞き
[メイン] ベジータ : 「ふおぉ!?」
[メイン] 宣告者の神巫 : 「残念です」
[メイン] グレンファルト : 洞窟の壁に根のように侵蝕させていた翡翠が煌めき、全員に向かい死の茨を象り襲いかかる
[メイン] 宣告者の神巫 : 瞬間、同時に魔法陣が辺りの地面に灯り、流星群のような輝きが投影される
[メイン] サスケ : ……さて、技の応酬が始まるのであれば
[メイン] ベジータ : 「な、何が起きているんだ!?」
[メイン] サスケ : この『術』は三重程の意味を持つだろう
[メイン] サスケ : 空洞の、石ころや草木などが揺れる
[メイン]
崇光なる宣告者 :
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
崇高なる宣告者
ATK2000 DEF3000
[メイン]
サスケ :
男がその召喚より一手だけ早く手を翳し
その術を完全現出する先に唱える
[メイン] 崇光なる宣告者 : 三度神の偶像がその儀式によりその場に現れ、権能を発揮する
[メイン] ベジータ : 「な、なんだあの禍々しい姿は!?」
[メイン] サスケ : 紫の目が見開かれ、神の偶像のシルエットを捉えつつも
[メイン] サスケ : 『万象天引』
[メイン]
ベジータ :
「まさか……ナンデモ無効化クソボケ星人!?」
「まさかここで見られるとは思わなかったぜ……」
[メイン]
サスケ :
願い球も、人も、翡翠も
その全てを吸い寄せる天道の権能も、発揮される
[メイン] 宣告者の神巫 : 「これは……」
[メイン] グレンファルト : 「それに出てこられると厄介だ、助勢しよう」
[メイン] グレンファルト : 洞窟の天井を埋め尽くす程の翡翠を作り出すと、出現途中の宣告者に向け叩きつける
[メイン]
ベジータ :
「いいだろう、そのデュ↑エル↓受けてやる!」
「オレの壊獣カグゥ↑ヤ↓は最強だぁ……!」
[メイン] サスケ : まず吸い寄せられるは、石や破片などの意思持たぬ物体
[メイン] サスケ : 「成る程、決闘か…確かに変則的だがそうなるのだろうな」
[メイン] サスケ : 次に、宣告者や翡翠、更にはベジータの付近にあった球も巻き込むように引き寄せようとする
[メイン] グレンファルト : 「っと」
[メイン]
宣告者の神巫 :
「禍々しいとは……」
「こんなにも神々しい姿をしているのに」
[メイン] グレンファルト : 自在に翡翠を操り、宝珠を手にしようと数多の手を作り出し操作する
[メイン] サスケ : 「美的センスは人それぞれ、と言うのもあるがな」
[メイン] ベジータ : 「だがロン5ミアントは別だ……勝てっこない……やはり伝説の超サイヤ人だ……」
[メイン] ベジータ : 引き寄せられた球が後頭部を直撃しながらも独り言を呟き続けるベジータ……
[メイン] グレンファルト : 「まあ、彼らの文化だケチをつけてやるな」
[メイン]
サスケ :
何の話をしているのかはわからないが、確か弟子が似たような…何だったか
まあ、そんな事をしていたなと少し回想しつつ
[メイン] ベジータ : 「なんでオレに気持ちよくデュエルさせないんだ、死ねゴミ」
[メイン] サスケ : 取り敢えず、弟子曰く陰険な火影のそれに近いのだろう、とは理解したので
[メイン] サスケ : 続け様に、黒衣の周りに黒い炎が展開される
[メイン] サスケ : 引き寄せと、当たると消えない黒炎
[メイン]
崇光なる宣告者 :
自らに襲い来る攻撃に対し、守りを固めて受ける。
権能を使用しない、単純な強度による防御。
[メイン] 崇光なる宣告者 : 初波を凌いだそれは、その眷属を代償とし
[メイン]
サスケ :
翡翠や、小石程度ではびくともしないか
己の中で宣告者の"ステータス"を理解した
[メイン] 崇光なる宣告者 : 周りの発動しようとする『効果』を『無効』にする
[メイン] グレンファルト : 「っと」
[メイン] サスケ : そして、黒炎が虚無に回帰したのも同じく把握し、奴の能力に対してある程度の推察も立てる
[メイン] ベジータ : 「ククク……不老不死になった暁にはオレの壊獣カグヤデッキを全てロイヤル加工にしてやる……!!」
[メイン]
ベジータ :
「……あら!?ドラゴンボールがない!?」
「貴様らどこにやった!?」
[メイン] グレンファルト : 宝珠へと伸ばし、あと少しで掴むはずの翠緑の腕が力を失い消えていく
[メイン] グレンファルト : 「…厄介だな、粘るにしても状況が悪い」
[メイン]
サスケ :
「……狙いのものは」
引き寄せ中の球を見つつ
[メイン] サスケ : 「ここだが」
[メイン]
宣告者の神巫 :
この状況で独り言を呟き続けるベジータに蔑むような目を向ける。
それはこの状況で真面目にやっていないように見えるから……だけではなく。
[メイン] グレンファルト : 「仕方がない、直接動くか…!」
[メイン]
サスケ :
万象天引は、『発動済み』
そして、己もベジータの方を見る
[メイン] 宣告者の神巫 : 彼の言う『カイジュウカグヤ』という存在に、何故か底知れぬ嫌悪を感じたからでもある。
[メイン]
グレンファルト :
引き寄せる力への抵抗を止め
地を蹴ると、そのまま引き寄せられ続ける宝珠へ疾駆を開始する
[メイン] サスケ : アレはいわば大砲、いや…もはや暴力そのものを秘めているのは最初の会敵で理解しているので
[メイン] ベジータ : 「貴様ぁぁぁーーーーっ!!」
[メイン] サスケ : 宣告者の方を一瞥
[メイン] サスケ : 『さてお前は』
[メイン] ベジータ : 「貴様らオレをみくびるのもいい加減にしやがれーーーーっ!!」
[メイン] サスケ : 『どこまで無効にできる?』
[メイン] グレンファルト : 「宣告者よ、ベジータを侮らない方がいいぞ!不意を打たれては困るからな!」
[メイン] サスケ : 『無限なのであれば、それも良しだろう』
[メイン] 宣告者の神巫 : 「……」
[メイン]
グレンファルト :
まあ、時間稼ぎにさせてもらおう
俺の目当ては宝珠なのだから
[メイン]
サスケ :
『無限でなければ、何を無効にするか…さあどうする?』
まるで、これからの混乱を予測したように
[メイン]
宣告者の神巫 :
自らの手に分け与えられた権能と武装を再確認する。
もしこれを手札で例えるなら……
[メイン] 宣告者の神巫 : あと『5枚』ほどか。
[メイン] ベジータ : 「ククク……貴様らに教えてやろう」
[メイン] サスケ : 「何をだ?」
[メイン] 宣告者の神巫 : 「ふむ」
[メイン] グレンファルト : 特に振り返りもせず宝珠に向かい走り続ける
[メイン] ベジータ : 「サイヤ人は死の淵から蘇るたびに戦闘力をドンドン高めることが出来るんだ……!!」
[メイン] サスケ : 「知っている。故に少し後悔している」
[メイン]
サスケ :
「と、同時に。その特性を兼ね備えていてある意味安心もしているさ」
グレンファルトの方を向きながら
[メイン]
ベジータ :
「オレはサスケェ!!」
「貴様に殺されかけてから何度も何度も酷い目に遭ってきた!!」
[メイン] ベジータ : 「そして目覚めたんだ!!」
[メイン] グレンファルト : 「流石に気取られるか…」
[メイン] サスケ : 「ご愁傷様、とは言わん」
[メイン] ベジータ : 瞬間的、誰の目にも止まらない速さでグレンファルトの行く先に回り込む
[メイン] グレンファルト : 「速いな…!」
[メイン] ベジータ : 「Falcon kick!!」
[メイン] ベジータ : 回し蹴りをグランファルトに勢いよく放つ
[メイン] グレンファルト : そのまま回し蹴りで両断され、死骸が宙へ舞い、引き寄せられる
[メイン]
ベジータ :
「フン……その貴様の肉体が貴様の与えられる不老不死だとでも言うのか?」
「笑っちゃうぜ!なんて脆い不老不死だ!チリでも集まって出来てるんじゃないのか!?」
[メイン] グレンファルト : 「あの威力で蹴られれば普通は両断されると思うがな」
[メイン] グレンファルト : そのまま再生して走り出す
[メイン]
サスケ :
球を全て、一応確保した時点で
この場にいる意味は、無い
[メイン] サスケ : 即座に反転、そして疾走
[メイン] ベジータ : 「逃さんぞ!!」
[メイン] グレンファルト : 「同じくだ」
[メイン] 宣告者の神巫 : 「皆さんよく動きますね……」
[メイン] グレンファルト : 翡翠の根を操作して、洞窟全体を強固に押し固め、入口へと壁を作り始める
[メイン] ベジータ : サスケの真ん前に、拳に炎を溜めた状態で現れる
[メイン] サスケ : ────雷を纏い、直進するならばアレは切り抜けられる、が
[メイン] ベジータ : 「Falcon……」
[メイン] サスケ : ベジータの姿を確認し、赤い目を全力で見開く
[メイン] ベジータ : 「Punch!!!!!!」
[メイン] サスケ : ギ、リギリ…か!
[メイン]
サスケ :
身体を僅かに逸らし、致命だけは避ける
骨にヒビが入る音もまた、奏でる
[メイン] ベジータ : 「クックック……そしてオレは目覚めたんだ!!」
[メイン] グレンファルト : 「流石だな、これで手を組めればもっと話も楽だったのだが……」
[メイン] サスケ : が、その衝撃と共に飛ばされる部分に加速するように地面を蹴り
[メイン] 宣告者の神巫 : 「……被虐性癖にですか?」
[メイン] グレンファルト : そして、壁を作り終える
[メイン]
グレンファルト :
二重、三重と翡翠で固め
念入りに棘を付ける
[メイン] サスケ : さあ保てよ、オレの体力よ
[メイン] サスケ : 弾丸は我が身、穿つは翡翠を含めた壁
[メイン]
宣告者の神巫 :
いつもの彼女なら言うはずのない辛辣な言葉。
それは彼女の本能が、そして背後に控える宣告者が彼に嫌悪を感じている証だった。
[メイン] グレンファルト : 「突き破る気か…?」
[メイン] ベジータ : 「超サイヤ人にな……!!」
[メイン] サスケ : 殴られた衝撃のまま、そのまま彼方に飛び脱出する算段
[メイン] グレンファルト : 常人の肉体であれば、そのまま赤い肉袋になるのがオチだが…
[メイン] サスケ : 血反吐は吐きながらも、各々を見て
[メイン] サスケ : 「目覚めたの…なら結構だ、このまま迫り来る邪悪とも渡り合える…かも、な」
[メイン] ベジータ : 「何!?貴様、何を言ってやがる!?」
[メイン] サスケ : 思惑通り、壁に接触
[メイン]
サスケ :
突き破るように、
無理やり耐えるように
[メイン] サスケ : 「………、自分の"パートナー"を見つける事だな」
[メイン] ベジータ : 「まっ待てぇ!?オレの不老不死はどうするんだーーーっ!!」
[メイン] サスケ : 背中に紫の鎧、更に念の為身体中を蒼電に包みながら
[メイン] サスケ : 「それはきっと、不老不死よりもより良い結果を……出す、オレはそんな確信すら…ある」
[メイン]
サスケ :
壁にクレーターを作りつつも、外に吹き飛ぶ
が、逸らしたのが災い
[メイン] サスケ : そのまま吹き飛ぶことはなく、勢いは徐々に弱まる
[メイン] グレンファルト : 「追いつくなら今他ないか」
[メイン] ベジータ : 「逃すかクソッタレー!!!」
[メイン] ベジータ : 素早く踏み出しそれを追いかけるようにオーラを纏いそちらへ飛びかかる……!!
[メイン] サスケ : コイツの力はこんなものでは無い、輪廻眼を持つオレにだからこそ理解出来る
[メイン] グレンファルト : 「翠星晶鋼には、こんな応用もある」
[メイン]
サスケ :
故に、壁を突破するのは自分のためではなく
まずは他人の為だろうと
[メイン] グレンファルト : 翡翠をベジータの後を追うよう空へと放たれ、翡翠から自身の分身を呼び出していく
[メイン] サスケ : そうすれば、きっと
[メイン]
サスケ :
が、そこで思案は中止
舌打ちをして
[メイン] サスケ : 『天照』
[メイン] サスケ : 黒炎を、翡翠やベジータを巻き込むようにピントを合わせて展開する
[メイン] ベジータ : 「ダニィ!?」
[メイン] グレンファルト : 翡翠は焼かれつつも、分身が更に翡翠を放ちそこから更に……と、鼠算式に追手を増やしていく
[メイン] サスケ : 「願い球よ、アンタの力を起動する手段までオレは知らない」
[メイン] サスケ : 「ただそうさな、叶える願いは…『先』を見据えたものにしろ、それだけが今のオレの望みだ」
[メイン]
サスケ :
願い球には、勿論響かないだろう
ただ、それでいい
[メイン] サスケ : 「お前が願いを叶えるのならな、先くらいは見通してもらわないと少しは困るって訳だ」
[メイン] サスケ : 翡翠を確認し、男も目を閉じ
[メイン] サスケ : 「ベジータ!」
[メイン] ベジータ : 「!?」
[メイン] サスケ : 「これを見ればハッキリする!貴様が真に何を求めるべきかを!」
[メイン]
サスケ :
赤い目が開かれ、ベジータの心に幻術を仕掛ける
少しでも対話の時間を稼ごうとする
[メイン]
サスケ :
幻術の像に写すのは、ベジータ自身
そして、"あり得たかもしれない未来"
[メイン] サスケ : それを 映そうとベジータの脳内にイメージを送るが──────
[メイン] ベジータ : サスケが見せようとしたのは、未来だった。
[メイン]
サスケ :
未来を見せるなど、写輪眼では不可
ただ、この願い球が、それをほんのちょっぴりとだけ力を貸した…のかもしれない
[メイン]
ベジータ :
だがしかし……ベジータの脳にこびりついた少しの微少な記憶……
そして……送り込まれた幻術の暗示が……
[メイン] ベジータ : その心の奥底で……複雑に結びついた……
[メイン] ベジータ : 『おお……王子よ。我が息子よ』
[メイン] ベジータ : 『宇宙を支配するのはフリーザなどという化け物ではない!お前だ!!』
[メイン] ベジータ : 『埃が舞い上がる前に……掃除しておきませんと』
[メイン]
ベジータ :
流れ込む未来の記憶の中……
ベジータは確かに知らぬはずの過去を垣間見た……
[メイン]
ベジータ :
そして……その過去はベジータに誇りを
その未来はベジータに心を取り戻させる……
[メイン]
崇光なる宣告者 :
次の瞬間。
不動だったそれは、手札を切る。
[メイン] 宣告者の神巫 : 「……茶番は、そこまでです」
[メイン] ベジータ : 「!?」
[メイン] サスケ : 舌打ちする
[メイン] サスケ : そして、同時に黒衣の男の周りに
[メイン]
宣告者の神巫 :
「何を見せられたかは知りませんが」
「その傲慢はこの世界にあってはなりません」
[メイン] サスケ : 紫色の旋風が吹雪く
[メイン] 宣告者の神巫 : 「故に滅びた、のでしょう?」
[メイン] ベジータ : 「……違う」
[メイン] サスケ : 旋風は、形を創り上げる
[メイン] ベジータ : 「惑星ベジータが滅んだのは……隕石の衝突のせいなんかじゃなかった……」
[メイン]
サスケ :
『……今からの術を無効にするか、しないかは勝手だが、どうする?』
そう言わんばかりに宣告者の方を睨みつつも、その話を聞き入れ続ける
[メイン] 宣告者の神巫 : 「……?」
[メイン] グレンファルト : 「(……何かしらのやりとりがあったようだが、一体何が)」
[メイン] ベジータ : 「オレたちはアイツの手となり足となり働いてきたっていうのに……」
[メイン]
ベジータ :
このベジータは、サスケの想定していたような知識を持っていなかった……
ベジータに近く限りなく遠い……そのような存在だった……
[メイン] ベジータ : だが……その知識の差異が今、ベジータの内に眠る激情を呼び覚まそうとしていた……!!
[メイン]
サスケ :
そう、あくまで男が見せたのはある程度察した境遇などによる『イメージ』でしか無かった
黒衣の男もまた、王子と呼ばれたそれと似たような生まれを辿っていたが故に
[メイン] サスケ : 紫色が、都市郡の中に現出し始める
[メイン] グレンファルト : 「これは…!?」
[メイン] サスケ : そして、それは骨を付け、肉体を得て
[メイン] サスケ : 須佐能乎と呼ばれた武者が、顕現した
[メイン] 宣告者の神巫 : 「……そうはっ」
[メイン] サスケ : 「これを止めて」
[メイン] サスケ : 「次があるかは計算したほうがいいと思うが…な!」
[メイン] 崇光なる宣告者 : と、権能を下そうとする
[メイン] ベジータ : 「フリーザのヤロウ……よくも……よくもおおおおお!!!!」
[メイン] グレンファルト : 「…どうにも騒がしくなってきたな」
[メイン] 崇光なる宣告者 : 次の瞬間。その叫びに意識が向かう。
[メイン]
ベジータ :
[メイン]
崇光なる宣告者 :
その異様な姿に向かい、何かを感じ取ったそれは。
それに向かいその『変身』を無効にせんとする。
[メイン] ベジータ : 「……」
[メイン] サスケ : 鎧武者の中から、金髪に変貌した男を見て
[メイン] サスケ : 「………これで、まあ」
[メイン] サスケ : 「何があっても、アイツらはこの世界で生きていけるか」
[メイン] ベジータ : しかし……その次の瞬間には、ベジータは宣告者の前に飛び出し、膝蹴りを、雷撃のような音と共に叩きつける……!
[メイン] サスケ : 自身が共に、この世界で戦った者達を回想し
[メイン] ベジータ : 「ドゥヤ!!」
[メイン] サスケ : その安堵と、男の強大な力を見る
[メイン] グレンファルト : 「……個人としては、強すぎるとも思えるが、さて、どうなるか」
[メイン]
崇光なる宣告者 :
自らが無効にするよりも早い。
単純な暴力。『無効』に出来ない。
[メイン] 崇光なる宣告者 : そのあまりに単純な一撃に、
[メイン] サスケ : ──────大筒木の記したものに、確か1000年前に似た様な事があり撤退せざるを得なかったとか、そんな話を見た気もしたが
[メイン] 崇光なる宣告者 : 一瞬にしてそれは、『破壊』される。
[メイン] 宣告者の神巫 : 「…………?………???」
[メイン] サスケ : この最中、大剣をグレンファルト目掛けて振り下ろす
[メイン] ベジータ : 「勘違いするな、オレは星や仲間や親たちのことなどどうでも良いのだ」
[メイン] グレンファルト : 「…ぐっ!」
[メイン] ベジータ : 「ただ……オレたち誇り高きサイヤ人がフリーザ如きに付き従っていた……その事実が許せん」
[メイン] グレンファルト : 大剣に弾かれ、大きく転がる
[メイン] 宣告者の神巫 : 「……あり得ません」
[メイン] サスケ : 「…残るは、3人か」
[メイン] 宣告者の神巫 : 「貴方は懺悔するべきです。後悔するべきです。心を改めるべきです」
[メイン] グレンファルト : 「敵に塩を贈るような真似をした理由は若干の察しがつくが……」
[メイン] 宣告者の神巫 : 「……何故。何故此処にいる方々は『ゆるされ』ようとしないのですか?」
[メイン] 宣告者の神巫 : 「それがあるべき姿というのに」
[メイン]
グレンファルト :
「あるべき姿など定義していては、前に進めないからな」
「それこそ人類から進歩を奪えば劣化品の猿でしかない」
[メイン] グレンファルト : 「野生生物に無力に食われる真実の姿などごめん被る 君の好みなら仲間内だけでやってくれ」
[メイン]
ベジータ :
「フン……オレはサイヤ人の王子ベジータ様だぞ?」
「さっき見せられた未来とやらにも、お前にもオレは従う気はない!!」
[メイン]
ベジータ :
「サイヤ人のぉ!!王子は!!」
「このオレだぁーーーーーっ!!!」
[メイン] ベジータ : 手をひらに纏め、青い光を片手に溜める
[メイン] サスケ : 「───あれは?」
[メイン]
宣告者の神巫 :
『制圧』を崩された。
モンスター
相手の盤面には手の出しようのない『怪物』が一体。
[メイン] グレンファルト : 「……変わらず凄まじいな」
[メイン]
宣告者の神巫 :
……それが積みだということは、もはや痛いほどわかっていた。
彼女にも、彼女を操るそれにも。
[メイン] 宣告者の神巫 : パリンパリンパリン
[メイン]
宣告者の神巫 :
辺りの光が割れる。
同時に、彼女は戦場から背を向ける。
全速力でそこから離れるように。
[メイン] 宣告者の神巫 : 「……一日で二回も敗けるだなんて」
[メイン] ベジータ : 「負ける?」
[メイン] ベジータ : 「違うな……貴様が負けるのはこれからだ!!」
[メイン] ベジータ : より一層ベジータの気が高まっていく……!!
[メイン] グレンファルト : 「……既に降参した相手に追撃か」
[メイン] ベジータ : 「くらえ!!コイツがスーパーベジータのビッグ・バン・アタックだ!!」
[メイン] ベジータ : 少女の背を焼くようにその一撃は放たれた……!!
[メイン] グレンファルト : 「さて、どうする?お前がきっかけで目覚めた怪物が、好き勝手しているが…」
[メイン] グレンファルト : サスケに視線を向ける
[メイン] サスケ : 「………その矜持に関してはどうとも思わない」
[メイン]
宣告者の神巫 :
自らの信じた光とは真逆の、全てを焼き焦がす光が、彼女に迫る。
そのあまりに破壊的な光景にもはや、成すすべはない。
……信じる光に縋る以外には。
[メイン]
宣告者の神巫 :
目を閉じて、祈ってみる。
かの声が聞こえるのを待ってみる。
[メイン]
宣告者の神巫 :
風を感じて振り返った時にはもうそれはすぐそこまで迫っていて。
……見えるはずの光は、最期まで見えはしなかった。
[メイン] サスケ : 「遺物に縋るのも、信仰などどうでもいいが」
[メイン] サスケ : と、鎧武者越しにベジータを見る
[メイン] ベジータ : 「フフフフ……ハーッハッハッハッハ!!!」
[メイン] サスケ : その笑いには、何の反応も返さず
[メイン] ベジータ : 「オレはとうとうカカロットを超えサイヤ人の王子に戻る時が来たんだ……!(超えてません)」
[メイン] サスケ : 「それは良かった、その力があれば怨敵もやれるだろうな」
[メイン] ベジータ : 「サスケェ!!グレンファロットォ!!お前たちをブッ殺して不老不死はオレのモン……」
[メイン] ベジータ : 「もうだめ」
[メイン] グレンファルト : 「……??」
[メイン] サスケ : 警戒を続けていたが、頭に?のマークが少し浮かび
[メイン]
ベジータ :
ハイになったテンションが元に戻ったのか……
一瞬にして髪の色は元に戻りそのまま墜落する……
[メイン] グレンファルト : 「……」
[メイン] ベジータ : 「超サイヤ人になるとちょっと凶暴性が増すんだ……運が良かったな」
[メイン]
サスケ :
ちょっとだろうか?
そんな事を脳に過らせつつ
[メイン] グレンファルト : 「……ああいった者が快く生きられる様に、やはり新天地は必要だな」
[メイン] グレンファルト : 決意を新たにし、墜落するベジータを見送る
[メイン]
ベジータ :
「うおぉなんだこれ!?やめロットォ!!やめろって言ってんだろうが!!!!」
全身から人面やツタなどが生え始めジタバタするベジータ……
[メイン] サスケ : 「あ」
[メイン] サスケ : 「…アレは」
[メイン] サスケ : と、すぐにベジータの元まで翼をはためかせ寄り付く
[メイン]
ベジータ :
「くそったれー!!動けんぞ!!どうなってる!!」
「クソォ!!もう少し力が残っていれば引きちぎれるが……クソッタレー!!!」
[メイン] サスケ : 「柱間細胞なんて使うからこうなる…!気を開放して外に排出しろ!!」
[メイン] サスケ : 「間に合わなくなっても知らんぞ!!」
[メイン] ベジータ : 「うおおおおおお!!!!」
[メイン]
ベジータ :
その時不思議なことが起こった……
ベジータの気と柱間細胞が混ざり合い……
[メイン] ベジータ : そのままベジータの体内から排出された柱間細胞がベジランテとなったのだ……!!
[メイン] ベジータ : 「うおなんだこれ!?」
[メイン] グレンファルト : 「ふむ……」
[メイン] サスケ : 「流石にオレも理解が及ばんな」
[メイン] サスケ : と、言い
[メイン] サスケ : 「生憎と妻子を待たせていてな」
[メイン] サスケ : 己の身事情を一言だけ語る
[メイン] グレンファルト : 「……お前は大事な者に出会えたのか、羨ましい事だ」
[メイン] サスケ : お前達は、まあ知らんが
[メイン]
ベジータ :
「まさかこのベジータ様がまた引き返すことになるとは……!!」
ベジータはやむを得ず携帯端末を操作し一人用のポッドを呼び寄せる……
[メイン] サスケ : ただまあ、妻子がいなさそうなベジータに向ける視線は
[メイン]
サスケ :
割と 憐れみに近い。
と言うかほぼそれだった と今は記しておこうか
[メイン]
ベジータ :
「うおぉお前は這い寄って来るな!!気持ち悪い!!」
自分の乗り込んだポッドに這い寄って来るベジランテに無慈悲にギャリック砲を放つ!!
[メイン] サスケ : 男は須佐能乎を解除し、地に降り立つ
[メイン] グレンファルト : 「……おや」
[メイン] ベジータ : ベジランテは一撃で吹き飛ばされ光の粒子となり天へ昇っていく…
[メイン]
サスケ :
「…まあ、長生き故に見えなくなるものも、ある。後一回だけ待ってもらえるだろうか」
[メイン] サスケ : グレンファルトに向け、その願いを諦めてもらえるかどうか、尋ねる
[メイン] グレンファルト : 「……」
[メイン] グレンファルト : 「これ以上お前達を相手にしても、妨害が入るのは明確か」
[メイン] グレンファルト : 「木の葉の里の件も調査したが、“七代目”の介入は避けたい」
[メイン] グレンファルト : 「…今度は、お前がいない場所を狙うよ」
[メイン] サスケ : 次元を超えた介入すら察知するとは……かなりの調査力、と言うべきか
[メイン] サスケ : そして、黒衣を翻して
[メイン]
サスケ :
「この球に関してはオレが預かって───」
と、言いかけたところで
[メイン] サスケ : 何か、危険を察知したか、他の理由があるかは不明だが
[メイン] サスケ : 七つ球を残して、男が…消えた
[メイン] グレンファルト : 「……」
[メイン] グレンファルト : 「今度は、一体何が起こった……?」
[メイン] ベジータ : 「……あ」
[メイン] : "うちはサスケ"が撤退をした、と言う事は
[メイン]
グレンファルト :
千年の時を超えてなお、流石に初見の出来事が多すぎる為か
流石に困惑が顔に大きく映る
[メイン]
:
つまりは、まあ
この直ぐ先でよからぬことが起きる事が必然で
[メイン] ベジータ : 「オイコラ!お前たち!オレは逃げる!!」
[メイン] ベジータ : 「お前たちも早く逃げるんだぁ……」
[メイン]
ベジータ :
ベジータはそう言い残し宇宙船を発射した……
ポッドに備え付けられたスカウター機能が……
[メイン] サスケ : うちはサスケは輪廻眼の能力で、一足先に己の空間に帰投した
[メイン] ベジータ : 『53万』を示すと同時に……
[メイン] グレンファルト : 「…とまあ、見事に取り残されたな」
[メイン] グレンファルト : 「わざわざ願望器を置き去りにして逃げた、という事は、これが根源か、あるいは目的なのか…」
[メイン] グレンファルト : 「さて、どうなる?」
[メイン] グレンファルト :
[メイン] グレンファルト :
[メイン] GM :
[メイン] GM : この後の結末を知るのは
[メイン]
GM :
『英雄』でも『影』でも『宣告者』でも
『神祖』でも『残響』でも、そして『王子』でも
[メイン] GM : 『カミサマ』だって知りはしないだろう
[メイン] GM :
[メイン] GM :
[メイン] GM :
[メイン2] サスケ :
[メイン2] サスケ :
[メイン2] サスケ : 極寒地帯に、黒い渦が出来上がる
[メイン2] サスケ : そこから身体を覗かせるは、黒衣の男
[メイン2] サスケ : そして
[メイン2] サスケ : 「……まさか」
[メイン2] サスケ : 「このオレが」
[メイン2] サスケ : 「こんな初歩的なやらかしをするとはな」
[メイン2] サスケ : そう
[メイン2] サスケ : 男は
[メイン2] サスケ : 来るべき座標を、ただ間違えた
[メイン2] サスケ : キッカケは、宣告者との対面時
[メイン2]
サスケ :
あの時、チャクラを探したが
星内にそもそもチャクラが一切無かったのだ
[メイン2] サスケ : ならまあ、考えられる事は一つ
[メイン2] サスケ : 降り立つ舞台を、間違えた
[メイン2]
サスケ :
故に、願い球にフェイクも混ぜ続けた
実際アレにより願いが叶うかすら定かでは無いのだ
[メイン2] サスケ : 悪意が飛び出るなどと、誰が推察できるか
[メイン2]
サスケ :
どうやら、次元渡航の影響もあり
かなり複雑な構造をするようになっていたため
[メイン2] サスケ : 本来そこにいないやつ達も、その舞台に招かれてしまったわけだ
[メイン2]
サスケ :
国が消えた、と報告されていたが
そりゃ消えるだろう
[メイン2] サスケ : その国ごと他の星に転移してしまったのなら
[メイン2] サスケ : これを報告し、結果が鷹から送られる
[メイン2]
サスケ :
イラ。イライラ。
苛つきが少し
[メイン2]
サスケ :
「フン……」
[メイン2] サスケ : こんなドジやらかす事をしっかり報告するのは
[メイン2] サスケ : 金輪際やめておこうか
[メイン2] サスケ : そして、再び男は
[メイン2] サスケ : 何処へと消えた
[メイン2] サスケ :
[メイン2] サスケ :
[メイン3] タルカス :
[メイン3] タルカス :
[メイン3] タルカス :
[メイン3]
タルカス :
───おれは全てを見届けた。
舞台に招かれた青き残響を
おれの罪すらも赦そうとした宣告者を
無限の希望も絶望を重ねた者を
常に強者に臨む命知らずの戦士を
[メイン3] タルカス : そして───
[メイン3] タルカス : 『うちはサスケ』
[メイン3]
タルカス :
覚えたぞ
その名を胸に刻み 地獄へと堕ちよう
もはや光を見る事は叶わぬだろう
[メイン3]
タルカス :
『殺戮のエリート』などと自惚れ
この手で この足で 何もかもを破壊した
かつての戦友の亡骸さえも
[メイン3] タルカス : そして 悪鬼に立ち向かう勇者を導く老師でさえも
[メイン3] タルカス : 重力による縛りを失った魂が徐々に天へと昇る。
[メイン3] タルカス : 「さらばだ」
[メイン3] タルカス :
[メイン3] タルカス :
[メイン3] タルカス : その時
[メイン3]
タルカス :
眩い光が辺りを包み
地獄へと足を踏み入れようとするおれの魂を見送るように
何者かの視線を感じた。
[メイン3]
タルカス :
否、この視線は
この光にいつか導かれ、共に還ろうと
そういう意図が感じられた。それほどまでに優しく、柔らかい
『安らぎ』であった。
[メイン3] タルカス :
[メイン3] タルカス :
[メイン3] タルカス : 「まさか」
[メイン3]
タルカス :
「おれを
このタルカスを待ってくれる、と……」
[メイン3]
タルカス :
かつておれにトドメを刺した勇者が
おれがその手で葬ってしまったあの老師が
妙にクールを気取ったあの男が
かつての戦友が そしてあの扉を開いた幼子が
[メイン3]
タルカス :
そして
[メイン3] タルカス : 「…………」
[メイン3] タルカス : 「女王」
[メイン3]
タルカス :
「このタルカス
必ずや 今度こそ間に合うよう
戻りますとも」
[メイン3] タルカス :
[メイン3] タルカス :
[メイン3] タルカス :
[メイン]
ベジータ :
……少し先の未来。
ベジータは、見せられた未来と、少し違った未来を歩み……
[メイン] ベジータ : 「…………」
[メイン] ??? : 「探しましたぞベジータ王子」
[メイン] ベジータ : 「なんだ貴様」
[メイン] パラガス : 「パラガスでございます」
[メイン] パラガス : 「新惑星ベジータで行われるバトルロワイヤルについてお話ししたく、お迎えに参りました……」
[メイン] ベジータ : 「何?新惑星ベジータ?」
[メイン] ベジータ : ……再び、運命は……
[メイン] パラガス : 絡み「あーう(^q^)」……
[メイン]
:
[メイン]
:
[メイン]
: