[メイン5] パワポケ :
[メイン5] パワポケ :
[メイン5]
パワポケ :
───潮風が幾度となく、俺の周囲を吹き抜け
衣服を、帽子の鍔を靡かせ、俺は鍔を指でぐいっと押さえる。
[メイン5]
パワポケ :
前方に垂らした釣り糸には何も引っかかる様子もなく
俺は波に揺られながら、果てのない水平線をぼんやりと見つめていた。
[メイン5] パワポケ : …………つまり、今…………
[メイン5] パワポケ : 俺は"遭難"しているというわけだ。
[メイン5]
パワポケ :
笑いごとでも何でもなく
食料も底を尽きたし、通りかかる船も無い。
それどころか鳥も、魚もこの辺にはいないようだ。
[メイン5]
パワポケ :
「トホホ……海に出ようなんて
突拍子もない事を突発的にやるもんじゃあなかったな」
[メイン5]
パワポケ :
「はぁぁぁ~~~…………"一人"なのには慣れっこのはずだけど
やっぱり……恋しいな」
[メイン5]
パワポケ :
ふぅっ、と軽く吐息を虚空へと溶かし
再び、ぼんやりと水平線を───…………
[メイン5] パワポケ :
[メイン5] パワポケ : 「ん?」
[メイン5]
パワポケ :
水平線の彼方に、朧気なシルエットが見える。
とうとう幻でも見えたのか、そう思ったが───違う。
[メイン5] パワポケ : 段々と鮮明になってきた、それは……。
[メイン5]
パワポケ :
「おっ、おぉっ! うおおお~~~~!!
やったぁっ! 島だ! 島だぁ~~~!!!」
[メイン5]
パワポケ :
万歳と腕を広げ、ボートの上でぴょんと飛び跳ねると
そこまで必死に漕ぎ始める。
[メイン5] パワポケ :
[メイン5]
パワポケ :
島にたどり着くと、俺はそこに自然でない人工的な「跡」を残す。
───俺以外に、人はぱっと見……いなさそうだ。
[メイン5]
パワポケ :
そこにはガッカリとしながら、まず俺は食料の確保を急ぐことにした。
これで食料が無ければ一巻の終わりだが…………。
[メイン5] パワポケ : 「まぁ何とかなるだろ……何とかなってくれ~……」
[メイン5]
パワポケ :
色々な感情の入り混じった涙を浮かべながら
俺は、重い足取りを誤魔化しながらずんずんと歩を運び始めた。
[メイン5] パワポケ :
[メイン5]
シャア・アズナブル :
[メイン5]
シャア・アズナブル :
[メイン5] シャア・アズナブル : 「これヤバいわ。遭難した奴だわ」
[メイン5]
シャア・アズナブル :
この私、シャア・アズナブルはうなだれていた。
不幸な事故で乗っていたシャトルがハロウィンみたいなマスクを被った集団にハイジャックされた上に、
突如現れた羽根つきのガンダムに不幸にもぶった切られ墜落、しかも脱出艇は逃げだした腰抜けなどという言いがかりをつけられ撃墜されなぜか生きてた私は無人島にそのままの勢いで漂着してしまったからだ。
[メイン5] シャア・アズナブル : 「どうしようか。誰か迎えに来るだろうか」
[メイン5]
シャア・アズナブル :
どうせ来ないだろうということは分かっている。
んじゃどうすんの私。このまま無人島生活すんの。嫌なんだけど。
[メイン5] シャア・アズナブル : そんなこんなで私は海岸でうなだれていたのだった。
[メイン5] ヤムチャ : チーン(そこに流れつくボロクズが一つ)
[メイン5] シャア・アズナブル : 「げ、なんだこのボロクズは!死体じゃないか、まさかこの付近にはそういう戦闘が行われているのか!?やばくね。すぐどっか別の場所行かなきゃ……」
[メイン5] シャア・アズナブル : ※このボロクズは別に戦闘の犠牲者ではありませんが戦闘が行われているのは事実です
[メイン5] シャア・アズナブル : 「一度見つけた死体を放置するのもあれだし弔っとくか。汚いから片付けておけよそのボロクズを」
[メイン5] シャア・アズナブル : と、そのボロクズに近づく
[メイン5] ヤムチャ : 「う…うぅ…」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「うわあ!!ボロクズがしゃべった!!」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「てか生きてるのか……ならば手当てしなければ……手当てする道具、ある?」
[メイン5] ヤムチャ : ピク…ピク…
[メイン5] シャア・アズナブル : 「ええい!ままよ!(ママがほしいわけではない)」
[メイン5] シャア・アズナブル : ~シャア・アズナブル治療中~
[メイン5] シャア・アズナブル : 「よし、これで大丈夫だと思う」
[メイン5] ヤムチャ : 「うぅん……ここは……」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「良いですか、落ち着いて聞いてください。あなたが眠っていたこの4年間、閃光のハサウェイがアニメ化しメルティブラッドの新作が発売しダイパリメイクが発売されククルス・ドアンの島が劇場アニメになることが発表されました。ハンターハンターはまだ終わってません」
[メイン5] ヤムチャ : 「な……なんだって!?」
[メイン5] ヤムチャ : 「じゃあジョジョ6部のアニメも」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「やってます」
[メイン5] ヤムチャ : 「SEEDの劇場版も」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「やるらしいです」
[メイン5] ヤムチャ : 「アーマード・コアの新作」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「ねえよんなもん」
[メイン5] ヤムチャ : 「そんなー」
[メイン5] ヤムチャ : 「そ、そうだ!アンタをオレを助けてくれたのか……ここはどこだ、オレは……」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「そんなもん私が知りたいんだが?」
[メイン5] ヤムチャ : 「えー」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「私も遭難者なんだよ……なんでこんな無人島に漂着せねばならんのだ。鉄腕ダッシュ村でも作れってか」
[メイン5] ヤムチャ : 「そ、そうだ!名前!アンタなんて言うんだ?オレはヤムチャ」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「私の名前はシャア・アズナブル。見ての通り軍人だ。そしてヤムチャくん。君はムカつく声をしているな。殺意がわいてくる」
[メイン5] ヤムチャ : 「理不尽なんだが?」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「それはそれとしてだ。君は本当にこの島について知らないのか?」
[メイン5]
ヤムチャ :
「知らねえんだなこれが……
オレもアンタに助けられて目覚めたらここにいたってところだ」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「そっかー」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「では君も私と同じ漂流者ということだな。どうだ、ここは協力して脱出する方法を探さないか?」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「君は声はムカつくが信用できる男だと私は思う」
[メイン5] ヤムチャ : 「いちいち声がムカつく声がムカつくとうるせえな」
[メイン5] ヤムチャ : 「まあ、いいぜ。オレもこんな島で野垂れ死になんてごめんだ」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「そうか。では協力してくれるか」
[メイン5] ヤムチャ : 「ああ、まあ舞空術でパパッと脱出できるかもしれないけどよ……」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「む、ブクウジュツ?なんだそれは。少し教えてくれないか?」
[メイン5] ヤムチャ : 「あ、お前は知らないのか?空を飛べる術だよ」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「へ~!」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「……マジで脱出余裕じゃん!!」
[メイン5]
シャア・アズナブル :
こうして私とヤムチャの、無人島脱出計画が始まった。
そしてもう終わりそう……
[メイン5]
シャア・アズナブル :
[メイン5]
シャア・アズナブル :
[メイン5]
シャア・アズナブル :
[メイン5]
シャア・アズナブル :
[メイン5]
シャア・アズナブル :
[メイン5]
シャア・アズナブル :
[メイン5] シャア・アズナブル : 「あ~~~~マジで何もない。I Love you.」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「人の痕跡すら見つからないのなんとかしろ」
[メイン5] ヤムチャ : 「なんとかしろと言われてもな……」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「じゃあなんか面白いことしろよ」
[メイン5] ヤムチャ : 「ひどいレベルの無茶振り」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「へいへい!!アムロ君の格好いいところ見てみたい!!へい!!」
[メイン5] ヤムチャ : 「アムロって誰だよ」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「お前だよ!!!」
[メイン5] ヤムチャ : 「ヤムチャだよ!?」
[メイン5]
シャア・アズナブル :
「だぁやかましいなお前は!!
大体私はブクウジュツとかいうのの詳細も聞いていないんだぞ」
[メイン5] ヤムチャ : 「それはすまん……」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「ああ、うん。いいよ……」
[メイン5] ヤムチャ : 「いいか、まず舞空術っていうのは気を操って空を飛ぶ技術のことで……」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「へ~!」
[メイン5] : そこに────
[メイン5]
うちはサスケ(1) :
「…………2人か」
大の男2人を見つけ、呟く
[メイン5] シャア・アズナブル : 「!」(ニュータイプ的なエフェクト)
[メイン5] ヤムチャ : 「ど、どうしたんだシャア」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「近くに誰かいる……!」
[メイン5] ヤムチャ : 「どうせシグマだろ」
[メイン5] うちはサスケ(1) : 「忍者だが」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「なんだ忍者か」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「ニンジャ!?」
[メイン5] ヤムチャ : 「ニンジャだと!?」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「シグマではないのか!?」
[メイン5] うちはサスケ(1) : 「逆に問うがシグマとはなんだ」
[メイン5] ヤムチャ : 「タイチョウ!」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「レベル12のシンクロモンスター」
[メイン5] うちはサスケ(1) : 「成る程」
[メイン5] うちはサスケ(1) : 恐らく相手に与える一撃が重くなりそうな効果を持ってそうだと思いながら
[メイン5] うちはサスケ(1) : 「そんなところで何をしているんだ」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「遭難」
[メイン5] ヤムチャ : 「そうなんです…」
[メイン5] うちはサスケ(1) : 「遭難か…」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「ニンジャとはいえやっと人に会えてうれしい気持ちでいっぱいだ。今までは本当に何もない(あなたが好きなの)だったからな…」
[メイン5] うちはサスケ(1) : 考え込んだ後
[メイン5] うちはサスケ(1) : 「ならこの島で起きていることに関しては無関係と」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「ちょっと待てやっぱこの島なんか起きてんのかよ…」
[メイン5] ヤムチャ : 「何!?何が何が起きてんの!?」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「やけに雷の音がうるせえなあと思ってはいたが…」
[メイン5] うちはサスケ(1) : 「争い事が多発しているだろう、猛者どもが血に飢えている証だ」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「コワ~……」
[メイン5] ヤムチャ : 「頭おかしくなりそう」
[メイン5] うちはサスケ(1) : 「それに関しては同意見だな」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「そうだよな。ところでニンジャの君は何をやっているのかな?まさかガンダムファイト!?どっかの孤島で裏ファイトが行われているとは聞いたが……」
[メイン5]
うちはサスケ(1) :
「その争いに巻き込まれたりしていた」
[メイン5] うちはサスケ(1) : 「まさかここに来た時点で襲撃されるとはな」
[メイン5] うちはサスケ(1) : 影分身なのでメインのことは判別出来なかった
[メイン5] シャア・アズナブル : 「エッエッ てことは私たちも下手をすれば巻き込まれる……ってコト!?」
[メイン5] うちはサスケ(1) : 「そう言うことだ」
[メイン5] ヤムチャ : 「ま、まさかサイヤ人どもみたいな化け物がいたりしないだろうな……」
[メイン5] うちはサスケ(1) : 「それはわからん」
[メイン5] うちはサスケ(1) : 「見たところ触れたものを全て箱に収納?している女はいた」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「マジかよ」
[メイン5] ヤムチャ : 「こわい」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「……ま、まあアレだ。いざというときは持って来たモバイルスーツを着用してボコればいいから。お前も力を貸すんだアムロ」
[メイン5] ヤムチャ : 「オレかよ……得体の知れない奴らとは戦いたくねえよ……」
[メイン5] うちはサスケ(1) : 「消えない炎が消えたしな」
[メイン5]
シャア・アズナブル :
「消えない炎……!?
なんだねそれは……」
[メイン5] うちはサスケ(1) : 「それで遭難だったか───ならこの場から脱出するか?」
[メイン5] ヤムチャ : 「ま、まあそうなるな……」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「消えない炎か……核融合炉の代替に使えるかもしれんな……」
[メイン5] うちはサスケ(1) : 「消えない炎については置いておいて」
[メイン5] うちはサスケ(1) : 「どうする?」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「まあ脱出手段があるのならすぐにでも脱出したいものだが……飛ぶにしても、近くに陸地があるかもわからん状況で適当に飛ぶのもな……」
[メイン5] ヤムチャ : 「あ、そ、そうか……それもそうか……」
[メイン5]
うちはサスケ(1) :
少し思案する
さて…どうしたものか
[メイン5] うちはサスケ(1) : 「なら一先ず周囲の地形や海図の把握から、か?」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「まあなぁ……お前知ってる?」
[メイン5] うちはサスケ(1) : 「いや…まだ知らないな」
[メイン5] ヤムチャ : 「お前て」
[メイン5]
うちはサスケ(1) :
異空間を飛んでこちらに来たのだ
把握できているはずが無かった
[メイン5]
シャア・アズナブル :
「かーっ!!手がかり無しか!!」
「なんかどうにかして帰る方法はないものか……」
[メイン5] ヤムチャ : 「やっぱり飛ぶか?当てずっぽうに陸地のあるところまで」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「お前その場合何もない(hello)海を飛ぶ虚無の時間が生まれるかもしれないんだぞ」
[メイン5] ヤムチャ : 「さっきからお前が何もないって言うたびになんか聞こえてくるんだけど」
[メイン5] うちはサスケ(1) : 内心突っ込みたくなったがこらえた
[メイン5] シャア・アズナブル : 「気のせいじゃないか?」
[メイン5] うちはサスケ(1) : 「……ふむ」
[メイン5] うちはサスケ(1) : 「ならそうだな…この島を巡ってそれらしきものを探すのはどうだ?」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「やはりそうするしかないか……人が見つかるかもしれんしな」
[メイン5] うちはサスケ(1) : 「見たところある程度は文明の名残がある、もしかすると燃料や機体も確保できるかも知れん」
[メイン5] ヤムチャ : 「おっ……じゃあこのへんの地図とかもあるかもな」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「光明が差したぜ」
[メイン5] うちはサスケ(1) : 「こちらも上空からの探索を続けて近場の島などがあるかどうかを見てみるか」
[メイン5] うちはサスケ(1) : 口寄せの術!
[メイン5] うちはサスケ(1) : 手を地面に置き、現れたのは
[メイン5] ヤムチャ : 「すげえ!ニンポだ!」
[メイン5] キーさん : 一匹の鷹
[メイン5] キーさん : そしてその鷹は、天高くまで飛び上がって周囲の捜索を行い始める
[メイン5] シャア・アズナブル : 「なんか雨降ってる中飛んでそうな鷹が出て来たな」
[メイン5] うちはサスケ(1) : 「行け、ガルーダ!」
[メイン5] うちはサスケ(1) : 「何かあったらすぐに知らせろ」
[メイン5] うちはサスケ(1) : 「……オレはオレでここで待機しておく、何かあれば知らせろ」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「あ、うん」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「ほれ行くぞアムロ」
[メイン5] ヤムチャ : 「お、おう」
[メイン5] シャア・アズナブル : 強引に手を引いて人気のありそうなほうへと走る
[メイン5] うちはサスケ(1) : それを見送った後
[メイン5] うちはサスケ(1) : ──あの胴着姿の男はもしかするとこの島の中で戦闘能力だけなら最強格か
[メイン5] うちはサスケ(1) : そんな事をふと思いながらも次の為の準備をし始めた
[メイン5] うちはサスケ(1) :
[メイン5] うちはサスケ(1) :
[メイン5]
蒼崎青子 :
[メイン5]
蒼崎青子 :
[メイン5]
蒼崎青子 :
[メイン5] 蒼崎青子 : 「デデンデンデデン……デデンデンデデン……」
[メイン5] 蒼崎青子 : どこかの映画で聞いたようなメロディを口ずさみながら、その島の片隅に現れる
[メイン5] 蒼崎青子 : 「……こんな無人島に願望器だなんて。そういうのを作る輩の思考はよくわかんないわよね。……いやでも隠すって点なら合理的なのかな?その割には隠せてないけど……」
[メイン5] 蒼崎青子 : そう言って、パンパンと埃を払い目の前に広がる無人島を見つめる
[メイン5] 蒼崎青子 : 「ま、なんでもいいや。パッパと回収して報酬はいただきよ」
[メイン5]
シャア・アズナブル :
と、そこに。
だらだらと島を歩く二人が現れる。
[メイン5] シャア・アズナブル : 「本当に何もない(グッバーイ)だな……そろそろ第二町人発見してもいいころだと思うが」
[メイン5] ヤムチャ : 「また何もないって言った時に何か聞こえたぞ」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「幻聴だろ。お前喉かゆくなってたりしない?」
[メイン5] ヤムチャ : 「それは多分オレの後輩っていうかなんていうかそんな感じのそれだろ」
[メイン5] 蒼崎青子 : 彼女は、そんな駄弁りながら歩く二人に気づいて、目を少し驚いたように開く。
[メイン5] シャア・アズナブル : 「!(ニュータイプのおと)」
[メイン5] ヤムチャ : 「! また何か感じたのか!」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「女の……声?」
[メイン5] ヤムチャ : 「まさか……ソン・ウか!?」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「間違いない、ソン・ウだ!」
[メイン5]
蒼崎青子 :
「誰よそいつ!?」
と、二人の会話に割り込むように姿を現す
[メイン5] シャア・アズナブル : 「ソン・ウじゃねーじゃねえかアホ!!」
[メイン5] ヤムチャ : 「ごめんなさい。」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「ってかさっきからアンタ!その声、まもちゃん、まもちゃんよね?」
[メイン5] ヤムチャ : 「誰……?」
[メイン5]
蒼崎青子 :
「とーぼーけーるーなー!その声はそれ以外考えられないもん!」
と、ヤムチャを揺さぶる
[メイン5] ヤムチャ : 「オレ声に言及されたの今日二回目だわ」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「ああそうか。君もその声に腹立たしくなるタイプか」
[メイン5]
蒼崎青子 :
「違うけど?
どっちかというと安心感があって格好いい声よね」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「えっ!!お前おかしい!!」
[メイン5] ヤムチャ : 「人の声を好き勝手言うんじゃねえよ!!」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「好き勝手言われるような声してる方が悪いだろ」
[メイン5] ヤムチャ : 「理不尽すぎるだろ」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「ところで君は何者だね。私の名前はシャア・アズナブル。見ての通り軍人だ」
[メイン5] 蒼崎青子 : 見ての通り…?軍人…?という顔をしながら
[メイン5] 蒼崎青子 : 「蒼崎青子よ。依頼でここに来たわ」
[メイン5] ヤムチャ : 「オレは荒野のヤムチャ様さ」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「違うでしょアンタはまもちゃんでしょ」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「間違いない、アムロ・レイだ!」
[メイン5] ヤムチャ : 「いい加減にしろよお前ら」
[メイン5]
シャア・アズナブル :
「それより君、依頼で来たと言ったな?ということはこの島の立地を知っているのか?
私たちは遭難した身でな。地図の類などを貸してくれると助かる」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「んー。ワープで来たしこの島の地理とか詳しくはないわね」
[メイン5] 蒼崎青子 : と、とぼけるように
[メイン5] シャア・アズナブル : 「マジか。待ってワープ?」
[メイン5] ヤムチャ : 「また凄いワードが出て来たな…」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「では、君はなぜこんな辺鄙な島に?」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「えーっとねー。この島になんか願望器があるらしくて、それの回収?あっこれ言っちゃいけないんだった」
[メイン5] 蒼崎青子 : うっかりしたように首をかしげる
[メイン5] シャア・アズナブル : 「願望器!?」
[メイン5] ヤムチャ : 「願望器って……ドラゴンボールみたいなものか?」
[メイン5]
シャア・アズナブル :
「ああ。願いをかなえる装置の総称だな。ギャラクティック・ノヴァなどが有名なものとして挙げられる」
[メイン5] ヤムチャ : 「へ〜!それじゃあそいつを使って帰ればいいじゃねえか!」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「そうだな!光明見えました!」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「あ~もう!ダメよそーいうの。私の仕事はそれの回収だって言ったでしょ?」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「え~いいじゃないか減るものでもないし」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「減るものでしょ」
[メイン5] ヤムチャ : 「それはそう」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「ふむ……ではあれだ。私達が君を手伝う代わりに、君も私たちの島からの脱出を手伝ってくれないかね?」
[メイン5] 蒼崎青子 : 少し悩んで
[メイン5] 蒼崎青子 : 「やだね。私赤いの嫌いだし」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「ワッツ」
[メイン5] ヤムチャ : 「わかるおれもこの赤い奴嫌い」
[メイン5]
蒼崎青子 :
「青くなってから出直してきなさいな。
あとね、遭難だとかなんだとか。信用できるわけないでしょ~。こんなところに漂着するとかどんな不運よ?」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「すげえ不運に見舞われたんだよなぁ!?」
[メイン5] 蒼崎青子 : どこからともなくジェットエンジンのような音が響いて
[メイン5] 蒼崎青子 : 「私からすればアンタたち全く信用できないの。ちょっとシバいてから次行きたいなって!」
[メイン5] ヤムチャ : 「お、おい冗談だろお嬢さん……」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「アムロ、これを覚えておけ」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「赤が嫌いな奴にいい奴は居ない!!」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「私は赤が好きな奴にいい思い出ないけどね!」
[メイン5] 蒼崎青子 : と、腕に光を溜める
[メイン5]
ヤムチャ :
咄嗟に構えてそれに備える。
気功波か……?
[メイン5] シャア・アズナブル : 「来るかっ!!」
[メイン5] シャア・アズナブル : と、とっさに持っていた機械を自分に押し付け展開する
[メイン5] 蒼崎青子 : 「!」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「レッツ!!バリスティックッ!!」
[メイン5] シャア・アズナブル : 展開された装甲が全身を包み、一つ目が点灯する
[メイン5] 蒼崎青子 : 「ロボォ!?」
[メイン5] 蒼崎青子 : 戸惑いながらも魔弾を目の前の敵に放つ
[メイン5] シャア・アズナブル : 「遅いな、御嬢さん」
[メイン5]
シャア・アズナブル :
当たらなければどうということはない。
いくら強力な攻撃でも、そのわきを抜ければ何ら問題はない。
[メイン5] ヤムチャ : 「な、なんだそりゃっ!?」
[メイン5] シャア・アズナブル : その勢いのまま青子の腕を掴み、引き込む。
[メイン5] 蒼崎青子 : 「嘘!?この距離で躱す!?」
[メイン5]
シャア・アズナブル :
「少し眠ってもらおうか!」
と、その腹に強烈なボディ・ブローを放つ!
[メイン5] 蒼崎青子 : 「っば、殴られ……」
[メイン5] 蒼崎青子 : が、それを引き離すように、交差して相手の腹を蹴り飛ばす
[メイン5]
シャア・アズナブル :
「ぐうっ!!」
そのまま身体を曲げて吹き飛ぶ。
[メイン5] 蒼崎青子 : 「乙女の柔肌に強引に触れちゃって。そんな悪い人は蹴り飛ばすわよ?」
[メイン5]
ヤムチャ :
「オレはどうすればいいの……」
蚊帳の外と化したヤムチャさん
[メイン5]
シャア・アズナブル :
「フ……乱暴な子だ」
と、背中に背負ったものを取り出し、構える。
ダブルビームトマホーク。バリスティックザクのメインウェポン
[メイン5] 蒼崎青子 : 「えっなにその武器。すっごいの持ってるわねアンタ。ロボだし」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「ジオン驚異のメカニズムさ」
[メイン5] ヤムチャ : 「お、おいシャア、本当にそいつと戦わないといけないのか!?」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「当たり前だ!こいつは赤が嫌いなんだぞ。きっと腹黒い性格に違いない。大人のキスとか言って少年を誑し込むゲボカスに違いない」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「言いたい放題言っちゃってさ、ちょっとカチンと来ちゃったかな!」
[メイン5]
蒼崎青子 :
腕を振るいザクへと無数の光弾を投げつける
宙に舞う蛍のように輝かなそれが赤い彗星へ迫る
[メイン5]
シャア・アズナブル :
「当たらなければどうということはない!」
木などを蹴りながら、ギュンギュンと飛び回りその魔弾を潜り抜ける
[メイン5] シャア・アズナブル : 「この私がまさか『蹴っ飛ばされる』とはな。屈辱だったよ」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「お返しだッ!」
[メイン5] シャア・アズナブル : 途端、青子の視界からその彗星は消え失せる
[メイン5] 蒼崎青子 : 「はぁ!?」
[メイン5]
蒼崎青子 :
突然ザクを見失い動揺する
目を離したつもりはない……まさか消える瞬間が見えなかった?
[メイン5] シャア・アズナブル : 途端、青子の視界の下から目を光らせたザクが現れ
[メイン5] 蒼崎青子 : 「しまっ……」
[メイン5]
シャア・アズナブル :
「シャアキック!!」
その腹部に、一撃蹴りを入れる!!
[メイン5] 蒼崎青子 : 「かは……」
[メイン5]
蒼崎青子 :
口から体液が漏れ出る。
完全にガードを固めそこなった時に、腹部に強烈な蹴り。
[メイン5] シャア・アズナブル : (やべやりすぎたかな)
[メイン5] 蒼崎青子 : が、そのままその脚をつかみ取り、投げ飛ばす
[メイン5] 蒼崎青子 : 「っ、とぁ!!」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「ええいっ!」
[メイン5] ヤムチャ : 「やめろっつってんだろお前ら!!」
[メイン5] ヤムチャ : と、二人の頭を掴んで
[メイン5] シャア・アズナブル : 「アムロォ!?」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「まもちゃん!?」
[メイン5] ヤムチャ : 「ヤムチャだっつってんだろ!!!!!!!!」
[メイン5] ヤムチャ : と、二人まとめて殴りつける
[メイン5] シャア・アズナブル : 「これが若さか」
[メイン5] シャア・アズナブル : 解除される装着
[メイン5] 蒼崎青子 : 「いだだっ!!」
[メイン5] 蒼崎青子 : 殴りつけられて倒れ込んでのびる
[メイン5] ヤムチャ : 「全くお前ら頭おかしいぞ 赤が嫌いだから殺すとか赤が嫌いな奴は殺すとか」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「すげえ、まともすぎて涙が出る」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「まもちゃんがそういうなら……」
[メイン5] ヤムチャ : 「ヤムチャです……」
[メイン5] ヤムチャ : 「とにかくオレ達が争う必要なんてないだろ!?ここはオレ達が脱出する為にもこのお嬢さんと協力してその願望器って奴を手に入れて、その代わりに脱出させてもらうんだよ」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「赤いのの言うことは聞きたくないけど……まもちゃんが言うならなァ……」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「なんで私そんなに嫌われてんの」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「赤いから」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「すげえ理不尽」
[メイン5] ヤムチャ : 「オレもお前に声が理由で嫌われたけど?」
[メイン5]
シャア・アズナブル :
「それは……その……アレだ」
「な?」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「なって何よ」
[メイン5] ヤムチャ : 「やれやれ……本当に困った奴らだぜ……」
[メイン5] ヤムチャ : 「さ、その願望器を探しに行こうぜ!さっさと終わらせて帰るんだ」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「なんでお前が仕切ってんだよ」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「そーよ生意気よ」
[メイン5] ヤムチャ : 「オレこんなんばっかり」
[メイン5]
ヤムチャ :
[メイン5]
ヤムチャ :
[メイン5]
ヤムチャ :
[メイン5]
シャア・アズナブル :
[メイン5]
シャア・アズナブル :
[メイン5]
シャア・アズナブル :
[メイン5] シャア・アズナブル : 「青子嬢。本当にこの近くにあるのかね?」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「多分あると思うんだけど、ねえ」
[メイン5] シャア・アズナブル : 私たちは三人で青子の案内の元、この島にあるらしい願望器の元へと向かっていた。
[メイン5] ヤムチャ : 「それを回収するのがアンタの目的なんだよな?」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「まあねー」
[メイン5]
シャア・アズナブル :
「しかし、これはナンセンスだ」
と、いろんな蔦とかをかき分けながら
[メイン5] シャア・アズナブル : と、三人で奥深くへ入っていくと
[メイン5] :
[メイン5] : 赤黒い、穴が一つ
[メイン5] : そこから湧き出てきたのは
[メイン5] ジゲン : 赤い木の実を食した、修行僧のような男
[メイン5] シャア・アズナブル : 「!(ニュータイプ的な音)」
[メイン5] ヤムチャ : 「……!」
[メイン5] ジゲン : 「やあ」
[メイン5] ヤムチャ : 大きな気を感じる。近くにとんでもねえのが居るぞ……!
[メイン5] ジゲン : 「願望器と言うものを、御存じかな?」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「あ、どうも~」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「ご存じも何もそれを探しにここまで来たんだけど?」
[メイン5] ジゲン : 「それは良かった」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「エッそういうのしゃべっていいの?」
[メイン5] ジゲン : 「傍が昔そのようなことを呟いていてね」
[メイン5] ジゲン : 「私はそれの回収に来たわけなのだが」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「ふ~ん、じゃあ同業者?」
[メイン5] ジゲン : ワイングラスを片手に持ちつつ
[メイン5] シャア・アズナブル : 「ほう……君もそうか」
[メイン5] ジゲン : 「ああ、君達も願望器を取ろうとするもの達か」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「お仕事だから……」
[メイン5] ヤムチャ : 「オレはその付き添い」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「付き添いの付き添いだ」
[メイン5] ジゲン : 「────ああ、成る程」
[メイン5] ジゲン : 「なら見逃す必要は無いか」
[メイン5] ジゲン : 「悪いが別基軸で動いていてね」
[メイン5] ヤムチャ : と、それを聞いて瞬間に構える
[メイン5] ジゲン : 「君達が観光でこの島を訪れたのなら兎も角そうは行かなくなったみたいだ」
[メイン5] ヤムチャ : 「シャア!青子!」
[メイン5] ジゲン : 手を、黒髪の男に向け
[メイン5] シャア・アズナブル : 「分かっている」
[メイン5] 蒼崎青子 : 同じく、腕からエンジンのような音を鳴らして
[メイン5] ヤムチャ : 「!?」
[メイン5] ジゲン : その足元に、黒い棒が一つ落ちる
[メイン5] ジゲン : 「成る程」
[メイン5] ジゲン : 「肉体的な強度だと深く突き刺す気持ちでやらないと貴様は仕留められないかもしれんな」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「やばい、紫電の槍(ライトニングスピア)だ!」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「何よそれ!?」
[メイン5] ジゲン : 次にシャアと青子の方に腕を向け
[メイン5]
ヤムチャ :
落ちた黒い棒を見て
「……撃たれたのかっ!?」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「レェッツ!!バリスティック!!」
[メイン5] ジゲン : 数ナノメートルの黒棒を発射する
[メイン5] シャア・アズナブル : 瞬間、全身が装甲に覆われて
[メイン5] ジゲン : 「いいオモチャだ」
[メイン5] シャア・アズナブル : 横に急加速、それをかわす
[メイン5]
蒼崎青子 :
超人的な勘、本能が自分の身体を動かした
必死に足を動かして、それを躱した
[メイン5] ジゲン : 急加速したシャアの機体に追い付く様に瞬発的に移動し
[メイン5] 蒼崎青子 : 「何、何か飛んできたわよ!?」
[メイン5] ジゲン : 「関節部分は?」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「トッポだ!トッポを飛ばしてきやがった!」
[メイン5] ジゲン : 再び黒棒を写出
[メイン5]
シャア・アズナブル :
「……!」
振り返り、再びそこから消える
[メイン5]
ジゲン :
狙いはあの機体の膝関節
──しかし
[メイン5] ジゲン : 「いい反応だ」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「ええい、当たればヤバそうだな」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「そんじゃこれ以上もう撃たせなきゃいいんでしょ」
[メイン5] ジゲン : 青子の方を向いて
[メイン5] ヤムチャ : 咄嗟にその場の地面を蹴ってそこから消える
[メイン5] 蒼崎青子 : 音が更に大きくなると共に光も大きくなり
[メイン5] 蒼崎青子 : 「スヴィア」
[メイン5] 蒼崎青子 : 光線が一閃。
[メイン5] ジゲン : その光を見た後
[メイン5] ジゲン : その男は
[メイン5] : 眼前から消え
[メイン5] 蒼崎青子 : 「えっ?」
[メイン5] ジゲン : 青子の真後ろに、いつの間にか
[メイン5] シャア・アズナブル : 「青子っ!!」
[メイン5]
ジゲン :
単純なカラクリ
己を縮小化し躱した、たったそれだけ
[メイン5] ヤムチャ : 「させるかっ!!」
[メイン5] ヤムチャ : 彼女を庇うように掌底を、その男に叩きつける
[メイン5] ジゲン : 手に持っていた黒棒を拡大し
[メイン5] 蒼崎青子 : そこの赤いのと違ってプロセスは理解できた。……だけど、そんなのアリなの?
[メイン5] ジゲン : 掌底に合わせる様に弾く
[メイン5] ヤムチャ : 「ちいッ!」
[メイン5] ヤムチャ : しかし、ヤムチャは止まらない。
[メイン5] ヤムチャ : 何処からか聞こえる狼の遠吠えと共に、連続で拳を叩き込む
[メイン5] ヤムチャ : 「狼牙風風拳っ!!」
[メイン5] ジゲン : それらを黒棒で捌きつつも、僅かに直撃する
[メイン5] 蒼崎青子 : 「まもちゃ……っ」
[メイン5] ジゲン : 少しよろめき
[メイン5] : 再び姿を消す
[メイン5] シャア・アズナブル : 「!」
[メイン5] ジゲン : 「足元がお留守だぞ」
[メイン5] ヤムチャ : 「何処に行きやがった!……!?」
[メイン5] ジゲン : ヤムチャの足元から、声を放ち
[メイン5] ジゲン : 脛を蹴る
[メイン5] ヤムチャ : かつて『神』に指摘された忌々しい弱点、ここでまた脚を引っ張るのか、文字通り……
[メイン5] ヤムチャ : 「ぐあ……!」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「そこだッ!!」
[メイン5] シャア・アズナブル : 瞬間、相手の現れた地点を感じ取り、ビーム・アックスを振るい叩きつける
[メイン5]
ジゲン :
ニュータイプ
「流石は新人類、読みがいいな」
[メイン5] ジゲン : そのまま二本の棒を巨大化させつつ己自身も元の大きさに戻し
[メイン5] ジゲン : クロスガード
[メイン5] シャア・アズナブル : 「なり損ない、らしいがな」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「そのまま抑えてて!」
[メイン5] 蒼崎青子 : と、再び稼働音は大きくなる
[メイン5] 蒼崎青子 : 「ブレイクッ!!」
[メイン5] 蒼崎青子 : 破壊的な魔力の濁流がそれへ放たれる
[メイン5] ジゲン : 今度は、直撃
[メイン5] ジゲン : 破壊的な魔力をその身に受け
[メイン5] ジゲン : 濁流に押し流され──
[メイン5] :
[メイン5] : 濁流の勢いが、突如として弱まるような手応えを感じさせるだろう
[メイン5] 蒼崎青子 : 「っ、何!?」
[メイン5] ジゲン : スクナヒコナ
[メイン5] ジゲン : その能力の真髄は
[メイン5] ジゲン : 自身と物質の拡大縮小
[メイン5] ジゲン : それは、魔力も例外では無い
[メイン5] ジゲン : 尤も、少し手こずったがね
[メイン5] 蒼崎青子 : 「……どうなってんの」
[メイン5] ジゲン : 「…とは言え、一番厄介なのは」
[メイン5] ジゲン : 縮小しようと視線を合わせるたびに消えるあの赤い機体か
[メイン5] シャア・アズナブル : 「ほう……面白い」
[メイン5] ジゲン : 再び、男が縮小され消える
[メイン5] シャア・アズナブル : ビーム・アックスを構え
[メイン5] シャア・アズナブル : 「物理的な実体のないもの……エネルギーの類の『大きさ』も弄れるのか」
[メイン5] ヤムチャ : 「シャア、分かるのか!?」
[メイン5] ジゲン : 「勘がいいな」
[メイン5] ジゲン : 機体の足元にて、声を放ち
[メイン5] シャア・アズナブル : 「お生憎様な」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「だが」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「ザク相手に『小さくなった』のは悪手だったな」
[メイン5] シャア・アズナブル : 脚を踏み込んで、全身から何かが噴き出る。
[メイン5] ジゲン : 「これは……」
[メイン5]
シャア・アズナブル :
パス、パス、パスと周囲で破裂して、周囲にそれが撒き散らされる。
ザクの対人用武装。Sマイン。
[メイン5] ジゲン : ───時空間忍術は間に合わない
[メイン5] 蒼崎青子 : 「うわっ……何よこれっ!?」
[メイン5]
ジゲン :
故に、無数の黒棒を取り出し
それら全てを投擲する
[メイン5] ジゲン : 幾つかを弾き、幾つかを縮小するが───
[メイン5] ヤムチャ : 「そこにいるのか!?」
[メイン5] ジゲン : それを受け、初めて男に動揺が走る
[メイン5] ジゲン : が、直様元のサイズに戻り
[メイン5] シャア・アズナブル : 「『戻った』な?」
[メイン5] ジゲン : シャアとヤムチャの方に、それぞれ掌を向ける
[メイン5] ヤムチャ : 戻ったそれに向けて、勢いをつけて蹴りを放つ。
[メイン5] ジゲン : 「………グッ!」
[メイン5] ジゲン : しかして、掌を向けた先の
[メイン5] ジゲン : 黒棒の発射は止まらず
[メイン5] ジゲン : 数nmのそれが、射出される
[メイン5]
蒼崎青子 :
掌を向けられた二人
それを見て、少し彼女は、焦ってしまった
[メイン5] シャア・アズナブル : 「ええい……!」
[メイン5]
蒼崎青子 :
「まもちゃ……っ」
瞬間、彼の前に出る
[メイン5] ヤムチャ : 「は?」
[メイン5] ジゲン : それは、狙い通りにはいかず
[メイン5] ジゲン : 青子の腹部や肩部などを串刺しとしていく
[メイン5] 蒼崎青子 : 「ぐぇー……っ」
[メイン5] ヤムチャ : 「青子っ!?何やってるんだ!?」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「……もうこれ以上、まもちゃんに傷ついてほしくないから……」
[メイン5] ヤムチャ : 「オレヤムチャだけど」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「もう……嘘が下手ね……私は丈夫な子、平気だから」
[メイン5] ジゲン : そして、その様子に目もくれず再び瞬間移動したようにシャアの背後に移り
[メイン5]
ヤムチャ :
「頭おかしくなりそう」
「……でもな、いくら丈夫でも……」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「ええい……!」
[メイン5] ジゲン : バリスティックザクを
[メイン5] ジゲン : 装甲をブチ抜く勢いで蹴り飛ばす
[メイン5]
シャア・アズナブル :
「ぐ……!!」
そのまま勢いよく吹き飛び、天井に突き刺さる
「このシャア・アズナブル一日に二回も蹴られるとは……」
[メイン5] ジゲン : 「残りはお前1人だな」
[メイン5] ヤムチャ : 「……いくら強い子でも、女の子に守られちゃ」
[メイン5] ヤムチャ : 「このナイスガイ、ヤムチャ様 男が廃るぜ」
[メイン5] ジゲン : 「……クク」
[メイン5] ジゲン : 薄気味悪い笑みを浮かべて
[メイン5] ジゲン : 身体を縮小
[メイン5] ジゲン : そして、ヤムチャの眼前で突如元のサイズに戻り
[メイン5] シャア・アズナブル : 「あ、アムロ(天井に刺さっている)」
[メイン5] ジゲン : 手にした黒棒で、心臓を一突きにせんとする
[メイン5] ヤムチャ : 「へっ!『二度』も心臓を貫かれてたまるかよ!」
[メイン5] ヤムチャ : 今のヤムチャには存在しないはずの記憶がそのロンリーウルフを動かす!
[メイン5]
ヤムチャ :
咄嗟に相手の懐に飛び込み、一撃。
拳を打ち込む。
[メイン5] ジゲン : 「………ッッッ!!!」
[メイン5]
ジゲン :
それは、完全に不意を突いた
否、目の前の男を完全に見くびっていたが故の失態
[メイン5] ジゲン : 殴られたことにより身体を宙に浮かせ黒棒が手から離れる
[メイン5] ヤムチャ : そのまま後ろに飛び退き、相手と距離をとり
[メイン5] ヤムチャ : 「オレのとっておきを見せてやるぜ」
[メイン5] ジゲン : 「……チッ!!」
[メイン5] ジゲン : 距離を取られたことを好機だと判断
[メイン5] ジゲン : ジゲンの背後、眼前、横
[メイン5] ジゲン : その全てが一瞬光り輝き
[メイン5] ヤムチャ : 手から、よく練られた気弾を作り出し
[メイン5] ジゲン : 無数の黒棒が、発射される
[メイン5] ヤムチャ : 「繰気弾っ!!!」
[メイン5] ジゲン : 気弾に向け、黒棒はさらに発射されるが───
[メイン5] ヤムチャ : その弾が放たれ、ヤムチャは腕を振る
[メイン5] ヤムチャ : 「ふんっ!」
[メイン5] ヤムチャ : その腕の動きに連動し、気弾は自在に飛び交う
[メイン5]
ジゲン :
縮小しようと、気弾を見るが
──生命エネルギーである気弾を縮小することは叶わず
[メイン5]
ヤムチャ :
「はい!はい!はい!はいぃーーーっ!!」
一撃。直撃を与えたのを皮切りに、一度当たっても消えない気弾が何度も何度も軌道を変えてジゲンへと襲い掛かる!
[メイン5] ジゲン : 「ヌッ……グッ……!!」
[メイン5] ジゲン : その強靭な身体は確かに耐え続けてはいるが、ダメージが着実に蓄積される
[メイン5]
ヤムチャ :
「こいつで終わりだ!」
と、操る繰気弾と共にジゲンの元へ踏み出し
[メイン5] ヤムチャ : 「新必殺・繰気弾 プラス 狼牙風風拳っ!!」
[メイン5] ジゲン : 「おのれぇぇぇぇぇ!!!!」
[メイン5] ヤムチャ : 自らの周囲を飛び交う繰気弾と共に、狼牙風風拳を繰り出す!
[メイン5] ヤムチャ : 「はいはいはいはいはいはいはい、はいーーーっ!!!」
[メイン5] ジゲン : 縮小し、逃れようとしたがそれをするには気弾が邪魔となり──
[メイン5] ジゲン : 『イッシキ』への変化は今は叶わず
[メイン5] ジゲン : 身体の至る所にヒビが入り
[メイン5] ジゲン : 無数の拳と気弾の連携に
[メイン5] ジゲン : 大きく後退りつつ
[メイン5] ヤムチャ : 「名付けて……超・狼牙風風拳!!」
[メイン5] ジゲン : 「……貴様とオレの勝負では、貴様の勝ちだ」
[メイン5] ジゲン : 肩で呼吸しつつ、目の前の男を睨んで
[メイン5] ジゲン : 『秘術・大黒天』
[メイン5] ジゲン : 尾獣玉と呼ばれる、超高密度の気弾のような何かを顕現させる
[メイン5] ジゲン : 「願望器諸共散れぇ!!」
[メイン5] ヤムチャ : 「何ッ!?」
[メイン5] ヤムチャ : それを見て、手を構えて
[メイン5] ヤムチャ : 「か、め、は、め……」
[メイン5]
ヤムチャ :
「……波ァ!!」
対抗するように、気功波を放つ!
[メイン5] ジゲン : 「………グッ…ッッッ!!」
[メイン5] ジゲン : しかしながら、大黒天の展開はさらに続き
[メイン5] ジゲン : 一つ、二つとその高密度のエネルギーを重ねるように
[メイン5]
ヤムチャ :
「くっ……!オレじゃ……悟空みたいにはいかないのか……!」
そのエネルギーの前に、後退り
[メイン5] 蒼崎青子 : 「……まもちゃん、仕方ないわね」
[メイン5] ジゲン : 「無駄な足掻きを…今楽にしてやる」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「スライダー!!」
[メイン5] 蒼崎青子 : 力を振り絞って立ち上がり、それに加勢するように光線を
[メイン5] ジゲン : 「ハハハハハハハハハ!!!!」
[メイン5] ヤムチャ : 「……青子、寝てなくていいのか……!?」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「もう、まもちゃんが頑張ってるのに見捨てるのも無理でしょ」
[メイン5] ジゲン : 「雑魚が幾ら無理をしたところで…!」
[メイン5]
シャア・アズナブル :
「あーよっこいしょ」
上から埋まっていた中、下に降りてきて
[メイン5] シャア・アズナブル : 「仕方ないな……おちおち埋まってもいられん」
[メイン5]
シャア・アズナブル :
「フンッ!!」
取り出したライフルからビームを放つ
[メイン5] ヤムチャ : 「……シャア!」
[メイン5]
ジゲン :
「……だとしても!」
更にチャクラをその尾獣玉にわけ、力を増大させる
[メイン5] シャア・アズナブル : 「アムロ!パワーが足んねえぞ!」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「青子!アムロのパワー足んねえよな!!」
[メイン5] ヤムチャ : 「えぇ……」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「えっ……まもちゃんは頑張ってて……」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「アムロのパワー足んねえよな!!」
[メイン5] ジゲン : 「何が何だか知らんが…これで終わりだ」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「ええい!アムロのパワーが足んねえから地球滅ぼされてしまうぞ!ならば!」
[メイン5] シャア・アズナブル : と、ファンネルを肩から出して
[メイン5] シャア・アズナブル : セルフ横槍、セルフトランクスと言わんばかりにジゲンの体制を崩すように放つ
[メイン5] ヤムチャ : 「!」
[メイン5] ジゲン : 「…!?」
[メイン5] ジゲン : 蹌踉めき、そして────
[メイン5] シャア・アズナブル : 「今だぁ!!」
[メイン5] ヤムチャ : 「波ぁ!!!!!」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「いっけぇぇーーーっ!!」
[メイン5] : それにより
[メイン5] : 尾獣玉に大きな穴が開かれ
[メイン5] : 修行僧の様な男はその力の奔流に囲まれる
[メイン5] ジゲン : 「このオレが…この大筒木イッシキがァ!!」
[メイン5] : 最後にそれだけを言い放ち
[メイン5] : 男は力の波と共に消えて行った
[メイン5] : そして───
[メイン5]
:
小規模な、爆発が一つ
辺りを吹き飛ばし
[メイン5] : 戦いは完結を迎えた
[メイン5] シャア・アズナブル : 「……ふう……中々にヤバい相手だった。私はもうヤバいと思う」
[メイン5] ヤムチャ : 「ハァ…ハァ……へへ……悟空、オレはお前みたいになれねえかもしれないが……少しだけ、やり遂げたぜ……」
[メイン5] ヤムチャ : と、ガッツポーズを掲げて
[メイン5] 蒼崎青子 : 「……あっそーだ!願望器!どこ行ったの!?私のお給料~!!」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「そういやそんな話だったなぁ」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「アンタ達もしっかり探さないと置いていくわよ!ほら、探した探した!」
[メイン5] ヤムチャ : 「はは……さっきまで瀕死だったのにもう元気か……」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「だって報酬がかかってるんだもん!!」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「ははは……私たちも帰れなくなるのは困るからなぁ……真面目に探すか」
[メイン5] ヤムチャ : 「……そうだな。帰らないといけないもんな!」
[メイン5]
ヤムチャ :
[メイン5]
ヤムチャ :
[メイン5]
:
[メイン5]
:
[メイン5]
ヤムチャ :
[メイン5]
ヤムチャ :
[メイン5] ヤムチャ : あの後オレたちは、願望器を探して、吹き飛ばした後の島を彷徨っていた。
[メイン5] ヤムチャ : 「……何処だ、何処だ〜!頼むから出てきてくれ〜!」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「私のお給料~~~!!」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「本当にこの近くにあるのかね?」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「あると思うのよね~、私の乙女の勘はそう言ってるわ」
[メイン5] 蒼崎青子 : と、地味にまもちゃんの首に手をひっかけて抱き着いている
[メイン5] ヤムチャ : 「お、おいおい……乙女の勘って……」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「仕方ないな……ここは私の見聞色の覇気で探すしかねえ」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「そんなの使えんの!?」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「ノリで言っただけだが?」
[メイン5] 蒼崎青子 : ズッコケる
[メイン5] ヤムチャ : 「ノリって……」
[メイン5]
シャア・アズナブル :
「ハハハ、そうだろう?
なんせ私たちみんなこの島に来てからノリでここまで来たじゃないか」
[メイン5] ヤムチャ : 「そうだな……そう言われればそうなのかもな」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「そんな私がノリで仕事してるみたいな風潮~」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「君は大体ノリだと思うのだがな」
[メイン5] シャア・アズナブル : と、瓦礫を掴み上げて探す
[メイン5] シャア・アズナブル : 「この辺にあるんじゃないか?」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「あるのかなー」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「なんで君が半信半疑なんだね!?」
[メイン5] ヤムチャ : 「にしても……派手にやっちまったな」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「お前のパワーが足んねえからこんなことになったんだぞ」
[メイン5] ヤムチャ : 「それ関係あるかよ!?」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「むしろパワーがあり余ったせいでこうなったんじゃないの!?」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「アムロのパワーが足んねえからなァ……私という最終兵器が出る羽目になってパワーがあり余ってしまったんだよ」
[メイン5] ヤムチャ : 「そ、そうなのか?」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「……天井に埋まってたくせに(ボソッ)」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「さあ話は終わりだ探そう!」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「はぐらかしたー!」
[メイン5] ヤムチャ : 「ハハハハハ、全く……この調子だといつ見つかるかも……」
[メイン5]
シャア・アズナブル :
「これじゃねえの?」
それらしきものを取り出して
[メイン5] ヤムチャ : 「えっそんないきなり見つかる!?」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「それだわ」
[メイン5] ヤムチャ : 「嘘だろ!?」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「やった!私たちはこれで帰れるんだ!」
[メイン5] ヤムチャ : 「やった……ようやく帰れるんだ……!!」
[メイン5] ヤムチャ : と、喜びに打ちひしがれる
[メイン5] 蒼崎青子 : 「そうね、これでお給料も……たんまり……」
[メイン5] 蒼崎青子 : と、言いかけたところで。何処か寂し気な目で、安心する声の彼のほうを向く。
[メイン5] シャア・アズナブル : 「私?」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「当然違う」
[メイン5] ヤムチャ : 「どうした、青子?」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「ま、まもちゃん。帰るって、何処に帰るの?」
[メイン5] ヤムチャ : 「ヤムチャだけど」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「アムロだろ?」
[メイン5] ヤムチャ : 「何処に帰るって……お前に帰してもらうんだからその時に言うさ。マイホームが待ってるからな」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「……そ、っか」
[メイン5] 蒼崎青子 : 目を、何処か泳がせて
[メイン5] ヤムチャ : 「?」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「ね、ねえまもちゃん。もしよければさ、私と一緒に来ない? 久しぶりに会えたし、もう少し一緒にいたいの。……ダメ?やっぱり、行っちゃう?」
[メイン5] ヤムチャ : その言葉に少し驚いたように眉を動かす
[メイン5] ヤムチャ : 「……悪いな。オレには、残してきた女が居るんでな」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「えっ!?」
[メイン5] 蒼崎青子 : 浮気現場を目撃したかのような表情
[メイン5] ヤムチャ : 「それに、オレはそのまもちゃんってヤツじゃない」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「え、でも」
[メイン5] ヤムチャ : 「クールな眼差し。ホットなハート」
[メイン5] ヤムチャ : 「オレがウワサのナイスガイ……」
[メイン5] ヤムチャ : 「ヤムチャ、さ」
[メイン5] ヤムチャ : と、指を立てる
[メイン5] シャア・アズナブル : 「アムロだろ?」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「相変わらず嘘が下手ね……まもちゃん」
[メイン5] ヤムチャ : 「最後まで本当の名前で呼んでもらえなかったぜ……」
[メイン5]
シャア・アズナブル :
「よしじゃあ帰るか」
と願望器を取り出して
[メイン5] 蒼崎青子 : 「そ、そうね。それを渡しなさい」
[メイン5]
シャア・アズナブル :
「シェンロンやーーーーい私たちをあるべきところへ帰してくれーーーーーー!!!!」
と、その願望器に叫ぶ
[メイン5] 蒼崎青子 : 「ちょwwwおまwww」
[メイン5] ヤムチャ : 「何やってんだお前!?」
[メイン5] シャア・アズナブル : 全員の身体が光に包まれていく
[メイン5] シャア・アズナブル : 「これでも帰れるんだからいいじゃねえか」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「ちょっ、そういう問題じゃ、ああああ~~~!!!怒られる~~~!!!グッバイ私のお給料~~~~!!」
[メイン5] ヤムチャ : 「オイオイオイ、オイオイオイ!?」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「はっはっは!!恨むなら私を近くに置いていた君たちを恨みたまえ!!」
[メイン5]
シャア・アズナブル :
[メイン5]
シャア・アズナブル :
[メイン5] シャア・アズナブル : 三人は、光の中に消えていき
[メイン5]
:
[メイン5]
:
[メイン5] : 冷たい床。同じ場所で目覚める。
[メイン5] シャア・アズナブル : 「……起きたまえ。困ったな、まさか同じ場所に全員飛ばされるとは」
[メイン5] ヤムチャ : 「う……う〜〜〜ん……」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「ったあ……何するのよアンタ、アンタのせいで私の信頼とかお金とか!!」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「HAHAHAすまんすまん。だがここからならお前たちを元の場所に戻せるはずだ」
[メイン5]
ヤムチャ :
「う……う〜ん……何処だ、ここは?
ここからなら帰れるのか?なら、いいが……」
[メイン5] ヤムチャ : 「……てか、ここは何処なんだよ」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「此処か。此処は……『エゥーゴ』の基地の内の一つだな」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「えぅーご?何それ」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「はは、それはまあ……後から説明しよう」
[メイン5] ヤムチャ : 「そ、それじゃあシャア 早くオレ達を帰してくれ」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「……私は賠償金も欲しいけど」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「シャア?」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「……違うな。君たちにはああ名乗ったが、訂正させてくれ」
[メイン5] シャア・アズナブル : 「私の名前は……」
[メイン5] クワトロ・バジーナ : 「今の私は、クワトロ・バジーナ大尉だ」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「……く、くわとろ?」
[メイン5] ヤムチャ : 「そうか……」
[メイン5] ヤムチャ : 「じゃあ、よろしくな!シャア!」
[メイン5] クワトロ・バジーナ : 「クワトロだって言ってんだろ!!!!!!!!!!!!」
[メイン5]
クワトロ・バジーナ :
[メイン5]
クワトロ・バジーナ :
[メイン5] : 願望器は目にしたものの願いを叶える。
[メイン5] : ならば、何故、シャアが口に出した願いだけが、叶ったのか。
[メイン5] : いや。
[メイン5] : 或いは叶っていたのかもしれない。
[メイン5] : 三人の中、微かに芽生えていた
[メイン5] : 『離れたくない』という願いが
[メイン5]
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[メイン5]
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[メイン5] クワトロ・バジーナ : 「わりぃ移動する余裕ないからあと少しだけここにいてくれ」
[メイン5] ヤムチャ : 「ちくしょう……!」
[メイン5] 蒼崎青子 : 「賠償金を要求する~!!」
[メイン5] クワトロ・バジーナ : 「HAHAHAHAHA」
[メイン5]
クワトロ・バジーナ :
[メイン5]
クワトロ・バジーナ :