[メイン] GM : 準備いいか教えろ
[メイン] リリス : 教えるぞ!
[メイン] アリィ : 教えます!
[メイン] やみっち : 教える
[メイン] GM : では
[メイン] GM : 出港だァ~~~~~~!!!!
[メイン] リリス : 出航だぁ~~~~~~~~~~~~~~!!!
[メイン] やみっち : 出航だァ~~~~!!
[メイン] ぴの : 出航ですわ~~~~~~~!!!!
[メイン] アリィ : 愛の旅路へ出航です!
[メイン] GM :
[メイン] GM :
[メイン] GM :
[メイン]
GM :
●オープニングチャプター
▼導入:魔王城前にて
魔王城を目前にした勇者一行は、最後の野営の準備中だ。
決戦前のこの夜に、それぞれ何を思うだろうか。
決戦前夜の野営に向けた各キャラクターの様子や、みんなの現在の関係性がわかるような会話を描写してみましょう。
[メイン]
GM :
▼採用ルール:でっちあげ冒険譚
食事よし、天幕よし。あとは寝るだけとなった夜更けに、揺れるたいまつの灯を見ていると……思い出すのは今までの旅路。誰からともなく、思い出話が花開く。
次の「これまでの冒険表:シリアス」か「これまでの冒険表:コミカル+α」から、ダイスを使うか、自由選択でひとりひとつずつ思い出を選びます。
それから、順番にひとりずつ、選んだ内容について「これまでの旅の思い出話」として語ってください。
思いついた順に「そういえば~」と語りだすと、思い出語りらしいかもしれませんね(もちろん違う方針でも大丈夫!)。
他のキャラクターも、そんなことあったなぁというていでひとりずつコメントしましょう。
※深く考えすぎずとも、口から出まかせでOKですよ!
全員が語り終えたら、勇者一行の「冒険譚」のできあがり!
ここで話したことは、全部「これまでの旅で本当にあったこと」として扱ってくださいね。
結末へ進み、オープニングチャプターを終えましょう。
[メイン] リリス :
[メイン] リリス : その日は、穏やかだった。
[メイン] リリス : 聞こえてくるは、綺麗な虫の声。
[メイン] リリス : ……明日には、自分達の、いや、この世界の命運を掛けた戦いの火蓋が切って落とされるというのに。
[メイン] リリス : ここは、魔王城を前にする、小さな野営中のテント。
[メイン] リリス : そこで、それぞれの想いを胸に秘めた者達は、決戦の日に備え、羽を広げていた。
[メイン] リリス : 「……………………」
[メイン]
リリス :
褐色の肌に、金髪の髪の、背の小さな少女が、腕を組みながら
仲間達と向かい合わせになる形のテーブルを前に、何やら訝しげに思うような表情をしていた。
[メイン]
リリス :
彼女の名は、リリス。
この一行の『勇者』である。
その証たる、勇者の剣も腰に携えてあるのだが
[メイン] リリス : 「……………」
[メイン] リリス : ………やっば。
[メイン] リリス : こ、ここまで来てしまった………!?!?!
[メイン]
リリス :
とうとう魔王城まで………!?!
というか!!!!!
[メイン] リリス : 余の城まで来てしまったぞ!?!?!?!?!?
[メイン] リリス : 深刻そうな表情をするその奥では、これでもかというくらいに狼狽していた。
[メイン] リリス : ─────そう、彼女は………『魔王』なのだった。
[メイン] アリィ : 「いよいよですね!勇者様!」
[メイン] リリス : ぴくりと反応する。
[メイン] リリス : 「! あ、ああ、そうだな、アリィよ」
[メイン] やみっち : ペラ…ペラ…札束をめくる
[メイン] リリス : うむ、うむ、と頷く。
[メイン] ぴの : 「ええ、ええ。ついに魔王討伐目前ですわね!」
[メイン] リリス : 「……ど、どうだ?調子は?悪くはないか?」
[メイン] リリス : 自分でもよく分からない問いかけを、仲間である3人へと投げかける。
[メイン] リリス : つまり、あれだ。
[メイン] アリィ : 「調子ですか?絶好調です!愛に溢れていますよ!」
[メイン] リリス : 体調が悪ければ、延期にでも……。
[メイン] ぴの : 「わたくしは絶好調ですわ!気合入りまくりです!」
[メイン] リリス : ………嗚呼……。
[メイン] リリス : 「そっかぁ~~~~~~~~~~~~~~~……」
[メイン] ぴの : 戦斧をぶんぶん振って見せる
[メイン] リリス : 「……元気で何よりだ、うむ、うむ……」
[メイン] やみっち : 「う~ん不調かなあ」
[メイン] リリス : 「………!!」
[メイン] リリス : やみっちの方を向き。
[メイン] やみっち : 「金回りが」
[メイン] ぴの : 「あら…そうでしたか…」
[メイン] アリィ : 「む!?そうなのですか…ってお金のお話しでしたか」
[メイン] リリス : 「そ、それなら明日の討伐は延期に……って、金回りかい!」
[メイン] やみっち : 「魔王城前だからって使いすぎなのよアンタら」
[メイン] ぴの : 「仕方ないじゃないですか…魔王の首を刎ねるなら特別な斧じゃないといけないんですよ」
[メイン]
リリス :
そりゃそうじゃ!!!
なんとしてでも、延期にするために!!!
金は使いこんでおきたいじゃろう!!!
[メイン] リリス : 「ヒェッ……」
[メイン] やみっち : 「おかげでもう今月カツカツだわ…でもまあそれもこれで最後か」
[メイン] リリス : 自分の首が、ぴのの持っている戦斧によって刎ねられる光景を想像し、普通にゾッとした。
[メイン] やみっち : 「もうここまで来たのよね」
[メイン] リリス : 「…………あ、ああ……」
[メイン] アリィ : 「…最後、そう聞くと少し寂しくなりますね」
[メイン]
リリス :
「…………」
その言葉に、しみじみとした表情となる。
[メイン] ぴの : 「…そうですわね……。今までいろいろありましたもの…」
[メイン]
リリス :
……魔王たるこの余であれども、こうして共に過ごしてきた仲間達の日々は
決して、偽物ではなかった。
[メイン] リリス : 「………こんな余に着いてきてくれて、本当にありがたいものよ」
[メイン]
アリィ :
勇者様と出会って、ピノさんと出会って、やみっちさんと出会って…
愛に溢れた冒険の日々でした
[メイン] やみっち : 「……」
[メイン] リリス : やはり、心苦しいものが無いと言えば嘘になろうぞ。
[メイン] リリス : この者達は、真に世界の平和を願って、ここまで幾多の戦いに挑んできた。
[メイン]
リリス :
日を重ねる毎に、魔王たる自分がここにいてもよいのか?
よいわけがない、そう自問し続けてきた。
しかし、今更ながらそれを明かす勇気も持たない。
[メイン] リリス : 何が『勇者』よ。
[メイン] ぴの : 「そうですわね…こんな虫が鳴く夜わあの日のことを思い出しますわ…」
[メイン] ぴの : 1d6 これまでの冒険表:コミカル+α (1D6) > 1
[メイン] ぴの : 1 カジノで冒険資金全部スッた馬鹿がいます!
[メイン] ぴの : 「あれは…そう。わたくしが初めてのカジノで調子に乗って軍資金全てスッて素寒貧になった夜…」
[メイン] リリス : 「あの時はどうなるかと思ったぞ!?」
[メイン] リリス : 「というか、綺麗な思い出みたく語るでないぞ!?!?」
[メイン] アリィ : 「そういえば、そんなこともありましたね」
[メイン] ぴの : 「ウフフ…やみっちさんのへそくりがなければ野垂れ死んでましたわね」
[メイン] リリス : 汗だらだら。
[メイン] やみっち : 「ホントこいつさあ…」
[メイン] リリス : 「いやいやもっとあっただろう!?余達は、勇者一行ぞ!?!?」
[メイン] ぴの : 「反省はしてますわよ? お小遣いも減額されちゃいましたし」
[メイン] リリス : 確かにある意味!命の危機を感じざるを得ん出来事ではあったが!!
[メイン] やみっち : 「当たり前だァ!!」
[メイン] リリス : 反省しておるのか?本当か?
[メイン] ぴの : 「次にカジノに行くときは魔王城のお金を使いこみますわ」
[メイン] リリス : 「それは反省しとる………のか……!?」
[メイン] リリス : すんごく微妙な表情になる。
[メイン] アリィ : 「次は大勝ちしたいですね!」
[メイン] やみっち : 「うん…まあいいでしょう、もうそん時は他人同士だし…」
[メイン] リリス : まずい余が必死に貯めてきた金が全部使われる……!!!!
[メイン]
ぴの :
「リリスさんは何が印象に残ってますの?」
そんな魔王の想いには一切気づかない
[メイン] リリス : 「!? そ、そうだなぁ……」
[メイン] リリス : ぴのの方を向き、うーむと腕を組みながら。
[メイン] アリィ : きらきらした眼でリリスの方を見つめる
[メイン] リリス : 1d6 じゃあシリアスダイス (1D6) > 5
[メイン] リリス : 5 運命的に子どもの頃に出会っていたのを思い出した
[メイン]
リリス :
「………………」
思い出は、挙げればキリが無い、それほどにまで濃厚な旅であった。
[メイン] リリス : 「………………?」
[メイン] リリス : ふと、過去の記憶を辿っていくと─────。
[メイン] リリス : 何か、砂嵐のような映像が頭の中に。
[メイン] リリス : そして、それぞれの顔を見て。
[メイン] リリス : 「…………?……そういえば余達は……酒場で会ったのが、初めて……よのう?」
[メイン] やみっち : 「どしたの急に?」
[メイン] リリス : 「あ、ああ、いや……」
[メイン]
ぴの :
「そうだと思いますが…」
うーん、酔ってたので記憶があやふや
[メイン] リリス : 「………なんだか、それ以前にも、会ったことがあったような……」
[メイン] アリィ : 「はい…?」
[メイン] ぴの : 「それ以前、ですか…?」
[メイン] リリス : それは、山を駆け巡っていた頃の、幼少期の記憶。
[メイン] やみっち : 「ふむ……?」
[メイン] リリス : 「………す、すまぬ、何か変なことを言ってしまったようだのう」
[メイン] リリス : 「なんというか……それ以前にも、お主達と会ったことがあるような……」
[メイン] リリス : そんな、気がしてならなかった。
[メイン]
ぴの :
「うーん…?」
首を傾げる
[メイン]
ぴの :
以前に人間界に来たのって魔王軍と天使軍との戦いとかになりますわよね…?
そんな時に人間とあった覚えは……
[メイン] アリィ : 「もし本当にそうだったとしたら、こうやって集まったのはなにかの運命を感じますね!」
[メイン]
リリス :
「………ふふ、そうだのう」
アリィの言葉に、つい表情が緩む。
[メイン] ぴの : 「…そうですわね。なんだかロマンチックですわ」
[メイン]
リリス :
「……運命とは、奇妙なものぞ、もしかしたら……そんなことが
あったのやも、しれんのう……
ふっ、相変わらずアリィは、いつも前向きで、良い子だのう」
[メイン] リリス : うんうんと、まるで孫の成長に感動する祖母のように頷きながら。
[メイン] アリィ : 「はい!前向きだけが取り柄なので」
[メイン] アリィ : そう言ってニコッとリリスに微笑みかける
[メイン] リリス : 「はは、ならそういうアリィの思い出話も聞かせてもらおうかのう」
[メイン] リリス : 足を組み、暖かいココアを飲みながら。
[メイン] アリィ : 「私の思い出ですか?」
[メイン] アリィ : ふむとこめかみに手をやって
[雑談] system : [ やみっち ] コレクト : 0 → 1
[メイン] アリィ : 1d6 コミカル+α (1D6) > 5
[メイン] アリィ : 5 敵のハニートラップにひっかかった奴は誰だ!
[メイン] アリィ : 「…はっ!?」
[メイン] アリィ : ふと思い出して顔が赤くなる
[メイン] リリス : 「………?どうした、アリィ?」
[メイン] リリス : 心配そうに顔を覗き込む。
[メイン] アリィ : 「あ、いえ!ご心配なさらず」
[メイン] リリス : 「……本当か?余は心配ぞ、どうだ、アリィもココアを飲むか?」
[メイン] やみっち : 「ま~た変な事考えてたんでしょ?」
[メイン] アリィ : 「へ、変なこととは心外です!」
[メイン] アリィ : 「私は常に愛について考えているんですよ!」
[メイン] ぴの : 「確かにアリィさんはいつもみんなに優しいですわね」
[メイン] アリィ : 「はい。優しさも一種の愛の形ですから」
[メイン]
リリス :
ふっ、アリィは相変わらずといった娘よのう。
そこが美徳とも言えるがな。
[メイン]
リリス :
……嗚呼……!余計胃がキリキリするぞ………!!
余はこんな純真無垢な娘をずっと騙し続けておるのかぁぁぁ……!!!
[メイン] アリィ : 「…私の思い出は皆さんに出逢えた事ですね」
[メイン] アリィ : ハニトラのことは置いておいて、素直な気持ちを述べます
[メイン] リリス : 「…………うむ」
[メイン] ぴの : 「………それは、嬉しい言葉ですわね」
[メイン] アリィ : 「はい。皆さんとの愛に溢れた日々は私の宝物です!」
[メイン] リリス : くぅぅ、眩しい………!!
[メイン]
リリス :
ていうか、あれではないか?
アリィの方が、勇者向いておるのではないか………??????
[メイン] ぴの : 魔王抹殺のためにやむなく人間界に降りてきましたが…いい仲間を持てたのは予想外の幸運ですわね…
[メイン] リリス : ←魔王
[メイン] ぴの : まったく…こんないい人達を害そうとするなんて……見てなさい魔王。あなたは抹殺のリストに入っていますからね
[メイン] リリス : ……ゾッ!?
[メイン] リリス : いかん、なんかすごい悪寒が………!?
[メイン] アリィ : 「その思い出をちゃんとした思い出にするために、皆さん頑張りましょうね!」
[メイン] ぴの : 「ええ、ええ。頑張りましょう!」
[メイン]
リリス :
「あ、ああ……!」
腕を組み、頷く。
[メイン] やみっち : 「ええ、そうね」
[メイン] アリィ : ニコニコと笑顔を周りの3人に向ける
[メイン]
ぴの :
「やみっちさんは何が思い出深いですの?」
すっかり決戦前の空気に取り込まれている
[メイン] アリィ : ハニトラのことを思い出したときは、正直逃げ出したい気分でしたが、上手くごまかせたでしょうか?
[メイン] やみっち : 「私?私ねえ…」
[メイン] やみっち : 1d1+5 これまでの冒険表:コミカル+α (1D1+5) > 1[1]+5 > 6
[メイン] やみっち : 6 あなたが思いついた任意の思い出
[雑談] system : [ アリィ ] コレクト : 0 → 1
[メイン] やみっち : ……あるにはあるが
[メイン] やみっち : これは、言えるはずもない
[メイン] やみっち : 数か月前…
[メイン] やみっち :
[メイン] やみっち :
[メイン] ダークネスⅢ : 「こっちむけ」
[メイン] ダークネスⅢ : 「魔王、助けろ」
[メイン] やみっち : 「把握」
[メイン] やみっち : 「……は?」
[メイン] ダークネスⅢ : 「いいかやみっち、我々闇魔法の一族には魔王救済を躊躇ってはならない時がある…」
[メイン] やみっち : 「いや…え?ちょっとKWSK」
[メイン] ダークネスⅢ : 「……数か月前魔王様が疾走した事件は知ってるわね?」
[メイン] やみっち : 「ああうん…あれただの与太話かと思ってたけど本当だったんだ…」
[メイン] ダークネスⅢ : 「あの話には続きがあるの…」
[メイン] やみっち : 「というと?」
[メイン] ダークネスⅢ : 「魔王様はね…」
[メイン] ダークネスⅢ : 「勇者になったの…」
[メイン] やみっち : 「」
[メイン] やみっち : 「頭おかしくなりそう」
[メイン] やみっち : 「ちょっと待てよ何があったんだよ…」
[メイン] ダークネスⅢ : 「魔王様はある計画を思いついたわ」
[メイン] ダークネスⅢ : 「”勇者が生まれる前に殺せばいいじゃん”計画を…」
[メイン] ダークネスⅢ : 「だから王様の城で待ち伏せしてたのよ」
[メイン] やみっち : 「IQ280」
[メイン] ダークネスⅢ : 「うん…でもね…」
[メイン] ダークネスⅢ : 「肝心の勇者がその…当日に行方不明になって…」
[メイン] ダークネスⅢ : 「そしたらその場にいた魔王様が…」
[メイン] ダークネスⅢ : 「なんか手違いで勇者に…」
[メイン] やみっち : 「ええ…」
[メイン] ダークネスⅢ : 「というわけで魔王様救って来いって話よ、分かったらはよいけいけいけいけ」
[メイン] やみっち : 「…一つ質問良い?」
[メイン] ダークネスⅢ : 「何?」
[メイン] やみっち : 「アンタの方が強いんだからアンタがいけばいいじゃん」
[メイン] ダークネスⅢ : 「やだよめんどい」
[メイン] やみっち : 「は?」
[メイン] ダークネスⅢ : 「というのは冗談で、私が行ったら闇の魔力が強すぎて魔王の手先ってばれるでしょ?」
[メイン] ダークネスⅢ : 「だからその点闇魔力の低い初級魔法のアンタが頼りなのよ」
[メイン] やみっち : 「なるほど…」
[メイン] やみっち : 「……いや、でも強く無かったら何も守れないのでは?」
[メイン] ダークネスⅢ : 「………」
[メイン] ダークネスⅢ : 「はよいけ」
[メイン] やみっち : 「いや、だから…」
[メイン] ダークネスⅢ : 「はよいけ」
[メイン] ダークネスⅢ : 「はよいけ」
[メイン] ダークネスⅢ : 「はよいけ」
[メイン] ダークネスⅢ : 「はよいけ」
[メイン] ダークネスⅢ : 「はよいけ」
[メイン] やみっち : 「クソッ!コイツ同じ事しかしゃべらないNPCモードになりやがった!!」
[メイン] やみっち :
[メイン] やみっち :
[メイン] やみっち : 魔王がこの中にいる?
[メイン] やみっち : 確かにそこにいる、あの明らかにお人好しで胃を痛めてる魔王様が…
[メイン] リリス : ←魔王という割には、全然邪悪なオーラが無い魔王
[メイン] やみっち : ……
[メイン] やみっち : 正直逃げ出したい気分だ…
[メイン] やみっち :
[メイン] やみっち :
[雑談] system : [ やみっち ] コレクト : 1 → 3
[雑談] system : [ やみっち ] フラグポイント : 0 → 1
[メイン] リリス :
[メイン]
リリス :
▼絶体絶命の水没
部屋に入った瞬間、突然天井から防壁が落ちてきた。罠だ!
パーティは分断され、仲間(助演)と密室でふたりきり。
ついでに天井からは水が噴出。
部屋に溜まり、足元からたちまち上昇してくる水面。
このままだと溺れてしまう!
でも、こんな状況何度も乗り越えてきた。
力を合わせれば、きっと今回も大丈夫。
……力、合わせられるよね?
★キーワード
服がずぶ濡れ、泳げない、ひび割れ、心中、「助けて」
[メイン] リリス :
[メイン]
リリス :
主演:リリス
助演:ぴの
[メイン] リリス :
[メイン] リリス : 「─────はぁ、はぁ……!ぴの!無事か!」
[メイン] ぴの : 「ええ…どうにか…!」
[メイン] リリス : 「くっ……!向こうは無事であればよいのだが……!」
[メイン] リリス : 服がずぶ濡れ状態となるリリスとぴの。
[メイン] ぴの : 「でもこちらもこのままでは…」
[メイン] リリス : そう、二人は─────密室に閉じ込められてしまったのだ。
[メイン] リリス : 「ああ……!水がどんどんせり上がっていく……!」
[メイン]
ぴの :
「………!」
顔を青くする。マントに隠した背中の羽…泳いだらこれを隠しておけなくなる…!
[メイン] リリス : 「………? どうした!ぴの、大丈夫か……!?」
[メイン]
ぴの :
「あ、あの…わたくし泳げませんの…!」
咄嗟に嘘をつく
[メイン] リリス : 心配そうに顔を覗き込み。
[メイン] リリス : 「……!?そ、そうであったのか……!?」
[メイン] ぴの : 「このままではおぼれ死んでしまいますわ…!」
[メイン]
リリス :
くそがああ……!!こんな時に……!!
……余の力を、発揮さえすれば、この状況でも……!
[メイン] ぴの : 「わたくしは…生きたい!」
[メイン] リリス : 「……ああ、分かっておる……!」
[メイン]
ぴの :
「魔王をこの手で殺すまで…死ねませんわ!」
といいつつ、天使バレを一番気にしている
[メイン] リリス : 「余は決して、ぴの!お主を見殺しにはせぬ!!」
[メイン]
ぴの :
なんせ魔王城のただ中なのだ
天使だとバレたらどうなるか…
[メイン] ぴの : 「リリスさん…!」
[メイン]
リリス :
「………うぐっ」
魔王を殺す宣言に、冷や汗がだらだら。
[メイン] リリス : 「……と、ともかくだ!何か脱出する手立てを……!!」
[メイン] リリス : リリスもまた、魔王バレしたくはなかった。
[メイン] リリス : そもそも!魔王がこんな罠に嵌ってしまっている時点で、色々、アレなのだった!
[メイン] ぴの : 「そ、そうですわね…!」
[メイン] ぴの : 深呼吸をして頭を冷やす
[メイン] ぴの : なんとか脱出の手立てを…
[メイン] リリス : 足元から、徐々に二人を覆う水。
[メイン] リリス : それは、二人を確定的に体温を奪っていった。
[メイン] ぴの : 「……リリスさん、聞いてください」
[メイン] リリス : 「………むっ?」
[メイン] リリス : ぴのの方を向き。
[メイン] ぴの : 「魔族の方は馬鹿なので、自分の罠に引っかかることがあるそうです」
[メイン]
リリス :
「!?」
どきんっ!?
[メイン] ぴの : 「なので…中に解除の方法があるやもしれません…!」
[メイン]
リリス :
「な、なななな、なんじゃそれ!よ、余は聞いたことが~~……
………!……な、なるほど」
[メイン] リリス : ハァ…ハァ…と息を荒げながらも、ぴのの言葉に頷く。
[メイン]
リリス :
ここは余の城、しかし─────メンテナンス面で言えば
しばらくずーっと怠っていた。
[メイン] リリス : 「……!!見よ、ぴの!あれを!」
[メイン] リリス : そこには─────壁に、ひび割れが!
[メイン] ぴの : 「…!」
[メイン]
リリス :
「……」
自分の城を壊すことになってしまうが……。
[メイン] リリス : …………。
[メイン] リリス : ちらりと、ぴの方を向く。
[メイン]
ぴの :
「……壊しましょう!」
戦斧の柄を握り
[メイン]
リリス :
………ここで二人仲良く心中なんてことになってしまえば
長く共にしてきた冒険に、嘘を吐くことになる。
[メイン] リリス : 「………ああ!!」
[メイン] リリス : 余にはもう、否定の二文字など無かった。
[メイン] リリス : 自分の城がなんぼのもんだ!!
[メイン] リリス : 余は!!ぴのの命を救う!!!
[メイン] リリス : ……仲間なのだからな!!!
[メイン]
ぴの :
そうして二人で全力で壁を殴りつけた
壁はあっさり荼毘に付したよ
[メイン] リリス : 「ぴの!合わせよ!」
[メイン] ぴの : 「ええ!」
[メイン] リリス : ─────『闇より出でて闇より黒くその穢れを禊ぎ祓え』
[メイン] リリス : 呪文を唱えることによって、ぴのと二人掛かりで、密室は崩壊。
[メイン] ぴの : 「ぶち壊す~!」
[メイン] リリス : 「……ふぅ……なんとか、なったようだのう……」
[メイン] リリス : 汗を垂らしながら、ぴのににこりと笑う。
[メイン] ぴの : 「……ぜぇ…ぜぇ…焦りましたわ…」
[メイン] ぴの : それににやりと笑い返して
[メイン] リリス : 「ははっ、全く……スリリングよのう、飽きぬわ、本当に」
[メイン] リリス : ……余が、魔王でなければ……。
[メイン] リリス : きっと、素直に喜びを分かち合えたであろうに。
[メイン] ぴの : 「まったく…こんな罠を仕掛けるなんて卑劣な魔王ですわ…!」
[メイン] リリス : 「…………ああ、全くだ、な」
[メイン]
ぴの :
「でも今は…そんなことよりリリスさんに感謝を
悪いですわね…いつもお世話になって」
[メイン]
リリス :
ぴのの言葉に、微妙な顔をする。
眉も少し下がりながら。
[メイン] リリス : 「いやいや、ぴのがいなければどうなっていたことやら……」
[メイン]
リリス :
「死神の鎌のような、その戦斧が無ければ今頃
余は地獄の果てにいたであろうな、ははは」
冗談めいたように笑う。
[メイン] ぴの : 「死神の鎌…さすが勇者様はうまいことを言いますわ!」
[メイン] ぴの : 「これから魔王の首を落とす、まさしく死神の鎌となるのですもの!」
[メイン] ぴの : その冗談に元気を取り戻したように、胸を張る
[メイン] リリス : ぴのの、その純真な態度を、直視することはできなかった。
[メイン]
リリス :
「………はは」
それはきっと、断罪になるだろう。
嘘を吐き続けてきた、余の……。
[メイン] リリス : 「………なぁ、ぴのよ」
[メイン] ぴの : 「なんですの?」
[メイン] リリス : 「もしも……魔王が、いかなる相手であっても」
[メイン] リリス : 「………必ず、討ち滅ぼすのだぞ」
[メイン] リリス : 真剣な表情で、ぴのをじっと見つめる。
[メイン] ぴの : 「ええ、ええ。魔王を撃ち滅ぼし、天か……故郷にみんなで帰る」
[メイン] ぴの : 「それが今のわたくしの夢の果てですもの」
[メイン]
リリス :
「……?」
天界、と酷似したような言葉に、小首を捻りつつも。
[メイン] リリス : 「…………ああ!」
[メイン] リリス : ……余の末路とは、それでよい。
[メイン] リリス : ダブルクロス。それは裏切り者を表す言葉。
[メイン] リリス :
[メイン] リリス :
[メイン] リリス :
[メイン]
ぴの :
▼もやもやなお悩み
「占いオババ出張店、お悩み聞き?」
探索中、そんな看板がかかった妙にムーディな扉があった。
なんだコレ。魔王城に出張してくる占いオババ、何者?
怪しすぎてその場では全員スルーしたが……休憩中、なんだか無性に気になり、あなたは単身部屋を訪れる。
あなたに、ひとりで抱えきれない悩みがあるのは事実だ。
せめてどこかで吐き出さないと、戦いに支障が出そう。
……扉を開けると、部屋の中に居た仲間(助演)と目が合う。
同時に目に入る、水晶玉前の「占いオババ離席中」の文字。
タイミング悪っ!? というか、この状況どうしよう!?
★キーワード
盗み聞き、占い、無駄にムーディな雰囲気、ワラにもすがりたい、「なんか悩んでるなら聞くよ」
[メイン]
ぴの :
主演:ぴの
助演:やみっち
[メイン] ぴの :
[メイン] ぴの :
[メイン] ぴの : 「だいぶ離れていましたが…天界に帰っても受け入れてもらえるでしょうか…」
[メイン] ぴの : そんなことを呟きながら入ると…
[メイン] ぴの : 「…あれ?」
[メイン] やみっち : 「?」
[メイン] ぴの : そこにはやみっちさんがいる上に…おばばがいない
[メイン] ぴの : 「うっ…」
[メイン] ぴの : 天界、と言ったのが聞こえたか…!?
[メイン] ぴの : 「あ、故郷に帰りたいってことですわ!故郷は天界のように美しいことで有名で…」
[メイン] ぴの : 藁にもすがる思いで適当ないいわけをする
[メイン] ぴの : 「…………………まあ、それもこれも魔王を討伐すればいいだけの話ですわね」
[メイン]
やみっち :
「えっ?あ、ううんそう……」
急に故郷について話してきてビックリしながら
[メイン] ぴの : 「……ところで何故やみっちさんがここに?占いを希望されて?それとも悩みが?」
[メイン] ぴの : 早口で話題をそらそうと捲し立てる
[メイン] やみっち : 「え?ああ、頼まれて」
[メイン] ぴの : 「頼み?」
[メイン] やみっち : 「私商人でしょ?だから占いに必要なマジックアイテム聞かれて交渉してたのよ」
[メイン] ぴの : 「なるほど…」
[メイン] やみっち : 「そしたら夕飯買に行くから留守番しててだと、全くこっちも暇じゃないのに…」
[メイン] ぴの : 「それは…大変でしたわね」
[メイン]
ぴの :
「…魔王城に住んでるんですよね?そのおばば
すごい人ですわね…」
[メイン] やみっち : 「それよりどうしたの?急に故郷の話なんかして」
[メイン] やみっち : 「悩みあるなら聞こうか?」
[メイン] ぴの : 「そ、そうですわね…」
[メイン] ぴの : 「……ええ、あなたも同じように離れている身、あなたが一番わかるかもしれませんわ」
[メイン] ぴの : 「わたくし、魔王討伐の暁には故郷に帰るつもりなんですが…」
[メイン] ぴの : 「長いこと故郷を離れていたので、受け入れてもらえる心配なのですわ」
[メイン] やみっち : 「よそ者に厳しい地域なの?」
[メイン] ぴの : 「そうですわね。厳しいですわ」
[メイン] ぴの : 天界だから…とは言えない
[メイン] やみっち : 「ふ~ん…」
[メイン] ぴの : 「きちんとわたくしの仕事を認めてもらえるといいのですけれど…」
[メイン] やみっち : 「じゃあ…帰らなくてもいいんじゃない?」
[メイン] ぴの : 「…………帰らなくてもいい、ですか」
[メイン] ぴの : 「考えたこともありませんでしたわ…」
[メイン] やみっち : 「別にそこに固執する意味も無いでしょ、」
[メイン] やみっち : 「旅が終わったらさっさとフッてやればいいのよそんな場所」
[メイン] ぴの : 「……ですが、そこに帰らないと他に帰る場所が……」
[メイン] ぴの : しばし悩む顔を見せて
[メイン] やみっち : 「場所?」
[メイン] やみっち : 「それこそどこにでもあるじゃない」
[メイン] やみっち : 「アンタの場所はアンタがいようと思った場所」
[メイン] やみっち : 「それ以上もそれ以下もない…でしょ?」
[メイン] ぴの : 「…では……もし、わたくしがみんなと一緒にいたいと言っても…その時、もう一度仲間と呼んでくださいますか?」
[メイン] やみっち : 「そうねえ…」
[メイン] やみっち : 「アンタにその気があれば、ね」
[メイン]
ぴの :
「……そうですか」
ちょっと笑いながら
[メイン] ぴの :
[メイン] ぴの :
[メイン] ぴの :
[雑談] system : [ ぴの ] フラグポイント : 0 → 1
[メイン] リリス :
[メイン]
リリス :
▼①シリアス展開『魔王城、玉座にて』
ようやくたどり着いたのは、魔王城最上階。玉座の間だ。
流麗な装飾に、周囲を満たす凶悪な魔力。
壁際に控えた、四天王を筆頭とする魔王の近衛隊。
……状況は揃いきっているのに、そこにいるべきはずの仇敵、魔王の姿はない。
そう気が付いた瞬間、ざっと一斉に魔族たちが跪く。
彼らの視線の先にいるのは、あなたたち勇者一行の――
さあ、秘された真実を暴き、あなたたちの終わりを始めよう。
[メイン] リリス :
[メイン] リリス : ─────そうして数々の試練を乗り越え、勇者一行は再び集い。
[メイン] リリス : 魔王の玉座へと、ついに到達する。
[メイン] リリス : されど、そこには魔王の姿、非ず。
[メイン] リリス : 「…………………」
[メイン] リリス : その席へと、リリスは、歩み、そして深々と座る。
[メイン] リリス : 足を組み、そして肘を手すりに乗せ、頬を手の甲に乗せる。
[メイン] リリス : 「平和や平等なんてものは存在しない」
[メイン] リリス : 「全てはまやかしだ」
[メイン] リリス : そして、息を軽く吸い。
[メイン] リリス : 「黄昏よりも昏きもの 血の流れより紅きもの」
[メイン] リリス : 「時の流れに埋もれし 偉大な汝の名において」
[メイン] リリス : 「我ここに闇に誓わん 我等が前に立ち塞がりし すべての愚かなるものに」
[メイン] リリス : 「我と汝が力もて 等しく滅びを与えんことを!」
[メイン] リリス : 邪悪なオーラが、一気に放たれる。
[メイン] リリス : 牙を見せ、笑い。
[メイン] リリス : 「……最終局面だ、勇者一行よッ!!!」
[メイン] リリス : ……こうするしか、もうはや無い。
[メイン] リリス : 言うまでも、ないであろう?
[メイン] リリス : 魔王は、勇者に倒されてこそだ。
[メイン]
ぴの :
「な………」
ぽかんとした顔で、魔王を見上げる
[メイン] リリス : 「ぴのよ」
[メイン] リリス : 「魔王の首を刎ねるのだろう」
[メイン] リリス : 首元に手を置き。
[メイン] リリス : 「……来るが良いッ!」
[メイン] アリィ : 「……え?勇者様、何を言ってるんですか?」
[メイン] リリス : 「否」
[メイン] リリス : 「余は勇者であり、そして─────『魔王』だ」
[メイン] ぴの : 「……リリスさんが、魔王…?」
[メイン] やみっち : 「……」
[メイン]
リリス :
指パッチン。
すると、魔王城内に地響きが─────。
[メイン] リリス : すると、外の景色が、どんどん、離れていく。
[メイン] アリィ : 心が、チクリとします…痛いです…
[メイン] リリス : そう─────魔王城は、浮遊していっているッ!
[メイン] リリス : 「……故郷に帰りたいのであろう?」
[メイン] リリス : 「であらば、余を倒すが良い」
[メイン] リリス : 「─────いい一日にしろよ」
[メイン] ぴの : 「魔王は、勇者一行の中にいた?」
[メイン]
ぴの :
「…ありえないでしょう、『魔王』の性質上」
自嘲気味に笑って
[メイン] アリィ : 「…急にそんなこと言われても、いい一日になんてなりませんよ!」
[メイン] リリス : 「アリィッ!!!!!」
[メイン] リリス : 「お主は何のために戦ってきたッ!!!」
[メイン] アリィ : リリスの怒号にびくりと体が震える
[メイン] リリス : 「忘れたかッ!魔王軍によって、日常を断たれてきた民の顔をッ!!」
[メイン] リリス : 「そうッッ!!!諸悪の根源は、この余ぞッッッ!!!」
[メイン] リリス : ……悪者になって、それで終わればいい。
[メイン] アリィ : 「わ、忘れていません!」
[メイン] リリス : 悲しい別れにはしたくないからのう。
[メイン] リリス : だから、恨まれて死ねば、それでよかろう。
[メイン] ぴの : 「もちろん、わたくしも忘れてはいませんわ」
[メイン] リリス : ぴのにも視線を向ける。
[メイン] ぴの : 「あなたがそんな民を助けるべく、わたくしたちと共に戦っていたこと」
[メイン] リリス : 「……っ……!……言った、はずだ……!全ては、まやかし、だと……!!」
[メイン] リリス : 「悪いが『人間』よ、『魔族』とは、そういうものッ!」
[メイン] リリス : 「平気で嘘を吐き!弱者を虐げる、邪悪な存在ッ!」
[メイン] ぴの : 「…カジノで有り金使い果たして着の身着のまま夜を過ごしたのも、あんなおバカなことをやったのも、すべて嘘だと?」
[メイン] リリス : ぶわりと、金髪の髪が逆立つ。
[メイン] リリス : 「………………っ……!」
[メイン] リリス : リリスの瞳は揺らぐ。
[メイン]
アリィ :
「…忘れていません、だけど!」
「私が目指すみんなの平和には、勇者様も含まれているんです!」
[メイン] アリィ : 「だから、そんな悲しいこと言わないでください!」
[メイン]
ぴの :
「………わたくしが倒せと命じられ、首を刎ねると誓ったのは、極悪非道な魔族の長ですわ。
こんなお人好しの、勇者なんてやっていた魔王ではありません」
静かに、だが力強い目で魔王を見つめる
[メイン] リリス : 「……………………」
[メイン] リリス : 「……しか、しッ……人間と、魔族の対立はッ……!」
[メイン] やみっち : はあっ、っとため息をつき
[メイン]
ぴの :
「……わたくしには、無理ですわ」
力なく、戦斧を床に置き
[メイン] ぴの : 「……それに、あなたは知らないことですが、わたくしの夢は変わりました」
[メイン] リリス : そんなぴのを見て、瞳の奥がさらに、揺らぐ。
[メイン] やみっち : 「全く、本当にその気なら不意打ちでもして仕留めればいいものを、こんなお人好しな魔王があるかね」
[メイン] リリス : 「……なにっ……?」
[メイン] ぴの : 「故郷は捨てます。やみっちさんが言ってくれました。わたくしにその気があるなら…わたくしの帰るべき場所になると」
[メイン] リリス : 「……!?」
[メイン] ぴの : マントを、脱ぎ捨てる
[メイン] リリス : なっ………!?
[メイン] ぴの : そこには、1対の天使の羽
[メイン] リリス : そ、その、羽根は……!?
[メイン] リリス : 「天界の者、だったのか………!?」
[メイン]
ぴの :
「わたくしは、天使のぴの
ですが今からは、ただのぴのですわ!」
[メイン] リリス : ぽかんと開いた口は、塞がらない。
[メイン] アリィ : 「ぴのさん天使だったんですか!?」
[メイン] ぴの : そう言うと、羽は光と消え
[メイン] ぴの : 「ええ、あなたがたに魔王討伐を持ち掛けた天使…それがわたくしの正体」
[メイン] ぴの : 「ですが、あなたがたとの旅を通してわかりました。主命は間違っていると」
[メイン] アリィ : 驚きながらもぴのの話の続きを聞く
[メイン]
やみっち :
「……」
ぴのの羽を見て驚いた様子を見せる
[メイン] ぴの : 「わたくしは…仲間を守るためならば、己の斧を取りましょう」
[メイン] リリス : 「………ぴ、の……」
[メイン] ぴの : 「ですが、わたくしは仲間を斬るための斧は持ちあわせてはいません」
[メイン]
ぴの :
「これがわたくしの答え。
…………アリィさんとやみっちさんは…いかがですか?」
[メイン] ぴの : 今までの精悍な様子とは打って変わって、不安そうな目で仲間を見つめる
[メイン] アリィ : ぴのにコクリと頷く
[メイン] アリィ : 「勇者様、先ほどの質問の答えです」
[メイン] アリィ : 「やっぱり、対立なんて、そんなの愛があればどうにでもなるんですよ」
[メイン] リリス : 「…………!」
[メイン] アリィ : 「魔王の勇者様がいて、天使のぴのさんがいて、やみっちさんや私がいる。これまでの私たちの旅路がそれを証明しています。違いますか?」
[メイン] リリス : リリスは眉を顰め、口を結ぶ。
[メイン] リリス : 思い返すは、一行と過ごしてきた沢山の思い出の数々。
[メイン] リリス : ………失うには、惜しい。
[メイン] リリス : 拳を、きゅっと握り締める。
[メイン] やみっち : 「私は…そうねこの際だから私も正直に言うわ」
[メイン] リリス : ゆっくりと、やみっちの方を向く。
[メイン] やみっち : 「私は魔王様、貴方を助けに来た者よ」
[メイン] リリス : 「……………」
[メイン] アリィ : 「…?やみっちさん…?」
[メイン] リリス : 「はい?」
[メイン] リリス : 目を大きく開け、ぱちぱちと瞬き。
[メイン] リリス : 「なっ、ど、どういうことだやみっち……!?」
[メイン] やみっち : 「全く最初聞いた時は驚いたわよ…魔王が勇者になっているって…」
[メイン] ぴの : 「あなたも…魔王軍の者だったのですか…!?」
[メイン] やみっち : 「ええ、そうよ」
[メイン] リリス : 「!?!?!?!?!?!?!?!?」
[メイン] リリス : き、聞いておらん!?!!?!?
[メイン]
やみっち :
「闇属性初級魔法”ダークネスⅠ”、以後お見知りおきを」
ドレスを軽く摘まんで会釈
[メイン]
リリス :
「あ、ああ……」
会釈を返すも、困惑の色は変わらず。
[メイン] アリィ : そ、そんな…私たちのお財布の管理をしっかりしてくれる優しい方だと思ってました…
[メイン] ぴの : どうなっているのかしらこのパーティー…
[メイン] リリス : 「…………然れば、ダークネスⅠよ……お主は、如何にして余を助ける、と……?」
[メイン] やみっち : 「……正直私にはあなたと一緒に戦うほどの力は持っていません」
[メイン] やみっち : 「ですが…皆がその気なら」
[メイン] やみっち : 「ちょうどいい、今こそ話しましょう」
[メイン]
リリス :
「………何?」
目を細めながら。
[メイン] やみっち : 「私の計画というのは…」
[メイン] やみっち : 「”一度だけ魔王様に死んでもらう”というものです」
[メイン]
リリス :
「…………なるほど」
フッ、と笑う。
[メイン]
リリス :
「大した忠心よのう、ダークネスⅠよ
魔王軍でありながらも、魔王の死を望む、か……
………ふふ、ははははははは!!」
その意図を読んだのか、大笑いをし。
[メイン] ぴの : 「魔王に、死んでもらう…?」
[メイン]
リリス :
「……良かろう、その計画に乗ろう
…………まぁ、あれだ、余も」
[メイン] やみっち : 「申し訳ありません、私は非力ですので…」
[メイン] リリス : 頬を少し掻きながらも、ちらちらと3人の方を向き。
[メイン] リリス : 「………お主達と、永劫の別れとなるのは……ちと、寂しかった」
[メイン] リリス : ぽ、と恥ずかしそうに、頬を朱に染める。
[メイン] アリィ : リリスのその言葉を聞き、ぱあっと顔が明るくなる
[メイン] リリス : そして玉座を降り、3人のもとへと歩く。
[メイン] アリィ : 「勇者様…」
[メイン] ぴの : 「リリスさん…!」
[メイン] リリス : アリィ、ぴの、そしてやみっちに、ニコッ!と笑う。
[メイン] やみっち : 「魔王様…」
[メイン] リリス : 「……悪かったのう、お主達に辛い命運を背負わせるところであった」
[メイン]
リリス :
「はは、これこそ『勇者』失格よ」
困ったように笑いながら。
[メイン] アリィ : 首を左右に振る
[メイン] アリィ : 「そんなことありませんよ。魔王でなくなるのなら、勇者様は本当の"勇者様"です」
[メイン] リリス : ……はは、言いよるわ、全く。
[メイン]
リリス :
「……わかった、余の"死"という報で以って
この魔王軍の敗北とし、人間と魔族の対立に幕を下ろそうと思う」
[メイン]
リリス :
「余は、"死んだ"
─────それで、良いな?」
[メイン] リリス : 魔王の剣を投げる。
[メイン] やみっち : 「ええ…その為に色々買いこんでましたから」
[メイン] アリィ : 「はい!魔王さん。またどこかでお会いしましょう!」
[メイン] アリィ : 「そしておかえりなさい!勇者様!」
[メイン]
ぴの :
「……わかりましたわ!」
笑顔で、魔王の死を、仲間の帰還を受け入れる
[メイン] リリス : 「ははは……」
[メイン] リリス : 困ったように笑う。
[メイン] リリス : 全く、本当に……最高の仲間を、余は得たようだ。
[メイン] やみっち : 「さて、魔王様後はこちらでおまかせを」
[メイン] リリス : うむ……と頷き。
[メイン] リリス : 「……頼んだぞ、ダークネスⅠ……いや」
[メイン]
リリス :
「やみっちよ」
にこっ、と笑う。
[メイン] リリス : もう余は、魔王ではないのだからな。
[メイン]
やみっち :
「……そうね、リリス」
笑顔を返す
[メイン] やみっち : ……さあ、始めよう
[メイン] やみっち : 今世紀最大の”大嘘つき”を!!!
[メイン] やみっち : ”魔王と勇者”は
[メイン] やみっち : ”ここで死んだ”
[メイン] やみっち :
[メイン] やみっち :
[メイン] やみっち : エンドロール:約束は約束
[メイン] やみっち :
[メイン] やみっち :
[メイン] やみっち : 「……というわけで無事魔王様は救出したからはよ報酬よこしなさいや」
[メイン] ダークネスⅢ : 「……うん、ちょっといい?」
[メイン] やみっち : 「何よ」
[メイン] ダークネスⅢ : 「魔王城は?」
[メイン] やみっち : 「もうボロボロだけど?」
[メイン] ダークネスⅢ : 「……なんか世間では魔王と勇者が相打ちしたって言ってるけど?」
[メイン]
やみっち :
「そうだっつってんだろ」
「あっ、魔王様が生きてるのは他言無用ね、そういう決まりだから」
[メイン] ダークネスⅢ : 「なんてことを…これじゃ魔王軍滅んでるみたいじゃない…」
[メイン] やみっち : 「そう思うんなら最初からあんたが行って戦えばよかったのよ、私に戦闘なんか期待するんじゃあない」
[メイン] やみっち : 「それにシンボルが無事ならいずれは何とかなる日も来るでしょ、分かったらさっさと報酬寄越しなさい」
[メイン]
ダークネスⅢ :
「しょうがないわね…」
なんか凄い額渡す
[メイン] やみっち : 「今後も御贔屓に~♪」
[メイン] やみっち : 「……さてと」
[メイン] やみっち : 「これだけの金、久々にパーッと使いましょうか」
[メイン] やみっち : 「……リリス達も誘ってね♪」
[メイン] やみっち :
[メイン] やみっち :
[メイン] ぴの : エンドロール:故郷
[メイン] ぴの :
[メイン] ぴの :
[メイン] ぴの : 魔王討伐、その報告を天界に行ったあと、適当な理由を付けて天界を去った
[メイン] ぴの : そもそも、羽を失くしたから天界にはいられないのだけれど
[メイン]
ぴの :
でも、満足している
生まれ故郷には戻れなくなったとしても
[メイン] ぴの : わたくしのことを受け入れてくれる仲間がいるのだから────
[メイン] ぴの : 「やはり、仲間は大事ですわね」
[メイン] ぴの : 魔王討伐の報酬を、全てカジノに使いこみ
[メイン] ぴの : 素寒貧になったぴのは、路肩で呟く
[メイン] ぴの : 「こんなになっても助けてくれるんですもの…!」
[メイン]
ぴの :
……もちろん、仲間とはそういう意味ではないのはわかっている
ただ、そういうのは何分初めてなもので…ちょっと気恥ずかしいのだ
[メイン]
ぴの :
「………ま、遊ぶのはここまで。明日からはまたお仕事をしなくちゃね」
主に命令されたからではない。自分から、仲間のために働く
[メイン] ぴの : 新たな生活、新たな故郷、新たな幸せを見つけた元天使の少女は
[メイン] ぴの : カジノで大負けしたというのに、笑顔で我が家へと帰って行った
[メイン] ぴの :
[メイン] ぴの :
[メイン] ぴの :
[メイン] リリス : エンドロール:どっちつかずの者
[メイン] リリス :
[メイン] リリス :
[メイン] リリス :
[メイン] リリス : 「はぁぁぁぁ~~~~~~……今日も疲れたぞぉぉぉ……」
[メイン]
リリス :
解説しよう!今、リリスは酒場にて
薬草採取や、護衛、盗賊退治のクエストをこれでもかとこなしていたのである!
[メイン] リリス : というのも、リリスは……戸籍を失った!
[メイン]
リリス :
勇者という肩書、そして魔王という肩書
その二つを失った今、生きるために己の力一つで生計を立てねばならず。
[メイン]
リリス :
それ自体は、リリスにとっては実際問題、大したものではないのだが。
それはそうと、今のリリスを見て大衆は、彼女が
勇者であったこと、そして魔王であったことを想像することもできないだろう。
[メイン]
リリス :
「第一!ぴのは金を使いすぎなのだ!
昨日もカジノで有り金全部失ったというのではないか!!
くぅぅ……余も、やみっちに頭下げねばならぬよのう……!」
[メイン] リリス : ブツブツと文句を言いながらも、その顔はどこか、楽しげであった。
[メイン]
リリス :
こうしてまた、青い空の下を歩くことができたのも
これも全て、ぴのに、やみっちに、アリィのおかげだ。
[メイン]
リリス :
自分は決して許されない罪を背負っている。
人間と、魔族、その双方に害をなした、どっちつかずの存在。
[メイン] リリス : されど、そんな自分を温かく迎えてくれる者達がいる。
[メイン]
リリス :
「……悪いが、余は狡いからのう」
悪戯っぽい笑顔を浮かべながら。
[メイン]
リリス :
「この平和、たんまりと味わせてもらうぞ
………そして、その時が来れば無論、断頭台に立とうぞ」
[メイン]
リリス :
クエスト終わりのリリスは、途中店に寄り
その日暮らしのための、宴用の食料をこれでもかと買い込み。
[メイン] リリス : 「さぁ、帰ろうか」
[メイン] リリス : 街の角に住む、魔族の物語は、まだまだ続く。
[メイン] リリス :
[メイン] リリス :
[メイン] リリス :
[メイン] アリィ : エンドロール:告白
[メイン] アリィ :
[メイン] アリィ :
[メイン] アリィ :
[メイン] アリィ : 魔王城での決戦を終え、魔王さん…勇者様の約束通り、人と魔族の対立に終止符が打たれました
[メイン] アリィ : …なのですが、まだ完全に人と魔族の間でいざこざがなくなったわけではないので、私たちはそういった噂を聞くと、各地を訪れて争いを収めています
[メイン] アリィ : あの場で私たちで決めたことなので、これは私たちの責任でもあります
[メイン] アリィ : でも、またこうやって旅ができるのを私はとても幸せに思っています
[メイン] アリィ : 今度は偽りなく、みんなで平和のために、愛のために行動しているのですから
[メイン] アリィ : そんなことを考えながら、私は私の先を歩く、3人の後ろ姿をそれぞれ見て
[メイン] アリィ : 「………」
[メイン] アリィ : かあっと顔が赤くなる
[メイン] アリィ : ……色々あってすっかり忘れていましたが、私には胸に秘めた想いがあったのです
[メイン] アリィ : ですが、まだそれを伝えるのは先になりそうですね
[メイン] アリィ : 本当の平和が訪れてから、世界が愛で満ちたら、その時にでも
[メイン]
アリィ :
うんうんと一人でうなずくと
タタタッと駆け出し、3人の方を振り向いてからニコリと笑顔を見せて
[メイン] アリィ : 「リリスさん」
[メイン] アリィ : 「ぴのさん」
[メイン] アリィ : 「やみっちさん」
[メイン] アリィ : 「さあ、愛し合いましょう!」
[メイン] アリィ : いつものように、だけど少しだけ込める意味を変えて、彼女たちにそう告げるのでした
[メイン] アリィ :
[メイン] アリィ :
[メイン] アリィ :