[メイン2] 鰐河雷斧 :

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「はっ、はぁっ…はぁっ…はわっ…!」
すてんと転びます

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「あら……大丈夫ですか?」
膝を曲げ、手を伸ばす

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「……うぅ」

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「…痛い、のね。 わたしにはわかりませんが、恐らくそうなのでしょう」

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「……う。どうして行っちゃうんですかぁ…」
「リーダー、してくれるって…私、すっごく心強かったのに…」

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「……理由としては、そうですね」

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「このままでは、延々と騒動を起こすばかりで、何も進展しないから……」

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「というのは、建前かしらね」

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「はわ…?」

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「喧騒に疲れたから、離れたくなった……なんて、歯車を鳴らす人形が言うのもおかしいけれど」

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「そんな理由ね」

[メイン2] ファラ・スユーフ : さっぱりとした様子で、人形は理由を述べ…

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「ん……つまり、任務より本能に従った結果…ってことですかぁ」

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「ええ、そうなるのかしら」

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「……機械の分際で、おかしいって思うかしら?」

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「…はわっ…いえ!とんでもない!」
顔の前で手をぶんぶんと振ります

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「…意地悪したわね」

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「……って、楽しく話しちゃったけど、貴女はいいのかしら?」

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「むぅ……」
少し考え込むそぶりをして

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「ここにいると、任務の事。放ったらかしにしたって思われるわよ?」

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「……いえ!えっと、その…私!」
「ファラさんさえよかったら、一緒についていきます!」
力強く頷きます!

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「…ええと、私も…その、こんなこと言っちゃ、幸福で完全な市民失格だなー…なんて、思っちゃいますけど…正直、怖かったですし」

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「…それに!」
「私、リーダーについてく…って、言いましたから!」

[メイン2] 鰐河雷斧 : さっぱりとした顔にも気にせず、にこりと笑みを向けます。

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「……まあまあ」

[メイン2] ファラ・スユーフ : 本当は、あの愉快な人工知能に押し付けようとしていた……などと、この娘の前では言えまい

[メイン2] ファラ・スユーフ : 頼りにされて、いるのだろう。かつての主の様に

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「……はわわ、私やっぱり変なこと言っちゃったです!?」

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「ああ、ごめんなさいね」

[メイン2] ファラ・スユーフ : こほん、と咳をつく真似をして

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「怖かったなら仕方ないわ。自称リーダーが、貴女を守ってあげる」

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「……!」

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「まあ、後でお仕置きされるかもだけど……」

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「ふぁ、ファラさん…っ!!」
ぴょこん、と小さな体躯で飛び付きます。

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「まあ」

[メイン2] ファラ・スユーフ : そのまま腕を回し、ずり落ちない様に抱える

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「きゃ…」

[メイン2] ファラ・スユーフ : …軽い、これがこの娘の重さか

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「フフ、本当に軽いわ」

[メイン2] ファラ・スユーフ : 腕の中にすっぽり収まる。
まるで乳飲み子の様で、倒錯した思考が心を模る器を過ぎり、今は消える

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「…ううん」
ファラに包まれたまま声を漏らします。

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「ファラさん、さっき自分のこと人形だって言いましたけど…私はそうは思いませんよぅ」
「…だって、こんなにあったかくて…ずっと近くにいたい、って思いますもん」

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「……あら、不思議ね。人形に体温だなんて」
意外と言おう、これもこの街に来て…

[メイン2] ファラ・スユーフ : この娘に合った影響か、あるいは錯覚なのか……

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「…どちらでも、いいか」

[メイン2] ファラ・スユーフ : 小さく、聞き取りづらい声でそう溢した後

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「…そう言って貰えて、きっと嬉しいわ」

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「……?」
ファラの顔をじぃ…っと見つめる

[メイン2] 鰐河雷斧 : そのままにぃ、と顔を綻ばせ。

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「…あら、可愛い」

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「ふふん」
満足そうに声を鳴らし。

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「でも、任務もないとなるとすっかり暇になっちゃいましたねぇ」

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「確かにそうね……名所を見て回る、には私はこの街に詳しくないし…」

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「お茶にでもしましょうか?」

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「!」

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「私の家も近いし……どうですか?」

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「はわっ…い、いいんですかぁ…!!?」

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「ええ、貴女の様に可愛い娘なら大歓迎ですよ」

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「ひゃあ…!?か、かわいい娘…だなんて…恐れ多い…!!」
そう言いつつ、少し照れた表情を見せます

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「ふふ…本当に可愛いわ、ウサギさんみたいで」

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「は、はわわ…」

[メイン2] ファラ・スユーフ : どこか、野生に纏わる何かを刺激されつつも。大人としての仮面を固め 笑みを作る

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「?」
無邪気な瞳でそちらを見つめつつ。

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「ほっ、ほらっ!そうと決まったら早く行きましょう!ねっ!」
ぴょんと飛び降り、方向も知らないでファラの手を引っ張ります。

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「あらあら……」

[メイン2] ファラ・スユーフ : このまま放置して、困らせるか
意地悪をせずに案内するか

[メイン2] ファラ・スユーフ : そんな、意味のない二択を人形の分際で浮かべながら、ファラは手を引かれて行った

[メイン2] 鰐河雷斧 :

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「……うん?なんでしょうか?」
手を引くまま、街のスピーカーから聞こえる声に耳をすませます。

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「あら……何やってるのかしら、あの宇宙人さん」

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「…………っ」

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「…自由に恋ができる世界、要するに。異性愛の導入……なのかしら?」

[メイン2] ファラ・スユーフ : これまでは、上の意向で女性同士の恋愛が行われていたとすれば
制限を外せば、生物的な形が肯定されるが道理だろう

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「……はわわ…あ、愛、だなんて……あ!」

[メイン2] 鰐河雷斧 : 思いついたように。
「自由な恋?…ってことは、えっと…ファラさんも気がねなく恋しちゃっていい、ってことですね!」

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「ああ……そうね、確かに」

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「人形に性別なんてないし、今までは制限されてた……のかもね」

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「はわ…」

[メイン2] ファラ・スユーフ : 実情など確かではない、性別としては紛れもなく女性なのだろう、ファラは

[メイン2] ファラ・スユーフ : ただ、これまでは全く関係のない日々を送って来た……というだけで

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「やるな、と言われるとやりたくなるのが人間なら、人形は……」

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「?」

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「許可されたら、してみたくなるみたいね。どうしようかしら?」

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「……」
「……えっと?」

[メイン2] 鰐河雷斧 : その言葉の意味を頭の中で噛み砕きながら、少しずつ顔を赤らめます。

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「…相手は、そうね」

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「近くにいる人に目を向けない、とマニュアルにはあるけれど……」

[メイン2] ファラ・スユーフ : 膝を曲げ、鰐河へと視線を合わし

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「ひゃっ」

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「どうかしら?」

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「…………むぅ」
頬をわざとらしくぷう、と膨らませてみせます

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「……はわ…えっと、私がたまたま近くにいたから…ってことですぅ?」

[メイン2] ファラ・スユーフ : あら、意外な回答

[メイン2] ファラ・スユーフ : けど、そう取られても仕方ないし

[メイン2] 鰐河雷斧 : ファラの目をじっと見つめたまま、言葉を待ちます。

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「そうね、近くにいてくれた。のが理由なのは本当だけれど……」

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「たまたま、では無いわ。私を作った人の名に掛けても、それは本当よ」

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「!」

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「私について来てた貴女だから選ぶ、のも曖昧な理由かしらね」

[メイン2] ファラ・スユーフ : そばにいてくれた。なんて、お手本に書かれた様な理由で、思わず笑いが溢れるけれど

[メイン2] ファラ・スユーフ : 真摯に理由を述べ、先程の鰐河と同じ様に言葉を待った

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「……うぅ……!」
目線ほどの高さに合わせてくれたファラをぎゅう、と抱きしめ。

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「……う、嬉しい、です……けど!!……はうっ、意地でもこんなよわよわな私に言わせるつもりですか……!!ファラさん…!!」
わなわなと恥ずかしそうに震えて。

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「あなたに言われたい……なんて、小さい子に言うには卑怯かしら?」

[メイン2] ファラ・スユーフ : 可笑しい様に首を傾げ、意地悪く笑みを浮かべる

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「……はわ…そっ、そういうとこなんですよぉ…!頼れる大人かと思ったのに、ほんとは意地悪で……!」
「……でも、ちゃんと私のこと…近くでまっすぐに見てくれて…!!」

[メイン2] 鰐河雷斧 : ……そんな風に、少し言い淀んで照れ隠しをしながら。
「……私は……そんなファラさんのことが」

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「──だいすき、です。」

[メイン2] ファラ・スユーフ : 少し、目を開き。紅を咲かす頬と共に静止して

[メイン2] ファラ・スユーフ : ほんの少し、それは続いて

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「──私もよ、ありがとう。何にも代え難いほど、嬉しいわ」

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「……はっ……はわわ……」

[メイン2] 鰐河雷斧 : 勢いで言ってしまったこと、聞いてしまったことを隠そうとするように…自身の顔を長い袖で覆います。

[メイン2] ファラ・スユーフ : そんな様子を見て、少し良いことを思いついたと言うように笑みを浮かべ

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「恋人は、こういうことをするのでしょう?」

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「ふぇ?」

[メイン2] 鰐河雷斧 : 袖から顔をちらり覗かせた、と思うと──

[メイン2] ファラ・スユーフ : そのまま抱きしめ、互いの唇を重ねた

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「………………っ。」

[メイン2] ファラ・スユーフ : 優しく、優しく。人が陶器を扱う様に、慎重に

[メイン2] ファラ・スユーフ : それでも、心が求める通りに引き寄せた

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「…………。」
かわいこぶった演技なんかじゃなく…ほんとうに、頭の中じゅう熱くなってきているのがわかります。…こんな感情、はじめてです。

[メイン2] ファラ・スユーフ : 重なる唇を放し、息も切らさずに語りかける

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「……ぷは……っ……はぁ」

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「…どう?不満はあった?」

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「……こんなの、想定の159%ですよぅ」

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「あら、素敵じゃない」

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「想定通りの人生なんて、損をしているだけだもの」

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「はわ…ふふっ、それもそうですね」

[メイン2] ファラ・スユーフ : 暴論ではあるけれど、ずっと。こんな気持ちをしれないまま終わる。
そんな確信が砕かれたのだから、今だけは、これは正論の筈だ

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「ふふ、これ以上。人目に貴女を晒していたら。取られてしまうかもしれません」

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「……はわ?」

[メイン2] 鰐河雷斧 : ほてった身体を小さく縮こまらせていたところに。

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「お持ち帰り、と言うのですよね。野卑な言い回しではありますが……」

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「私の、小さな愛を。保護しないと」

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「…そっ、それは…つまりぃ…」

[メイン2] ファラ・スユーフ : 言うが早いか行動に移すが早いか。
鰐河を抱え

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「ひぃん!!?」

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「…今日は、貴女の全てが見たい。という事ですよ」

[メイン2] 鰐河雷斧 : 「〜〜〜……っ…」

[メイン2] 鰐河雷斧 : そのまま恥じらうように顔を伏せ、されるがままになります。

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「……ふふ、じゃあ」

[メイン2] ファラ・スユーフ : 「招待するわ、私の家に」

[メイン2] ファラ・スユーフ : そう呟くと、風がさらった様に姿を消した
大切な者を腕の中に抱きしめて

[メイン2] ファラ・スユーフ :