Ccfolia Log

黒舘 ハルナ

その中心に位置する、少女────黒舘 ハルナは。

黒舘 ハルナ

「まぁ、まぁ……」

黒舘 ハルナ

ぽかんとした様子で、たい焼き片手に佇んでいた。

黒舘 ハルナ

ここに来たのは、たまたまが重なったとしかいいようがない。
この商店街にあるたい焼きは格別で、なんとも”美食”とも呼ばれるほど至高のたい焼きなのだとか。

黒舘 ハルナ

美食を追求する美食家のハルナとしては黙っておれず、1時間ほど並んだ矢先にたい焼きを手に入れたのだが────
ふと、商店街キャンペーンなるものをやっており。

黒舘 ハルナ

連れの提案で、折角だからと回してみれば。

黒舘 ハルナ

「……こういうものって、当たるもの……ですのね
　晶子さん」

黒舘 ハルナ

隣に立つ女性へと、困惑と驚きの混じった顔で笑いかける。

黒舘 ハルナ

「あらあっ……！？」

黒舘 ハルナ

「な、なあああっ……！！
　あれはお持ち帰り用に取っておいたものですのに……！」

黒舘 ハルナ

はあ～、晶子さんに隙を見せた私も……と、少ししょんぼりしつつも、楽しげな顔でたい焼きを食べながらも。

黒舘 ハルナ

「あら、有名なところですの？
　……もしかして、食事が美味しいとか！？」

黒舘 ハルナ

目を輝かせ、旅行券と晶子を見つつ。

黒舘 ハルナ

「……"目"？」

黒舘 ハルナ

聞いた事のないような言葉に、ハルナも目をパチパチと。

黒舘 ハルナ

……あざといですわね……と、昌子の様子を見ながら、クスリと笑いつつ。

黒舘 ハルナ

「あら……私が昌子さんを誘うとはまだ一言も言ってませんわよ？」

黒舘 ハルナ

先程の仕返しのように、クスリといたずらっぽく笑い。

黒舘 ハルナ

「うふふ、冗談ですわ」

黒舘 ハルナ

にこりと、齧られたたい焼きをぱくぱくと食べながらも。

黒舘 ハルナ

「ええ、昌子さんの提案もなければ私はそもそも参加しませんでしたし……
　それに昌子さんはブリーダー、目指しているのでしょう？」

黒舘 ハルナ

「それならば動物と触れ合えるかもしれない機会……　うふふ、友人として夢の手助けをする機会ですもの」

黒舘 ハルナ

「それが美食家としてのプライドですもの」
とはいえ嬉しかったのか少し胸を張りつつも。

黒舘 ハルナ

「もちろん、付いてきてくださいまし」

黒舘 ハルナ

と、たい焼きをちらりと昌子にみせて。

黒舘 ハルナ

にこりと、昌子がたい焼きを食べるのを見つめながら。

黒舘 ハルナ

……ふふ、単に美味しいものを食べる美食もいいものですが……
友人と共に食べる食べ物も、また美食……ですわね。

黒舘 ハルナ

食べられているというのに、どこか嬉しげな表情を見せながら、商店街を2人で練り歩いていくのであった。

黒舘 ハルナ

黒舘 ハルナ

・辺備名島について
図書館で出ますかね？

黒舘 ハルナ

CCB<=75 図書館 では (1D100<=75) ＞ 26 ＞ 成功

黒舘 ハルナ

ええ

黒舘 ハルナ

……これは……なんとも、不思議というか、不気味……ですわね。

黒舘 ハルナ

事故や事件ではないにしろ……こういった原因不明だと、どこか恐ろしいとしか言えません……わね。

黒舘 ハルナ

それに猫……ううん。旅行前、ですもの。
あんまり気にしてもしょうがないわね……

黒舘 ハルナ

黒舘 ハルナ

そういった調べものをしていた間に、飛行機は到着しており。

黒舘 ハルナ

何時間ぶりかの空気に当てられ、外────辺備名島へと足を踏み入れる。

黒舘 ハルナ

「ぷはぁ～～！　うん、こういった空気もおいしいですわね！」

黒舘 ハルナ

「あはは、ありきたりな言葉ですが……
　自然の空気は美味しい、と言いますからね……あら？」

黒舘 ハルナ

同じく背伸びをしていれば、晶子の言葉に目をやる。
すると────。

黒舘 ハルナ

「まぁ……！？」

黒舘 ハルナ

「……人が触れても怖がらないんですのね……！？
　……それなら、ぜひ……」

黒舘 ハルナ

と、晶子に頷きながら、屈み。
少し恐る恐るといったように、猫へと手を伸ばす。

黒舘 ハルナ

可愛らしい猫たちへと手を伸ばして、その頭を撫でたりと。

黒舘 ハルナ

「わっ……！？いま、鳴きましたわよ！？」

黒舘 ハルナ

興奮した様子で、隣にいる晶子に声をかけながらも。

黒舘 ハルナ

「うふふ……先ほど食べていた食べ物の香りに釣られたのでしょうか？」

黒舘 ハルナ

「晶子さんだって、匂いで釣れるかもしれませんわよ？」
と、楽しげに笑いながらも、頭を撫でつつ。

黒舘 ハルナ

「ふふ、晶子さんだって十分可愛らしく見えますわよ？」

黒舘 ハルナ

ニコリと笑いながらもそう返し。

黒舘 ハルナ

「それに私は毎日ある程度の体力をつけていますから
　美食には美食なりのトレーニングも必要になりますもの
　……今度、一緒にやってみますか？」

黒舘 ハルナ

「もう、ブリーダーにも運動は必要じゃありませんの？
　……おや」

黒舘 ハルナ

空港付近ということもあり、露天はいくつかまばらに置かれてある。
もちろん食べ物も例外ではなく。

黒舘 ハルナ

「すみません、チョコバナナ一つくださいますか？」

黒舘 ハルナ

猫たちも飽きてまばらに散ったということもあり、一つ注文しながらも。

黒舘 ハルナ

「それと……私は旅行者なのですが
　もしよろしければ、ここの……辺備名島の名物なんかを教えていただくことは可能でしょうか？」

黒舘 ハルナ

「あっ、ちょ、チョコバナナです！チョコ……！」

黒舘 ハルナ

少し張り上げるように声を大きくしながらも。

黒舘 ハルナ

……ふう、私としたことが失敬。
少し耳の遠いご老人……しかし、それもまた形作る雰囲気でもありますわ。

黒舘 ハルナ

「ふふふ……」
それは、そうですわ。

黒舘 ハルナ

うふふ、ありがとうございます。
と感謝しバナナを受け取りながら。

黒舘 ハルナ

「あら、あそこにもいる猫ちゃんたちですわね？
　……起源を辿れば、蛇の対策として集められたとお聞きしましたが……」

黒舘 ハルナ

ふむふむ、とチョコバナナ片手に頷く。

黒舘 ハルナ

「……猫神様、ですか？」

黒舘 ハルナ

聞きなれないような単語に、目を瞬かせて。

黒舘 ハルナ

あははは……と笑いながらも。
……神社、ですか。何だか……興味深いですね。

黒舘 ハルナ

「へえ……？　全部の猫ちゃんだなんて……
　大変も大変でしょうに、約束通りにしたんですね……」

黒舘 ハルナ

もちろん昔話ということもあり、尾鰭もついてはいるだろうが。
それ程の労力をかけた、ということだろう。

黒舘 ハルナ

「まあ……猫神様は、みんなを見守ってくれている……
　うふふ、いいお話ですわね」

黒舘 ハルナ

「あはは！」

黒舘 ハルナ

「うふふ、私だって美食を追求する者ですが……
　こういったお話も嫌いではないんですよ？」

黒舘 ハルナ

晶子に笑いつつも。

黒舘 ハルナ

「まぁっ……失礼な！」

黒舘 ハルナ

ぷくっ、と頬を膨らませながらも。

黒舘 ハルナ

「美食というものは、何も食べ物で決まるわけではありませんわ
　その土地の雰囲気……周りの環境……そして歴史
　全てを知ってこそ出る、味の深みというものがあるんですから」

黒舘 ハルナ

つまりは、食事のために知りたいだけでもあるが。

黒舘 ハルナ

「うふふ、それもまたおいしさですから
　……それに今のお話も、なんだか不思議でしたからね」

黒舘 ハルナ

「蛇害が大きいとはいえ、猫を集めるほどのものだったのでしょうか？
　それに加えて、猫神様とは一体……！」

黒舘 ハルナ

ぱくぱくぱく！とチョコバナナを食べながら、時々晶子に向けつつ。

黒舘 ハルナ

「もしこの島由来の食べ物が出てきたとき……
　知っておけば、よりおいしい美食となる……そうは思いませんか、晶子さん？」

黒舘 ハルナ

「…………」

黒舘 ハルナ

「……た、探偵……ですか？！」

黒舘 ハルナ

何だか言われたことのない言葉に、目をぱちぱちと。

黒舘 ハルナ

「あはは、それはまた……ありがたいお言葉ですわ
　であれば、晶子さんもぜひ。私だって、猫ちゃんともまた触れ合ってみたいですもの」

黒舘 ハルナ

餌を上げられないのが残念ではありますが…と、苦笑いしつつも。

黒舘 ハルナ

「ええ、また何かあればご連絡くださいまし」

黒舘 ハルナ

「……な、なぁああっ……！？」

黒舘 ハルナ

寂しがりやと言われ、少し顔を赤くして。

黒舘 ハルナ

「……あ、晶子さんと離れるのがい、嫌というのは……うぅう、そうなのでしょうか……」

黒舘 ハルナ

「っ……！」

黒舘 ハルナ

「か、からかわないでくださいまし～～！」

黒舘 ハルナ

まったくもう……！と頬を膨らませつつも。
とはいえ、悪い気分ではないハルナだった。

黒舘 ハルナ

こちらに擦り寄る猫に、ねえ？と笑いながらも。
晶子とは別の道を歩いていくハルナであった。

黒舘 ハルナ

黒舘 ハルナ

「……？」

黒舘 ハルナ

人懐っこい……ように思えましたが、これは……一体……？
……なんだか、見られているような、見張られているような……

黒舘 ハルナ

ちらりと目線を返して、猫の物へと交わす。

黒舘 ハルナ

猫へと目星してもいいですか？

黒舘 ハルナ

CCB<=75 目星 (1D100<=75) ＞ 73 ＞ 成功

黒舘 ハルナ

1D100<=70 正気度ロール (1D100<=70) ＞ 61 ＞ 成功

黒舘 ハルナ

「………………」

黒舘 ハルナ

ぶるり、と背筋が震える。
可愛い……猫ちゃんのはず。
なのに、どこか……集団のはずなのに、1つ……のような。

黒舘 ハルナ

違和感。

黒舘 ハルナ

どこか気味の悪い感覚を覚えながらも。

黒舘 ハルナ

このまま島へと目星をすることは可能ですか？

黒舘 ハルナ

CCB<=75 目星 (1D100<=75) ＞ 89 ＞ 失敗

黒舘 ハルナ

たらりと、冷や汗が流れる。
……この島に関して、何かある？

その何かすら、言葉に出せないというのに。

黒舘 ハルナ

「……いえいえ、せっかくの旅行なんですから
　変なことは忘れるに限りますわ」

黒舘 ハルナ

その違和感を押し殺すように、首を振り。

黒舘 ハルナ

そのまま、足を動かして神社へと向かっていく。

黒舘 ハルナ

しかし、ハルナの足はどこか、早歩きで。

黒舘 ハルナ

神社についても、居心地の悪さが解消されることはなかった。
……私は見られている、のだから。

黒舘 ハルナ

いっそ、監視されている……と言った理屈のつくものなら良かったかもしれない。
けれど彼らは、ただじっと見ているだけ。

黒舘 ハルナ

髪をかきあげながらも、神社へと目を見渡して。

黒舘 ハルナ

神社へと目星は出来ますか？

黒舘 ハルナ

CCB<=75 目星 (1D100<=75) ＞ 13 ＞ スペシャル

黒舘 ハルナ

「…………」

黒舘 ハルナ

……何か……空いてます、わね。
祠でしょうか……
それにしては、まるで何かを閉じこめるようにして閉じられてる……

黒舘 ハルナ

「…………一応、確認として……」

黒舘 ハルナ

ごくりと息を飲みながらも、祠に近づきます

黒舘 ハルナ

CCB<=70 幸運 (1D100<=70) ＞ 83 ＞ 失敗

黒舘 ハルナ

「…………あっ」

黒舘 ハルナ

その声に慌てたように、顔を向ける。

黒舘 ハルナ

「す、すみません……ここの神主さんでしょうか？
　なんだかここが開いてたもので、少々気になってしまいまして」

黒舘 ハルナ

汗をかきながらも、そう弁解する。
……泥棒とかと間違えられてしまっては嫌です……けど、そう受け取られても仕方ないですわね……

黒舘 ハルナ

老人の笑みに、こちらも笑い返して。
いえいえ、と返しながらも。

黒舘 ハルナ

「そういえば、この扉は……何を……”閉じ込めている”場所なのでしょうか？
　旅行者なもので……」

黒舘 ハルナ

と、老人へと声をかけて尋ねようと。

黒舘 ハルナ

ふむ……と頷きながらも。

黒舘 ハルナ

「……い、いえ……
　……罰が下る、とかでしょうか？」

黒舘 ハルナ

ごくりと、その瞳に、息を飲み込んで。

黒舘 ハルナ

屋台のおばあちゃんにお話されたのと同じですわね……と頷きながらも、聞き覚えのない言葉に耳を立てて。

黒舘 ハルナ

……この島が地図から消えるだなんて……
……なんとも物騒な……約束ですのね。

黒舘 ハルナ

「……なるほど」

黒舘 ハルナ

「……確かにそうかもしれませんわね
　蛇害からも守り、今も助けられているのなら……と」

黒舘 ハルナ

その時ふと、あの時の視線を思い出し。

黒舘 ハルナ

「こんな話、ですか？」

黒舘 ハルナ

興味深そうに瞳を開いて。

黒舘 ハルナ

「…………まぁ」

黒舘 ハルナ

「聞いたことがありません……でしたわ。
　……宇宙からやって来たのがあの猫ちゃんたち……？」

黒舘 ハルナ

ちらりと、神社の下の道へと目を向きながら。

黒舘 ハルナ

「ふふ、猿の惑星ならぬ猫の惑星……でしょうか
　……そうですわね、私はあまり猫ちゃんと長くにいるわけではありませんが……
　皆様からすれば、それこそ近くにいる存在ですものね」

黒舘 ハルナ

同意するように、ニコリと笑いつつも。

黒舘 ハルナ

「……では、今も猫神様に……私たちは見られているのでしょうかね？」

黒舘 ハルナ

ちらりと、猫、そして石像へと目線をやりながら。

黒舘 ハルナ

ありがとうございました、とぺこりと頭を下げつつも。

黒舘 ハルナ

……この住人の方々が自主的に掃除をされるほどに、愛されているんですのね。
……少し魔が差した自分が悪く思えてしまいましたわ……。

黒舘 ハルナ

少し頭を垂れながらも。

黒舘 ハルナ

神社について図書館は可能でしょうか？

黒舘 ハルナ

CCB<=75 図書館 (1D100<=75) ＞ 100 ＞ 致命的失敗

黒舘 ハルナ

1D100<=70 正気度ロール (1D100<=70) ＞ 76 ＞ 失敗

黒舘 ハルナ

1d4 (1D4) ＞ 1

黒舘 ハルナ

「────っ！！！」

黒舘 ハルナ

猫、猫、猫。

黒舘 ハルナ

当たりを見回しても猫の気配なんてしない。
ましてや、こちらを見る猫なんかは、1匹も。

黒舘 ハルナ

認識しなくてはならない。
わからなければならない。

黒舘 ハルナ

今の"猫"は、紛れもなく────ハルナの携帯にいて。

黒舘 ハルナ

見ていた。

黒舘 ハルナ

ぶわりと、背筋に冷や汗が伝いながらも。

黒舘 ハルナ

「…………」

黒舘 ハルナ

「……警告、なのでしょうか……それとも……」

黒舘 ハルナ

額に浮かんだ汗を、ハンカチでふき取って。

黒舘 ハルナ

もう一度、この神社について

黒舘 ハルナ

CCB<=75 図書館 (1D100<=75) ＞ 92 ＞ 失敗

黒舘 ハルナ

「……うーん、如何ともですわね」

黒舘 ハルナ

ハルナの情報サーチ能力が低いからだろうか。
特にこれと言った情報は出ない。これはもう試行回数というより、ハルナ自身の問題でもあるだろう。

黒舘 ハルナ

「とはいえ、かなり背景を知る事が出来たのは事実ですわ
　あのおばあ様に感謝しませんと」

黒舘 ハルナ

まだ掃除をしているであろう彼女に頭を下げつつも、持っていた携帯にそのまま連絡を入れる。
あて先は勿論、晶子であり。

黒舘 ハルナ

「もしもし、ハルナですけれども。
　こちらの方見終わりましたわ、そちらはどうでしょうか？」

黒舘 ハルナ

「……あら、まぁ？」

黒舘 ハルナ

眉を顰める。ここは離島とはいえ、電場が届かなくなるような場所なんてあるのかしら……。

黒舘 ハルナ

……まあ、彼女は猫のようなお人ですから。気になった所に行き、そのまま……ということもあるでしょうが。

黒舘 ハルナ

顔が見えないと……少し心配ですわね。

黒舘 ハルナ

ふう、と髪を書き上げながらも。

黒舘 ハルナ

「すみません、おばあさん……
　この島で電波が通じないような場所、なんて……ありますかね？」

黒舘 ハルナ

と、掃除を中断させたことを謝りつつも。
先ほどのおばあさんにそう声をかける。

黒舘 ハルナ

「えっ……？」

黒舘 ハルナ

少し焦ったように、顔を曲げながらも。

黒舘 ハルナ

「……実は友人と連絡が取れず……
　圏外、とまで言われてしまったのです」

黒舘 ハルナ

「……そう、でしょうか……」

黒舘 ハルナ

「それならいいんですが、安否が心配で……
　……何度もありがとうございました」

黒舘 ハルナ

彼女にぺこりと頭を下げながらも。

黒舘 ハルナ

その背を目にしながらも。

黒舘 ハルナ

……となれば、やはり心配ですね。
こうなると何か事件に巻き込まれてしまったのでは……とよからぬ心配まで考えてしまいます。

黒舘 ハルナ

幸い時間はありますし、どうやら島も大規模というわけではないみたいですから……
こうなれば虱潰しですかね。

黒舘 ハルナ

「ふう、これも美食のための試練……なのでしょうか
　……美味しい料理が待っているといいのですが……」

黒舘 ハルナ

いまだぬぐえぬこちらを見る視線を前に。
ハルナは友を探すために足を進めていくのだった。

黒舘 ハルナ

黒舘 ハルナ

このまま島を1周し、目ぼしい所を見つけることは可能ですか？

黒舘 ハルナ

ではお願いします！

黒舘 ハルナ

では、神社にまた向かいます
あのおじいさんももういないのでは、とは思いますが……いかがでしょう

黒舘 ハルナ

CCB<=70 幸運 (1D100<=70) ＞ 80 ＞ 失敗

黒舘 ハルナ

「……う……」

黒舘 ハルナ

何だか目線を向けられて、罰の悪いように思えてしまいますわね……
うーん、とはいえ……彼女の手がかりは、一体……

黒舘 ハルナ

SNSで彼女のアカウントについて調べられますか？

黒舘 ハルナ

では……図書館で

黒舘 ハルナ

CCB<=75 図書館 (1D100<=75) ＞ 55 ＞ 成功

黒舘 ハルナ

猫が連れ去られている……
これが事実かそうでないかはさておき。

黒舘 ハルナ

もし、それを抱えたままここに来ていたのなら……
彼女はその解決にいそしむだろう。動物には目がなく、心優しいかの序であれば。

黒舘 ハルナ

「……となれば、この事実確認ですわね」

黒舘 ハルナ

・辺備名島に猫が連れられている
ことについて、図書館で調べたいですわ

黒舘 ハルナ

CCB<=75-30 図書館 (1D100<=45) ＞ 67 ＞ 失敗

黒舘 ハルナ

ではオカルト掲示板で改めて上の情報を調べます

黒舘 ハルナ

CCB<=75 図書館 (1D100<=75) ＞ 20 ＞ 成功

黒舘 ハルナ

「…………辺備名島……」

黒舘 ハルナ

まさしく、この島。

黒舘 ハルナ

人の心臓を止めて殺すなんて芸当が、人に果たしてできるのかしら？
もし簡単にできるなら、道端に死体が転がってしまいそう……。
…………ただ、少なくとも。

黒舘 ハルナ

猫が異様に多いこと、猫を守るという事……
……結びつくイメージがないわけではないのも、確かで。

黒舘 ハルナ

……では、なぜ彼女はここに？
このオカルト話を調べるためだけに、ここに来たかった……というほど、オカルト好きなわけではないでしょうし。

黒舘 ハルナ

ふと、嫌な想像が頭の中をよぎる。

黒舘 ハルナ

彼女の身内について
これも図書館で

黒舘 ハルナ

CCB<=75 図書館 (1D100<=75) ＞ 79 ＞ 失敗

黒舘 ハルナ

……何らかの理由がある。彼女がここに来て、そして……行方不明になるまでの理由が。

黒舘 ハルナ

少しの確信を頭に浮かべつつも、ハルナはスマホを操作する。

黒舘 ハルナ

先ほどの『辺備名島に猫が連れられている……？』というツイートにいいねをした人物について

黒舘 ハルナ

「…………」

黒舘 ハルナ

私が普段接さないようなジャンルの方、ですわね。
……オカルト……相手の方が興味を持ってくれるかは、わかりませんが。

黒舘 ハルナ

背に腹はかえれません。障害を越えないで、何が黒館ハルナですか。

黒舘 ハルナ

この『ぱんどらん』という方に対して

黒舘 ハルナ

「辺備名島についてのオカルト話を知りませんか」という連絡を取ることは可能でしょうか？

黒舘 ハルナ

ではそのようにお願いしたいです

黒舘 ハルナ

……何だか、ありがたいですわね。初対面の私にこうして話を尋ねてくれるなんて。
となれば……正直に話した方が、誤解はないでしょう。

黒舘 ハルナ

「ええと、実は……」

黒舘 ハルナ

と、晶子のアカウントを紹介した後。

黒舘 ハルナ

「友人が現在その……辺備名島にて、連絡が取れないのです
　何があったのかと調べてみれば、彼女のこんなツイートがあったもので」

黒舘 ハルナ

「言ってしまえば、オカルトへの興味ではないかもしれませんが……
　もしよろしければ、何か知っていることはないか、と」

黒舘 ハルナ

あはは……と苦笑い。
……こちらとしては、オカルトどころではないのですけど。
とはいえ、あくまで相手としては距離を置いた話でもあるのだろう。

黒舘 ハルナ

むしろ、今もこちらが釣り……からかっていない、と信じてもらえるだけでもありがたい。

黒舘 ハルナ

「……こほん。それで、”ショーコ”さんにはその時なんとおっしゃったのでしょうか？」

黒舘 ハルナ

「…………！？」

黒舘 ハルナ

目を見張って、そのメッセージを見つめる。

黒舘 ハルナ

「……ええ、消してもらっても結構ですよ
　もしあなたに火の種が飛んでしまうといけませんから」

黒舘 ハルナ

文字を打ち込みながらも、ハルナの頭の中では考えが止まらない。
どうして辺備名島に拘ることがあったのか。その原因は……身内の死。

黒舘 ハルナ

警察の調査も打ち切られた……と掲示板に書かれていたけれど。
どうやら……本当の様子。となるなら、気になってもしょうがない……。

黒舘 ハルナ

ただ、どうして行方不明になる必要が？
……わからないこと、だらけですわね。

黒舘 ハルナ

「あはは……また、BANですか。肝に銘じておきますわ
　……ただ気になるのは……そんなショーコさんに、あなたは何とおっしゃられたんですの？」

黒舘 ハルナ

「…………！」

黒舘 ハルナ

「猫神様というと、あの……辺備名島で祀られているという、神様ですの？」

黒舘 ハルナ

「……警察が、その宗教団体と手を組んでいる……とか？」

黒舘 ハルナ

「実のところを言いますと……考えたことはありませんでしたわね」

黒舘 ハルナ

ハルナは美食家だ。そのため、美食を追求する過程にオカルトがスパイスになるのならばともかく、そういった料理は味わったことがない。
故に、考えた事すらない、というのが実の所の感想だった。

黒舘 ハルナ

ふふ、と笑いながらも。
……根拠のない未解決事件の話に、目を細めて。

黒舘 ハルナ

「……となれば、その事件の犯人は……見つからない、ですの？
　そんな大規模で、死者も出ている事件である、というのにも関わらず」

黒舘 ハルナ

その言葉に、ごくり……とハルナは息をひそめる。

黒舘 ハルナ

「……真相の解明……」

黒舘 ハルナ

「────”深淵”」

黒舘 ハルナ

「………………」

黒舘 ハルナ

その言い分には、少し……ハルナは、着いていけない。
というよりかは、彼彼女の言い方が、あまりにも────”真っすぐすぎる”からだ。何一つの疑問を持つことのない、まっすぐさ。

黒舘 ハルナ

だが────彼の言っている真意はわからずとも、意味は理解できる。
「真相を追求するべきではない」ということ。
理屈がどうあれ、事実として起きていることが赤信号を伝えているのだから。

黒舘 ハルナ

「……お気遣いありがとうございます。
　その言葉は確かに、正しいものだと思われますわ。一日二日調べたような私と、そう言った部門にお詳しいあなたとでは……」

黒舘 ハルナ

「ですが、それはできない相談なのです」

黒舘 ハルナ

「私は、先ほど言った通り友人が巻き込まれたのです
　であれば彼女の安否がわかるまで引き下がれません」

黒舘 ハルナ

「……時に『ぱんどらん』さん
　あなたは食事をする際、その料理の味だけを味わい、料理の良し悪しを決めますか？」

黒舘 ハルナ

「うふふ、まさしくですわ」

黒舘 ハルナ

「もし一万円のステーキを食べたとして
　そのステーキが仮に盗んだお金で買ったものなら、そのステーキの味は罪の味ですわ」

黒舘 ハルナ

「逆に1000円のステーキだとしても
　友人と共に、楽しく食事をすることができるのなら……
　それは値段で決めることのできない味でしょう」

黒舘 ハルナ

「私は後者がいい、というだけですわ」

黒舘 ハルナ

彼は、一種の狂人かもしれない。
いわば警察すらも追及を止めた情報に関して、これ以上の追及を求めようとしているのだから。

黒舘 ハルナ

だが、それを言うならハルナもまた同じ部類なのかもしれない。
食事に関しての、一切の妥協は許せない。
それが料理の味だけでなく、その態度も含まれるという範囲である。

黒舘 ハルナ

もし彼女を見捨て、このまま帰ったのなら、これからもなに不都合なく食事を送れるだろう。ただ、”見捨てた”というスパイスが全ての料理に降りかかる。

黒舘 ハルナ

そんなことをするくらいなら、この事件の、晶子さんの”真実”というスパイスを味わう。

黒舘 ハルナ

これこそが、ハルナの美食道である、と。

黒舘 ハルナ

「うふふ、そう言っていただけて何よりですわ」

黒舘 ハルナ

「であれば、もう少しだけお付き合いくださいませんか？
　その”真実”の味、私も確かめてみたいんですの」

黒舘 ハルナ

「うふふ、気前のいい殿方は嫌いではありませんの！」

黒舘 ハルナ

「それならばぜひ、お手伝いお願いしたいですわ」

黒舘 ハルナ

とはいえ……軽々とは言っているものの、そのリスクは大きいだろう。
なにせ追及することこそが深淵と答えたのは他ならぬぱんどらんさんである。
それを他人に話すことは、背負わなくてもいいリスクを抱えるという事であり。

黒舘 ハルナ

「……親切な方も、特に、ですわ
　……それで、『肥沃の家』……ですの？
　聞いたことがありませんが、それと猫神様がどう関係していらっしゃるのですの？」

黒舘 ハルナ

「……ふむ、なるほど
　確かに宗教団体の教祖という人の情報が隠されているというのは……少々違和感が残る事ではありますわね」

黒舘 ハルナ

「あはは、はっきり言いますわね
　……ですが、おっしゃる通りですわ」

黒舘 ハルナ

「……！！！」

黒舘 ハルナ

であれば、日中に出会ったお爺さんもお婆さんも……全員……。

黒舘 ハルナ

たらりと、冷や汗が流れるのを感じる。

黒舘 ハルナ

「……慎重に行動した方がいいのは、確かですわね」

黒舘 ハルナ

「……観光客としてきた以上、目を付けられているのは確かということですわね
　……"ショーコ"さんは……それを明らかにしたから、という可能性がある……と」

黒舘 ハルナ

一気に血の気が冷えたような感覚を覚える。
それと同時に……晶子の安否もまた……不安になってくるが。

黒舘 ハルナ

……友人である私が信じなくてどうするのか。
今はまだ、ですわね。

黒舘 ハルナ

「…………ですわね。ありがとうございます」

黒舘 ハルナ

いくら狭い島とはいえ……いや、狭い島だからだろう。
横の連携は太く、こうして晶子もおそらく餌食に掛かってしまっている。

黒舘 ハルナ

「うふふ、お腹を満たすなら、美味しいものがいいに決まっていますものね
　もっとも、そんな料理は……オカルトチックでは無いかもしれませんけどね？」

黒舘 ハルナ

「────ッ」

黒舘 ハルナ

思わず、後ろを振り向くも────。

黒舘 ハルナ

「……なぁんだ、猫ですの」

黒舘 ハルナ

「って、ひゃんっ！……こ、こらこら、くすぐったいですの……！
　……どうかしましたの？」

黒舘 ハルナ

足を引っかかれ、膝を曲げる。
黒猫と視線を合わせるようにして、ちょいちょい、と頭を撫でる。

黒舘 ハルナ

「…………？」

黒舘 ハルナ

首を傾げて黒猫に目をやりながらも。

黒舘 ハルナ

「どうしましたの？……私に用があるのでしたら、危険ですから……あまり近づかない方がよろしいですわよ？」

黒舘 ハルナ

「…………あら、あら？」

黒舘 ハルナ

困ったように顔を向けながら、黒猫に目をやり。

黒舘 ハルナ

「……仕方ありませんわね」

黒舘 ハルナ

と、黒猫を優しく抱き抱えて。
自らの肩にバランスよく乗るように載せる。

黒舘 ハルナ

「……ふふ、可愛らしいですわね」

黒舘 ハルナ

そんな黒猫の頭を撫でながらも、もうすっかり日は暮れている。
……夜までいれば、流石に怪しまれてしまうだろう。

黒舘 ハルナ

ハルナは宿へ向かおうと、足を運ぶのだった。

黒舘 ハルナ

黒舘 ハルナ

そうして、宿。

黒舘 ハルナ

ハルナは携帯を取り出して、連絡を送る。
宛先は先ほども話していた────

黒舘 ハルナ

「……ということで、ぱんどらんさん
　……ああ息巻いたはいいものの、お恥ずかしながら……」

黒舘 ハルナ

「友人がどこにいるかの検討が……その、着かず……」

黒舘 ハルナ

「……自宅の中の金庫、という答えはこ狡いでしょうか？」

黒舘 ハルナ

「……な、なぁっ……！？」

黒舘 ハルナ

「お、オカルトパワーとは一体どういう意味ですの！？
　……いえ、つまりは……」

黒舘 ハルナ

「ただ隠すだけでは、何らかの漏洩により誰かに知られる可能性がある……と？」

黒舘 ハルナ

「……うっ……お、オカルトパワーを使ってぱんどらんさんの頭を覗き見ますわ」

黒舘 ハルナ

「────！」

黒舘 ハルナ

「……それは難しいですわね
　なにせ、どの葉っぱがどこにあるかなんてわかりはしませんもの」

黒舘 ハルナ

「もしかすれば、自分の手に取っている葉が……
　いやいや、ともすればあの落ちている葉が……
　大胆ながらも、効果的な方法……」

黒舘 ハルナ

「森の中に木を隠す……ですわね？
　……って、それでいいのでしょうか……！？」

黒舘 ハルナ

「共通の者たち……ですの？」

黒舘 ハルナ

「なるほど、普通の人にとっては宗教の家にしか見えないと……
　……もしや、そこに入って人探しを行う、ですの？」

黒舘 ハルナ

「……おかしくはありませんが……
　……島とは違って、そこはもう所有地
　となれば、見つかってしまえば即刻……ということも、ありえますわよね？」

黒舘 ハルナ

「それは……なるほど……！」

黒舘 ハルナ

自分たちがただの侵入者として入るよりも、むしろその逆……
自分達こそが、その団の一人になる……

黒舘 ハルナ

「……ええ、少なくとも裏がある、とは思いませんわ」

黒舘 ハルナ

「大胆かつ効果的な作戦……なんとも、私には思いつかないようなものですわね」

黒舘 ハルナ

「……嘘がバレた時、ですか？」

黒舘 ハルナ

「うふふ、もしそれが本当でしたら、きっと私は激怒しますわね
　なんなら……怒りのままにその彼に当たるかもしれません」

黒舘 ハルナ

「ですが、その怒りを食らうかもしれないのが……この私、と」

黒舘 ハルナ

「少なくとも、なぜこの宗派を選んだかくらいは答えられるようにはしないと……門前払い程度ではすみそうにありませんわね」

黒舘 ハルナ

「……ええ、何度もありがとうございます」

黒舘 ハルナ

見えない彼に対してだが、頭を下げ礼を伝えながらも。

黒舘 ハルナ

……一度夜を越えてから、と思いましたが……
その夜に晶子さんがどうなっているかは、わからないまま。
……ならば、行動は早い方がいいでしょう。

黒舘 ハルナ

頷き、ハルナは立ち上がる。

黒舘 ハルナ

「あら……」

黒舘 ハルナ

「……もしかして、ついていきたいんですの？」

黒舘 ハルナ

「まあ……ふふ、それなら構いませんわよ
　とはいえ、あなたのことを利用するかもしれません
　そこは……先に謝っておきたいのです」

黒舘 ハルナ

足元をくるくる回る猫を抱きかかえ、来た時と同じように肩に乗せながら。

黒舘 ハルナ

そんな黒猫ににこりと微笑みながらも。

黒舘 ハルナ

ハルナは、宿を離れていった。

黒舘 ハルナ

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