Ccfolia Log

大野 ツクヨ

教え、ます……！

大野 ツクヨ

しっ……出港です……！

大野 ツクヨ

（ん…………あれ、私……いつの間に、眠って……）

大野 ツクヨ

………………！？！！？

大野 ツクヨ

ccb<=45 (1D100<=45) ＞ 99 ＞ 致命的失敗

大野 ツクヨ

1d4 (1D4) ＞ 2

大野 ツクヨ

「なっ……えっ、これは……ごめんなさい……！すぐ、どきますので……！」

大野 ツクヨ

転げ落ちるように人々の上から降りようとしながら、痛みに気付いて自身の腹部を確認します……！

大野 ツクヨ

「…………っ！？」

大野 ツクヨ

（……と、とにかく、誰か……無事な人は……！？）

大野 ツクヨ

きょろきょろと怯えるように周囲を確認します……

大野 ツクヨ

「……あ……！」

大野 ツクヨ

「……えっと、その……大丈夫、ですか……！？……いや、そんな様子で大丈夫、なんて……ごめんなさい……！」

大野 ツクヨ

「……！」

大野 ツクヨ

「……こ、公民館……ですか…………あっ、はいっ！」

大野 ツクヨ

先程と同じようにきょろきょろと見回し、目についた荷物に手を伸ばします……！

大野 ツクヨ

（……これのこと、でしょうか……）
ついでに……他の荷物も、簡単に確認しておきましょう……

大野 ツクヨ

（……こっちは、あちらの皆さんの、荷物……？）
そのままみかんのキーホルダーがついた荷物を少女に渡しますね……

大野 ツクヨ

「…………！……え、あ……えっと……」

大野 ツクヨ

「……いえ、その……私、ドジなので……たぶん……どこかに引っ掛けちゃったんだと、思います……」

大野 ツクヨ

軽く脇腹を抑えます……

大野 ツクヨ

「あ……」
ううん……無理に抵抗はせずその様子を見せますね……

大野 ツクヨ

「…………」

大野 ツクヨ

「ひゃっ……！？……あ、ありがとう、ございます……！」

大野 ツクヨ

1d3 (1D3) ＞ 1

大野 ツクヨ

「…………いえ……！……だいぶ、マシになりました……」

大野 ツクヨ

再度ぺこり、と首でお辞儀をして
「…………その……ここ、どこなんでしょうか……それと、あなたは……」

大野 ツクヨ

ははぁ……と声を漏らして再度周囲を確認します……
私の記憶にこの公民館の覚えはあるでしょうか……？

大野 ツクヨ

（……っ…………ああ、そうでした……確か……）

大野 ツクヨ

「……は、はい……！えっと……大野ツクヨ、です……この辺の住人……かどうかは、分かりませんが……少なくとも、ここには、見覚えがない……はずだと、思います……」

大野 ツクヨ

「…………確か、今日は……〇〇市の山の方に、忍じゅ……いえ、観光に来ていて……それで、誰かに……」

大野 ツクヨ

記憶をひとつずつ紡ぐようにぽつりぽつりと説明します。

大野 ツクヨ

「なるほど…………えっ、夜まで……？」

大野 ツクヨ

「ははぁ……」
蜜柑さん、勉強熱心な方、なんですね……

大野 ツクヨ

「…………はっ……えっ、えっと……蜜柑さんも、誰かに、襲われて……！？」

大野 ツクヨ

照らし合わせるように、大量の気絶した人影を確認します。

大野 ツクヨ

こくり、頷きます。

大野 ツクヨ

「………………っ……！」

大野 ツクヨ

私も、もしかしたら、ああなって……いえ、もしかしたら、私のせいで、ああなった人も……

大野 ツクヨ

「……。…………う……誰が、なんのために、こんなことを……！」

大野 ツクヨ

「…………。」

大野 ツクヨ

「……その……とにかく……このまま、ここにいても……なおさら、危険かも、しれませんよね……」
「……その、蜜柑さん…………よければ、案内を、お願い……できるでしょうか？」

大野 ツクヨ

…………警察や先生、部長に連絡しようと先程スマホを確認しましたが……間の悪いことに全て電池切れのようでした。

大野 ツクヨ

……全員は無理でも、少しでも助けられる見込みがあるなら……
それに、自分だって……助かるって、決まったわけじゃ、ありませんから……

大野 ツクヨ

「…………！……はいっ！」

大野 ツクヨ

……！？！？

大野 ツクヨ

ccb<=55 幸運 (1D100<=55) ＞ 63 ＞ 失敗

大野 ツクヨ

🌈

大野 ツクヨ

（………………！）

大野 ツクヨ

……向こうは、こちらの様子に、気付いている……でしょうか……？

大野 ツクヨ

（…………）
（……少し、様子を見ましょう……部長も、『忍者とは耐え忍ぶもの！』とか、言っていましたし……）

大野 ツクヨ

「……」
「……男性の人影……恐らく、三人……」

大野 ツクヨ

そっと扉を引きながら小さく応じます。

大野 ツクヨ

……こくん。

大野 ツクヨ

「……もう少し、待ってみましょう……下手に見つかると、多勢に無勢……ですし……」

大野 ツクヨ

……では、見えないように隠れつつ、廊下の様子を伺いながら時を待ちます……

大野 ツクヨ

（……ふぅ）

大野 ツクヨ

慎重に扉を開け、周囲を観察しながら蜜柑さんに玄関まで案内をお願いします……

大野 ツクヨ

「…………！？」

大野 ツクヨ

「…………いえ、そんなこと……」

大野 ツクヨ

玄関の様子を確認しましょう……
ついでに、出られそうな窓なんかもないか、と……前みたいに、つまってしまわないようにしないと……ですが。

大野 ツクヨ

「…………。……ここの他に、出入口などは……」

大野 ツクヨ

「…………！」
「……では、そちらを……！……今なら、人の気配も少なそう……ですし……」

大野 ツクヨ

……部長なら、無理矢理に打ち破るかもしれませんが……
……まあ、最終手段に、入れておきましょうか……

大野 ツクヨ

ccb<=55 幸運 (1D100<=55) ＞ 35 ＞ 成功

大野 ツクヨ

（ふぅ……心臓に、悪い……）

大野 ツクヨ

「…………う……ここも、ですか……」

大野 ツクヨ

「……なるほど……！」
「……そういえば、さっき玄関の周りに……あれが、事務室……でしょうか」

大野 ツクヨ

「…………」
……そうですね……このような状況、もし……事務員の方がいるとしたら、とっくに連絡が届いていてもおかしくないはず、ですし……

大野 ツクヨ

（…………確かに、探索を続けていれば、もしかしたら……事務員さんや他の出口も、見つかるかも、しれない……）
（…………でも、それだけ……誰かに見つかってしまう、かも……）

大野 ツクヨ

「……！……あっ、いえ……大丈夫、です！」
空元気を示すように大袈裟に身振りを示します。

大野 ツクヨ

軽い笑みを送りつつ。
「…………ありがとう、ございます。……蜜柑さんも、同じ……大変な状況なのに、私のこと、心配していただいて……」

大野 ツクヨ

「…………蜜柑、さん……」

大野 ツクヨ

「…………！」

大野 ツクヨ

「…………はい。こんな私でも、お役に、立てるのなら……」
「…………私は、私のことを心強いと褒めてくれる人が近くにいて……とっても、心強い……です！」

大野 ツクヨ

言い出した弾みで、ぎゅ、と蜜柑さんの手を握ります。

大野 ツクヨ

「…………あ……！……えっと、その……これは……！……ごめんなさい、調子に乗って……！」

大野 ツクヨ

「……！」

大野 ツクヨ

「…………は、はいっ……」
……手だけじゃなく、顔の先まで温かみを帯びてきているのがわかります。

大野 ツクヨ

「……。」
「…………はい。……私も」

大野 ツクヨ

「……！」

大野 ツクヨ

……なんだか、抱えていた焦りの波……のようなものが、徐々に穏やかに鎮まっていくような感覚を覚えます。

大野 ツクヨ

……ゆっくりと、その力に合わせて……こちらも応答を返します。

大野 ツクヨ

蜜柑さんのふと溢した気持ちに、逆に安心感を覚えながら。

大野 ツクヨ

目の奥を見つめ、力強く頷きます。
「はい。……約束、です」

大野 ツクヨ

…………。……それなら、もう……ためらっては、いられませんよね……！

大野 ツクヨ

「…………あの！…………正直……少し、危険かも……しれませんが……」

大野 ツクヨ

「…………蜜柑さんが良ければ……ですが、もう少し……他の部屋も、見てみましょう。」
「……蜜柑さんの言う通り、他に私たちの味方が、隠れているかもしれませんし……少なくとも、ここでこのまま、見つかるのを待つよりは。」

大野 ツクヨ

……とは言っても、私……ここの間取りまで、全然知らないんですが……と続ける。

大野 ツクヨ

「……！……はい！」

大野 ツクヨ

…………
……温かくて、安心します……蜜柑さんの手も。

大野 ツクヨ

ccb<=55 幸運 (1D100<=55) ＞ 84 ＞ 失敗

大野 ツクヨ

🌈

大野 ツクヨ

（…………！）

大野 ツクヨ

「……！……はい。先程と同じ……」

大野 ツクヨ

「…………」
慎重に考えを巡らせて。

大野 ツクヨ

「……この廊下、一本道で……先は見通しのいい体育館……でした。」
「……万が一、気まぐれでも……誰かがこちらに向かってきたら……」

大野 ツクヨ

……当然、隠れられるものはなく……その先はデッドエンド、です。

大野 ツクヨ

「……はい。」
少し表情を険しくして

大野 ツクヨ

「…………忍ぶ者とて、危険を冒さねば……通れない道もあります。」
ぎゅう、と引かれた手を握り直して……慎重に様子を探り、物陰の合間に隠れます。

大野 ツクヨ

……では……変装（木）で観葉植物の影を縫います……！

大野 ツクヨ

ccb<=75 変装（木） (1D100<=75) ＞ 1 ＞ 決定的成功/スペシャル

大野 ツクヨ

！？

大野 ツクヨ

（…………！！！）

大野 ツクヨ

「は、はい…………よかった、です……えへへ……」

大野 ツクヨ

（…………う……本当に、よかった……もし、あのまま、体育館に……！！）

大野 ツクヨ

「…………はい。……助け合い……ですから。」
少し明るい笑みを返す

大野 ツクヨ

「……それに、蜜柑さんの案内で、図書館も…………あれ？」

大野 ツクヨ

道筋に落ちているビラに気付き、ふと手に取ります。

大野 ツクヨ

「…………？？」
周囲を一応警戒しつつ、蜜柑さんにも見えるように広げます。

大野 ツクヨ

「…………かぐつちさま……？……それに、即刻殺害……って……」

大野 ツクヨ

……さっき、体育館に向かった男性は、この儀式のために……
「…………えっ……」

大野 ツクヨ

「…………な、何か知ってる……ん、ですか……！！？」

大野 ツクヨ

頷く。

大野 ツクヨ

「…………う……そんな、めちゃくちゃな……」

大野 ツクヨ

「…………この公民館どころか、世界中の人たちが……！」

大野 ツクヨ

「…………っ……」
今にもパニックになりそうな心も、一緒にいる蜜柑さんの存在がぐっと堪えさせてくれます。

大野 ツクヨ

すぅ、はぁ。
「…………儀式、とか、召喚、とか、書いてますよね…………もし、これを失敗に終わらせることができれば…………あ」

大野 ツクヨ

「…………『数年前の過ちを繰り返さぬように』……」

大野 ツクヨ

「…………いえ。それだけでもわかれば……十分、です。……私たちが本当に、やらなきゃいけないこと……が、わかりましたから」

大野 ツクヨ

「……」

大野 ツクヨ

「…………。」
「…………逃げる……とは、どこへ……？」

大野 ツクヨ

「…………っ……」

大野 ツクヨ

"死"がすぐそばにいることを、傷口がズキズキと主張します。

大野 ツクヨ

「………………。……それでも、です。」

大野 ツクヨ

「…………私だって、怖いです。……怖くて、怖くて、全て投げ出してしまいそう……な、ほど」

大野 ツクヨ

「…………でも、それじゃあ……ダメ、なんです。」

大野 ツクヨ

「…………『カグツチ様』が、本当に世界を燃やし尽くしてしまうのなら……私たちに、逃げ場所なんて、ありませんし……」

大野 ツクヨ

ひとつずつ、確認するように息を継ぐ。

大野 ツクヨ

「…………ならば、恐怖から逃げて……大人しく、死を待つ他にない、のでしょうか。」

大野 ツクヨ

「…………それだけは、できません。……だって……」

大野 ツクヨ

「…………『立派な忍者は、一度交わした約束は、必ず守る』──」
「……私の最も大切な、信条のひとつ……ですから。」

大野 ツクヨ

言葉を切る。

大野 ツクヨ

「…………！」

大野 ツクヨ

「…………はい！」

大野 ツクヨ

「……必ず、生きて帰りましょう。……一緒に」

大野 ツクヨ

頷きを返す。
「…………。……もし、数年前に"失敗"があったのなら……もしかしたら、当時の記事か何か……残っているかも、しれません」

大野 ツクヨ

「はい……っ！」

大野 ツクヨ

……では、手筈通り協力して何か関連する資料がないか探しましょう！

大野 ツクヨ

（…………説得は、難しそう……ですね……）

大野 ツクヨ

「……あ、こちらからは……核心に迫るものでは、ありませんが……」
資料を蜜柑さんにお見せします。

大野 ツクヨ

こくり。

大野 ツクヨ

「…………。」
「…………最初の部屋の……その、人たちの……ことでしょうか。」

大野 ツクヨ

「…………。」

大野 ツクヨ

「……ありがとう、ございます。」

大野 ツクヨ

「…………いえ。…………実は、私。小さい時から、背が高いのが悩みで。……よく、馬鹿にされたり……して」

大野 ツクヨ

「……でも、それが……こうして、見回したりする役に立っているなら……私は、嬉しい……です。」

大野 ツクヨ

「……蜜柑さんは、人のいいところを見つけるのが……上手ですね。」
「……おかげで、私なんかでも……もっと頑張らなきゃ……って、思えます。」

大野 ツクヨ

「…………あ。」

大野 ツクヨ

「えっ……いじめられてた、って……」
「私ならともかく……蜜柑さんみたいな、こんなに素敵な人が……ですか……？」

大野 ツクヨ

「……いえ。私はあまり、自分に自信が持てない方なので……なんというか、頼もしくて……心強かったです。……あ、もちろん今だって心強いですが」

大野 ツクヨ

「…………。……そんな、理由が……」

大野 ツクヨ

「……えっ、わ……あ、ありがとう……ございます……っ」

大野 ツクヨ

「…………。」
「……決めました」

大野 ツクヨ

「……絶対、生きて帰るって約束。……ひとつ、付け足しましょう。」
「……絶対、生きて帰ったら……その、お出かけ、しませんか？……二人で。」

大野 ツクヨ

「…………あ」

大野 ツクヨ

少し気恥ずかしそうに傷を隠します。

大野 ツクヨ

……そのまま、くすり……と笑います。

大野 ツクヨ

「…………はい。……では、そのときに備えて……今から時間を貯めておきましょうか」

大野 ツクヨ

ぱたん、と本を閉じ、図書室の入り口に向かってすくり立ちます。

大野 ツクヨ

ccb<=55 幸運 (1D100<=55) ＞ 25 ＞ 成功

大野 ツクヨ

（ふぅぅ……）

大野 ツクヨ

「……はい。……一応、急に現れた時のために……慎重に、進みますね」

大野 ツクヨ

「へっ……あの、えっと……どうしました……？」

大野 ツクヨ

……なるほど、です。もし、助けられる人が増えるなら……それに、安全が確保できれば……隣のくだんの和室の様子も探れるかもしれません。

大野 ツクヨ

「……ナイスアイデア、です、蜜柑さん……！」
階段の方へ方向転換し、足を進める。

大野 ツクヨ

（…………鍵……すでに体育館に集結した後なのか、あるいは邪魔されないよう内側から閉ざしているのか……）

大野 ツクヨ

「……！」

大野 ツクヨ

僅かな期待を残し、慎重に和室１のドアに手をかけます。

大野 ツクヨ

！

大野 ツクヨ

ccb<=53 SAN (1D100<=53) ＞ 7 ＞ スペシャル

大野 ツクヨ

「……！？」

大野 ツクヨ

「っ……」

大野 ツクヨ

……少しの間言葉を失っていましたが、やがて静かにそれに倣います。

大野 ツクヨ

「…………」
「…………あ、の……」

大野 ツクヨ

「…………」

大野 ツクヨ

…………。
私にとっては今日初めて会った人でも、蜜柑さんにとっては……

大野 ツクヨ

……なんと声をかけていいのか、わかりませんでした。
……せめて、私が先に……目の前に身体を動かしていれば。

大野 ツクヨ

「……はい。」

大野 ツクヨ

「……二人で一緒に、絶対に……生きて帰るために。」

大野 ツクヨ

……そうわかっていても、鍵束は今まで感じたことのないような冷たさで、私の手に重くのしかかっていました。

大野 ツクヨ

「…………えっと……蜜柑さん……？」

大野 ツクヨ

「…………？」

大野 ツクヨ

「…………！」
「……なるほど……！……うまくやれば、他の人たちにバレずに、紛れ込めるかも……！」

大野 ツクヨ

「…………」

大野 ツクヨ

「…………。」
「……わかりました。……でも、約束は……忘れないでください。」

大野 ツクヨ

にこり。
「…………そうなった時は……私の後ろから、離れないで、くださいね。」

大野 ツクヨ

「……ふふっ」
大きい、なんて言われて……こんなに嬉しくなれるのは、初めてです。

大野 ツクヨ

……では、ふたたび……和室のドアを慎重に開き、階段の方へと……

大野 ツクヨ

ccb<=55 幸運 (1D100<=55) ＞ 43 ＞ 成功

大野 ツクヨ

（……。……話では、徘徊している者もいるはずですが……儀式に何かあったのか……）

大野 ツクヨ

……とにかく、キーを回収して……急がなければ。

大野 ツクヨ

「…………！！？」

大野 ツクヨ

ccb<=53 SAN (1D100<=53) ＞ 99 ＞ 致命的失敗

大野 ツクヨ

1d3 (1D3) ＞ 3

大野 ツクヨ

「…………」

大野 ツクヨ

優しい蜜柑さんよりも、その恐ろしい形相から目が離せませんでした。

大野 ツクヨ

「…………はい…………わかってます、はい」

大野 ツクヨ

手がわなわなと震えているのがわかります。
…………止められません。当たり前です、死体なんて人生で初めてで、それを日に何度も──

大野 ツクヨ

────あ。

大野 ツクヨ

はっ…………と、今の生に引き戻されるような感覚。

大野 ツクヨ

…………時間をかけて、視線を蜜柑さんの方に移します。

大野 ツクヨ

そして……こくん、と。

大野 ツクヨ

「…………ありがとう、ございます。」
すぅ、すぅ……と、徐々に落ち着いた呼吸を取り戻します。

大野 ツクヨ

「…………とても、温かくて……安心、します。」

大野 ツクヨ

ただ……こくりこくり、頷きます。
「…………最高の、お返し……です。」

大野 ツクヨ

空いた手を伸ばし、掛けられたマスターキーをしっかりと握り込みます。

大野 ツクヨ

「はい。」

大野 ツクヨ

「…………！」

大野 ツクヨ

「……はい！」

大野 ツクヨ

……う。
………そんなに優しくされたら、私が返す分が溢れてしまうじゃない……ですか。

大野 ツクヨ

「…………。」
「……それじゃ、行きますよ。」

大野 ツクヨ

……では、マスターキーを使い……和室2のドアを開きます！

大野 ツクヨ

（……ここなら、召喚を防ぐためのヒントが、何か……！）

大野 ツクヨ

部屋に無造作に散らばった本やノートを確認しましょう！

大野 ツクヨ

「……あ……」
ずきん、と刺し傷が少し痛みます。

大野 ツクヨ

「……おそらく、血を集める……ために……」
儀式について書かれたノートを蜜柑さんに見せます。

大野 ツクヨ

軽く頷く。
……この後を生き残るなら、このくらいで……痛がっていられない、ですもんね。

大野 ツクヨ

「……！」

大野 ツクヨ

「……えっと……はい。……おそらくは……」

大野 ツクヨ

「…………危険な橋になると思いますが」

大野 ツクヨ

「…………はい。」

大野 ツクヨ

「…………！」

大野 ツクヨ

「！」
蜜柑さんとナイフを交互に見つめます。

大野 ツクヨ

それに頷き、ナイフを受け取ります。
「……はい。……今度は、私が」

大野 ツクヨ

頷いて。
「……私が……こうしたい、んです。……蜜柑さんが私を助けてくれるように……私も、蜜柑さんの役に立っていたいから」

大野 ツクヨ

そう言って、指の上にナイフを滑らせる。

大野 ツクヨ

1d3 (1D3) ＞ 2

大野 ツクヨ

「…………っ……」

大野 ツクヨ

……大丈夫です、と目配せ。
蜜柑さんにばかり、心配かけていられませんから……ね？

大野 ツクヨ

……でも、その不恰好さが……なんだか、とても懐かしくて。
……まるで、生き物のように……蜜柑さんの指が、包んでくれているようで。

大野 ツクヨ

<魔力の付与>

大野 ツクヨ

1d10 (1D10) ＞ 9

大野 ツクヨ

……………………

大野 ツクヨ

ccb<=50 (1D100<=50) ＞ 88 ＞ 失敗

大野 ツクヨ

……ふらり、意識を持っていかれそうになる。

大野 ツクヨ

「…………。」

大野 ツクヨ

預けた体……全身で、体温を感じます。
大きな体で……まるで、小さな子供のように。

大野 ツクヨ

「…………はい。……忘れていませんよ」
名残惜しそうにゆっくりと体を持ち上げ

大野 ツクヨ

「……ありがとう、ございます。……行きましょうか、約束を叶えに」

大野 ツクヨ

その手をしっかりと握って。

大野 ツクヨ

扉を開ける。
物語の結末を、見届けに。

大野 ツクヨ

大野 ツクヨ

ふふっ……仕返しです……！
では……景気付けにサブマシンガンを……！

大野 ツクヨ

ccb<=75 サブマシンガン (1D100<=75) ＞ 30 ＞ 成功

大野 ツクヨ

「これが……忍者の力……！」

大野 ツクヨ

「……騒々しいのは、どちらでしょうか……！！」
マシンガンを引き続き闇の中で構えます……！

大野 ツクヨ

「くっ……これでは……！」

大野 ツクヨ

…………！かかった……！

大野 ツクヨ

声やマシンガンの音、そして……この大きな体躯は、こちらに注意を逸らすためのブラフ……！
無論、本命は……っ！

大野 ツクヨ

（今、です……っ！）

大野 ツクヨ

「……！」

大野 ツクヨ

「…………！！…………うああぁぁ……っ！」
マシンガンを構えたまま、狂信者の壁に向かって突撃します……！

大野 ツクヨ

「っ…！」

大野 ツクヨ

「……ッ！」

大野 ツクヨ

「はい……！」

大野 ツクヨ

サブマシンガンを乱射させながら、ひたすら敵から離れます！

大野 ツクヨ

「…………っ……！絶ッ対に……渡しません……！」
「私たちは、絶対に生き延びるって約束したんですから……！自分から死のうとする人に、屈して……なるもの、ですか……！」

大野 ツクヨ

「……！」
「蜜柑さん……っ！」

大野 ツクヨ

しっかりと、手を握り込む。……一緒でいられるように。

大野 ツクヨ

……そのまま二人で玄関のドアに突撃して破ります……！

大野 ツクヨ

大野 ツクヨ

──行き交う雑踏の中、揺れるみかんのキーホルダーが目に止まって。

大野 ツクヨ

「……すみ、ませんっ……！……少し、迷って、しまって……」
息を切らしながら、その中でも一際目立つ背丈の少女が声を掛ける。

大野 ツクヨ

「それなら、よかった……です。……私、見てみたかったところ……たくさん、ありますから……！」

大野 ツクヨ

この間の観光が駄目になったので、退院祝いに今度は市内の案内をお願いした……のですが。……もしかして、厚かましかったりする……でしょうか。

大野 ツクヨ

わくわくとしながら、あちらこちらに視線を移します。

大野 ツクヨ

「……ありがとうございます。……やっぱり、蜜柑さんにお願いして正解でした」
笑顔で地図を広げます。

大野 ツクヨ

「……えっと、そうですね……まず、お昼と……このあたりに、限定グッズが売ってある商店街があるって……あと、部長にお土産も……」

大野 ツクヨ

「それから…………あ」

大野 ツクヨ

……話に夢中で、目の前の段差がひとつないことに気づいたのは……すぐ後になってからで。
刹那、大きな体が、宙に浮いて──

大野 ツクヨ

「ふぁ……っ」

大野 ツクヨ

……あわてて体制を取り直し、なんとか踏ん張れます。

大野 ツクヨ

「あっ、ありが……ご、ごめんなさい……！」

大野 ツクヨ

こくこくと、言われるがままに頷く。

大野 ツクヨ

「……はい。…………確かに、私にとっては初めての場所ですし……もう一度、病院に戻ることになっても……その、困りますしね……」
「──なので」

大野 ツクヨ

少し恥ずかしそうにしながら。

大野 ツクヨ

「…………もう少しだけ、手……握っていても、いいでしょうか。」

大野 ツクヨ

「……？」

大野 ツクヨ

目をぱちぱちとさせて、言葉を待つ。

大野 ツクヨ

「…………！」

大野 ツクヨ

……その返事に代えるように、ぎゅう……と強く握った手を楽しげに引っ張りながら前へ前へと進みます。

大野 ツクヨ

大野 ツクヨ

……手を離さないでくださいね。
これからも、ずっと一緒に生きていきたいから。

大野 ツクヨ

……目を離さないでくださいね。
"私たちのための物語"は、まだ始まったばかりですから。

大野 ツクヨ

大野 ツクヨ

大野 ツクヨ

えっと、その……！宴、です…………！！！！

大野 ツクヨ

…………あの、そうですね……ええと……お疲れ様でした……！
長引かせてしまってすみません……！（Thanks.）

大野 ツクヨ

せ、聖者でしょうか……！？