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アドマイヤベガ

教えるわ

アドマイヤベガ

出航…………！！！

アドマイヤベガ

「……別に。大して変わったこともないけれど」
コーヒーを啜りながら

アドマイヤベガ

「……明日香の方も、相変わらずで何より。……それで？」

アドマイヤベガ

「……なに。」

アドマイヤベガ

「……そうね、悪かったわ。私としても楽しみにしていたから、つい事を急いたかも」

アドマイヤベガ

「その……天体観測の話。」

アドマイヤベガ

「……ええ。」

アドマイヤベガ

頷いて。
「……この辺りで彗星が観測できる機会も珍しいから」

アドマイヤベガ

ccb<=75/2 天文学 (1D100<=37) ＞ 51 ＞ 失敗

アドマイヤベガ

🌈

アドマイヤベガ

空目してたわ、天文学or知識/2ね…

アドマイヤベガ

「……ああ。確かに、肉眼で観測できるパターンは珍しいわ。有名な1986年のハレー彗星含めても、十数年に一度くらい」

アドマイヤベガ

「……ありがと。趣味で、少しね」

アドマイヤベガ

「……ええ。案内は任せていいのかしら、明日香」

アドマイヤベガ

「ちょ、ちょっと……押さないで……」

アドマイヤベガ

「……お、お〜……」

アドマイヤベガ

「……悪くないわね。開けてて空気が綺麗だから、ここからでも星がよく見えそう」

アドマイヤベガ

「へぇ…」

「子供にもわかるように書いてる割に意外と専門的ね。天文台もあることだし街ぐるみで天体観測をウリにしてるのかしら」

アドマイヤベガ

「……願わくば、お世話にはならないようにしたいものね」
苦笑しながら

アドマイヤベガ

「ああ……噂の」
「……確か、彗星は天文台で今も観測が続けられてるって……ここからなら今日でも見られるのかしら」

アドマイヤベガ

「……わざわざありがと、明日香。」

アドマイヤベガ

「……お邪魔します」

アドマイヤベガ

「……どこも魅力的だったけれど。いつみは……海でひと泳ぎでもしたいの？」

アドマイヤベガ

「ああ……なるほど。確かにいつみらしい」

アドマイヤベガ

「異論なし。……じゃ、お願いできるかしら……明日香」

アドマイヤベガ

「……ええ。私もつい話し込んじゃったし」

アドマイヤベガ

「そうね……今日はありがと。明日のことも楽しみにしておくわ」

アドマイヤベガ

🌈

アドマイヤベガ

ccb<=105 SAN (1D100<=105) ＞ 99 ＞ 成功

アドマイヤベガ

「………………ッ……！」
反射的に布団をめくり上げ、目を覚ます。

アドマイヤベガ

「…………夢……？」

アドマイヤベガ

「…………」
「……昨日、動き回ったから……少し疲れが出てるのかも」

アドマイヤベガ

「……さぁ。天体のことと、昨日の災害のニュース……混同して似たような想像が生み出された、というのは合理的に考えられる範囲内ではあるけれど」

アドマイヤベガ

「……いずれにせよ、先に準備。明日香を待たせちゃうのは悪いから」

アドマイヤベガ

目を合わせ、頷く。

アドマイヤベガ

（…………無根拠の杞憂は避けるべき。……でも、あれはまさに天が崩れ落ちてくるような……『杞憂』のようにありえないことのはず、なのに……）

アドマイヤベガ

「…………」
「……あっ、ええ……ありがと、天音。問題ないわ」

アドマイヤベガ

「……うん。」
俯いたまま曖昧に返事を返す

アドマイヤベガ

「……いつみ、スマホ。机の上に出したままだけど」

アドマイヤベガ

「……はぁ。」

いつもの調子に戻ってため息をつく

アドマイヤベガ

「……ああ、うん。行こうか」
手荷物を片手に

アドマイヤベガ

「…………くす」

アドマイヤベガ

「おはよ。……ううん、私たちも今来たとこ」

アドマイヤベガ

「うん……天気が崩れちゃうと天体観測も難しくなるし。大丈夫そうでよかった」

「問題ないわ」

アドマイヤベガ

「だっ……だから押さないでって……！」

アドマイヤベガ

「〜〜……」

鮨詰めになりながら拳を突き挙げる

アドマイヤベガ

ccb<=50 アイデア (1D100<=50) ＞ 13 ＞ 成功

アドマイヤベガ

「……あ。」

アドマイヤベガ

「わかった。ハレーの時のだ」

一人でそう呟く

アドマイヤベガ

「ううん……見て、あれ。」
息を吸い込んで潜ってる子供達を指す

アドマイヤベガ

「うん。」

「……何か引っかかるなって思ったら、昔ハレー彗星が通過した時に地球の空気がなくなるって言われて、息を止める練習してた子たちがいた……ってのを思い出して」

アドマイヤベガ

ccb<=75 天文学 (1D100<=75) ＞ 18 ＞ 成功

アドマイヤベガ

「……だから、あの子たちも今回の彗星のことで、その真似事でもしてるのかな……なんて、思ったりして。」
微笑ましそうに眺める

アドマイヤベガ

「……いつみもやってみる？ ５分間止められたら生き延びられるって」

アドマイヤベガ

「…………。…………頭が良いんだか、良くないんだか」

アドマイヤベガ

「……ふふ、まあね」

アドマイヤベガ

「……実際に彗星の尾は細かいガスとチリからなっているらしいけど、地球の空気を奪ったりするほど濃いものじゃあないって」
「……それで、いつみはそこの子供たちをジロジロ見るために海に来たの？」

アドマイヤベガ

「はぁ……！？ い、いや……ちょっと……私は別に……！」

アドマイヤベガ

「あ……もう……っ！」
先陣を切ったいつみを追いかけるように

アドマイヤベガ

「……う……やめてよ、恥ずかしい」
タオルで濡れた足を拭いつつ少し照れながら

アドマイヤベガ

「……うーん。妥当に回るなら、昼のうちに開いてる科学館に寄ってから……夕方に山か天文台で明日星を見る下調べ、かな」

アドマイヤベガ

「……どう？ 二人は」
振り返って

アドマイヤベガ

その様子に頷いて。

アドマイヤベガ

「……じゃあ、そういう感じで。……運転、お願いするね」

アドマイヤベガ

「……おー。」

アドマイヤベガ

「……ああ」
ぴくりと耳を動かし。

アドマイヤベガ

「……ベガはこと座α星、全天21ある一等星のひとつ。……私にとっても、思い入れのある星よ」

アドマイヤベガ

「……まぁ、私の個人的な話は今度でもいいとして。どうする？特別展示とプラネタリウム、あるみたいだけれど」

アドマイヤベガ

「OK……じゃ、ここから近いプラネタリウムからでも」
「……ええ。……そういえば、ホテルの窓からでも綺麗に星を見上げられるようになっていたわね」

アドマイヤベガ

「………………」
意外と、の部分につい吹き出しそうになるのをこらえる。

アドマイヤベガ

「んっ……ええ」

アドマイヤベガ

「うん。勿論本物もそうだけど、こういう全天大迫力の映像が見られるのもなかなかに貴重だった」

アドマイヤベガ

「『ほうき星のロマン』…だっけ。」

アドマイヤベガ

ccb<=80 目星 (1D100<=80) ＞ 9 ＞ スペシャル

アドマイヤベガ

「……まぁ、知識としては知っていても……流石に私なんかよりは専門の人が作ったものだから」
そうは主張するものの、少し気恥ずかしそうに。

アドマイヤベガ

「……も、もう。揶揄わないでよ……」

アドマイヤベガ

「うぅ……そ、そうだ。今回の"白石彗星"は周期彗星と非周期彗星……つまり、帰ってくるタイプのものと帰ってこないもの、どちらだったっけ」

逃げるように。

アドマイヤベガ

「……かもね。周期が短い彗星なら、それより前に発見されていてもおかしくないから」

アドマイヤベガ

「……うん、そうだね。」
スマホの時計をちらりと確認して

アドマイヤベガ

「ええ、賛成。あまり予定が先送りになっても翌日に響くし」

アドマイヤベガ

「おお、良いじゃない」

アドマイヤベガ

「ええ。現地人の言うことだもの、間違いないわ」

アドマイヤベガ

「…………おー」
周りの人目を気にしながら

アドマイヤベガ

「……へぇ。確かにこれは地元民でもなければ辿り着けなさそうね」
「明日香と一緒でよかったわ」

アドマイヤベガ

ccb<=50 アイデア (1D100<=50) ＞ 57 ＞ 失敗

アドマイヤベガ

「……？ ……どうしたの、いつみ」
隣で街を見下ろしながら

アドマイヤベガ

「……そう？ ……明日香、ここに私たちを連れてくるのも初めてだよね」

アドマイヤベガ

「…………天音？」

アドマイヤベガ

「…………」

アドマイヤベガ

「……そうね。考えすぎ……よね」

半ば自分に言い聞かせるように呟く。

アドマイヤベガ

「……ま、そうね……珍しくいつみと同意見かも。一人でモヤモヤ抱えるよりもいいし」

アドマイヤベガ

「…………」
（……夢で見た場所、か）

アドマイヤベガ

ぼんやりとその場所に立ち……夢で見た光景と照らし合わせる。

アドマイヤベガ

「……え？」

アドマイヤベガ

ccb<=75 天文学 (1D100<=75) ＞ 7 ＞ スペシャル

アドマイヤベガ

………………………………

アドマイヤベガ

……いや、あり得ない……そんなこと…………

アドマイヤベガ

ccb<=50 アイデア (1D100<=50) ＞ 11 ＞ 成功

アドマイヤベガ

ccb<=105 SAN (1D100<=105) ＞ 13 ＞ スペシャル

アドマイヤベガ

「…………げほッ」

アドマイヤベガ

「…………」
「…………ええ、大丈夫。ごめんなさい」

アドマイヤベガ

……大丈夫…………？
……こんなの、大丈夫なんかじゃ、ない━━

アドマイヤベガ

「……ありがとう。……それなら、今日はもうゆっくり休もうかしら」

アドマイヤベガ

ふらふらと車に戻る。

アドマイヤベガ

「……」
「……そうだね。」

アドマイヤベガ

「……ええ。また明日」
笑みを作りつつ、軽く手を振りかえし。

アドマイヤベガ

「…………」
ベッドにどこか虚ろな顔で座り込んだまま

アドマイヤベガ

「…………いつみ」
ふとそちらに気付いて。

アドマイヤベガ

「……」

アドマイヤベガ

「……」
「…………ありがと、いつみ。……なら、少しだけ……いいかな。」
こくりと頷いて

アドマイヤベガ

「……夕方の山のあの景色から、彗星が見えてね。」

アドマイヤベガ

「……ああ……それが見えること自体は最接近時に限った話じゃないから、別に良いんだけど……ね」

アドマイヤベガ

「……私の知る限り、あんな早さで……そう、『大きくなる』……彗星はなくて。……まるで、夢の通り、こちらに、落っこちて……っ」

アドマイヤベガ

そこで一度、言葉が途切れ。

アドマイヤベガ

「━━きちゃうんじゃ、ないか……って……」

アドマイヤベガ

「……」

アドマイヤベガ

「……ごめんなさい。ただの夢だ、って分かってるはずなのに……どうしても、頭から離れなくて……うん。」

アドマイヤベガ

「……？」
いつみの顔を覗き込む。

アドマイヤベガ

「……ああ」
……確かに。全然気付かなかった。

アドマイヤベガ

「……そうだね、そうかも。そういうものだって聞けば、私も安心できるし」

アドマイヤベガ

「……うん。いつみにしては超上出来」
少し悪戯っぽく微笑んで

アドマイヤベガ

「……ふふっ」

アドマイヤベガ

「……ありがとね、いつみ。おかげでだいぶ気持ちが軽くなった、ほんとに」

アドマイヤベガ

「…………は、はぁ……っ！？」
反射的に顔を赤らめる

アドマイヤベガ

「そ、そうよ……！……しかも、なんでよりにもよって、私がいつみと……っ」

アドマイヤベガ

「はっ、はぁぁ…！！？」

アドマイヤベガ

「〜〜……！」

アドマイヤベガ

「……うん。……言っとくけど、一人で大丈夫だからね…！」

アドマイヤベガ

ばさりと布団をかぶる。

アドマイヤベガ

ccb<=105 SAN (1D100<=105) ＞ 85 ＞ 成功

アドマイヤベガ

「………………………………ッ…………！！」

アドマイヤベガ

はぁ、はぁ……と絶え間なく漏れる呼吸の中で、頬に触れて現実を確かめる。

アドマイヤベガ

「………………」
……力無く首を横に振ってみせる。

アドマイヤベガ

「……こたえるわね、流石に」

アドマイヤベガ

ccb<=50 アイデア (1D100<=50) ＞ 59 ＞ 失敗

アドマイヤベガ

「…………ごめん。そうだったかもしれないけど……そこまでは、私……」

アドマイヤベガ

「……ええ、ありがとう」

アドマイヤベガ

……いつみは私を気遣ってそう言ってくれてるけど、わかってるはず。

……こんな鮮烈な夢、そうやすやすと━━

アドマイヤベガ

「……予兆。」

アドマイヤベガ

「……！」

アドマイヤベガ

「私たちでなんとかするっていうの？ ……あれを？」

アドマイヤベガ

「………………。……そうね」

アドマイヤベガ

「…………」
むっと頬を膨らませる

アドマイヤベガ

「……はぁ。……まあ、先が見えなくてもやれることをやるしかないって部分には同意するわ」

アドマイヤベガ

「…………」

アドマイヤベガ

「……ええ。後者の手がかりがほとんどない以上、まずは彗星の方に当たるしかない」

アドマイヤベガ

「……今日は観光の約束はなかったように思えるけれど」

アドマイヤベガ

（……そういえば、私も昨日心配かけてたっけ）

アドマイヤベガ

「…………どうしたの？」

アドマイヤベガ

🌈

アドマイヤベガ

「ちょっ……！？」

アドマイヤベガ

「………………っ……」

アドマイヤベガ

「……流石ね。……よかったら、私たちにも確認させて」

アドマイヤベガ

ccb<=25/2 聞き耳（初期値） (1D100<=12) ＞ 96 ＞ 致命的失敗

アドマイヤベガ

🌈

アドマイヤベガ

「…………ッ……！！」

アドマイヤベガ

ccb<=105 SAN (1D100<=105) ＞ 25 ＞ 成功

アドマイヤベガ

「……成程。……うかうかはしてられなさそうね」

「……生憎、途方もなく恐ろしい言葉……ということしか、聞き取れなかった」

アドマイヤベガ

「……念の為、私からも掛け直してみるわ」
明日香の電話番号を入れる。

アドマイヤベガ

「……」
首を振る

アドマイヤベガ

頷いて。

アドマイヤベガ

「……いくらなんでも、流石に放っておけない……わよね」

アドマイヤベガ

「……ええ」

アドマイヤベガ

……もちろん心配もあるが、目の前のもっと大きい問題から…目を逸らすように。

アドマイヤベガ

「……っ」

アドマイヤベガ

「……困ったわね。……交通手段、止まらなければいいけど」

アドマイヤベガ

とりあえず周囲を見渡し、バスやタクシーを探す。

アドマイヤベガ

「……ええ。……すみません、〇〇町△△番地、××アパートまで」

適当なタクシーを呼び止め

アドマイヤベガ

「……最悪、後で明日香にツケればいい。……病院勤務だもの、タクシー代くらい余裕でしょ」
そう言いつつ後部座席に乗り込む

アドマイヤベガ

「……ええ、助かりました。良かったらこのままもう少しだけ待っていてもらってもいいでしょうか」

アドマイヤベガ

それに頷いて、そのまま明日香の部屋へ赴く。

アドマイヤベガ

インターホンを鳴らし、反応を待つも。

アドマイヤベガ

「……開いてる」

アドマイヤベガ

「……用心して。何があるかわからない」
それに続く

アドマイヤベガ

「…………」
……とりあえず、昨日と変わった様子がないか部屋を観察する。

アドマイヤベガ

🌈

アドマイヤベガ

それはそうね…

アドマイヤベガ

ccb<=104 SAN (1D100<=104) ＞ 72 ＞ 成功

アドマイヤベガ

「……ううん」

アドマイヤベガ

ccb<=50 アイデア (1D100<=50) ＞ 50 ＞ 成功

アドマイヤベガ

「……」
頷く。

アドマイヤベガ

「……うん。こんな量の正の字…日付を数えるには如何せん多すぎる」

アドマイヤベガ

「……は？」

アドマイヤベガ

「………………ごめん、明日香」

机の上の日記を手に取り、中を見てその状況を読み取ろうとする。

アドマイヤベガ

「……………………ッ！！？」

アドマイヤベガ

ccb<=104 SAN (1D100<=104) ＞ 93 ＞ 成功

アドマイヤベガ

どさり、と日記が手から滑り落ちる。

アドマイヤベガ

「……理解できない。こんなこと……」

アドマイヤベガ

……しばらく逡巡したのち、他の二人にもその内容を伝える。

アドマイヤベガ

「……」

アドマイヤベガ

「……うん」
「……明日香は、私たちの知らないところで……ずっと、私たちのことを助けようと……戦ってくれてた」

アドマイヤベガ

「……」

アドマイヤベガ

「……。」

「……うん。ニュースでやってた災害の話、夢と日記の内容……とも一致する。……途方もない話だけれど」

アドマイヤベガ

「……！」

アドマイヤベガ

「……じゃあ、『最後の繰り返し』というのは……それを答えに？」
「……でも……ならどうして、約束を守れそうにない、だなんて……」

アドマイヤベガ

そのまま『退散の呪文が書かれたメモ』を手に取る。

アドマイヤベガ

「……『グロース』だっけ。そいつを送り返す方法についても、研究してたみたい……明日香は」

「……送り返すのに、そいつの名前が必要なんだって」

アドマイヤベガ

天音の言葉に同意するように。
「……いや、或いは」
「明日香は、自分の身を犠牲にして……儀式を行おうとしているのかもしれない」

アドマイヤベガ

「……奇しくも。バラバラだったやることがひとつに定まった、というのが正しいかしら」

アドマイヤベガ

……体調を崩した私のことを心配しておきながら。
自分は……これだけのものを何十日も、何百日も……たった一人で抱えていて。
……それを、こんな報われないやり方で幕引きだなんて……許せない。

アドマイヤベガ

ぱたん、と日記を閉じて。