■始めに このセッションプレイレポートは2021/7/10に開催した 「ダブルクロス The 3rd Edition ステージ集 ディスカラードレルム」のサンプルシナリオ 「Welcome to Academia」をプレイしていただいたものです。 GMの都合で一部の誤字脱字や話の流れを修正してあります。併せてご了承ください。 尚、再配布などはご自由にどうぞ。 ---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- ◆トレーラー オーヴァードアカデミア。 太平洋上に浮かぶその孤島を目指して、新入生たちがやってくる。 新たに始まる生活に、まだ見ぬ隣人たちとの刺激的な出会い。 そして裏で暗躍する仮面の組織。 少年たちの青春絵図を彩るのは友情の輝きか、 それとも裏切りが落とす影か。 ようこそ、ここは学園都市。 人とオーヴァードが共存する世界最先端の”日常”の街。 ダブロクロス The 3rd Edition 「Welcome to Academia」 ダブルクロス──それは裏切りを意味する言葉。 ---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- ◆パーソナリティーズ ▽”イカロス” 有間 沙希 アカデミアの外部から高等部の新入生としてやってきた、元FHのモルフェウス少女。 〔遺産:ジャイアントキル〕から放たれる《骨の銃》は絶大な攻撃威力と範囲を誇る。 「私は有間沙希(ありま さき)。古巣では”イカロス”と呼ばれていた。由来は知らん」 「元々は売られてFHにいたのだが……暴走した上司を殺した後どうしたものかと悩んでいたらUGNに捕まってな。気付けばアカデミアに入ることになっていた」 「まあ、どこでもいいんだ、私は。棲み処とゲームがあれば生きていける。働けと言うなら働くし学べというなら学ぼうともさ」 「とはいえ戦いが好きなわけでもない。私は文字通り”身を削って”戦っているのでな」 「この遺産……ジャイアントキリングというらしいが。こいつがどうも性悪でな。所持者の肉体を弾丸として撃ち出すんだ。──私の場合、骨だな」 「つまり戦闘ごとに私はわずかに縮んでいく、ということだ」 「スピード、火力、距離、範囲。……これらを高水準で扱えると私は自負しているが、それ以上に私はそこらのオーヴァードよりも代償は大きい。戦わずに済むならそれに越したことはない」 「そういうわけで、早速だが能力測定でも楽をしようと思う。自堕落に生きることこそ至高だ」 ▽”魔女狩りの火/グレーテル” 灰原 仄 アカデミア編入という依頼を受けたUGNチルドレン。ウロボロス/サラマンダーのクロスブリード。 〔Dロイス:対抗種〕を持ち、自らの影を炎へと変換する戦闘スタイルは、対オーヴァード戦に関して強力なアドバンテージとなる。 オーヴァードアカデミアへの編入生、UGNチルドレン 霧谷雄吾の指令を受け、学園で勉強しながら「日常」を過ごす事となった。 黒髪のショートヘア、色白な肌、低身長ながら女性的な体つきの少女。 少年のような口調で話す。少々天然気味。常に何かお菓子を食べている。 「ボクは兄さんの分まで楽しんで、兄さんの分まで人を守る。」 「って言っても学園生活って何をすればいいんだろうね?兄さんの読んでた本に書いてあるかな?」 ▽”バインディングアイヴィ” 鶴崎 久音 “学園”の自治組織の一つ、生徒会に長年所属する、エンジェルハイロゥ/ウロボロスのクロスブリード。 能力の強さを表すランクは最下位のCランクだが、味方との連携によって侮れないダメージを叩き出す実力者。 「おはよう、今日も一日頑張ろうね?」 長年学園におり、中等部、高等部とずっと生徒会に所属している少女です。 基本的には善良で親切なため人望も集まっていますが、一度目を付けられると、地獄耳と千里眼で地の果てまで追ってくるため、アンタッチャブルな存在とされている面もあります。 「綺麗な花を咲かせて…?」 自身単体の能力はCランク程度ですが、攻撃と共に撃ち込まれたエネルギーは後続のエネルギーによって増幅し暴れまわります(《アフターエフェクト》)。 体表から放出されるそれを久音は岩の隙間から芽吹く花に準えて呼んでいます。 ▽”貴族番長” セリア・ハーディエンス “学園”の自治組織の一つ、並み居る実力者たちを統率する番長連の隊長を務める貴族的な”番長”。 ブラム=ストーカーらしい従者を用いた攻撃を得意とし、必要とあれば自らも前に出て強烈な一撃をぶっ放すステキな上級生。 「わたくしの名前はセリア・ハーディエンス」 「名家ハーディエンス家のご令嬢ですわ」 「家を手伝うために色々勉強していましたがちょっとしたミスでオーヴァードになりまして」 「UGNとも繋がりが会ったことからここアカデミアに通うことになりましたわ」 「そして弱きを助け強きを挫く姿を見て番長に憧れ、鍛え貴族番長になったのですわ」 番長=部下を護る=ノブリス・オブリージュ=貴族 ▽周防 実 生徒会長との個人的な縁を持つ、ウロボロス/オルクス/キュマイラのトライブリード。 〔ユニークアイテム:ミーミルの覚書〕による調達力で得た強力な防具と《雲散霧消》《竜鱗》で敵の攻撃を弾く堅牢な技巧者。 《狂乱の一声》による憎悪付与も合わせて、生半可な攻勢では傷一つ負うことがない、難攻不落の少年。 「周防実、『みのる』ではなく『まこと』と読みます。Cランクのトライでウロボロス交じり…なんてとにかく中途半端なんですが、こんなんでも割と何とかなってます。よろしくお願いします」 ----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------   ◆オープニングフェイズ ●シーン1:学園都市への旅立ち PC2 :DoubleCross : (1D10+40) → 7+40 → 47(*1) GM:──UGN日本支部。 GM:キミは霧谷雄吾に呼び出され、新たな任務を受けている。 GM:差し出されたのは、学校のパンフレットのようなものだ。 灰原 仄:「これは………?」受け取ってペラペラと中を確認 GM:「太平洋上の孤島に”オーヴァードアカデミア”という学園都市があるのはご存知でしょうか」 灰原 仄:「聞いたことはあります、けど詳しくは…」 GM:「オーヴァードと一般人の共生を目的に作られた学校施設ですよ」 GM:「詳しいことはその資料に書いてありますが……」 GM:「あなたはそこの生徒となり、オーヴァードとして、如何に一般人と共生してゆくかを学んでもらいます」 灰原 仄:「それは………その、ボクが行っていいんですか?」 GM:「むしろ、あなただから行くべきだ、と私は考えています」 GM:「僭越ながら……あなたが"生きる"ことへ、新たな意味を付け加えてくれる場所の一つだと」 GM:支部長はそう笑いかけ、 GM:「大事な任務ですよ」 灰原 仄:「……行きます、行かせてください」 灰原 仄:(ボクだけじゃなくて、兄さんも行ってみたいと思ってたはずだから) GM:「……わかりました。それでは正式な手続きを」 灰原 仄:「はい!………荷物は向こうに先に送った方がいいですか?」 GM:「いえ、船で向かうことになりますので、その辺りは……」 GM:……こうして手早く書類をまとめ、本格的な手続きを整えたのが数日前。 GM:今、君は船の上にいる。 GM:学園島への洋上。船には新入生の他、教師や学園の関係者、その家族など様々な人間が乗り合わせている。 灰原 仄:「………」ぼーっと、棒付き飴を舐めながら海を眺めている 土浦 菜南:「あ、あの!」 土浦 菜南:ふと、ひとりの女子生徒がキミに話しかけてきた。 土浦 菜南:どうやら相手も同じく、学園島高等部の新一年生のようだ。 灰原 仄:「ふぁい?……ボク?」振り向く 土浦 菜南:「そうそう! あ、えっと……はじめまして。 新一年生の人かな……?」 灰原 仄:「あ、はじめまして。同じく新一年生の灰原仄です」 土浦 菜南:「ほのか、さん、ね! うん、覚えた!」 土浦 菜南:「私、土浦 菜南(ツチウラ ナナミ)です。もうすぐ到着だと思ったらドキドキしてきちゃって」 灰原 仄:「そうなんだ………あ、飴食べる?」カバンから棒付き飴を出して 土浦 菜南:「えっ! いいの! うわぁ、ありがとう……甘いモノ大好き!」 土浦 菜南:うれしそうに飴を受け取ると、包みを破りながら 土浦 菜南:「学園都市ってどんなどころなのかなあ……ほのかさんは知ってる?」 土浦 菜南:「私はオーヴァードじゃないんだけど、すっごく興味あるの」 灰原 仄:「それなりには知ってるよ。」話してよさそうな範囲を軽く説明 土浦 菜南:「ほうほう、なるほど……R-1に番長連に……」 土浦 菜南:「うーん、やっぱり楽しみだな、アカデミア! 青春するぞー!」 灰原 仄:「青春。青春か、そっか」 灰原 仄:「土浦さんにはもう目標があるんだね。」 土浦 菜南:「もちろん! 超能力と学園だよ! すごい青春っぽいよ! 感動だよ!」 土浦 菜南:「ここならきっと、ものすごく刺激的な……小説で読んだみたいな青春になるはずだよ!」 灰原 仄:「確かに、兄さんの本にもそういうのがあったな…」 土浦 菜南:「ん、もしかして結構本読むほう?」 灰原 仄:「兄の持ってた本だけどね、色々あるよ?」カバンからラノベや漫画を取り出し(*2) 土浦 菜南:「おお! そんな重そうなものをよくも軽々と……!」 土浦 菜南:「あっこれ読んだことあるよー!」 灰原 仄:「そっか、やっぱり、外ってこういうのがあふれてるんだ…」本の表紙を撫でながら 土浦 菜南:「うんうん、こういう風な交流も青春だよね!」 GM:──盛り上がる二人の前に、島影がゆっくりと近づいてくる朝の出来事だった (*1) セリア・ハーディエンス:侵食率高!って思ったがそうかウロボロスだったな 灰原 仄:兄のエフェクトをコピーしたらいっぱい上がった 鶴崎 久音:基本値+11はものすごいなぁ… (*2) 灰原 仄:兄はお小遣いでラノベを、妹はお小遣いでお菓子を GM:かわいい兄妹だ ----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------   ●シーン2:番長連 :DoubleCross : (1D10+38) → 7+38 → 45 無道 ささき:「おいーっす。全員集まってるかー?」(*3) 無道 ささき:学園都市の一角、番長連の詰め所。 無道 ささき:休日ながらも集う番長たちの集まりに、君も顔を出していた。 無道 ささき:「今年度もあたしら番長は、か弱き生徒たちを守るために身を粉にして働くぞ、わっはっは……」 セリア・ハーディエンス:「ええ、番長たるもの弱者を護るのは役目ですわね」 無道 ささき:「お、いいねえそのやる気。頼もしいことこの上ない」 無道 ささき:「この上ないからちょっくら仕事を頼もうかねー」 セリア・ハーディエンス:「仕事…ですか?まあ、わたくしの実力ならば問題ないでしょうが、一体どのようなものでしょうか」 無道 ささき:「ま、そうさな……そこまで難しいもんじゃないと思うが」 GM:と、セリアから目を外し、他の番長たちにも顔を向けながら 無道 ささき:「最近島内で怪物らしきジャーム(*4)のようなものが出没しているとの目撃が相次いでいる」 無道 ささき:「各自警戒を怠らないように……で、それと同時にだね」 無道 ささき:今日は新入生が到着する日だろ、とセリアの肩をたたく 無道 ささき:「世話、よろしく頼むぜ」 セリア・ハーディエンス:「ふっ」 セリア・ハーディエンス:「良いでしょう、新入生はこの貴族番長(*5)、セリア・ハーディエンスが見事導いて差し上げますわ!」 無道 ささき:「よっ大貴族!」 無道 ささき:ひらひらと手を振りつつ 無道 ささき:「……でもマジで気をつけろよ、このところの目撃情報は結構アレだ」 無道 ささき:「やられるなんてちっとも思わないけど、油断だけはすんなよ」と真剣な目つきになる セリア・ハーディエンス:「まさか、このわたくしがそのような醜態を晒すとでも…?」 セリア・ハーディエンス:とここで血の従者+血の絆を使用して従者を出したいのですが? 無道 ささき:やっちまえー! セリア・ハーディエンス:《赤色の従者》+《血の絆》 で従者作成 侵食率+8です セリア・ハーディエンス:手首から血が流れ形作り、不定形の体を持ったメイドが作り出されます(*6) 無道 ささき:「ん。その気概がありゃ十分だ」にやりと笑おう 無道 ささき:「じゃ、みんな解散。根性いれてけよ~」 GM:彼女の言葉をきっかけに、番長たちが次々と退室してゆく。 GM:今から港に向かえば、余裕をもって新入生たちを迎えられるだろう。 セリア・ハーディエンス:では従者を伴って港に向かいます GM:はーい ほかの番長(*7)からも「気合入れてけよ!」と激励されるでしょう (*3) 学生間の自治組織「番長連」の総番長にして一番隊番長。 粗暴で乱暴、かつ無謀だが正義感に燃える義侠の高等部3年生。 ピュアキマイラということもあって、その【肉体】は脅威の16を誇る、文字通りの”鉄拳番長”。 有間 沙希:私の知り合いらしい人だ 鶴崎 久音:さささ 灰原 仄:いったいどんな因縁が… (*4) このジャームの出どころについてはこの後一切語られることがない。 もしかすると学園島には、今回出てくるような怪物の他にも様々な化け物がうろついているのかもしれない……。 (*5) GM:貴族番長って文字にするとすごいな… 灰原 仄:番長四天王とかいるのかな… (*6) GM:ちなみに番町連と風紀委員会はそれなりにエフェクトの使用を黙認されていますが GM:一般生徒が無断でエフェクトを使用すると罰則だそうな GM:まあなあなあになってる部分も多そうですが 灰原 仄:バレなきゃの精神で行こう(影を使うから多分バレる) 有間 沙希:治安維持任務のためのエフェクト使用だからセーフ! 鶴崎 久音:バレなきゃいいの精神でやるとどこからともなくやってくる存在が 有間 沙希:千里眼こわ… (*7) セリア・ハーディエンス:ちなみに番長連は1~12番の隊がありその隊長が番長と呼ばれてる セリア・ハーディエンス:自分はDロイスで番長になってるので一応ちゃんとした番長である、何番か決めるの忘れてたが 有間 沙希:ブリーチみたいだ… 灰原 仄:やっぱり隊長は皆「〇〇番長」なのだろうか GM:いざとなったら幻の13番隊長になってもよい 鶴崎 久音:バカな!?番長とは1から12番までではなかったのか!?とか言われるやつー! 灰原 仄:零番隊も生やそう ----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------   ●シーン3:厄介ごとの匂い :DoubleCross : (1D10+38) → 5+38 → 43 GM:学園都市、生徒会長室。 GM:鶴崎とクリスは生徒会長の雲雀宏一(*8)に呼び出され、生徒会の会議に出席中だ。 雲雀 宏一:「えー、本日新入生たちが到着するそうです」 雲雀 宏一:「学園最初の行事。『オーヴァード能力テスト』は彼らのオーヴァードとしての能力の有無やランクを判別する大事なイベントです」 雲雀 宏一:「ご存知の通り、このイベントは毎年生徒会が取り仕切っています。新一年生になるキミたちもテストに参加しつつ、進行にはしっかり協力してください」 雲雀 宏一:「……というわけで、よろしくねぇ~」 鶴崎 久音:「わかった…任せてね?」 雲雀 宏一:「やー、鶴崎さんが引き受けてくれるなら大安心だよ~」 クリス=ブラッフォード:「ちょっと! わたしはどうなのよ!」 雲雀 宏一:「もちろんクリスさんも頼りにしてるさ。ね、鶴崎さん」 鶴崎 久音:「そう…だね?」 クリス=ブラッフォード:「疑問形なのが気にかかるけど……まあいいわ」 鶴崎 久音:「実力は頼りにしているから…実力は?」 クリス=ブラッフォード:「それ以外に問題のあるような口ぶり! そういうあなたはどうなのよ!」 鶴崎 久音:「問題が起こらなければ何もしないから…」 クリス=ブラッフォード:「くっ……余裕そうな態度!」 雲雀 宏一:まあまあ、と一人ヒートアップするクリスをいさめつつ 雲雀 宏一:「この時期は普通の人とオーヴァードの間のトラブルも多いしね」 雲雀 宏一:「テストで初めてエフェクト見て引いちゃう人もいるだろうから、しっかりフォローしてね」 雲雀 宏一:と心なしか鶴崎の方を見ながらにっこり。 鶴崎 久音:「任せて。綺麗だけど危険、だね?」 鶴崎 久音:「細心の注意を払って万が一のないように気を付けるから」 雲雀 宏一:「そういうこと。それじゃ港まで行ってらっしゃい」 GM:邪気のない笑顔で二人を生徒会室から出るよう促す 鶴崎 久音:「わかった。じゃあ、今日も一日よろしくね」 鶴崎 久音:改めて挨拶しつつ出ていきましょう クリス=ブラッフォード:「はいはい。まったくなんでわたしがこんな……」 GM:では出ていこうとしたところで 雲雀 宏一:「あ、そうだ鶴崎さん」 GM:と、すすっと近寄り 鶴崎 久音:「?」 雲雀 宏一:「クリス君は一般人嫌いなところがあるからさ、ま、そっちの方も任せるよ」 雲雀 宏一:「大丈夫大丈夫、キミならできるよ~」 GM:クリスには聞こえない声量でそう伝える 鶴崎 久音:b クリスに見えない程度のハンドサインで返しておこう 雲雀 宏一:では同じくハンドサインを返し、そのまま手を振る クリス=ブラッフォード:「……あの昼行燈になにか言われたの?」 鶴崎 久音:「別に?ただトラブルの多い時期だから念入りに釘刺されただけ」 クリス=ブラッフォード:「ああ、そういうこと……本当に面倒よねえ」 GM:微妙に勘違いしたままのクリスは、そのまま鶴崎にぼやき続ける クリス=ブラッフォード:「能力テストってさ、無駄なのよね。どうして一般人と一緒にテストなんてするわけ?」 クリス=ブラッフォード:「あんな連中、能力がないことがわかったら追い出しちゃえばいいのにね」 鶴崎 久音:「そうかな…」 クリス=ブラッフォード:「そうよ! あたし、学園にはオーヴァードだけでいいと思ってるの。その方が授業だって効率がいいはずよ」 鶴崎 久音:「オーヴァード以外も含めて能力に貴賤はないと思うけれど…まあ効率の提案ならしてみてもいいんじゃないかな」 クリス=ブラッフォード:「そうじゃなくて、一般人自体の立ち入りをまずはじくってことよ……あ、そうだ」 GM:ポン、と手をたたいて クリス=ブラッフォード:「能力テストでさ、いやがらせして一般人をみんな追い出しちゃおうよ」 鶴崎 久音:「絶対ダメ」 鶴崎 久音:「それはルールの外側。それをしたら見逃せないからね?」 クリス=ブラッフォード:「わ、わかったわよ……ちぇ、いい案だと思ったのにな」 鶴崎 久音:「まあまあ…後で何か奢ってあげるから」 クリス=ブラッフォード:「そんなんで誤魔化されるか!」 鶴崎 久音:「えー」 クリス=ブラッフォード:「ったく……あ、そろそろ港に着くわ」 クリス=ブラッフォード:「じゃ、せいぜい一般人さんをお迎えしてあげましょうかね」 鶴崎 久音:「こんにちは新入生さんだね」 クリス=ブラッフォード:「オーヴァードがいっぱいいるといいんだけどなあ……」 GM:話ながら歩く二人の間を、潮風が吹き抜ける。 GM:港はもうすぐそこだ。 (*8) 生徒会長を務める高等部の3年生。 オーヴァードではないものの、交渉能力は高く、のらりくらりと仕事を避けているようで、 実は適切な人材配置などを行っている……のかもしれない。 なお、昼行燈は公式のコードネーム。それでいいのか。 ----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------   ●シーン4:生徒会長の頼み :DiceBot : (1D10) → 8 GM:二人が去った後の会長室に、入れ替わりでやってきたキミを雲雀が出迎える。 雲雀 宏一:「やあ、待ってたよ。キミは今年で一年生だったね。是非頼みたいことがあるんだ」(*9) 周防 実:「頼み…?」 雲雀 宏一:うん、と彼にしては珍しく真剣な顔で 雲雀 宏一:「最近学園都市でFHが暗躍している。彼らは”ディオゲネスクラブ”と名乗っているらしい」 周防 実:(クラブて) 周防 実:(何で名乗りだけTPOをわきまえてるんだかわからない感じなんだ…) 雲雀 宏一:「生徒会はこの時期、能力テストでとてもいそがしくて、彼らの対処にまで手が回らなくてね」 雲雀 宏一:「そこで有能なキミに、FHへの対処をお願いしたいんだ」 周防 実:「えっと…他に対処してる人とかは」 雲雀 宏一:「今んとこは生徒会から何人か、かな?」 雲雀 宏一:「まあ彼らは兼任だから、君の負担がでっかいと思うけどねえ」 雲雀 宏一:「うん、大丈夫、大丈夫。キミならできる」 GM:無責任なのか信頼なのか、そういうと普段の笑顔を見せる。 周防 実:「あ、はい…」 周防 実:(俺、単独で動くタイプじゃないんですが) 周防 実:(そもそもCランクなんですが…) 雲雀 宏一:「彼らが仕掛けてくるとしたら能力テストの間だろうから、そこんとこもよろしくね」 雲雀 宏一:「あ、テストもさぼっちゃダメだよ、決まりだし、この仕事もあるしね」(*10) 周防 実:「あ、はい…」 雲雀 宏一:よし! 話は決まった! と手をたたいてから 雲雀 宏一:「じゃあ、話はおしまい。港へゴーだぜ」 GM:と手を振る。 GM:……たぶん、これ以上ここにいても何の利益もないだろう。 周防 実:「…………」 周防 実:「行くかあ…」 (*9) GM:昼行燈のくせに出番が多い…! 有間 沙希:アカデミア界の霧谷さん 鶴崎 久音:小中高大が一貫であるなかでほぼ代表だからね… GM:考えてみると相当無茶な自治組織だなあ… (*10) 有間 沙希:雑だー! 灰原 仄:会長自分を基準にして考えてません? GM:ソロでゴーする生徒会長はひとのこころがない セリア・ハーディエンス:妨害してきて殴っても硬いという時間稼ぎにはぴったりだし 灰原 仄:鬼かな? 鶴崎 久音:サンドバッグ役…! ----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------   ●シーン5:新しい世界 :DoubleCross : (1D10+35) → 6+35 → 41 :DoubleCross : (1D10+47) → 8+47 → 55 有間 沙希:進みがはやい 灰原 仄:上昇値が高い… GM:なんかみんな登場高いな… セリア・ハーディエンス:舞台裏で頑張ってドリンク(*11)買わないと GM:有間がデッキで風にあたっていると、同年代と思われる二人組が声をかけてきた。 土浦 菜南:「あ、もしかして新一年生?」 有間 沙希:「……む?(イヤホンを取る)ああ、確かにそうだ。君達も?」 灰原 仄:「うん、外の景色を見たくなってね」 土浦 菜南:「やっぱり! 私たちもそうなの。お互い船の中で知り合ったんだ、よろしくね!」 有間 沙希:「ふむ。これも縁か。よろしく頼む。私は有間沙希だ」 土浦 菜南:「有間さん、だね……よし、覚えた!」 灰原 仄:「ボクは灰原仄、よろしく」飴を差し出す 有間 沙希:「ありがとう仄君」いただく 土浦 菜南:「おお……やはり友達になる秘訣は飴外交なのか……!」 灰原 仄:「?」特に意識していない 有間 沙希:「ところで、君達はUGNの人間なのかな?」 土浦 菜南:「UGN? ううん、わたしは違うよー」と首を横に振る。 灰原 仄:「………」どう答えようか迷っている 灰原 仄:「まぁ、そうだよ?」正直に答えることにした 有間 沙希:「ありがとう。菜南君はとなると一般人かな?非オーヴァードがこの学園を選ぶのは気になる所だ」 土浦 菜南:「そう? そうかな……まあわたしなりにいろいろ考えた結果でしてね!」 土浦 菜南:「これを語るには長い長い時間が必要になるのです……でも特別にお話ししましょう!」 有間 沙希:「……そうか、自分で考えた結果か。それは素晴らしいことだ」(*12) 土浦 菜南:「あ、納得してくれるんだ……いや話したかったって程じゃないんだけどさ……」 灰原 仄:(ここは聞いてあげた方が良かったのかな?) 有間 沙希:「まあ……FHがいないのなら、在校中は平和に過ごせそうでなによりだ」 灰原 仄:「そうだね、どんな生活になるかはわからないけど、本土みたいに戦い続きってことはなさそうだし」 有間 沙希:「あとはネット回線が繋がっていれば文句はないのだが……」 土浦 菜南:「あ、その辺はパンフに乗ってたよ」 土浦 菜南:「いい方の寮だとかなり快適っぽいよ、ネット環境」(*13) 灰原 仄:「寮によってはお菓子の販売もあるらしいし、楽しみだよね」 有間 沙希:「ヨシ!なんとしてもその寮に入る。そして引きこもり生活だ」 土浦 菜南:「いいよねぇお菓子……って引きこもり!?」 有間 沙希:「ああ、余暇は全てゲームにつぎ込む。(*14)君達もゲームをするなら一緒に遊ぼう」 土浦 菜南:「だめだよ! 引きこもりは青春じゃないよ……いや逆に青春なのか!?」 灰原 仄:「ゲーム…。本で読んだことはあるけど経験はないんだよね。教えてもらってもいい?」 有間 沙希:「もちろんだとも。同好の士は多ければ多いほどよい」 土浦 菜南:「えー……もっとこう、お出かけとかの青春でお願いしたい……」 灰原 仄:「色々やってみればいいんじゃないかな?ボクはそのつもりだよ」 有間 沙希:「ならその時は誘ってくれればいい。私からは出ないが友の頼みとあらばやぶさかではないさ」 土浦 菜南:「むっ! なら今からお出かけスポットに調べを着けておかねば!」 土浦 菜南:「あ、見て。島に着いたみたいだよ」 GM:と、彼女が指さした先には GM:歓迎のためか、港には何人かの生徒たちが船に向かって手を振っている。 灰原 仄:「あれがオーヴァードアカデミア…」新しい飴を舐めつつ 有間 沙希:「ほう……あれがアカデミアの歓迎かな」 土浦 菜南:「うわあ、学園島っておっきいんだね! それに校舎とか街並みも新しくて綺麗……」 有間 沙希:「絶海の孤島とは思えんな……」 ここで港に向かっていたPCたちが登場。 :DoubleCross : (1D10+38) → 10+38 → 48 :DoubleCross : (1D10+53) → 6+53 → 59 :DoubleCross : (1D10) → 9 セリア・ハーディエンス:では、《裸の王様》(*15)を使用して21体の不定形メイドさんが新入生歓迎の段幕を持ってそれと一緒に登場で 有間 沙希:「なにあれ」不定形メイドを指さして 灰原 仄:「知ってるよ。メイドってやつだね。流石外にはいろんな人がいるね」感心しながら 有間 沙希:「分かった。仄君はド級の天然さんだね」 土浦 菜南:「あれがメイドさん……思ったより体が柔らかいんだね!」 有間 沙希:「菜南ータス、君もか」 クリス=ブラッフォード:「あれは……番長連の人か」 クリス=ブラッフォード:「派手な歓迎だこと……すごい力があるんだから、わざわざ一般人の歓迎なんかに使わなくても……」 鶴崎 久音:人の流れを見やすい場所に立って俯瞰的に見てます 周防 実:(関わらないように飯食ってる) 有間 沙希:「あ、パン喰ってる生徒もいるぞ。そろそろちゃんとしたモノをお腹に入れたいな」 土浦 菜南:「確かにー、もうおなかへっちゃって……」 灰原 仄:「ふぉう?おはひおいひいふぉ?」モグモグ 土浦 菜南:「あっズルい!」 有間 沙希:「いつのまに…」 灰原 仄:四次元かばん(お菓子と本限定) 土浦 菜南:「もー! こっちは朝からほとんど食べてなくて……」 土浦 菜南:「もう強い風が吹いたらぶっ飛んじゃいそうなくらいおなか減ってるのに!」 鶴崎 久音:「そことそこ―!合流の邪魔になるから食事は後で!」 有間 沙希:「怒られてるぞ」 灰原 仄:「……ごくん。残念」 有間 沙希:「測定前にご飯があるといいな」 GM:──やにわに活発に動き出した船上を GM:突如、とてつもない揺れが襲った GM:菜南の体はモロにそのあおりを受け、船体の向こう側へ飛び出してしまう 土浦 菜南:「あ─────」 灰原 仄:「なっ…!」カバンにしまっていたので間に合わない GM:反射的に動ける位置にいるのは──有間だけだ 有間 沙希:「──!菜南君!」飛び込むか 有間 沙希:じゃあ飛び込んでキャッチしに行きますか 使えそうなエフェクトはないから抱きしめて私を地面と菜南君でサンドイッチする感じで 咄嗟に動いた有間の判断により、土浦は無傷で地上に着地。 有間 沙希:「入学当日にショッキングな映像を見せることになるな。すまない菜南君」 土浦 菜南:「だ、大丈夫……あ、ありがとう!」 有間 沙希:「まあ死なないとはいえ地面に思いきり叩きつけられたらめちゃくちゃ痛いし服も血で汚れるしで最悪なわけなんだが」 有間 沙希:「……入学式すらまだなんだぞ?もう制服をクリーニングに出さないといけないのか」 土浦 菜南:「血!? そ、それは確かに……早く洗濯に出さないと……!」 GM:何もかもが一瞬だった。 GM:だが、惨劇は有間によって退けられ…… クリス=ブラッフォード:「やだ……格好いい……!」 鶴崎 久音:「あらまあ」 セリア・ハーディエンス:「弱き少女を助けるその姿にバンチョー・オブリージュを見ましたわ!」と陸の方から見てる、メイド達も思わず拍手 有間 沙希:「何ですかその造語!」 セリア・ハーディエンス:「この学園にて身分は関係ありませんわ、なのでノブリス(高貴なる物)としてではなくバンチョー(番長)としての義務という意味ですわ」 有間 沙希:「……そうかな。そうかも」 クリス=ブラッフォード:「やっぱ番長連苦手だわ……」 GM:──それはまた同時に、新たなトラブルの幕開けでもあった 灰原 仄:「二人とも無事!?上がれるかい!?」影を延ばして上に引っ張り上げよう GM:では船の上に引き上げようとしたその瞬間 GM:船底から無数の触手が飛び出すと GM:……船上にいる生徒たちを襲いだした! 有間 沙希:「なんなんだ一体!菜南君、私の後ろに!」 周防 実:「え、何これ。仲間?(スライムを見ながら)」 灰原 仄:「これは…!(土浦さんは有間さんに任せても大丈夫そうか…?)………しょうがいないか」触手の対処に向かう 鶴崎 久音:「ひとまず一般生徒は後ろに下がってークリスちゃんは見惚れてないで動いて」 クリス=ブラッフォード:「み、見とれてない……けど……」 クリス=ブラッフォード:「確かにそうね、とりあえず、アレをどうにかしちゃいましょ」 GM:触手の襲撃と同時に、海中からイカと甲殻類の入り混じったような貝肉の化け物が姿を現す。 GM:動き出した触手は船上の生徒たちや菜南を次々と捕らえ GM:そして中でも活発に動き回る幾本もの触手が、君たちに狙いを定めて襲い掛かってきた! (*11) ディスカラードレルム P41。アカデミアステージでのみ使用できる<スペリオルミックス>のこと。 ソラリスの調理人が配合した1日10個限定販売のジュース。 周防 実:ドリンクって登場1にするやつでしたっけ 鶴崎 久音:登場での侵蝕率上昇が以降ずっと-1されるやつ 周防 実:つよい セリア・ハーディエンス:別ステージでも欲しいって言われてるアイテムだからな (*12) 有間 沙希:気付いたらFHに気付いたらアカデミアに行くことになった奴なので……ね GM:その辺は確かに考えるよな… セリア・ハーディエンス:流されてアカデミアへ 灰原 仄:流れに流れてる… (*13) ディスカラードレルムのコラム欄には、上流階級向けの女子寮である「エリュシオン寮」、 主にUGNチルドレンが利用する「ガーディアンズドミトリー」、 ベーシックな学生寮の「春風寮」など、代表的な5つの寮が紹介されている。 土浦が指しているのは外観がムダに派手、かつヒーローショーなども行っている「セントジョージ寮」。 (*14) 有間 沙希:……港で全力戦闘した後に能力測定でテキトーにやったらバレるのでは GM:その辺はうまく誤魔化すしかないな… 周防 実:EXかな?って言われる可能性 灰原 仄:一部の教師からはバレバレなヤツ ここで言われているのはC~Sランクの枠組みに収まらない 特殊な能力を持った生徒であることを表す「EXランク」のこと。 データ的にはDロイス「測定不能/エクストラ」を取得することで表現できる。 エフェクトの現在Lv・最大Lvを上昇させる代わりにHPを0にする…… というハデな効果の、フレーバー的にも面白いステージ専用Dロイス。 (*15) ブラム = ストーカーのイージーエフェクト。 使用者の周囲に、常に使用者を誉め、喝采する従者たちを作り出せる。 Lv*10人まで呼び出すことができるため、最大Lvまで取得したり超越活性を載せたり ジャーム化前提だが侵蝕率をささげまくれば4-500人くらいまで登場させることも可能。 ただし、これで呼び出した従者はエキストラ扱いなので、戦闘の役には全く立たない。 GM:不定形メイド…? 鶴崎 久音:インパクトは抜群だな… セリア・ハーディエンス:血で出来てるから赤いスライムメイド GM:怖いよ! セリア・ハーディエンス:かわいくテケリ・リって鳴くぞ♡ 有間 沙希:鳴き声に可愛さが一切ねえ! 灰原 仄:CRCにお帰り! ----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------   ◆ミドルフェイズ ●シーン6:巨大ジャームの襲撃 ミドルフェイズ最初のシーンは戦闘から開始。 突如現れた怪物をはさんで、船上と港の2陣営から迎え撃つ形になる。 エネミーは「怪物」1体と「触手」4体がそれぞれ別エンゲージで、 灰原と、彼女によって船に引き上げられた有間の2名は船上でひと塊。 セリア、鶴崎、周防が港側でひとまとまりのエンゲージとなる。 鶴崎  │  怪物  │ 灰原 セリア │ 触手*4  │ 周防  │      │ 有間 まずは灰原がセットアップフェイズで《螺旋の悪魔》を使用。 イニシアチブフェイズで先手を取ったのはセリアの従者と鶴崎! 鶴崎 久音:オートで武器準備しながらマイナーで一応エンゲージ切るだけ切っとくか 先に動くは鶴崎! マイナーアクションを戦闘移動にあて、 PCたちのいるエンゲージから離れることで敵の範囲攻撃を避けつつ攻撃を行うクレバーな判断。 メジャーアクションでの攻撃は《要の陣形》も組み込んだ複数攻撃で、まずは触手たちの数を減らす! 鶴崎 久音:とりあえず怪物と海側の触手2体撃ちます 鶴崎 久音:(8+0)dx+6@8 《百花繚乱》 侵蝕:15(18) 攻撃力:13 効果:装甲値無視、ラウンド中ガード値-3、被ダメージ+15 :DoubleCross : (8DX8+6) → 10+6+6 → 22 触手A:ヒット! 堅実にヒットさせ、触手2体と怪物本体に24点の装甲無視ダメージ! 触手たちはあっという間に吹き飛ばされ、怪物も死にはしないもの瀕死状態に! 続いて動いた従者は《従者の血晶牙》で怪物を攻撃! :DoubleCross : (10DX8) → 10+10+5 → 25 :DoubleCross : (3D10+16) → 24+16 → 40 怪物:なそ 周防 実:すげえ出目だ セリア・ハーディエンス:不定形メイドが体の一部を結晶化し怪物に放つ ダメージダイスが回ったこともあり、ここで怪物のHPは0に! 残る触手2体は…… 有間 沙希:「あの程度なら全力で行かずとも小突くだけでいい…が、今海に飛び込むのは嫌だな」 有間 沙希:11dx+2@7 射撃:範囲(選択):コンボ≪1nm身長弾≫ 有間 沙希:右の人差し指から骨が射出される── 有間 沙希:「うむ、今日も好調」 GM:放たれた弾丸は過たず触手を貫き……一撃で仕留めた 周防 実:メジャー、コンセ+領域調整+狂乱の一声、対象Cで行きます :DoubleCross : (6DX8+7) → 10+2+7 → 19 周防 実:不可視の波動が、触手へ向けて放たれる。 それは水面を一切揺らさずに触手を包み込み… 触手C:倒れはしないものの、もはや死に体だ 続く二人の攻撃で片方が撃沈、もう片方ももはや虫の息というありさま。 行動順が回ってきた触手は捨て身の一撃をカマすが、 触手C:【白兵攻撃】《伸縮腕》メジャー/白兵/対決/単体/視界/C10/攻撃力8 :DoubleCross : (8DX10+3) → 9+3 → 12 周防 実:リアクション放棄して竜鱗~ 周防 実:装甲15 :DoubleCross : (2D10+8) → 7+8 → 15 触手C:完全に防がれとる! 触手C:死に物狂いの一撃が周防さんめがけて振り下ろされる! 周防 実:(無音) 周防 実:「…やっぱこれ、鱗っていうよりはクッションだよな…」 触手C:しかし全く効果がなかった… 《竜鱗》によってダメージは0! 最後に動く灰原は残った触手を…… 灰原 仄:《ファイア・クラッカー》(コンセントレイト+無形の影) 侵食6(㏋3) 至近 単体 灰原 仄:「残りは……あいつか!」助走をつけて船から飛び降り、太陽を背に触手へとダイブ 灰原 仄:「危ないから離れてて!」周囲にそう言って、自身の影を炎へと変質させる 灰原 仄:炎に包まれた触手は、着地と同時に灰となって消えた。 GM:最後の一撃が決まった瞬間、怪物の体色が白色に変わる。 GM:触手は動きを止め(一部は燃え尽き)、怪物の頭もゆっくりと海面に向かって沈んでゆき…… GM:やがて、水しぶきとともに怪物たちは海中へと没した GM:「た、助かった……」「なんだよ今のは……!?」 GM:捕らえられていた生徒たちが口々にそうつぶやく中、菜南は君たちの方へかけてくると 土浦 菜南:「あ、ありがとうみんな! 本当に強いんだね……あんなすごいのをぶっ飛ばしちゃうなんて!」 有間 沙希:「オーヴァードだからな、我々は。この程度は何も問題がない」 有間 沙希:「問題があるのは──」と海の底を見つめる 土浦 菜南:「格好いいなあ……これって青春だよ!」その目線には気付かず一人ハイテンションでいよう 有間 沙希:「物騒な青春があったものだな…」と苦笑していよう 土浦 菜南:「あっ、それと皆さんも!」と、港にいた方々の方へ振り返り 土浦 菜南:「ありがとうございましたっ!」 土浦 菜南:と頭を下げる 灰原 仄:「被害はなさそうかな………どうやって戻ろう?」チョコをかじって セリア・ハーディエンス:「弱者を護るのはバンチョーの努めですわ!」と胸を張る、後ろに戻ってきたエキストラメイド達が拍手と万歳三唱 クリス=ブラッフォード:「番長ってなんなのよ……」 周防 実:「日本の文化を変な感じに覚えちゃったのかな…」 クリス=ブラッフォード:「かもね……気が抜けるわ」と周防さんにこたえつつ 灰原 仄:「あれが番長………初めて見た…!」興味津々 鶴崎 久音:「とりあえず一回落ちたのは確かだから保健室で見てもらってねー」 有間 沙希:「仄君、君はもう地上に出ていればいいのではないか?荷物があるなら私が持って来よう」 灰原 仄:「あ、それじゃあお願い」 有間 沙希:「任された」 クリス=ブラッフォード:「って、そうじゃなくて!」 クリス=ブラッフォード:「そっそれなら! わたっわたしが!」と有間さんの前に出る クリス=ブラッフォード:「わたしがっ! 責任もって保健室までおくります! 有間 沙希:「?」 有間 沙希:「保健室?」 有間 沙希:「なぜ?」 クリス=ブラッフォード:「ほ、ほらっお怪我が…あると…いけないからっ! あなたに!」 有間 沙希:「確かにさっき落ちたから怪我はある。あるが。オーヴァードなので問題はない」 灰原 仄:「着替えた方がいいからじゃない?」 有間 沙希:「着替え…確かに。ならトイレでジャージにでも着替えてくるとしよう」 クリス=ブラッフォード:「あっじゃあそれ! それにつきそう!」 有間 沙希:「なぜ……?」 クリス=ブラッフォード:「トイレの場所! わからないでしょ!」 鶴崎 久音:「クリスちゃん…」ポンコツを見る目 有間 沙希:このトラブルメイカー距離の詰め方下手か? GM:ほぼ不審者 有間 沙希:「今まで乗って来た船ですし分かります」 クリス=ブラッフォード:「えっあっそうか……えーとじゃあ!」 クリス=ブラッフォード:「わたし生徒会なんで! 今の事件の事情きかなきゃ!」 クリス=ブラッフォード:「だからね! あっ名前聞いてないわ……わたしクリス!」 クリス=ブラッフォード:「あなたは!?」 有間 沙希:(すごい必死だなこの人……)「有間沙希と。……おうい、菜南君、この人がさっきの事件の話を聞きたいそうだ」 灰原 仄:「?」きょとんとしながらチョコモグモグ 土浦 菜南:「え、あ、はーい! なんでも答えます!」 鶴崎 久音:「…」かわいそうなものを見る目になりつつある セリア・ハーディエンス:微笑ましい目 鶴崎 久音:「とりあえず一旦ちょっとごめんね?仕切りなおしていい?」 有間 沙希:「はい」 クリス=ブラッフォード:「えっその子じゃな…ああっ邪魔しないで!」と鶴崎さんに抑えられよう 鶴崎 久音:「まずは新入生の皆さんようこそと、来訪早々お疲れ様」 鶴崎 久音:「私は鶴崎 久音でクリスと共に生徒会所属ね、覚えておいて」 有間 沙希:「ああ、生徒会でしたか……なら先ほどの必死な様子も分かります。襲撃などあれば大変でしょうね、後始末が」 鶴崎 久音:「そうだね…あとの事を考えると頭が痛いよ」 有間 沙希:「その際は私も協力します。友達に手を出されて黙ってはいられない」 鶴崎 久音:「そうだね…とはいえ、今回はちょっと仕方なかったけれどエフェクトはあんまり派手に使うと結構危ないから気を付けてね」 有間 沙希:「使用制限がありましたね。気を付けます」 鶴崎 久音:「それでまあ、一応なんだけれどオーヴァードであろうとそうでなかろうと怪我が絶対直って何でも安全ってわけじゃないから一応念のために、そちらの…土浦さん?と一緒に診てもらってね」 鶴崎 久音:「その後、ちょっとできればお話聞かせてもらいたいから時間取ってもらえると嬉しいかな?」 有間 沙希:「喜んで」 クリス=ブラッフォード:「ああ……私の仕事全部取られてる……」 クリス=ブラッフォード:とにかく! と手をたたくと クリス=ブラッフォード:「少々取り乱したけど、ここは私たち生徒会の指示に従ってもらいます」 クリス=ブラッフォード:「皆さんは速やかに船を降り、指定の場所へ……」 GM:と、一応生徒会らしい動きを見せ始める 灰原 仄:(生徒会……!強い権力を持っているから逆らうとまずいって本に書いてあった…)大人しく従う素振りを見せる セリア・ハーディエンス:では、エクストラメイドに学生の誘導とか任せながら優雅に従者が用意したドリンク(*16)をティーカップで飲んでる 灰原 仄:「後で保健室に行くね」二人に小声で 有間 沙希:「分かった。これ荷物」 土浦 菜南:「うん……ありがとう」 灰原 仄:「ありがと、二人ともこれ」カバンからお菓子を出して渡しておこう、空腹だろうし 有間 沙希:「わーい」 土浦 菜南:「わっ、たすかる~……ええい、この際太るかどうかなんて気にするか!」 GM:──事件はあったものの、犠牲者も出ず GM:歓迎式典は滞りなく進み始めた…… GM:学園都市、何処とは知れぬ暗い部屋に、数人の人影が集まっている。 GM:アカデミアの制服を着たもの、戦闘用のボディスーツを身に纏う者、夜總会のような服装で足を組む者…… GM:彼らの服装はバラバラだが、全員が顔に仮面を着けている。 GM:部屋の中央で不規則に組み上げられたモニターに映し出されているのは、港で起きた事件の映像だ。 GM:「サイズのわりにあんまり暴れてくれなかったねえ、ジャームくんは」 GM:「それよりこの新入生を見てみろ」 GM:画面に映し出されたのは、有間の姿。 GM:「ふむ……なかなか面白い奴がいるようだな」 GM:「そうね……そいつもいいけど、この子もいいわ」 GM:続いて映し出されたのは、彼女の雄姿に目を輝かせる少女───クリス。 "カルペ・ディエム":「いいわ、今回はこの”カルペ・ディエム”が遊ばせてもらう」 GM:仮面の一人が笑いながら立ち上がると、モニターが一斉に明かりを落とす。 GM:もう、部屋には誰もいない。 (*16) 直前に購入判定を行い、スペリオルミックスの購入に成功していたのでここで飲む貴族番長。 クリス=ブラッフォード:飲んどる場合か! ----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------   ●シーン8:調査 :DoubleCross : (1D10+63-1) → 9+63-1 → 71 :DoubleCross : (1D10+63) → 4+63 → 67 鶴崎 久音:1d10-1+63 登場→(65) GM:港での騒動から少し後。 GM:風紀委員長であるベアトリス・ハックマン(*17)からの招集で、君たちは空き教室に集合している。 ベアトリス・ハックマン:「まずは礼を言おう。あの規模のジャームを犠牲者もなく撃退したことは称賛に値する」 ベアトリス・ハックマン:「だが、どうも事件は終わったわけではなさそうだ。今回の件について現時点で分かっていることを共有するぞ」 鶴崎 久音:「被害が出なかったのは一番いいこと」 ベアトリス・ハックマン:「ああ。特に前線に立ったお前たちに目立ったケガがないのは、正直たすかった」 ベアトリス・ハックマン:「だがな……どうやらあのジャームは何者かによって船を襲うように暴走させられたようだ」 ベアトリス・ハックマン:「ウワサに聞くFHの手引きという可能性もある……関連があるかわからないが、あのジャームの背中から見つかったのがこれだ」 GM:ハックマンが差し出したのは、ジップロックに入った欠片だ。 GM:見たところ、つなぎ合わせれば仮面のように見えなくもない。 鶴崎 久音:「仮面…」 周防 実:「…ですかね?」 セリア・ハーディエンス:「仮面舞踏会で見そうな仮面ですわね、顔に付けなくても効果があるのかしら…」 ベアトリス・ハックマン:「それはわからん。まず本当に仮面かどうかもハッキリとはしないが……」 鶴崎 久音:「つまり、あいつが噛んでるということ…?」 ベアトリス・ハックマン:「……心当たりがあるようだな。差し支えなければ話を聞いても?」 鶴崎 久音:「常に仮面をつけて悪いことをする"カルペ・ディエム"(*18)って奴がいるのよ…」 鶴崎 久音:「たしか、ディオゲネスクラブ…?だったかしら」 周防 実:(そいうえばその辺の情報貰ってない…) 雲雀 宏一:だって詳しく知らないからね! ベアトリス・ハックマン:「ディオゲネス……ふむ、聞き馴染みはないが」 ベアトリス・ハックマン:「どうやら重要な情報で間違いはなさそうだな」 ベアトリス・ハックマン:ふむ、と何度か呟くと ベアトリス・ハックマン:「意味するところは調査中だが……さておき、今後に控えている能力テストの最中に同じようなことが起これば」 ベアトリス・ハックマン:「再び今回のように治められるとは限らない。全員、警戒を怠らないように」 ベアトリス・ハックマン:「また調査に進展があれば、すぐに君たちにも情報を提供しよう。以上だ」 鶴崎 久音:「あいつは次あったら絶対仕留める…」(*19) セリア・ハーディエンス:「人々を護るのがバンチョーの努め、無事守り抜いて見せますわ」 ベアトリス・ハックマン:「さすがに頼もしいな……」 GM:ふと顔をあげたハックマンが、壁にかかった時計を見る。 ベアトリス・ハックマン:「そろそろ入学式が始まるな。お前たちも遅れないようにしろよ」 鶴崎 久音:「大丈夫、警戒も怠らないから」 ベアトリス・ハックマン:「いい返事だ。番長…と呼べばいいのか、そちらもしっかりな」 GM:とセリアさんに笑いかけよう セリア・ハーディエンス:「もちろんですわ」と従者を伴って部屋から出ます ベアトリス・ハックマン:「流石だな……そして周防」 ベアトリス・ハックマン:「あの昼行燈が推しているというのは気に食わんが、それだけの実力はあるんだろう」 周防 実:「あの人カルぺなんちゃらとか知らなそうだったんですけど…」 ベアトリス・ハックマン:「……あいつはそういうところがあるから、余計に腹が立つんだ」 ベアトリス・ハックマン:「お前も苦労しているだろう……せめてやつを見返すつもりで、気合を入れろよ!」 GM:と、謎の方向で励ますと、ハックマンは踵を返して教室を出てゆく GM:……彼女の言う通り、そろそろ入学式だ。もう教室を出ないと間に合わないだろう……。 (*17) 学園の自治組織の中で、最も権威と力を持つ風紀委員会の委員長。 “サイレントノイズ”の名を持つハヌマーン/オルクスのクロスブリードで、 数少ないSランクのスペシャリストということもあり、 彼女の”領域”は学園内でも指折りの広大さである。でもいろいろ振り回されがち。 (*18) 学園に潜むFHの秘密結社、ディオゲネスクラブの構成員。 感情を操作することに長けており、他人の想いを翻弄し、弄んで喜ぶ危険な少女。 その正体は全くの不明である。 灰原 仄:“カルぺ・ディエム”…“マスターブレイド”…一体何者なんだ… 周防 実:ブレイド…仮面… チャラ男…? 鶴崎 久音:能力値が一致する謎のNPCがいるけれど一体誰なんだ…カルペディエム…! (*19) 鶴崎は固定ロイスで”カルペ・ディエム”に対し[憎悪]を取得している。 鶴崎 久音:生徒会のHOでちょうど殺意の邂逅だから…多分いざこざがこれまでに一杯起こってる GM:きっとシナリオ3回分くらいのえげつないやり取りが…! 周防 実:だいたいキャンペーン1回くらいのいざこざが…? 灰原 仄:キャンペーン最終話でクラブの存在を知って2部が始まったんだ… ----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------   ●シーン9:入学式 :DoubleCross : (1D10) → 9 :DoubleCross : (1D10+71-1) → 5+71-1 → 75 :DiceBot : (1D10+64) → 6+64 → 70 :DoubleCross : (1D10+55) → 3+55 → 58 :DoubleCross : (1D10+67-1) → 8+67-1 → 74 GM:「みなさん、これから1年……いえ、3年間よろしくね!」 GM:学園初日、入学式が終わった後、君たちは教室へとやってきた。 GM:なんと船で知り合った全員が同じクラスだ。 GM:担任だという女性が教壇に立つ。 GM:「今日は軽く挨拶だけで、正式な授業の開始は来週からになります!」 GM:「それまでは寮での新生活の準備をしたり、オーヴァード能力テストを受けたりすることになります」 GM:「能力テストに関しては後で生徒会から説明があります、ちょっとそのまま待っててくださいね!」 有間 沙希:「テストか…面倒だな…しかしいい寮に入るためにはある程度真面目にやる必要があるか…」 クリス=ブラッフォード:「いえ、良い寮というのは成績で決まるわけでは……」 灰原 仄:「というか、港での戦闘を見られてるから下手に手を抜いたらバレるんじゃないのかい?」 有間 沙希:「これはイイことを聞いた。最低限のエフェクトだけで……む、そうか」 有間 沙希:「これは困ったな……安寧な生活のためにはなるべく低いランクに収まって起きたかったのだが」 鶴崎 久音:「まあ隠すことはできるから…上にはどうせバレるけれど」 有間 沙希:「では隠そう」 有間 沙希:「どうせ上層には元FHの情報など届いているだろうからな。その他大勢の目を眩ませられればそれでいい」 クリス=ブラッフォード:「そうですよね! 一般人みたいなその他大勢なんて……!」 有間 沙希:「この場合のその他大勢にはオーヴァードも勿論含む」 土浦 菜南:「おおーなんか格好いい……気がする」 周防 実:(なんかめちゃくちゃなこと言ってる人がいる…) 有間 沙希:「UGNにもただの人間が上層部にいると聞いたことはあるしな」 灰原 仄:「有名なのはやっぱりテレーズ・ブルム評議員だろうね」 クリス=ブラッフォード:「く……ど、どうせそれだってオーヴァードの方が優秀で……!」(*20) 土浦 菜南:「にしてもさ、さっきの戦いすごかったね。あの怪物にもびっくりしたけど、みんなのチカラもすごかったなぁ……感動した!」 有間 沙希:「なあに、軽い軽い。あんな程度は序の口さ」 土浦 菜南:「ひゅーっ! プロの余裕だね!」 土浦 菜南:「みんなすごいなあ……明日からの能力テストも楽しみだなあ! あたしも、もしかしたら……」 クリス=ブラッフォード:「あら、オーヴァードでもないのにテストが楽しみなんて、面白いこと言うのね」 有間 沙希:「いいものではないぞ、こんな力」 クリス=ブラッフォード:「そ、そんなことありません!」 クリス=ブラッフォード:「ねえ鶴崎さん! 生徒会の務めとして、能力テストがどんなものか一緒に教えてあげましょうかっ」 GM:と、強引に鶴崎を巻き込む 鶴崎 久音:「まあ説明は大事というかやらなきゃいけないことだけれど」 灰原 仄:「知っておくと有利になる…?いやでもカンニングって言うんだったか…?」悩み中 クリス=ブラッフォード:「ふん、概要を説明するだけなら問題にもならないわよ」 クリス=ブラッフォード:「どうせ教えたところでズルができるわけでもないし」と土浦をにらむ。 有間 沙希:「やけに突っかかられてるねえ菜南君」呑気に 土浦 菜南:「これも青春ってやつだよ、きっと!」と有間さんにひそひそ話で返そう 灰原 仄:「お腹空いてるのかもね、教えてもらったらお礼に渡そうかな?」チョコ 有間 沙希:「うむ、それがいい。どうもイライラしているようだからカルシウムが採れるお菓子があればそれが一番いいかもしれん」(*21) クリス=ブラッフォード:「えーと、資料が……あったあった」三人の会話には気付かず クリス=ブラッフォード:「コホン、能力テストは明日から2日に分けて行われるの」 クリス=ブラッフォード:「一見すると全員が一緒に受けるタダの体力テストだけど、実際には一般人の中からオーヴァードを”選別”するための試験なのよ」 クリス=ブラッフォード:心なしか「選別」に強くイントネーションを置いて、さらにクリスは続ける。 クリス=ブラッフォード:「さらにオーヴァード生徒は試験の結果によって能力の強度別にランク分けされるわけ」 クリス=ブラッフォード:「たとえば私はAランク能力者。あなたにもなにかしら能力があるといいわね、一般人さん」 鶴崎 久音:「まあランクだけですべてが決まるってものでもないから気楽にしていいと思うよ」 クリス=ブラッフォード:「……どうだか」 クリス=ブラッフォード:ふん、と鼻を鳴らして土浦でを肩で押しやると、有間の方へ向き直り クリス=ブラッフォード:「あ、改めて自己紹介を……わたしクリス=ブラッフォードって言います」 クリス=ブラッフォード:「趣味はペットの毛づくろいで、好きな食べ物はいちごショートで、あと座右の銘が……!」 有間 沙希:「有間沙希です。趣味はゲーム……あなたの名は?」と鶴崎 クリス=ブラッフォード:「い、いやあの、わたしは別に有間様だけの情報でいいっていうか……」 有間 沙希:「私達には必要なので」 鶴崎 久音:「じゃあ改めて、鶴崎 久音だよ、よろしくね」 有間 沙希:「よろしくお願いします」と頭を下げる 鶴崎 久音:「趣味は…特別趣味って言うかあちこち見回ってるのが趣味みたいなものかな…」 灰原 仄:「それではボクも、灰原仄です。よろしくお願いします。これどうぞ」クリスにカルケット、久音にリッツを 鶴崎 久音:「これはどうも」学業中におやつはたべるものではない、ポケットに入れておこう クリス=ブラッフォード:「あ、ありがと……なんでカルシウム推し…?」 灰原 仄:「? 必要かなって思って」 有間 沙希:隣でうんうんと頷く クリス=ブラッフォード:「……? ま、まあ有間様が同意するならいただくけど……」 セリア・ハーディエンス:後ろで微笑ましいわねって温かい目で見てます(*22) GM:各々が各々の目的で会話をしつつも、少しづつ打ち解けてゆく GM:これが土浦のいう「青春」なのかもしれない (*20) 灰原 仄:テレーズさんより優秀なオーヴァードってそれルルブに乗ってるような存在くらいでは? GM:あの人マジ優秀すぎる… 有間 沙希:私ら束になってもテレーズさんの頭脳に勝てないからな 鶴崎 久音:NPCの非オーヴァードはなんかおかしい性能な人がいる… (*21) GM:扱いが孫か野生動物 有間 沙希:Outof眼中 鶴崎 久音:かわいそ… GM:こんな必死にアピールしてるのに! 周防 実:精神年齢があからさまに二回り以上幼いから仕方ない 灰原 仄:アピールは 通じなければ 意味がない (*22) 本来このシーンは全員が同じクラスに振り分けられることになっている。 つまり、PCは全員同学年である必要があったのだが、募集要項にそのことは書いていない。 つまり、シナリオ開始時点ですでにGMがミスっていたということ。 ご迷惑をおかけして申し訳ない……。 ----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------   ●シーン11:動揺の波紋 :DoubleCross : (1D10+75-1) → 2+75-1 → 76 :DoubleCross : (1D10+74-1) → 7+74-1 → 80 :DoubleCross : (1D10) → 10 :DoubleCross : (1D10+58) → 8+58 → 66 :DiceBot : (1D10+70-1) → 1+70-1 → 70 周防 実:うっそやん GM:思った以上にみんな高いぞ… GM:翌日、学園の計測施設で能力テストが始まった、 GM:様々な計測機器による測定をこなし、全員が再び顔をそろえたのが午前最後のテスト、ランニングだ 土浦 菜南:「やーあともう一息だね、頑張ろう、みんな!」 有間 沙希:「うむ。頑張らないのを頑張る」 土浦 菜南:「あ、なんかそれプロスポーツ選手の名言っぽい!」 セリア・ハーディエンス:「今の所問題ありませんわね、 セリア・ハーディエンス:良かったよかった」と後ろで保護者してます(*23) 灰原 仄:「戦闘テストとかあったら相手は頑丈な人がいいけど…」能力的に不安 土浦 菜南:「おおっすごい自信だ…!」 灰原 仄:「自信というか、安全的な問題がね…」 土浦 菜南:「えっなにそれ、すごい…!」 鶴崎 久音:「この時が一番細心の注意を払って行われてる時だから大丈夫だよ」 土浦 菜南:「周防さんも大丈夫? わたしこういう体力競技苦手で……」と笑いかけよう 周防 実:「こういう時、いつも自分のキュマイラ成分を恨むんだ…」 周防 実:「ちょっとは役に立ってほしい」 有間 沙希:「自然といい点数が出そうだな、それは」 土浦 菜南:「むむ、それもまたプロっぽい言葉に聞こえる…!」と周防さんの言葉にうなづきつつ 土浦 菜南:「あれ……なんだろう、向こうでなんか騒いでる……」 有間 沙希:「む?」目を向けよう GM:ふと気が付くと競技場のあたりで何か騒動が起き始めている。 GM:「ウワーッ! 鳥が……鳥がつついてくる!」 GM:「俺犬はダメなんだ! 犬はムリなんだよ!! 追いかけてくるなよー!」 クリス=ブラッフォード:「くくく……あーおっかしい! エフェクトが使えないのって大変ね!」 GM:ハトやスズメにつつかれるもの。クラスで飼っている老犬にやたら吠えたてられるもの…… GM:様々な騒ぎが起こってはいるが、どれもその標的はオーヴァードではない生徒たちだ。 灰原 仄:「これは…動物と触れ合えるとかそういうイベント!?」 土浦 菜南:「いやあ、そういうのは予定表に書いてあると思うけど……」 有間 沙希:「キュマイラ用のイベントだな」 鶴崎 久音:「…」クリスの方をじーっと見てみよう セリア・ハーディエンス:「事件発生!」とそちらに駆け出します 有間 沙希:「お、バンチョーが動くぞ。見に行ってくる」 と、ここで判定。騒ぎ出した動物たちを抑え込むためには【感覚】/7に成功しなければならない。 セリアは従者に判定を任せ、見事に成功! 的確な指示出しと素早い行動によって沈静化を完遂する。 セリア・ハーディエンス:「ふむ、ただの動物でしたか…ジャームの仕業とは思えませんわね」 土浦 菜南:「うおー! そんなことまでわかるのか……上級生ってすごいなあ!」 有間 沙希:「鮮やかなものだなあ」 灰原 仄:「これがアカデミアの日常かぁ…」感心 周防 実:「誤解を受けている気がする…」 クリス=ブラッフォード:「うそ、うわ、早……さすが番長」 鶴崎 久音:「…クリスちゃん何もしてない?」一応こっそりと クリス=ブラッフォード:「……」 クリス=ブラッフォード:「な、なによ……ただの悪ふざけよ、本気じゃないって」と クリス=ブラッフォード:鶴崎さんに同じく小さな声で反論します 鶴崎 久音:「…今ここで正座する?それとも生徒会室で正座する?」 クリス=ブラッフォード:「……っ!」 クリス=ブラッフォード:「……やってらんないから帰るわ。あとはあなたが見てれば十分でしょ」 鶴崎 久音:「そう、じゃあ報告しておくからね」 クリス=ブラッフォード:「勝手にすれば!」 GM:そういい捨てて踵を返すと、クリスはさっさとどこかへ行ってしまう。 GM:……動物たちは落ち着いたものの、競技場のトラブルはまだ終わったわけではなさそうだ。 GM:テストこそ終了したものの、先ほどの騒動は収まらず、一般生たちはエフェクトを前に不安をあらわにしている。 GM:「ふざけんなよ! さっきのはいったい……!」 GM:「オーヴァードが能力を使うのって禁止されてるんじゃなかったの……?」 GM:「あんなのと一緒に生活してたら、俺たちの方が持たねえよ!」 土浦 菜南:「な、なんかヤな雰囲気……」 有間 沙希:「まあ、普通はこうなるな」 鶴崎 久音:「すみません生徒会のものです少しご清聴願います」 灰原 仄:「いや、流石にマズイ気がしてきたけど…」お菓子足りるかな 土浦 菜南:「お菓子で足りるといいんだけど……あ、鶴崎さんが何か!」 有間 沙希:「生徒会は大変だ」 鶴崎 久音:「この度は対応が遅れ申し訳ございません。犯人及び動機の正確な特定が済みましたら適切な処分の方下すように要請いたしますので」 鶴崎 久音:「どうかご協力よろしくお願いいたします」 セリア・ハーディエンス:「それに、皆様に被害が無いようこうしてわたくしが参加していますのよ」 セリア・ハーディエンス:「少しは信頼してほしいものですわ」 GM:「適切な処分ってなんだよ……」「まあでも生徒会もなんかやってくれるんだろ?」 GM:「それに番長連も動くって!」「上級生が?」「それならまあ……」 GM:一度は騒めきだした生徒たちも、二人の言葉によって冷静さを取り戻しつつあったのだが GM:「俺は港で見たぞ、あいつらの能力はこんなんじゃ済まない……もっとすげェんだ!」 GM:「僕も映像見たよ、すっごいバケモンをあの人たちだけで倒すやつ……」 GM:……やはり、中には納得のいかない者もいるらしく、何人かが不満を口にする。 有間 沙希:「あれ?これ私達も見られてないかい仄君」 土浦 菜南:「うわわ……みんな有名人だよこれ!」 有間 沙希:「嫌だなあ…」 灰原 仄:「? 有間さんの話だったらみんなしていたよ?」二人が事情聴取受けてる間に 有間 沙希:「……マジか」 周防 実:「まあそうなるよね」 鶴崎 久音:「このような言葉を述べるのはあまりよろしくないことではありますが、繰り返し述べますと適切な対応を予定しております。独断で過剰な行動をされる方がおられた場合、生徒会側では擁護不可能となってしまいます」 鶴崎 久音:「どうかご慎重な判断をお願いいたします」 GM:「……チッ、ここまでか」 GM:誰がつぶやいたともしれぬ言葉が、聞かれることもなく消えると GM:「まあ……ああいわれたらなあ」 GM:「そりゃ俺たちだって別に……逆らいたいわけじゃないからさ……」 GM:生徒会と番長連の対応のおかげか、生徒たちは静かになったが、(*24) GM:一般生とオーヴァードの間に、徐々に見えない亀裂が広がりつつある午後だった (*23) セリア・ハーディエンス:保護者面してますが周りに21人のメイドがいます 有間 沙希:すんげえ… GM:保護者というより保護団体では… (*24) このシーン、シナリオ通りに進行するならここで一般生徒がオーヴァードたちに対する不安感を爆発させて暴動状態に陥り PCたちをかばう土浦に石が投げられる……という筋だったのだが。 GM:思った以上に冷静に対応されて逆に困る! 灰原 仄:生徒会と番長が優秀なおかげで… 鶴崎 久音:いざとなれば鎮圧にも抵抗のないキャラだからこういう行動になってしまったがダブルクロス的には正解だったのだろうか… GM:まず力を見せてから黙らせる!っていう方向じゃないのは大きい 灰原 仄:でも逆に暴動が起きない事で不満が溜まった気がしないでもない 鶴崎 久音:まあ目に見える亀裂入れるか目に見えない火種燻ぶらすかのどっちかしかできないのはできないからね… ということでこのような形になった。 ちなみに、途中で毒づいているのはディオゲネスクラブの構成員。 一般生徒との対立を煽ることで有利に事を進めようとしていた……という設定なのだが、 そのことをPLに伝えずに終わったため、本当にただのよくわからない悪役になってしまった。反省。 ----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------   ●シーン13:情報収集 :DoubleCross : (1D10) → 8 :DoubleCross : (1D10+66) → 6+66 → 72 :DiceBot : (1D10+71-1) → 8+71-1 → 78 :DoubleCross : (1D10+76-1) → 9+76-1 → 84 GM:高等部校舎内、学生食堂。 GM:一日目のテストが終わった後、君たちは情報収集のためにここへ集まっていた。 GM:多くの生徒たちが集まり、他の施設へのアクセスも(比較的)容易なここなら、いくらか情報も集めやすいはずだ ここからは情報収集シーン。 提示された情報は「FHの動き」「謎の仮面」「クリスの行方」の3つ。 有間 沙希:FHの動き行きまーす まずは有間が《砂の加護》を用いて最初の情報収集。 結果はなんなくクリア! アカデミア内部で動くディオゲネスクラブの情報を仕入れる。 有間 沙希:「結局、いるのかFHは……面倒だな」 有間 沙希:「平穏な生活のためには……潰さねばならんな」 灰原 仄:(1+1)dx+2@10 《情報:UGN》 ・謎の仮面について 灰原は謎の仮面について、ダイス2つにも関わらずしっかり調べ上げる好調な結果。 ハックマンの持ってきた仮面が、レネゲイド・ウィルスを活性化させ、オーヴァードを強制的に暴走させる作用があることを知る。 灰原 仄:「この仮面…」影で触って反応を見る 灰原 仄:「こういう反応は確か昔……」過去の経験から類似した物品を思い出した セリア・ハーディエンス:《学園通の友人》を使用します 最後に残った「クリスの行方」はセリアが友人たちとのコネを用いて判定。 これも危なげなく暴き、クリスが今現在も寮に帰宅していないことを知る。 ここまでストレートで情報収集を終わらせる完璧な活躍。 セリア・ハーディエンス:ではクラスメイトの倉州さんから情報を仕入れたということで セリア・ハーディエンス:「なるほど、まだ戻っていないとは…心配ですわね」 灰原、周防はそれぞれ購入判定を行い、それぞれ「UGNボディアーマー」「クリスタルシールド」の購入に成功。 クライマックスに向け、着実に準備を整えてゆく一行だった(*25)。 (*25) 灰原 仄:これ仄が殴ってもダメージ通んないな… 周防 実:なお竜鱗との併用不可 鶴崎 久音:リアクション放棄しないとだからガード値あってもなんだよね… 鶴崎 久音:まあ竜鱗使わなくてもダメージ通らなさそうなときは侵蝕率上げずに弾けると考えれば… 周防 実:だから次は軍用4WDに挑戦する GM:4WD装備して体力テスト受けに行くのか… 灰原 仄:モルフェウスの闇商人でもいるのかな、この島… セリア・ハーディエンス:戦闘開始時に乗用車に乗ってくる学生…   ●シーン14:クリスの想い :DiceBot : (1D10+75) → 6+75 → 81 GM:情報収集を終え、日も暮れた刻限。 GM:君が一人で寮へ戻ってくると、入り口に誰かいることに気付く クリス=ブラッフォード:「こんばんは。遅かったんですね、帰るの」 有間 沙希:「ああ、各店舗の品ぞろえをチェックしていたので」 有間 沙希:「最新ゲームを売っているかどうかは肝要です。DLも悪くありませんがやはりパッケージにも趣がある」 クリス=ブラッフォード:「……そう、ですか」 有間 沙希:「それで、どうかしましたか?生徒会の方で私に何か?」 有間 沙希:「手抜きをするなとは言われませんでしたが」 クリス=ブラッフォード:「生徒会は……関係ないです」 クリス=ブラッフォード:「……昼間に迷惑かけちゃったから、謝ろうと思ってて」 有間 沙希:「迷惑?……身に覚えがありませんが。むしろクリスさんは私達のお世話をしてくれていたのでは?」 クリス=ブラッフォード:「っ……そう、じゃなくて!」 クリス=ブラッフォード:「……あの、よく一緒にいるあの女の子のこと、どう思ってるんですか?」 有間 沙希:「仄君も菜南君も、友達ですよ」 クリス=ブラッフォード:「そりゃ……あのオーヴァードの子の方はいいですよ!」 クリス=ブラッフォード:でもあの子の方は違う! とあえて土浦の名前は出さずにそう吐き捨てる クリス=ブラッフォード:「仲良さげだけど、あの子だって結局はオーヴァードじゃないんだよ!」 クリス=ブラッフォード:「昼の騒ぎ、見てたでしょ。どうせ向こうだって、いつかはこっちを見限るんだから!」 有間 沙希:「そうですね」 有間 沙希:「だから私達の方から見限るのが正しい行動だとでも?」 クリス=ブラッフォード:「……向こうが先にこっちを捨てるなら、その方が傷付かずに済みます」 有間 沙希:「あなたは傷つけたいのですか?それとも、傷つきたくないのですか?どちらで?」 クリス=ブラッフォード:キッと唇を一文字に引きつり クリス=ブラッフォード:「傷つけられるくらいなら、自分の方から向こうを拒否してやります!」 クリス=ブラッフォード:「だから答えはそう! 傷つけさせない! わたしのことを!」 有間 沙希:「それはそれでいいと思います。事実、私は血縁にあるはずの親戚にFHに売られましたからね」(*26) クリス=ブラッフォード:「っ! そ、それは……その……」 有間 沙希:「ですがと言わせて貰いましょう」 有間 沙希:「菜南君が私の親戚と同じ人種だとは決まっていない」 有間 沙希:「私もあなたも彼女と会ったのは今日が初めてです」 有間 沙希:「あなたが人の胸中を全て見透かせる能力を持っているならば話は別ですが」 有間 沙希:「あなたが私の友達を見限るのは勝手です。ですが」 有間 沙希:「それに私を巻き込むな」 クリス=ブラッフォード:「……そんなの」 クリス=ブラッフォード:「そんなの知らない! あいつらは、わたしたちとは違うの!」 有間 沙希:「ええ、私とあなたも、違いますね」 有間 沙希:「私は傷つけたくない。あなたは傷つきたくない。主義がもう違ってしまいましたね」 クリス=ブラッフォード:「……わたしは」 クリス=ブラッフォード:「わたしはただ……一緒だと……」 クリス=ブラッフォード:「分かってくれると思ったのに……!」 有間 沙希:「分かりますよ」 有間 沙希:「でも私は同じ地平には立たない。それだけです」 有間 沙希:「傷つけられる痛みを知っているから、みだりに傷つけようとは思わない」 有間 沙希:「……すみませんね、どうも私が痛覚が鈍い。親戚のせいか、FHのせいか、それとも本来の性質のせいか」 有間 沙希:「そうまでして自分を守るべきだとは思えないんですよ。大事とも」 クリス=ブラッフォード:「……結局、わたしのことなんてわからないし」 クリス=ブラッフォード:「あなたのこともわからない、それだけだわ」 有間 沙希:「なら分かって行けばいいだけの話でしょう」 有間 沙希:「高等部だけでも3年間の時間がありますからね。私の処遇は上次第ですが、卒業まではいさせて貰えるのでしょうし」 有間 沙希:「たった1日よりも3年の付き合いの方が理解できるとは思いませんか」 クリス=ブラッフォード:「それは……その方が正しいのかもしれない、けど」 クリス=ブラッフォード:「……ごめんなさい、今はちょっと……冷静に考えられません」 クリス=ブラッフォード:「……ごめんなさい」 有間 沙希:「そうですか」 有間 沙希:「ではいつでも教室かここに来て呼び出してください」 有間 沙希:「友達は多い方が楽しいですからね」 クリス=ブラッフォード:その言葉には答えず、一歩二歩とあとずさり クリス=ブラッフォード:くるりと振り返ると、一人で外へ向かって走って行ってしまった 有間 沙希:「おやすみなさい、クリス」その背に声を掛ける 有間 沙希:クリスの背が見えなくなると寮に振り返って 有間 沙希:「今日は徹夜でゲームだー!イエーッイ!!!」(*27) 有間 沙希:走る (*26) 有間 沙希:まあ私親戚に売られたしね 言い分は分かるよ 灰原 仄:頷いてる GM:つら… セリア・ハーディエンス:ヒロインより主人公の過去が重いギャルゲー 灰原 仄:主人公を攻略してくタイプのギャルゲーか… 鶴崎 久音:このギャルゲ登場人物の設定がみんな重いんですけど! GM:頑張ってくれ…周防さん! 周防 実:流れ弾ァ! セリア・ハーディエンス:まあ、黒一点ですしね (*27) 灰原 仄:台無しだよ! 鶴崎 久音:台無しでだめだった GM:ひどい セリア・ハーディエンス:台無しだー! 有間 沙希:待ってくださいよ 有間 沙希:この子15歳なんですよ 有間 沙希:ゲーム大好きに決まってるじゃないですか!! 周防 実:そりゃ面倒なこと考えるよりゲームだね 灰原 仄:多分部屋では菜南ちゃんと仄がお菓子食べながら待ってた 鶴崎 久音:それまでの話切り替えていきなりゲームの思考になれるのも珍しいよ! 有間 沙希:だってクリスは時間欲しいって言ったし…私は解答全部出したから… セリア・ハーディエンス:完全に眼中に無いからなる考えでは? 有間 沙希:仕方ないじゃんもう痛くて零れる涙はないんだし 灰原 仄:ちょっとつらい… ----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------   ●シーン15:仮面の誘惑 クリス=ブラッフォード:「……わからない、わからないよ」 クリス=ブラッフォード:……走り去ったクリスはひとり、学園の裏庭でしゃがみこんでいた。 クリス=ブラッフォード:「話して……分かり合うなんて、怖い」 クリス=ブラッフォード:「どうしてそんなに相手を信頼できるの……? あの人だって、裏切られたんじゃないの……?」 クリス=ブラッフォード:「わたしには……あんなことできない……」 "カルペ・ディエム":「あら、もう諦めちゃうの?」 クリス=ブラッフォード:「諦める……って、だって……!」 GM:突如として現れたあからさまにアヤシイ女を、しかしクリスは不信とも思わない……いや、思えなかった。 "カルペ・ディエム":「あなたの想いはこんなところで諦めてしまえるものなの? このままじゃあの子に負けてしまうのよ?」 クリス=ブラッフォード:「……それだけは嫌!」 クリス=ブラッフォード:「でも……どうしてそんなことを知ってるの? 」 クリス=ブラッフォード:「ううん……貴女は……誰……?」 "カルペ・ディエム":「貴方のことを見てたのよ。大丈夫、力を貸してあげる」 GM:懐から取り出した仮面を素早く彼女の顔にあてがう。 クリス=ブラッフォード:「えっ、なにこれ……は、外れない! なんなのこれぇ!?」 "カルペ・ディエム":「この仮面があなたの躊躇いを忘れさせてくれるわ……さあ、身を委ねなさい」 "カルペ・ディエム":「分かってもらえないのなら、わかるまで思いをぶつければいいのよ……」 GM:既に彼女の手を離れた仮面は、しかし外れることなくクリスの顔を覆ったままだ クリス=ブラッフォード:「……すごい、これ。どんどん力が湧いてくる……」 クリス=ブラッフォード:「今なら、なんだってできる……何も怖くない……!」(*28) GM:仮面を着けたクリスが笑い声を漏らす。仮面を授けた女はすでに消えていた。 GM:無人の裏庭に、彼女の笑い声だけが響いてゆく……。 GM:「命短し恋せよ乙女。あなたの想いが実を結ぶよう祈っているわ」 (*28) 鶴崎 久音:つまりアニマルテイマーで問題起こしたことは本人自身の意志なんだ…処分しなきゃ… 灰原 仄:物理的に首を斬ることに… 有間 沙希:クリスちゃんがク//リスちゃんになっちまうー! GM:やめやめろ! ----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------   ●シーン16:テスト2日目 :DoubleCross : (1D10+81) → 2+81 → 83 :DoubleCross : (1D10+80-1) → 6+80-1 → 85 :DoubleCross : (1D10+84-1) → 7+84-1 → 90 :DiceBot : (1D10+78-1) → 1+78-1 → 78 :DoubleCross : (1D10) → 6 土浦 菜南:「おはよう! みんな早いね」 GM:能力テスト最終日は、森の中を結ぶコースと障害物を超えるオリエンテーリング。 GM:まだ事件から時間が経っていないこともあり、グループごとに分かれて行われるオリエンテーリングも GM:それぞれのグループに番長や生徒会役員が付くことが決定していた 土浦 菜南:「もうほんとショック! 私だけ別グループなんて!」 有間 沙希:「おはよう。ふぁ~あ、ねむ…」 有間 沙希:「これからそういうことは増えるぞ。別カリキュラム、多いようだしな」 灰原 仄:「おはよう、チルドレンは大抵早起きだよ?」ガブリチュウを食べてる 土浦 菜南:「ええぇぇ……走る前によくお菓子食べられるね」 鶴崎 久音:「おはよう、今日もよろしくね」 セリア・ハーディエンス:「おはようございます、皆様あまり無理をせずテストに挑みましょね」 有間 沙希:「おはようございます。久音さん、バンチョーさん」 土浦 菜南:「はーい! あああ……わたしもセリア先輩に守護ってもらいたかった……!」 有間 沙希:「不定形メイドがいるじゃないか」 灰原 仄:「おはようございます。別行動は残念だけど、頑張らないとね」そう言って菜南にガブリチュウを渡す 土浦 菜南:「ううう……傷心のわたしを癒してくれるのは甘味だけ……」 土浦 菜南:「って! 走る前に食べたらおなか痛くなるって!」 土浦 菜南:「……ごめん、周防さん! これ、私の代わりに食べて!」 GM:と、いただいたお菓子を無理やり渡そう。 有間 沙希:「実君のお腹が痛くなってもいいのか」 土浦 菜南:「す、周防さんは男子だからきっと大丈夫だよ!」 周防 実:「…まあ、一応キュマイラだし…」 土浦 菜南:「ほら! 彼もこうおっしゃっておられる!」 灰原 仄:「それじゃあ、お昼用に別のやつをあげよう」あんドーナツ 土浦 菜南:「うおー! 今渡さないで……おなかが減って……!」 鶴崎 久音:「まあ、向こうの担当の人もいい人だからよろしくしてあげてね」 土浦 菜南:「うう……はい……」 土浦 菜南:ひとしきり話した後で、つとあたりを見回し 土浦 菜南:「クリスちゃん……は、来てないの?」 GM:彼女の言う通り、クリスの姿はどこにも見当たらない 有間 沙希:「ああ、彼女今絶賛モラトリアム中だからだろう」 土浦 菜南:「もら……なんて?」 有間 沙希:「モラトリアム。大人と子どもの中間の期間のことだな。悩みが多いのさ」 鶴崎 久音:「困ったね」そういえば一応生徒会長には事態ちゃんと報告してあります 灰原 仄:「なるほど?」よくわかってない セリア・ハーディエンス:「心配ですわね…」 有間 沙希:「昨日夜分に寮の前で彼女と話をしてね、ひどく参った様子で去って行ったよ」 土浦 菜南:「そっか、昨日の夜会ったんだね……」 土浦 菜南:「……ううん、心配だけど今どうにかできるわけじゃないし……」 有間 沙希:「ああ、彼女自身の話だからな。私達にできることはないさ」 土浦 菜南:「……よし! じゃあクリスちゃんが帰ってきたら、みんなで打ち上げだ!」 有間 沙希:「……そうだな、その時は友達になる決心がついたころだろうし、それがいい」 灰原 仄:「打ち上げ!知ってるよ!イベントの後でみんなでお祭り騒ぎをするんだよね!」 土浦 菜南:「そうそう! ブレイコウっていってね……最後にヨイデハナイカという不思議な行事が行われるのが恒例で!」 灰原 仄:「あ、それも読んだことあるよ。最後には侵入してきた正義の味方に成敗される………アレ?」 鶴崎 久音:「じゃあそうなったら成敗役やる?」 周防 実:「全部が全部かみ合ってなくない!?」 有間 沙希:「実君、残念ながらこの二人はずっとこんな会話をしてるんだ。助けてくれ」 有間 沙希:「天然と天然に挟まれて脳がおかしくなりそうだ」 周防 実:「無礼講っていうのは…アレだよ、会社の上司がそういって連れてきたのに態度に切れてくる社会の闇っていうか…」 土浦 菜南:「お、大人の解説だ……」 灰原 仄:「うーん、奥が深いね…」 セリア・ハーディエンス:「まったく、ホラそろそろ時間ですわよ」 土浦 菜南:「あ、はーい!」とみんなの元を離れ 土浦 菜南:「じゃあまた後でね!」 灰原 仄:「うん、お互い頑張ろう」 土浦 菜南:「うん! 鶴崎さんも周防さんも、セリア先輩も!」 セリア・ハーディエンス:「ええ、そちらも頑張ってくださいね」 鶴崎 久音:「またね」 周防 実:「そうね…頑張ろう(テストじゃないほうを)」 土浦 菜南:頑張ってね! と手を振り、軽い足音を立てながら駆け出してゆく GM:──結局、開始の時間になってもクリスは現れず、多少の延長の後、テストは彼女抜きで開始された。 GM:……異変が起こったのは、テスト開始直後。 GM:森の中にいた動物たちは明らかに興奮状態にあり、踏み込んできた人間たちに見境なく襲い掛かってくる! GM:「ど、どうなってるんだ!?」 GM:「あの蛇、たしか毒持ちだよ……」 GM:「あれ……熊だよな……こっちに向かってきてるけど」 GM:「オイオイオイオイオイ! 昨日よりもずっと殺意があるんだけど!?」 周防 実:(デジャヴかな) 鶴崎 久音:「ふーん…」 灰原 仄:「なるほど、ここからが本当の勝負だ!ってやつだね」感心 セリア・ハーディエンス:「ああ、メイド達が蹴散らされている!」「「「うわー、ダメだー」」」 GM:「あのメイドさん喋れたんだ!?」(*29) 灰原 仄:「………いや、違うか。異常事態みたいだね」 有間 沙希:同じグループの子に「非オーヴァードの人は私の後ろに回ってくれ、これは流石に危険だからな」って声かける GM:「お、おれも隠れる!」「わたしも! 死にたくないし!」 有間 沙希:「うむ。先輩方が守ってくれているが何が起きるか分からないからな。用心してくれ」 突如として暴れだした動物たち。しかも前日のそれとは違い 格段に危険度が上がっているという厄介な状況を切り抜けるために、ここで判定! <回避>/15の判定に失敗するとガード・カバーリング不可の2d10点ダメージ! 加えて、動物たちのターゲットはPCたち以外の生徒も対象になっており、 彼ら彼女らを守る場合、さらに<白兵>か/15に成功しなくてはならない! 失敗すれば生徒たちは重傷を負い、凄惨な光景が繰り広げられるはずだったのだが……。 :DoubleCross : (5DX10) → 8 → 8 :DoubleCross : (3DX10>=15) → 4 → 4 → 失敗 :DoubleCross : (3DX10) → 4 → 4 :DoubleCross : (4DX10) → 10+1 → 11 :DoubleCross : (1DX10) → 1 → 0 (ファンブル) :DoubleCross : (5DX10) → 9 → 9 周防 実:ふむ 同一エンゲージですか? ここで周防が《雲散霧消》を放つ! 範囲内のエフェクトによるダメージを打ち消すこのエフェクトによって、 20点以下のダメージは完全に無効化される……ノーダメだこれ。 さらに保護判定にも成功し、これで実質的な損害はゼロで済ませる完璧な結果に。 GM:ではまず周防さんのエフェクトにより動物たちの攻撃は完全に無効化されます GM:続いて生徒たちですが、これも皆さんの活躍のおかげで GM:「ヒィ! 死ぬかと思った!」 GM:「あ、ありがとう……!」 有間 沙希:「む。避けるのは無理かと思ったが……今のは実君だな?助かったよありがとう」 セリア・ハーディエンス:「素晴らしいエフェクトですわね、マジ感謝ですわ」 鶴崎 久音:「ありがとう」 周防 実:「こういう方向のレネゲイドなんですが、出力は低めなんですよね」 灰原 仄:「ボクの能力って傷つける方面に特化してるし…」 有間 沙希:「同じく」 灰原 仄:「いや、凄い事だと思うよボクは」 GM:「ああ、俺たちのメイドさんが消滅するところだったからな……」 GM:「あれが消えてしまうなんてとんでもない!」(*30) GM:全員の尽力によって大事は免れた GM:だが、呼吸を整えようとした矢先、森の奥から甲高い悲鳴が轟く。 土浦 菜南:「きゃああああッ!!」 セリア・ハーディエンス:「この声は!」 灰原 仄:「それよりもこの声…!」 有間 沙希:「この声は菜南君!」 周防 実:「次から次にって感じだなあ…!」 灰原 仄:イージーフェイカー:雑踏の王(*31) 人混みや障害物を抜けて駆け出す 有間 沙希:「借りるぞその道!」ダーッシュ これも周防が咄嗟に見極め、瞬時に駆け抜けた後を一行が辿り、 動物たちの間を抜けてたどり着いたのは…… GM:湖に囲まれた協会のようなものが見えてくる。 GM:……そして、その拠点を守護するように立ちふさがる、大量の動物たちも。 GM:振り払うことも出来なくはないが、この数を相手取るつもりなら消耗は否めないだろう。 灰原 仄:「………何体かは蹴散らせるけど消耗が激しいか」 周防 実:「うーん…」 有間 沙希:「入り口だけ吹き飛ばして中に入ってしまおうか」 今後のことを考え、消耗を避けようと一時足を止める彼らの背後で、どやどやと音を立てて現れたる者は、 GM:「おいおい、すげえ数だなこりゃ!」 GM:「この軍勢を相手にするのは骨が折れるぞ……」 GM:「でもさ、やるしかないでしょ……助けるためには!」 GM:君たちの背後から続々と現れたのは、先ほど助けた生徒たちだ。中にはオーヴァード生も入り混じっている。 GM:「お前たちだけにいいかっこさせてらんないからな……オーヴァードとしては!」 セリア・ハーディエンス:「ふっ、護るつもりが護られるなんてね…」 有間 沙希:「ではそこの動物たちは任せたぞ」 GM:「ああ……ここは俺たちに任せて先に行け!」 GM:「いやあ一度言ってみたかったんだわこれ」 有間 沙希:「あ、いいなその台詞。かっこいい」 灰原 仄:「! そのセリフ…!やっぱり言うことってあるんだね!」感激 周防 実:「死にそう」 有間 沙希:「やめないか」 鶴崎 久音:「フラグとか言わないの」 周防 実:「まあ、これ渡しとくよ(クリスタルシールド)」 GM:「あ、ありがとう……うわなんだこのクソ固いブツは!」 GM:「まあなんだ、そのさ」 GM:「今日のテスト、これで最後だからさ! さっさと終わらせて、俺たちも打ち上げに混ぜてくれよな!」 GM:と、エフェクトを用いて彼らが道を切り開いてゆく一方 GM:後方で彼らの支援を行う者も多数。 GM:「救急キットよし! 飲み水よし!」「防護柵持ってきたよ!」 GM:「俺、こういう時のためにクマ撃退スプレー持ってたんだよ!」 GM:一般生徒たちも彼らなりに尽力している様子。 GM:これなら消耗せずに奥まで進めそうだ! 有間 沙希:「ヨシ」 セリア・ハーディエンス:「コレなら行けそうですわね」 鶴崎 久音:「(善良な人間には人徳がついてくるものだね)」 灰原 仄:「………ああ、この気持ちがきっと“青春”ってものなんだね」(*32) 有間 沙希:「ふふ、そうだな。その通りだ」 有間 沙希:「では行こうか。友を失っていい青春などないからな」 (*29) セリア・ハーディエンス:うわー、ダメだーだけは言える仕様となっています、FEAR的に 灰原 仄:精鋭部隊だったか… TRPGに限らず、異能モノにおける精鋭部隊はやられがちな印象がある。皆川漫画とか。 (*30) セリア・ハーディエンス:もし、従者死んでたら戦闘1ラウンド目が従者作成になるところでしたわ 鶴崎 久音:そのためだけに血の絆LV2にしておくのもあれだしね… (*31) 周防 実:(声に反応してる間に一人だけEE使って直行する支援役) GM:一番最初にやられちゃうやつじゃん! 鶴崎 久音:後続到着まで耐えるからセーフ セリア・ハーディエンス:なお硬さ GM:うわこの人マジかてえ! 灰原 仄:装甲無視がないと話にならない… 周防 実:そもそも装甲は30弱しかないという 灰原 仄:しか…? 鶴崎 久音:しか…? セリア・ハーディエンス:わたくし0ですわよ! 有間 沙希:わたしも! (*32) GM:クマと戦うことになる青春はいやだなあ…! 周防 実:多分こういう青春は不良の漫画にしかない 灰原 仄:この娘にそんなことはわからない 鶴崎 久音:お兄さんの漫画の趣味がどんどん多様化していく 有間 沙希:キャンペーンになったらお兄さんの本棚がえらいことになる 灰原 仄:チルドレンだからジャンルの区別なく外で同年代が主人公の作品は買いあさったと思われる 周防 実:本につぶされて死んでない? 灰原 仄:相部屋で片方はお菓子しか買わないからスペースはあった!という事にする! ----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------   ◆クライマックスフェイズ ●シーン18:暴走する片思い 教会らしき場所まで歩を進めた一行の目の前に現れたのは、 仮面を付けたクリス──”ビーストキングダム”だ。 周防 実:「あ、度を越したアホだ」 セリア・ハーディエンス:「だ、ださ…いえ人の趣味をどうこういうべきではありませんわね」 鶴崎 久音:「みっともない顔…」 灰原 仄:「ああいうのが流行ってるの?」 周防 実:「いや全く」 有間 沙希:「悪党どもの間では。という枕言葉が付くが、流行っているかもな」 鶴崎 久音:「あの仮面をつけているのは大体だめなやつだと思っていいよ」 ビーストキングダム:「うるさい!」 周防 実:「ごめん、つい事実が」(*33) 有間 沙希:「──クリス?何故その仮面を」 ビーストキングダム:「……知ってるわよ。こんなことしたって、何も解決しないことくらい」 有間 沙希:「ならば何故」 ビーストキングダム:「こうでもしないとカタが付けられない感情っていうのがあるんですよ……」 ビーストキングダム:「わたしにも、その感情がなんなのかわからないけど、でもね」 ビーストキングダム:「今、ここで全力を出さなきゃ……わたしは一生どうしようもないままで終わるのよ!」 有間 沙希:「──その結果が死であったとしても?」 ビーストキングダム:「……ええ」 周防 実:「(こいつの起こした騒ぎ以外に何か解決すべきことなんてあったっけ…?)」ヒソヒソ セリア・ハーディエンス:「(本人の中であるんでしょう…モラトリアムですよ)」ヒソヒソ 周防 実:「(うーん…よくわからんけどかわいそうな子なんだね)」 有間 沙希:「残念だ。とても。一人友達が減ってしまう」 鶴崎 久音:「個人の矜持とかどうでもいいけれど」 鶴崎 久音:「その程度のことで逸脱したというなら私は許さないって言ったよね?」 ビーストキングダム:「わたしにとって、ルールなんてどうでもいいけど」 ビーストキングダム:「この感情を、わたしの気持ちを」 ビーストキングダム:「その程度と呼ぶことは許さないわ」 有間 沙希:「その程度以外の、なんだと?時間を掛ければいくらでも収まったものを」 有間 沙希:「モラトリアムですらなかったようだ。悩むことすら嫌がるとは、ただの子どもだ」 ビーストキングダム:「……ええ、わたし、まだまだガキのままだわ」 ビーストキングダム:「だからね……癇癪に付き合ってくれますよね、大人の貴方ならッ!」 セリア・ハーディエンス:「その心意気はよし!全力でぶつけて来なさいな!」 周防 実:「怪人ダサ仮面…」 ビーストキングダム:「その名で呼ぶな!」 ビーストキングダム:「定着しちゃうでしょ!」 周防 実:「どうしようあの子自分の事だって認めちゃった!!!」 灰原 仄:「ブラッフォードさんと菜南に何をした!」(*34) ビーストキングダム:「ブラッ……わたしだよ! ブラッフォードはわたし!!」 灰原 仄:「えっ?」 周防 実:「…そういえばお前名前何だっけ」 ビーストキングダム:「クリス!! ブラッフォード!!」 ビーストキングダム:「……もう、いいわ。話は終わり」 ビーストキングダム:「お互いオーヴァードなんだから」 ビーストキングダム:「言葉なんかより、こっちの方がよっぽどわかりやすいでしょ?」 ビーストキングダム:ぱちん、と指をはじく ビーストキングダム:同時に、全員の目の前に巨大な触手が振り下ろされる 暴走ジャーム:「グルルルルル……」 ビーストキングダム:「こいつがなんで生きてるの、とか、誰がここに移したの、とか」 ビーストキングダム:「そんなの、もうどうでもいい」 ビーストキングダム:「……わたしの全部、あんたたちにぶつけてやるわ」 周防 実:「生きてたのか」 周防 実:「(少なくともそいつはお前の力とはいえなくない?…とは言わないでおこう」 有間 沙希:「やはりというか黒幕がいるわけだ」 有間 沙希:「全力でぶん殴るから──正気に戻ったら話して貰うぞ」 セリア・ハーディエンス:「良いでしょう、力あるものつまりバンチョーたるものその程度受け止められなくてどうしますやら」 鶴崎 久音:「お花畑にしてあげる」 灰原 仄:「君が何者か知らないけど、二人は返してもらうよ!」 有間 沙希:「あ、一応。久音先輩」 鶴崎 久音:「?」 有間 沙希:「エフェクトの使用許可を、頂けますね?」 鶴崎 久音:「この状況なら当然よね?」 有間 沙希:「ありがとうございます。ならば、全力で」 ビーストキングダム:「全部……全部、全部ッ!」 ビーストキングダム:「変えてやるッ!!」 (*33) 周防 実:ぼろくそで笑う ビーストキングダム:なにもそこまで…いわなくてもいいじゃない… 灰原 仄:鏡見なよ セリア・ハーディエンス:仮面はまあ、わかるけどマントがね… 周防 実:総合的に見て変態のセンス 鶴崎 久音:私怨とか抜きにしてマントとマスクでお上品感だしてるのが逆にね… なお、ビーストキングダムの立ち絵にはディスカラードレルムP67掲載のイラストを使用した。 どのような格好なのかはまあ、おおむね上の通りです。 (*34) 灰原 仄:むしろこの娘はちゃんとクリスと気づいているだろうか………? 灰原 仄:1d10 2以下で気づかない :DiceBot : (1D10) → 1 有間 沙希:ド天然すぎる… 周防 実:うっそでしょ セリア・ハーディエンス:この子は… 灰原 仄:2以下にしたのに1ぶち抜くとか思わないじゃん…! ……ということで、戦闘が始まるまで灰原はビーストキングダムの正体を見抜くことができなかった。悲しい。 ----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------   ▽ラストバトル クライマックスフェイズはやはり戦闘! 敵はビーストキングダムと彼女の操る怪物、そしてその触手*4体! エンゲージはビーストキングダム/怪物・触手*4/PCの3つ。 セットアップフェイズで動くは灰原とセリア。 それぞれ《螺旋の悪魔》/《血の戦馬》を発動する。 これによって灰原は攻撃力を+9、セリアは従者専用エフェクトが使用可能に。 更に《愚者の兵装》で従者の選別×5、従者の弓を装備! セリア・ハーディエンス:不定形メイドがセリアを抱擁すると、その形が崩れ変わりゆく セリア・ハーディエンス:そこには真っ赤な血のドレスを身にまとったセリアの姿が現れた 有間 沙希:「え……めちゃくちゃかっこいい……」 ビーストキングダム:「やるじゃない……本当に派手好きなのね、先輩」 これで【感覚】を9まで向上させたセリアがまずは一番手を取る! セリア・ハーディエンス:ではビーストキングダムに攻撃ですわ、纏っているドレスが細かな血の結晶になってビーストキングダムに飛んでいく 結果は命中! ダメージダイスもそこそこ回って20点のダメージを与える。 ビーストキングダム:「まずは腕試しってところかしら?」 ビーストキングダム:「でもね、これくらいじゃへこたれないのよ!」 セリア・ハーディエンス:「さすがにこの程度ではまだですわよね」 セリア・ハーディエンス:《滅びの一矢》でHP2消費、侵食率97でまだリザレクトできる 2番手は鶴崎! オートアクションでショットガンを構え、マイナーは移動でPCたちのエンゲージを離脱すると、 鶴崎 久音:ビーキンだけ攻撃 鶴崎 久音:(8+2)dx+6@8 《開花》 侵蝕:9(12) 攻撃力:13 効果:装甲値無視、ラウンド中被ダメージ+15 :DoubleCross : (10DX8+6) → 10[2,2,2,3,5,6,6,7,7,9]+6[6]+6 → 22 :DoubleCross : (3D10+13) → 17[1,9,7]+13 → 30 鶴崎 久音:じゃあダメージ通ったので《巨人の影》宣言して《アフターエフェクト》指定 鶴崎 久音:「どんな土にも綺麗な花は咲くの」 ビーストキングダム:「ッ……のくらい!」 こちらもしっかり命中! ダメージも回って30点ダメージに加え、 《アフターエフェクト》の効果でこのラウンド中、被弾するたびに15点の追加ダメージを負う厳しい状況に。 3番手は怪物。エンゲージを外れた鶴崎以外を範囲攻撃でまとめて攻撃するが……。 暴走ジャーム:【怪光線】《光の手》+《破壊の光》+《滅びの光》メジャー/RC/対決/範囲(選択)/視界/C10/攻撃力11/同一エンゲージ攻撃不可 :DoubleCross : (9DX10+4) → 10[1,1,2,5,5,5,7,7,10]+8[8]+4 → 22 暴走ジャーム:36点をくらえ ! 周防 実:じゃあ雲散霧消で 周防 実:-20だ! 再びの《雲散霧消で》半分以上を防がれるふがいない結果に。 それでもリザレクトによる侵蝕率の増加を狙うセリアを除き、3人に16点のダメージ! 有間 沙希:「げほっげほ……いやあカバー役がいるとやりやすいな」 セリア・ハーディエンス:「まだだ!ですわ」 クリス=ブラッフォード:「さすがに……これで焼き尽くせるとは思ってませんでしたけど」 クリス=ブラッフォード:「……しょーじき、こんなに立ってる人間が多いとも思わなかったわ」 周防 実:「多いっていうか1人も倒れてない…」 ビーストキングダム:「個人的にもびっくりよ! でもまだまだ!」 有間 沙希:「お礼に、私の100%を見せよう」 次は有間の手番。《ストライクモード》を解禁した彼女はここで触手のエンゲージにコンボをぶち込む! 有間 沙希:「私の右手から出るのは最硬の弾丸──砕け散れぇ!」 有間 沙希:13dx+2@7 射撃:範囲(選択):コンボ≪1μm身長弾≫ :DoubleCross : (13DX7+2) → 10[1,1,2,2,2,3,4,5,5,7,7,8,9]+10[1,1,6,9]+4[4]+2 → 26 :DoubleCross : (10D10+28) → 52[8,10,3,5,4,8,6,2,1,5]+28 → 80 触手E:なそ 触手E:HPを計算するまでもねえ! 全滅だ! 有間 沙希:「取り巻きは排した。いくら強大な一であろうと群れに叶う道理はない」 ビーストキングダム:「……ウソでしょ、これが100%?」 有間 沙希:「すまん。嘘だ。まだ80%」 鶴崎 久音:「私の3倍くらいは火力あるよね」 有間 沙希:「これでも物心付く前からオーヴァードでしたし、FHから五体満足でUGNに転向している人間です」 有間 沙希:「火力は随一と自負していますよ」 セリア・ハーディエンス:「今年の新入生は恐ろしいですわね…」 周防 実:「元FHってみんなおっかないなあ…」 灰原 仄:「頼りになる友達を持って、ボクは幸せ者だね」 ビーストキングダム:「120%の間違いじゃないのね……」 ビーストキングダム:「くくく……ならもう」 ビーストキングダム:「全部、全部……全部全部全部全部全部全部ッ! ぶちまけてやるわッ!」 ビーストキングダムが気合を入れたところでお次は周防! 《領域調整》をかませた《狂乱の一声》はダメージこそ振るわないものの、 《アフターエフェクト》の15点に加えて[憎悪]が付与される凶悪な交渉攻撃! ビーストキングダム:「ぐッ……よくも……よくも!」 ビーストキングダム:「妙なあだ名つけやがってえええええッ!」 周防 実:「なんであんな痛がってるんだろうあの子」 周防 実:「一番痛いのは言動なのに…」 有間 沙希:「心が痛いんだろう…」 鶴崎 久音:「でも綺麗だから…」 灰原 仄:「?」状況がわかってない 精神にまで傷を負ったビーストキングダムがここで攻撃に転じる。 [憎悪]の効果により周防を含めたセリア、有間の計3人を《要の陣形》で指定し、 ビーストキングダム:21dx7+4+3 【獣の氾濫】 :DoubleCross : (21DX7+7) → 10[1,1,2,3,3,3,3,4,4,6,6,7,7,7,8,8,9,9,9,10,10]+10[3,3,5,5,5,6,7,9,9,10]+10[5,6,8,10]+10+5+7 → 52 ビーストキングダム:6d10+15 ダメージ+[硬直]【獣の氾濫】 44点 ビーストキングダム:毒蛇やクマ、タカなどが切れ目なく全員を襲い続ける ビーストキングダム:少しでも傷がつけば、恐ろしい蛇毒が体を蝕んでゆく ビーストキングダム:「どう? そろそろ降参かしら?」 44点ダメージ+[硬直]のバステを付与! だがこれも素直に通るはずがなく、 周防 実:装甲20、軽減15、防具8で43…1通りますね セリア・ハーディエンス:「フフフ…」 セリア・ハーディエンス:「わたくしを傷つけましたわね…」 セリア・ハーディエンス:ではHPが1点でも減少したので《滅びの遺伝子》発動します ビーストキングダム:「……ッこれは!?」 ビーストキングダム:「こんな……っこれは、いったい……!?」 周防には1点しかダメージが通らなかったうえに、 セリアからは《滅びの遺伝子》によってなんと装甲無視の60点ダメージがカウンターとしてハネ返ってくる! 既に満身創痍のビーストキングダムに追撃するのは灰原! 灰原 仄:マイナー:《氷炎の剣》 侵食3 攻撃力8 ガード6:DoubleCross : (7D10+16) → 37[9,4,10,2,4,1,7]+16 → 53 灰原 仄:《バーンド・ケーキ》(コンセントレイト:ウロボロス+無形の影+シャドーテンタクルス+原初の赤:要の陣形) 侵食11(㏋3) 視界 3体 灰原 仄:で、ビーストキングダムへのロイスを切ってC値-1 :DoubleCross : (10DX7+6) → 10[1,1,1,2,3,4,7,9,9,10]+10[5,6,9,10]+10+10[9]+4[4]+6 → 50 :DoubleCross : (7D10+16) → 37[9,4,10,2,4,1,7]+16 → 53 灰原 仄:「さぁ………」体温が下がり、全身の熱が影へと移動し始める。 灰原 仄:「手加減は無し、全力で行くよ!」棒付き飴を噛み砕き、影を炎へ変質させる。 灰原 仄:炎はビーストキングダムの影に触れると共にその影を炎へと変え、瞬く間に彼女へと燃え広がる。 ビーストキングダム:「ぐッ……ああああああああッ!!」 灰原 仄:「我慢比べといこうじゃないか」凍える体で新しいキャンディを取り出す。  灰原 仄:レネゲイドに反応し燃焼する炎はどちらかが倒れるまで、燃え尽きることはない。 ビーストキングダム:「まだ……まだ……終わらない……ッ!」 53点+《アフターエフェクト》による容赦ない攻撃で、もはや立っているのがやっとというまでに追い詰められるビーストキングダム。 だがまだ倒れはしない……そのまま第2ラウンドへ。 セットアップは灰原の《螺旋の蛇》のみ。 再び最速で敵の上を取ったセリアが、トドメの一撃を見舞う! セリア・ハーディエンス:先程よりも散らばった血が全て結晶となりビーストキングダムを襲う セリア・ハーディエンス:(12+2)dx@7 《従者合体後の血晶牙》 侵蝕:4 攻撃力:7 効果:単体攻撃 :DoubleCross : (14DX7) → 10[1,3,4,4,6,7,7,7,8,9,9,9,10,10]+10[2,2,4,5,7,8,8,9,10]+10[2,3,7,9,9]+6[4,6,6] → 36 :DoubleCross : (4D10+7) → 23[10,2,5,6]+7 → 30 ビーストキングダム:「がッ……!」 ビーストキングダム:結晶が貫いた瞬間、小さくうめくと、 ビーストキングダム:彼女の顔から仮面が剥がれ落ち ビーストキングダム:……砕けた ----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------   ◆エンディングフェイズ ●シーン19:悪夢の終わり 鶴崎 久音:「…ふう」仮面回収して厳重に密閉しとこう 灰原 仄:「え、ブラッフォードさん!?」慌てて火を止める クリス=ブラッフォード:「……今更……気づいたわけ……?」 クリス=ブラッフォード:「はは……ばかみたい」 有間 沙希:「すまない。ド天然なんだ」 クリス=ブラッフォード:「……そうね、本当に」 クリス=ブラッフォード:「ド天然だったわ……勝てるわけない」 クリス=ブラッフォード:「わたしは……結局、傷付くことも、耐えることも」 クリス=ブラッフォード:「どっちも我慢できなかっただけだった」 クリス=ブラッフォード:「ただのワガママな子供だったんだわ」 有間 沙希:「やっと分かったのか」 クリス=ブラッフォード:「……うん」 クリス=ブラッフォード:力なく笑うと、ゆっくりと目を閉じる。 セリア・ハーディエンス:「子供で良いんですわよ、ここはアカデミア、学び成長する場所なのですから」 クリス=ブラッフォード:「……先輩は、さすがにいいこと言うのね」 鶴崎 久音:「とはいえ犯した罪が消えるわけじゃないからその分は償ってもらうけれどね」 クリス=ブラッフォード:「……うん。ちゃんと……償いはするわ」 有間 沙希:(うやむやになってる私が口出すのは藪蛇だな) 有間 沙希:「……菜南君はどこに?」 クリス=ブラッフォード:「……そこ、教会の中」 有間 沙希:駆けだす クリス=ブラッフォード:「本当はもっと痛めつけてやるつもりだったんだけどね」 クリス=ブラッフォード:「……いやあ、まさかあそこまでクマにビビるとは思わなかった」 灰原 仄:「普通は熊って恐ろしいものじゃないかい?」 クリス=ブラッフォード:「いやでもさ……あんな叫び声をあげた後即気絶するとは思わなくて……」 鶴崎 久音:「まあ一般人にとってのクマはね…」 周防 実:「ぽんこつしかいない…」 土浦 菜南:「うう……クマが……クマが……!」 有間 沙希:「熊?……まあ。怖いか」 土浦 菜南:「……はっ! うわぁ!!」 有間 沙希:「ふふ、おはよう菜南君」 土浦 菜南:「あれっクマ……クマが有間さんになった……?」 土浦 菜南:「……すごいね、有間さん! 変身できるんだ!?」 有間 沙希:チョップ 土浦 菜南:「あたっ!」 有間 沙希:「はあ……心配して損をしたよ」 土浦 菜南:「心配……?」と首を傾げた後 土浦 菜南:「……あーッ!!」 土浦 菜南:「ヤバいよ! 寝てる場合じゃないって! 時間!」 土浦 菜南:「うっわどうしよ……どんくらい寝てたのかな……早くゴールしないと!」 周防 実:「心配しなくても中止だと思うよ」 有間 沙希:「大丈夫さ、アクシデントがあったからね」 セリア・ハーディエンス:「まあ、今回は一時中断で翌日再開でしょうね」 鶴崎 久音:「まあそっちの話は運営に任せておけばいいから」 土浦 菜南:「ええー……それじゃあ打ち上げが1日延びちゃう……」 灰原 仄:「打ち上げはお預けか…残念だな…」 GM:「ならばこうすればいいのさ!」 GM:と背後から声がかけられる 有間 沙希:「どう?」振り向く GM:「今日は"トラブルをうまく切り抜けられてよかったね会"にすればいい!」 GM:……オーヴァードと一般生徒連合たちだ。 GM:どうもビーストキングダムが沈静化したために、ここまで立ち入ることができたらしい 有間 沙希:「……毎日がお祭りになりそうだな、その調子だと」 灰原 仄:「毎日が日曜日ってやつだね」 GM:「そうそう、毎日がエブリデイ!」 セリア・ハーディエンス:「誕生日じゃない日万歳じゃないですのに…まったく」 有間 沙希:「学園島で言う言葉じゃあないな……」 有間 沙希:「だがまあ、悪くない」 周防 実:「で、一番大事なことなんだけど。ゲーム何持ってく?」 有間 沙希:「ボードゲームとかも、持って行こう。数は少ないが」 GM:「あ、じゃあ俺スマブラ持ってくよ。女子寮だとテレビついてんだろ?」 有間 沙希:「この人数だ、いくらあっても足りないだろうさ」 GM:「それより談話室借りよう。あそこスクリーンあるから」 灰原 仄:「あ、それじゃあボクはお菓子持ってくね」 鶴崎 久音:「じゃあ後の事は任せてみんな楽しんでね」 有間 沙希:「先輩も、ですよ」 土浦 菜南:「そうだよ! こういうのは全員参加してこその……!」 セリア・ハーディエンス:「わたくしは少し休みたいのですがね…」血みどろ残りHP1である GM:「た……確かにパイセンは休んだ方がいいスね……」 有間 沙希:「何?それを言うなら私も同じくらいの惨状だぞ?」 有間 沙希:「私が参加するんだ、バンチョーにも参加して貰いますよ」 セリア・ハーディエンス:「やれやれ」 有間 沙希:「友達は多い方が、いいですからね」 GM:……その後、クリスをはじめ、肉体的な負傷が激しい者は一度保健室へ。 GM:また事情を訊くために、全員が空き教室で質問をうけたものの GM:特に問題もなく、テスト期間は過ぎていった……   ●シーン20:一難去って GM:翌々日に延期され、今度こそ完了した体力テストの帰り道 GM:偶然に偶然が重なり、寮への道を歩くのは鶴崎一人だ GM:夕暮れ時の学園島、潮風が傍らを吹き抜けたかと思うと…… "カルペ・ディエム":「あらあら、今回は残念だったわね」 GM:後ろに気配、そして聞き覚えのある甘ったるい声。 鶴崎 久音:「…またあんたの仕業?」 "カルペ・ディエム":「そうねえ……いわれてみればそうかも」 "カルペ・ディエム":「でも私はただ後押ししただけ……ちょっとだけね」 "カルペ・ディエム":「ほとんどあの子の自業自得だわ」 鶴崎 久音:「まあクリスちゃん自体に問題がないとは言わないけれど」 鶴崎 久音:「あんたはあんたで不快ね」 "カルペ・ディエム":「そう、それは良かった」 "カルペ・ディエム":「あなたの感情はとても面白い……見ていて飽きないもの」 "カルペ・ディエム":「せっかく"学園"に来たんだもの……お互い、楽しみましょう?」(*35) 鶴崎 久音:「その仮面を砕ける時を楽しみにしているわ」 "カルペ・ディエム":「うふふ……お手柔らかに」 GM:生ぬるく、甘い風が背後から鶴崎の肩越しに吹き抜けると GM:気配はもうない。 鶴崎 久音:「これじゃあんまりよくない結果ね…まあ気分はよくないけれど報告はしないと」 鶴崎 久音:ということで帰るのをいったん取りやめてたたき起こしにいくね! (*35) 有間 沙希:ノータイム射撃してえ~ 鶴崎 久音:たぶん昔にもうやってる 灰原 仄:判断が早い… GM:コワ~… ----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------   ●シーン21:結果報告(PC4) 無道 ささき:「いやぁ大事件だったなあおい」 GM:番長連詰め所。 GM:テスト終了後、セリアはささきへの報告のためにここを訪れていた。 セリア・ハーディエンス:「ええまあ、まさかわたくしがここまでやられるとは思いませんでしたわ」 セリア・ハーディエンス:20人の不定形メイドに補佐されて包帯ぐるぐる巻きで登場 無道 ささき:「うんうん、こっちもお前のそんな姿を見るのは初めてだな」 無道 ささき:「だがまあ、収穫はあったな!」 セリア・ハーディエンス:「そうですわね、ディオゲネスクラブの存在、そしてオーヴァードにジャーム相当の力を与える仮面の存在」 セリア・ハーディエンス:「そして、それを打ち倒せる強い新入生、十分な成果ですわ」 無道 ささき:「マジメだねえ……言いたいのはそういうことじゃなくてさ」 セリア・ハーディエンス:「…?」 無道 ささき:「かわいくて頼れる後輩が4人もできたんじゃないか。こいつは素晴らしいことだぜ!」 無道 ささき:「だってこれから先、新一年生関連の任務をお前に押し付けても、問題なくチームを組めるじゃないか!」 セリア・ハーディエンス:「ふっ、それもそうですわね」 セリア・ハーディエンス:「今後ともわたくしにお任せですわ」 無道 ささき:「ま、これでこっちの肩の荷も少しは降りたわ」 無道 ささき:「お前もメイドさんだけじゃなく、後輩たちをたまには頼ったりして」 無道 ささき:「学園を楽しむこったな!」と大口を開けて笑い 無道 ささき:「……ぐぅ」 無道 ささき:……そのまま寝てしまった セリア・ハーディエンス:「はあ、まったく…」 セリア・ハーディエンス:不定形メイド達に番長連詰め所にあるであろうささき専用寝床に運ばせます GM:運ばれている間もまったく目を覚まさない セリア・ハーディエンス:「あなたが、好きなときに好きなように寝られる今は十分平和なんでしょうね…」 ----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------   ●シーン22:反省とやり直し 雲雀 宏一:「うんうん、なかなかに大変だったみたいだねえ」 周防 実:「ほんとですよ…」 雲雀 宏一:「いやーまさかFH、もとい」 雲雀 宏一:「ディオゲネスクラブがガッツリ手を入れてくるとはねえ」 雲雀 宏一:「大丈夫だった? ボロカスにされた?」 周防 実:「まあ、主に俺以外が」 雲雀 宏一:「おいおい、そりゃよくないよ」 雲雀 宏一:「あ、でも君だけはほぼノーダメだったってわけか……」 雲雀 宏一:ぺらり、と報告書をめくりつつ 雲雀 宏一:「ふむ、じゃあもっとヤバげなお願いをしても問題なさそうだね」 周防 実:「」 雲雀 宏一:「いや実はね、またFH関連っぽい事件の匂いがするんだよ」 雲雀 宏一:「どうも今度は"無限の宴会──インフィニティパーティ"なるジャームのウワサがさ……」(*36) GM:……どうやら、この部屋にとどまっている限り、無限に"お願い"が降ってくるようだ GM:とどまるのも、逃げ出すのも自由。 周防 実:「(うーん…逃げても結局、島にいる限り逃げられないんだよなあ)」 周防 実:(頼むぞ後輩、俺はなんか防御するから頑張って強くなってくれ!) 周防 実:(そうしたらのんびりできるから!) GM:彼の悲痛な願いが天に届くか否か GM:それは神ならぬ人の身には計り知れぬことであって──── (*36) 有間 沙希:ところでこのジャーム私達のことでは? GM:さあどうなんでしょうか 鶴崎 久音:一体どんな惨事引き起こしたんですか 灰原 仄:ちょっとお菓子を食べつくしただけで… 有間 沙希:毎日宴会して夜更かしするから翌日の抗議1発目全員出ないとか… 周防 実:じゃあこいつ一員やんけ 灰原 仄:一限ボイコットは普通に問題だよ!   ●シーン23:新しい居場所で(PC2) ベアトリス・ハックマン:「活躍、聞いたぞ」 灰原 仄:「ふぇ?」マシュマロをほおばっていたのを声を聴いて振り向く ベアトリス・ハックマン:「謙遜することはない……大活躍だったそうじゃないか!」 GM:事件の翌々日。ようやく落ち着いてきた灰原の教室を訪ねてきたのが、ハックマンだ。 灰原 仄:「………ごくごく、ごくん」 灰原 仄:「すいません、貴女は…?」 ベアトリス・ハックマン:「ああ、そういえば紹介がまだだったな」 ベアトリス・ハックマン:「ベアトリス・ハックマン。誇り高き"風紀委員会"の委員長を務めている」 灰原 仄:「風紀委員………!」 灰原 仄:「生徒会と対立したり、不良たちと日夜激闘を繰り広げるというあの!」目がキラキラ ベアトリス・ハックマン:「そうだ!」 ベアトリス・ハックマン:「生徒会のようにヌルついた上司の意向に振り回されることもなく!」 ベアトリス・ハックマン:「番長連のように体育会系のノリで出動を要請されることもない!」 ベアトリス・ハックマン:「規律正しい、それが風紀委員会だ!」(*37) 灰原 仄:「おお……!」感動 灰原 仄:「えっ……でもボク悪い事はしてませんよ?」後ろにマシュマロを隠して ベアトリス・ハックマン:「逆だ。ただいま風紀委員会は有望な新人を募集中でな」 ベアトリス・ハックマン:「そう……特に事件解決に向けて積極的に動き、他者の思想・信条に惑わされることなく」 ベアトリス・ハックマン:「常に自己を律し、そして意思を貫く! そんな新人を探し求めているのだ!」 ベアトリス・ハックマン:ばしィ、と肩をたたく。(*38) 灰原 仄:「はい!」敬礼でもしそうな勢いである ベアトリス・ハックマン:「ふふ……興味が湧いたら、放課後でいい、ぜひ委員会まで来てくれ」 灰原 仄:「分かりました!準備してから向かいます!」 ベアトリス・ハックマン:「よし! では待っているぞ!」 GM:びしりと音が出そうな程の笑顔を見せると、ハックマンは教室を後にする GM:少々個性的が過ぎるかもしれないが……しかし GM:これもまた"学園"で見つけた、新しい"意味"なのかもしれない 灰原 仄:ウキウキしながら、トッポをほおばり、窓の向こうを見る 灰原 仄:(兄さん、ボクは楽しんでるよ。友達もできて、日常を過ごしてる。) 灰原 仄:(いつかそっちに行ったら、いっぱいお土産を抱えていくからね) 灰原 仄:(だから、もうしばらく待ってて)海の向こう本土をみつめながら、昨日とは違う境を過ごす (*37) 灰原 仄:波長が合ってしまった 有間 沙希:つまり無茶振りされない職場なんですね!? ベアトリス・ハックマン:……ああ! 灰原 仄:無茶振りと認識しないからセーフ 鶴崎 久音:天然の風紀委員に任せるのは怖いな… セリア・ハーディエンス:天然で自分の認識で動くから惑わされないな (*38) 有間 沙希:ここ体育会系ムーブ ----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------   ●シーン24:ようこそ学園都市へ(PC1) 土浦 菜南:「……っくりしたあ。今の、風紀委員長だよね!」 土浦 菜南:「え、灰原さん勧誘? マジ? すごくない!?」 クリス=ブラッフォード:「うわ……ご愁傷様。あの人、一度目をつけるとしつこいわよ」 GM:ハックマンの退室と同時に、きゃあきゃあと喋りだしたのは、いつの間にか仲良くなった2人……だけではなく。 有間 沙希:「……大丈夫か?」 灰原 仄:「へ?なんで?楽しそうじゃん!風紀委員!」 クリス=ブラッフォード:「いやあああ、よくない、よくないわよ風紀委員会なんて!」 有間 沙希:「違う、そこじゃない。仄君が天然すぎるということだ」 鶴崎 久音:「委員としての仕事ちゃんと出来る?」 灰原 仄:「決めポーズとかも考えなきゃね、登場シーンとか!」 有間 沙希:「主にそういう所だ。能力はともかく性格で務まると思えないぞ」 灰原 仄:「能力の不正使用を取り締まるんだよね?」 灰原 仄:「で、万が一の場合には実力行使、うんボクも似たような経験はあるから大丈夫」 クリス=ブラッフォード:「まあそんなところ……でも面倒に決まってるわよ、あんな組織」 鶴崎 久音:「まあいいけれど…風紀委員内で起こった問題が飛び火しないなら…」 土浦 菜南:「むっ、決めポーズ!」 土浦 菜南:「こういうのに詳しそうなのは……そうだ、セリアさん!」 セリア・ハーディエンス:「あら、呼びましたか?」と不定形メイドに介護されながら登場 土浦 菜南:「うわあ! 思ったより重症だったあ!」 有間 沙希:「どーもバンチョー」 有間 沙希:「……怪我の具合はほとんど同じだったはずですが?」 クリス=ブラッフォード:「そうね……無事だったのはそこの周防さんだけじゃなかったかしら?」 セリア・ハーディエンス:「ええ、どーも、ちょっとわたくしの場合血を流しすぎたのが大きくてね…」 セリア・ハーディエンス:「この子たちを戻せば楽にはなるでしょうが…こっちのが楽ですので」 有間 沙希:「ああ、ブラム=ストーカー」 灰原 仄:「カウンターですごい出血してたからねぇ…」 鶴崎 久音:「身を切りながら戦う人は大変だね」 有間 沙希:「私の場合は骨であって血ではありませんからね、なるほど」 土浦 菜南:「あ! それ習った! 血を操るシンドロームなんだよね!」 土浦 菜南:「ってことは……あのメイドさん血でできてたの!?」 クリス=ブラッフォード:「……ほら、灰原さん」 灰原 仄:「?」 クリス=ブラッフォード:「これ、エフェクトの不正使用じゃなくて?」 灰原 仄:「………」じー、と見て 灰原 仄:「傷も酷いからセーフで」 土浦 菜南:「よし! 風紀委員会のお墨付きでました!」 セリア・ハーディエンス:「ふっ、当然ですわね」(謎の自信) 有間 沙希:「まだ候補だけどな…」 鶴崎 久音:「こういった発言が後々重く響いてくるのが委員会だよ」 灰原 仄:「けして、この間奢ってもらったケーキが美味しかったからとかではなく!」 有間 沙希:「おい、おい」 有間 沙希:「何買収されているんだ」 クリス=ブラッフォード:「不正の現場を目の当たりにしたわけね……」 鶴崎 久音:「…不正ならダメだよ?」 灰原 仄:「あの時は風紀委員に入るなんて互いに知らなかったのでセーフで行こう」 有間 沙希:「こいつ…」 土浦 菜南:「ゆ、ゆるい……!」 灰原 仄:「あと、流石に見てて痛々しいからね、周りの生徒の事も考えると“いつも通り”であることは重要かなって」 有間 沙希:「それを先に言えそれを」 鶴崎 久音:「まあ今回については異論ないけれど…あとで色々勉強会しようね?」 灰原 仄:「………有間さんも一緒にどうかな?」道連れ 有間 沙希:「嫌だよ、ゲームの時間が減る」 灰原 仄:「………だよね」 有間 沙希:「ああ、それに秩序の側に立つのは性に合わん」 クリス=ブラッフォード:「……それ、完全にアウトローのセリフだわ」 有間 沙希:「そうだとも、私は元FH。言えないことなどいくらでもしてきたさ」 土浦 菜南:「うおお……アウトロー = 不良!」 土浦 菜南:「= 青春だよ! これは青春度数高いよ!」 灰原 仄:「逮捕しちゃうぞ!ってやつだね!」 有間 沙希:「……そんなほほえましいものでもないのだがな」 灰原 仄:「あんまり、重くてもみんな苦しいから、軽く話せるくらいがちょうどいいんじゃない?」 有間 沙希:「ならば向こうのことで私が話せることは何もないな……」 灰原 仄:「まぁボクも似たようなものだけどね」小声で 有間 沙希:「ふ……UGNもFHもチルドレンはそうは変わらんか」小声で 有間 沙希:「全く難儀な世界に生れ落ちてしまったものだ……」 セリア・ハーディエンス:「ああ、そういえばあの時はジャームに妨害されて言えませんでしたね」 有間 沙希:「?」 灰原 仄:「?」 セリア・ハーディエンス:少し前に出て新入生4人を振り返り セリア・ハーディエンス:「改めて、ようこそ学園都市へ!」 ---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- ◆終わりに ここまでお読みになった方の中には既に気付いておられる人もいるかもしれませんが、 年齢設定の伝え忘れやシーンがいくつか飛んでいること、衝動判定を忘れていたことなど…… とにかく目も当てられないほどにルールミスが目立つセッションになっております。 こんな体たらくでもエンディングまでやり通せたのは、ひとえに参加者の皆さんが積極的に進行に協力してくださったからに尽きる! そしてこんな拙いマスタリングでも(一応は)終わりまで通すことができるので、 みんなもやろう! ダブルクロス! そして流行ってくれ! アカデミアステージ! 最後になりましたが、長時間お付き合いいただいたPL・見学の皆様、本当にありがとうございました!