■怪談白物語テスト卓セッションレポート:「私はだれ?」 語るは九十九の怪語り。残る一つはどこにかあらん。一がなければ語りは閉まらぬ。百に届かぬ白物語。九十九に付くもの露すら知らず。 ────怪談白物語序文より ■あらすじ その時、満月の光が注ぐ中で、私は夜の街を歩いていました。 足元がはっきりと見える良い夜でしたが、失業中の身でしたのでなかなか贅沢をする気にもならず、夜遅くにはなっていても素面であったと記憶しております。 住み慣れた街の最寄りのバス停から、未だローンの残る我が家までのいつもの道。 測ったことこそありませんがおおよそ歩いて10分程度の距離かと思います。 でもね?なかなか着かないんですよ家に── ■初めに 買ったはいいがご時世柄人が集められずに積んでいた「TRPGおまじな大饗宴(※1)」。中でもひときわ遊んでみたかった「怪談白物語」を「」と共にテキストスタイルで遊ばせていただきました。 GMを筆頭に全員未プレイであり、またテキストセッションに合わせるためにいくつか改変したことから、正規のルール運用でないと思われる部分が散見されること。またレポに際して発言を編集した部分がある(前後の入れ替え、誤字の修正など)ことをお断りしておきます。ご容赦ください。 レポの再配布などはご自由に。 ■ルール概略 白物語はGMとPLが対立するシステムである。普通のTRPGでは憚られるGMいじめがルールに則って行えるのだ。 GMはあらかじめ決めた複数のキーワードを忍ばせた怪談を語り、PL(PC)は怪談への茶々入れによって「え?それって○○だよね?」などと単語の改変を試みる。怪談の終了時にキーワードが残っており、かつ恐ろしければGMの勝利。キーワードが残っていても怖くなければ引き分け。キーワードを全て改変していればPLの勝利。シンプル! GMが用意するものは怪談とキーワードだけ、キャラメイクは職業と判定用の数字を決めるだけという超軽量システム。 プレイ時間も怪談の長さで(多分)自由自在!1pぽっきりのルルブを読み始めて10分で開始できる!おまじなをばいなう! ただし今回は一部ルールを改変しております。 ■PC紹介(五十音順) ・京極堂(※2)/無職 「お前むーしょくっ!(※3)」 お前は呪術師か編集者であろうという指摘に対し、すでに引退後なのだと答えた(おそらく)ご老人。 序盤に失敗を連発し煽られるも無職の高耐久で耐え、以降は、他PL同様に成功ばかり出していた。無職煽りは耐えられるが関口君に煽られるのは耐えられないとの談。 ・ハワード・H・ラブメイク(※4)/科学者 Pは[ピー]の意味を持つ。 齢275歳の吸血鬼。人の世界で生きるためにその身分は隠しており、本セッションでも最後の最後まで隠し通されていた。 科学者の持つ能力(※5)である二か所同時指摘を活用し、怪談を秩序的に混乱させた。 ・四辻/編集者 齢20歳のアルバイト編集者。原稿がまだ届いていなかったらしい。 彼が京極堂らしいRPを想像した結果GMが関口君になった。 判定失敗時に効果を振るう編集者のスキルも、そもそも失敗しないダイス運の下にはおまけのようなものであった。。 ※1 TRPGおまじな大饗宴 サークルないつお様から発売されているTRPGシステム福袋。B5サイズ92頁になんと9システム収録。しかも今(2021年2月24日現在)なら自宅待機応援セールでPDF版がたったの700円! ※2 京極堂 京極夏彦の百鬼夜行シリーズ主人公、中禅寺明彦の屋号に由来するかと思われる。なんで呪術師じゃないんだ… ※3 ハワード・P・ラブメイク アメリカの幻想小説家ハワード・P・ラブクラフトをもじったものかと思われる。クトゥルフ神話TRPGでも有名なクトゥルフ神話の創始者ともいうべき存在ではあるが、生前は文章添削を生業にしていたことでも有名。なんで編集者じゃないんだ…といいたいが、科学への高い関心もあり案外あっているようにも思われる。 ちなみにラブクラフト・ガールという映画がある。 ※4 「お前、むーしょくっ!」 職業:無職を選択したキャラクターはあらゆるRPにこの言葉を投げかけられる。ルルブに書いてあるからしかたないね。その代わり高耐久を誇るあたりこの世界の無職はしぶといとみえる。 京極堂がこの職業を選んだ結果、GMの創作怪談に京極堂が文句をつけ、周囲から無職と煽られるという環境が出来上がった。 ※5 白物語のPCは職業に沿った能力を持っている。科学者の場合、通常一度に一カ所しか試みられない語句改変を一度に二か所まで試みることが出来る。広範に改変できる能力はキーワードの取りこぼしを防げるうえに怪談のストーリーを思ったように改変できる。つよい。 ■百物語の百話目 すでに語られたる怪談は九十九なりし夜深く、最後の語り手となった関口巽(GM)は口を開く── ■怪談の始まり 関口:「その時、満月の光が注ぐ中で、私は夜の街を歩いていました。」 京極堂/無職/5:ストップ 関口:無職早かった! がもちろんすぐ待ったをかけられる。 京極堂/無職/5:満月の光じゃないよね?日光だよね? → 5 京極堂/無職/5:ぐわあ、いきなりだ 京極堂/無職/5:満月でした… ハワード・P・ラブメイク/科学者/ 2:無職はだめだな… 京極堂/無職/5:無職だからね 四辻/編集者/4:無職が日中出歩くはずないだろ? 関口:無職になって時間感覚も消えたんじゃないかい? 四辻/編集者/4:だから──夜だよ しかし無職は無職なので判定を失敗(※6)。あおりに煽られ、他のPCにバトンタッチ。 判定結果はレポだとわかりづらいので以降は正否判定のみを書くこととする。 ハワード・P・ラブメイク/科学者/ 2:満月と夜じゃなくて日中のバーゲンセールじゃなかった? →成功 語句改変 満月/夜→日中のバーゲンセール キーワード:夜 HPLはさっそく科学者の特権である2単語の同時変更を試み、これに成功。 キーワードである夜を改変する。 関口:──ああそうだったんだよラブメイク 関口:日中なんだから当たり前なんだが、足元がはっきりと見える良い日でね 関口:とはいえ失業中の身だったからなかなか贅沢をする気にもならず、 夜遅くにはなっていても素面だったと記憶しているよ。 京極堂/無職/5:日中なのに夜なのか(※7) 関口:「住み慣れた街の最寄りのバス停から、未だローンの残る我が家までのいつもの道。」 京極堂/無職/5:バス停じゃないよね、フェリー乗り場だよね? →失敗 京極堂/無職/5:またかよ! 関口:やっぱ無職はだめだな! 京極堂/無職/5:バス停でした… 四辻/編集者/4:関口くんにレスポンチバトルで勝てない京極堂はじめてみました ハワード・P・ラブメイク/科学者/ 2:無職だからな… [雑談・見学]見学:無職はさあ… 無職はまたもや失敗。二連続失敗は1/36なので3%以下。まあまあな確率である。 しかし無職以外の追撃は続く。 四辻/編集者/4:バス停じゃなくて駐輪場でしたよね? お金ないんですから →成功 語句改変 バス停→駐輪場 関口:ああそうだった。健康も大事だからね ハワード・P・ラブメイク/科学者/ 2:えっと…改めてし直しますね わが家と歩いてじゃなくてスポーツジムと兎跳びでですよね? →成功 語句改変 わが家/歩いて→スポーツジム/兎跳び キーワード:我が家(一回目) 関口:ああそうだった健康のために歩いてるんだからね 随分と健康を気にする小説家である 関口:「測ったことこそないけど駐輪場から我が家までは、おおよそ歩いて10分程度の距離だったと思うよ。」 京極堂/無職/5:更にストップ 京極堂/無職/5:10分じゃないよね?うさぎ跳びなんだから5時間はかかるよね? →成功 語句改変 10分→5時間 四辻/編集者/4:鬼だ… 関口:関君いじめたいの? 京極堂/無職/5:ここまでの恨みがある 関口:ダイス運はおれじゃねえー! 京極堂/無職/5:無職を貶されるのはいいが関君に貶されるのは納得がいかん…! 四辻/編集者/4:ストップ 四辻/編集者/4:おおよそではなく確実にですよね? かー俺健康だわー!って自慢してらしたよね? →成功 語句改変 おおよそ十分→確実に五時間 関口:確実に5時間はかかるね 関口:うさぎ跳びは効率が悪いんだ ハワード・P・ラブメイク/科学者/ 2:関君がムキムキマッチョマンになっちまうー! 四辻/編集者/4:関口君育成計画 関口:「うさぎ跳びですからね?なかなか着かないんですよ家に。」 当たり前である…がアルバイト編集者はここにも疑念を挟む。 四辻/編集者/4:ストップ 四辻/編集者/4:なかなか着かないことはないですよね、僕なら5分でつくとおっしゃってましたよね? →成功 語句改変 なかなかつかない→5分でつく 関口:ああこれでも軍にいたんだそれぐらい行けるさ 京極堂/無職/5:関君の足腰すげえな… ハワード・P・ラブメイク/科学者/ 2:関口の関は関所の関だからな… 関口:「人のいない道だから軍隊仕込みのうさぎ跳びだってぶつかる心配もない。」 ハワード・P・ラブメイク/科学者/ 2:ストップ ハワード・P・ラブメイク/科学者/ 2:人のいない道や心配じゃなくて 公用道路と心肺だよね? →成功 語句改変 人のいない道/心配→公用道路/心肺 京極堂/無職/5:更にストップ 京極堂/無職/5:軍隊仕込みじゃなくて雑技団仕込みだよね? →成功 語句改変 軍隊仕込み→雑技団仕込み 関口:ああ軍の後は一時期雑技団にもいてね 関口:広い公用道路だからそこで学んだうさぎ跳びだってぶつかる心肺もない。 関口:息を切らして人にぶつかるようなやわな心肺はしてないさ 四辻/編集者/4:ストップ 四辻/編集者/4:ぶつかるではなく柔なですよね 四辻/編集者/4:訂正のせいで日本語がおかしくなっちまうー! →成功 語句改変 ぶつかる→柔な 関口:関君につじつまを合わせさせるスタイル 関口:つじつま合わせは京極堂の仕事だろうが! 京極堂/無職/5:無職にそんなもん期待するな! 若干の間をおいて苦しいつじつま合わせを試みるGM 関口:息を切らして人に不安がられるような柔やわな心肺はしてないさ(※8) 関口:「そういった浅慮からスマホを弄りながら歩いていたのでね、時間は時々確認していたんだよ。」 京極堂/無職/5:ストップ 京極堂/無職/5:スマホじゃないよね?取り出したの弁当だよね? →成功 語句改変 スマホ→弁当 キーワード:スマホ ハワード・P・ラブメイク/科学者/ 2:たんぱく質を欠かさない見事なトレーニング 腹時計にも頼ってバランスもいい 関口:ああ、弁当だったよ。蓋に時計がついてるんだ ハワード・P・ラブメイク/科学者/ 2:ストップ ハワード・P・ラブメイク/科学者/ 2:弄りながらと時間ではなくパカパカしながらと空腹だったはず →成功 語句改変 弄りながら/時間→パカパカしながら/空腹 関口:ああ蓋をパカパカとしながら空腹具合を確かめていたんだ(※9) 関口:あの音と漏れ出る香りが僕の腹を刺激してね… 四辻/編集者/4:ストップ 四辻/編集者/4:それ浅慮じゃなくて奇行ですよね?(※10) →成功 語句改変 浅慮→奇行 ※6 判定を失敗 白物語の判定は、1d6を振ってPC(PL)に固有な1〜6までの数字を「出さなければ」成功である。文章にするとわかりづらいが、それぞれに割り振られた数字を出してしまうと失敗というシンプルなもの。 ※7 日中なのに夜なのか 白物語ではGMは判定に成功した語句改変を受け入れなくてはならない(例外あり)が、訂正されてない箇所の同じ語句は好きに扱っていい。それゆえ、処理が追い付かなくなったGMは矛盾をはらんだ文章の生成に走ることとなる。 ※8 PLにはなんとかひねり出したことを褒めて頂いたが、読み返すと無理があると思う ※9 この頃進行速度に対して、用意してある怪談が長すぎるのではないかという危惧が生じる。時間と原稿を気にしているのは関口君だけでなかったのだ。 ※10 それ浅慮じゃなくて奇行ですよね? そうだねx1 ■小説家は不審者か 関口:僕は浅慮といってはいたがやはり傍から見て弁当の蓋を開けしめしながらうさぎ跳びをするのは奇行だったろうね 関口:「いや、一人だけ酔っ払いがいたね。酔って迷ったのか、ここは何処だー!と騒いでいたのが耳に残ってる。」 京極堂/無職/5:ストップ 京極堂/無職/5:酔っ払いじゃないよね?奇行に対する警察だよね? →成功 語句改変 酔っ払い→警察 四辻/編集者/4:ストップ 四辻/編集者/4:一人じゃないですよね十数名に囲まれてましたよね? →成功 語句改変 一人だけ→十数名 関口:ああ制服組が山ほどいてね。すわ職質かと思ったら彼らの方が道に迷ったていうんだから驚きだよ ハワード・P・ラブメイク/科学者/ 2:ストップ ハワード・P・ラブメイク/科学者/ 2:酔って迷ったのかとここは何処だー!ではなくよってたかってとお前の職業はー!ですよね →成功 語句改変 酔って迷った/ここは何処だー!→よってたかって/お前の職業はー! 関口:そうなんだよ 関口:奴ら寄ってたかって僕の職業を聞いてきてね 関口:一人は僕のファンだったみたいだから何とかなったんだが 関口:いや木場の知り合いもいたな [雑談・見学]四辻/編集者/4:ハワードさんの韻を踏んだ改変好き GMも好き ■あの頃のあの場所 関口:「ともかく駐輪場についたのが10時42分、歩きはじめてふと弁当箱を開けたのが朝の5時ちょうど。」 関口:「おや今日は遅れているなと思って。おや?おかしいな?と思って。顔を上げ、初めて周りを見回したんだ。」 四辻/編集者/4:ストップ 四辻/編集者/4:あげたのは顔でなく膝でしたね →成功 京極堂/無職/5:ストップ 京極堂/無職/5:周りを見渡したんじゃなくてスクワット始めたんですよね? →成功 ハワード・P・ラブメイク/科学者/ 2:ストップ ハワード・P・ラブメイク/科学者/ 2:遅れているなやおかしいな?ではなく早すぎるな おかしないかなですよね? →成功 語句改変 顔を上げ→膝を上げ 周りを見渡した→スクワット始めた 遅れているな/おかしいな?→早すぎるな/おかしないかな(おそらく「お菓子ないかな」であるが理解できていなかったGMはこれを華麗にスルー) 関口:そうそう、うさぎ跳びだけじゃ膝に悪いからね。膝を挙げてスクワットを始めた。そこで初めて周りの様子に気づいたんだ 関口:なんか今日はやけに周りの風景が流れるのが早い。早すぎておかしいなとおもってね [雑談・見学]四辻/編集者/4:感謝の一日千本スクワット…ある日それは一瞬で終わるようになり… [雑談・見学]京極堂/無職/5:時間を置き去りにした [雑談・見学]関口:感謝のうさぎ跳びスクワット [雑談・見学]ハワード・P・ラブメイク/科学者/ 2:百式因幡の素兎… 関口:「知らない道だったんだ。いや、知ってはいる道だった。それは私の子供の頃の家に繋がる道だったんだ。」 京極堂/無職/5:ストップ 京極堂/無職/5:子供の頃の家じゃないよね?警察署だよね? →成功 語句改変 子供の頃の家→警察署 四辻/編集者/4:ストップ 四辻/編集者/4:道じゃないですよね 建物ですよね →成功 語句改変 道→建物 キーワード:道 関口:ああ、よく通っていたから間違えたんだと。子供の頃住んでいた町、そこの警察署へとつながる建物だったんだ ハワード・P・ラブメイク/科学者/ 2:ストップ ハワード・P・ラブメイク/科学者/ 2:私じゃなくてうち 知らないじゃなくてしっとるですよね? →失敗 関口:いや私は私だよ 関口:なんで急に方言女子になると思ったんだよ四辻くん 四辻/編集者/4:私じゃないですよー!! ハワード・P・ラブメイク/科学者/ 2:私ですね ここで久しぶりの判定失敗が出るとGMは大喜びで煽ろうとする…がHPLの発言を四辻のものと間違える始末。開始から一時間も経たないうちに疲れが出始めている。 関口:「私が実家を出たのは、学徒動員の時だから25年ほど前になるのだけれど、 この道を通っていたのは引越して街を出る前だからそれより十年は前になるかと思うね。」 京極堂/無職/5:ストップ 京極堂/無職/5:25年前じゃないよね?今朝出たばかりだったよね? →成功 語句改変 25年前→今朝 関口:そうだよ京極堂 関口:俺たちは今から戦地へ向かうんじゃあないか 四辻/編集者/4:そうなりますよねえ…ストップ 四辻/編集者/4:学徒動員じゃなくてランニングですよね? →成功 語句改変 学徒動員→ランニング 関口:そうだね戦地とはあのマラソン会場の事だ 関口:うさぎ跳びもその準備運動だったんだよ ハワード・P・ラブメイク/科学者/ 2:ストップ ハワード・P・ラブメイク/科学者/ 2:引っ越して町を出るんじゃなく落っこちてお池が二つできる前ですよね →成功 語句改変 引っ越して/町を出る→落っこちて/お池が二つできる 関口:そうだね街には隕石が落ちたんだ。それで町内は隕石のクレーターで二つの池が出来、私たちは引っ越しよりもむしろ夜逃げといった様相で出て行ったんだよ [雑談・見学]京極堂/無職/5:なかなかキーワードに引っかからんな… [雑談・見学]関口:ふと思ったんだけどこれ最後まで行かないと一部キーワードでないぞ…? [雑談・見学]関口:どうするんだコレ? [雑談・見学]京極堂/無職/5:ちなみに今どれくらいです? [雑談・見学]関口:ええとですね… [雑談・見学]関口:行数で1/3ぐらい? [雑談・見学]関口:5分もらっていいですか! …とここで致命的な問題が判明し、怪談の手直しに少し時間を頂くことになる。 その間PL間でアイデアが共有される。次回参考にしたい。 [雑談・見学]四辻/編集者/4:ストップ全部処理してから改変文がよさそう [雑談・見学]四辻/編集者/4:ヒットしたかどうかだけ先に答える [雑談・見学]京極堂/無職/5:ですねえ [雑談・見学]ハワード・P・ラブメイク/科学者/ 2:一気に処理したほうが要素はまとまりやすそうですし [雑談・見学]京極堂/無職/5:基本的に全員ストップかけますもんね… そして原稿のダイエットに成功?したGMが戻ってくる。 関口:「ともかく、署に行かなくてはならない。瓦葺の、築30年ほどにはなっていたかな。古い警察署だったんだよ。」 京極堂/無職/5:ストップ 京極堂/無職/5:瓦葺じゃないよね?ベトン製の頑丈な作りだよね? 関口:おう止めろ止めろ! →成功 語句改変 瓦葺→ベトン(コンクリート)製 関口:そうだな。ついには壊滅してしまったがもとより妙に隕石の多い土地でね。屋根は丈夫にしていたんだ 関口:「ただ田舎の事だから鍵なんかかかってなくてね。」 [雑談・見学]ハワード・P・ラブメイク/科学者/ 2:魔境すぎる… [雑談・見学]京極堂/無職/5:これ割と普通に怖い話なのでは? [雑談・見学]四辻/編集者/4:コズミックホラーの導入みたいだなとは思いました PLに京極堂とHPLがいるせいだと思う 京極堂/無職/5:ストップ 京極堂/無職/5:鍵じゃないよね?かけてるの封印だよね? →成功 語句改変 鍵→封印 キーワード:鍵 関口:ああ、神社や君の家じゃあないからね 関口:封印なんかかかってなかった 関口:「木とガラスから作られた軽い引き戸をガラリと開け、中に入ると待っていたのは子供だったよ。」 四辻/編集者/4:ストップ 京極堂/無職/5:ストップ ハワード・P・ラブメイク/科学者/ 2:ストップ 四辻/編集者/4:子供じゃないですよね? 刑事ですよね? →成功 京極堂/無職/5:待ってないよね?駆け抜けていったよね? →成功 ハワード・P・ラブメイク/科学者/ 2:ガラスではなく氷で引き戸ではなくかちわりだったはずですよね? →成功 語句改変 子供→刑事 待っていた→駆け抜けていった ガラス/引き戸→氷/かちわり 関口:そう。かちわりの氷をどけて中に入ると、忙しそうな刑事が中を駆け抜けながら声を掛けてきたんだ 関口:木枠に価値割りがはまっていてね 関口:「「お兄さんさんだれ?どこのひと?──」 そんな声が聞こえると私の意識は遠のいて、次に目を覚ますと私は路上に戻っていたんだ。」 四辻/編集者/4:ストップ 京極堂/無職/5:ストップ 四辻/編集者/4:路上じゃなくて取調室ですよね? →失敗! 四辻/編集者/4:ぐえー 四辻/編集者/4:キーワードがランダムで1つ追加されます? 四辻がついに失敗。編集者の能力でランダムに選ばれた未開示のキーワード(木)が公開される。 京極堂/無職/5:お兄さん誰?じゃなくて不審者確保!だったよね? →成功 語句改変 お兄さん誰?→不審者確保! 関口:そうだんだ不審者確保!なんて物々しい声と共に気を失ったんだ ■薔薇十字探偵事務所にて 関口:「家路を急ぐ人々の雑踏の中、いつもの帰り道。駅からの道を急ぐと15分ほどで我が家についた。」 京極堂/無職/5:ストップ 京極堂/無職/5:家路を急ぐ人々じゃないよね?ビーバーの群れだったよね? →成功 語句改変 家路を急ぐ人々→ビーバーの群れ 関口:そうだ。ちょうどそこはビーバーの通り道になっていてね。時々鉢合わせることがあるんだ 関口:「ビーバーをかき分けていくと、賃貸ながらも家族の待つ3LDKにつく。 「おかえりなさ──どなたですか?」 私に声をかけたのは知らない女性だったんだ」 京極堂/無職/5:ストップ 四辻/編集者/4:ストップ 京極堂/無職/5:知らない女性じゃないよね?榎木津(※11)だよね? →成功 四辻/編集者/4:声じゃないですよね? 手錠ですよね? →成功 語句改変 知らない女性→榎木津 声→手錠 関口:唯の薔薇十字じゃねえかよえー! ハワード・P・ラブメイク/科学者/ 2:面倒な知り合いがどんどん出てくる 関口:ああ、見知った顔のあの探偵が居た 関口:そして誰だお前はなんて言って手錠をかけて来るんだ 関口:「部屋を間違えたのかと、手錠をひったくって重い木のドアを閉める。部屋番号を見てみると確かに覚えのない数字が並んでいたよ」 京極堂/無職/5:ストップ ハワード・P・ラブメイク/科学者/ 2:ストップ 京極堂/無職/5:木のドアじゃないよね?鉄格子の扉だったよね? →失敗 京極堂/無職/5:ぐわー 関口:エノさんがそんなとこ入っているわけないじゃないか 関口:これだから無職は 編集者四辻の失敗によって開示されたキーワードにきっちりと改変を試みる無職。しかし無職なので失敗。 ハワード・P・ラブメイク/科学者/ 2:部屋番号と数字じゃなくて雅号と戒名だったよね? →成功 四辻/編集者/4:ストップ 四辻/編集者/4:木のドアじゃなかったですね 鉄格子のドアでしたね : →成功 語句改変 部屋番号/数字→雅号/戒名 木→鉄格子 キーワード:部屋番号、木 [雑談・見学]関口:もうホラーじゃん! [雑談・見学]京極堂/無職/5:PLがホラーに寄せに行ってる… [雑談・見学]ハワード・P・ラブメイク/科学者/ 2:こいつが葛飾北斎ごっこで こっちが生前葬ってやつだ ■檻の中の鼠 関口:──其れはまるで火葬場のオーヴンのようだった 関口:鉄格子の向こうには榎木津が居て、覚えのない戒名と雅号が書いてある 関口:「さて、私の棺桶はどこだったろうか。夜も遅く、酒の入った頭ではなかなか思い至らず、一度は足元にむけた視線をゆっくりとあげる。」 京極堂/無職/5:ストップ 四辻/編集者/4:ストップ ハワード・P・ラブメイク/科学者/ 2:ストップ 京極堂/無職/5:棺桶じゃないよね?自分用の冷凍庫だよね? →成功 四辻/編集者/4:酒ではなく疲労物質ですよね? トレーニング後ですから →成功 ハワード・P・ラブメイク/科学者/ 2:私ではなく我 酒ではなくデスメタルの歌詞ですよね →成功 語句改変 棺桶→冷凍庫 酒→疲労物質 私/酒→我/デスメタルの歌詞 キーワード:私 [情報]京極堂/無職/5:関君はもうダメなんじゃないかな 関口:ああ。体を冷やさなくてはならないんだ。自分用のアンモニア式の冷凍庫へ向かわなくてはならないのに、疲労物質とデスメタルの詩に覆い隠された我の頭ではとても思い至らない 関口:「月のない夜空が視界に入ったときにやっと、思い至ることがあった。 「こんなアパートは知らない」 我はアパートになど住んでいなかったはずだから、部屋番号など知る由もないのだ。」 京極堂/無職/5:ストップ 四辻/編集者/4:ストップ ハワード・P・ラブメイク/科学者/ 2:ストップ 関口:怒涛ー! 京極堂/無職/5:月のない夜空じゃないよね?今にも落ちてきそうな空の下だったよね? →成功 四辻/編集者/4:視界でなく雲ですね 空を見上げてなどいなかったのですから光や影で気づいたのでは? →成功 ハワード・P・ラブメイク/科学者/ 2:視界ではなく我が手中 思い至るではなく魔王にいたるですよね →成功 語句改変 月のない夜空→今にも落ちてきそうな空の下 視界→雲 視界/思い至る→我が手中/魔王にいたる 関口:ちょっと待てよ! [雑談・見学]四辻/編集者/4:関口君は黒マントの死神とか書いてるからな…思春期こじらせ小説作家だからな… [雑談・見学]京極堂/無職/5:どう収集つけるんだろうこれ 関口:今にも落ちてきそうな空が、わが手中たる雲に覆い隠されたとき、やっと我が心は魔王に至った。禅の世界では、魔とは煩悩が見せる偽の悟りを指すがまさしくその時の私はその只中にいたのだろう。(※13) 関口:「「こんな場所は知らない」 我はまだ死んでいないのだから、戒名も雅号なども知る由もないのだ。」 京極堂/無職/5:ストップ 京極堂/無職/5:まだ死んでないはおかしいよね? もう死んでるよね? →成功 語句改変 まだ死んでない→もう死んでる 関口:ああ、死んでいたみたいだ。思えばなぜ隕石が降り注いだ記憶があるのに生きているなどと思っていたのだろう 関口:「恐ろしくなっって逃げ出すようにその場を離れると、周りを見渡して更に気付いた。 「こんな街も知らない」」 [雑談・見学]四辻/編集者/4:GMがホラーに寄せてきてこれがバトル…! 京極堂/無職/5:ストップ ハワード・P・ラブメイク/科学者/ 2:ストップ 四辻/編集者/4:ストップ 京極堂/無職/5:その場を離れるとじゃないよね、成仏して天に帰るとだよね →成功 ハワード・P・ラブメイク/科学者/ 2:こんな街も知らないではなくかように民草は脆いですよね →成功 四辻/編集者/4:周りじゃなくて新しい筋トレリストですよね →成功 語句改変 その場を離れると→成仏して天に帰ると こんな街は/知らない→かように民草は/脆い 周り→新しい筋トレリスト [雑談・見学]ハワード・P・ラブメイク/科学者/ 2:心身を鍛えすぎて天に帰依してる… 関口:恐ろしさが煩悩を払うこともあるのだろうか。成仏して天に帰ると、川の向こう浮かぶ人々の提示する筋トレリストを見渡して更に気付いた。 「民草はもろい」 関口:「たんぱく質を分け与えんとして、弁当箱を開いてみるとそこにあった名前は記憶にないものだった」 四辻/編集者/4:ストップ 京極堂/無職/5:ストップ ハワード・P・ラブメイク/科学者/ 2:ストップ 四辻/編集者/4:名前ではなくプロテインですね →成功 京極堂/無職/5:タンパク質じゃないよね おぺにす…だよね →成功 ハワード・P・ラブメイク/科学者/ 2:そこではなくおぺにす… 開いてみるとではなく閉じてみるとですよね →成功 語句改変 名前→プロテイン タンパク質→おぺにす… そこ/開いてみると→おぺにす…/閉じてみると 関口:んもー! 京極堂/無職/5:おぺにすを分け与えんと弁当箱を閉じるとおぺにすにあったプロテインが… [雑談・見学]四辻/編集者/4:全員科学者で最後の方をおぺにす…で改変しまくったら大体勝てそうな気がしますね [雑談・見学]四辻/編集者/4:発狂エンドにも見えますが [雑談・見学]ハワード・P・ラブメイク/科学者/ 2:そこまで来ると言語学者というか狂言師かなにかですね [雑談・見学]京極堂/無職/5:試合に勝ってるかもしれないけど勝負には負けた気がする… [雑談・見学]ハワード・P・ラブメイク/科学者/ 2:おぺにすファイト… GMが許可していた唯一下ネタ「おぺにす…」をぶち込んできたPL達。なんか恐ろしい話までしている。 関口:性の気なるおぺにすを分け与えんとして、弁当箱を閉じてみるとおぺにすにあったのは記憶にないプロテインであった 関口:「我は…」 生前何をしていた誰なのだろうか。ヤマよ。私の住まいはは一体どこに行ったと言うのだろうか。」 関口:終わりじゃい! 京極堂/無職/5:ストップ ハワード・P・ラブメイク/科学者/ 2:ストップ 四辻/編集者/4:ストップ 京極堂/無職/5:私の住まいじゃないよね 私の墓だよね? → 2 ハワード・P・ラブメイク/科学者/ 2:ヤマじゃなくて非合法なシノギ 何をしていた誰でなくおやつを食していた幼女ですよね → 6 四辻/編集者/4:行ったではなく ヤマに行く(※ケガをしたり、病気になることを指す相撲用語)ですよね? → 2 語句改変 私の住まい→私の墓 ヤマ/何をしていた誰→非合法なシノギ/おやつを食していた幼女 行った→ヤマに行く(※ケガをしたり、病気になることを指す相撲用語) 関口:「我は…」 生前おやつを食していた幼女なのだろうか。成し遂げてきた非合法なシノギの数々よ。それで立てた私の墓はヤマに行ったと言うのだろうか。」 関口:怪談フェイズ終了!!! ※11 榎木津 京極堂や関口と同じ「百鬼夜行シリーズ」の登場人物。エキセントリックな探偵であり関口をしばしば振り回す。 ■怪談の後 無事?怪談が終わってみるとキーワードは残り一つというお互いの健闘が感じられる数であった。ちなみに残っていたキーワードは「我が家」(GMの選択した特殊能力「嘘つき」でキーワードの枠を二つ埋めていた。) キーワードが残っていると、語られた怪談が怖かったか否かという投票タイムが発生する。正規のルールの場合この時点でPLの勝利は消え、投票結果によって引き分けかGMの勝利に決するのだが、今回は一度もPLが全滅せずに投票タイムに突入した場合には、PL勝利かGM勝利かのどちらかに決するという取り決めになっていた。 そして投票タイムはなんと全会一致で「怖い」に票が入る。PLの感想は「隕石降り注ぐ街で鉄格子のなかに知り合いがいて、語り手が既に死んでいるとかホラー」「風邪の時の夢に西尾維新を足してホラーにした感じ(※12)」「フィジカルが超強化された関君が負けるのが怖い」などであった。 ──百物語が成立したので何か恐ろしいことが起きてしまう 関口:ここでGMが1d6を振ります → 5 関口:「窓の外に人影が見えないか」 関口:関口が突然声を上げると皆さんは外へと目を向けます ハワード・P・ラブメイク/科学者/ 2:ああ!窓に!窓に! 京極堂/無職/5:関君!? 関口:なんと…ああ!窓の向こうには日光がさんさんと降り注ぐ昼間の光景が写っていたのです 関口:さあ怖がれ! 京極堂/無職/5:こえー日光こえー 四辻/編集者/4:もう朝か!先生!原稿は!?締め切りがあああああああ!! ハワード・P・ラブメイク/科学者/ 2:まだ人の血を吸っていたかった…(サァー 関口:ちゃんちゃん ※12 「西尾維新を足してホラーにした感じ」 実は創作怪談のネタ元のひとつが西尾維新の「そっくり」(百鬼夜行シリーズアンソロ本『妖怪変化 京極堂トリビュート』収録)であった。ご慧眼感服の至りである。 京極堂トリビュートは、他にもあさのあつこや諸星大二郎といったそうそうたる面々が寄稿する良質のアンソロである。機会があれば是非。個人的には牧野修の「朦朧記録」と柳家喬太郎の「粗忽の死神」が一押し。 なお、京極堂トリビュート収録作品をネタ元にしたこととPLに京極堂が来たことは全くの無関係。 ■レポを書いての感想 思い返してもとっても楽しい卓でした…がレポにしてみるとGMが拾えてない部分が多い!また案外RPのしようがあるシステムであるという点にも驚きがありました。今回上がっていた改善案なども参考にまた次回立ててみたいものです。 PL及び見学者の皆さまありがとうございました! ■おまけ GM自作の怪談「私はだれ?」です。テキセにおける文字数と時間の関係の把握などにお使いください。今回は時間を巻くために後半の一部カットして使用しているので、ダイエット後(改変後参照)で2時間+α、そのままで2時間半〜3時間ほどかと思われます。 怪談自体の使用、改変、再配布などもご自由に。 ■「私はだれ?」(初出のキーワードには「」をつけている) その時、満月の光が注ぐ中で、「私」は「夜」の街を歩いていました。 足元がはっきりと見える良い夜でしたが、失業中の身でしたのでなかなか贅沢をする気にもならず、夜遅くにはなっていても素面であったと記憶しております。 住み慣れた街の最寄りのバス停から、未だローンの残る「我が家」(嘘つきの効果で二回改変しなくてはならない)までのいつもの道。 測ったことこそありませんがおおよそ歩いて10分程度の距離かと思います。 でもね?なかなか着かないんですよ家に。 人のいない「道」ですからぶつかる心配もない。 そういった浅慮から「スマホ」を弄りながら歩いていたので、時間は時々確認していました。 いえ、一人だけ酔っ払いがいましたね。酔って迷ったのか、ここは何処だー!と騒いでいるのが耳に残っています。 ともかく駅についたのが10時42分、歩きはじめてふとスマホを見たときが11時ちょうど。おや今日は遅れているなと思って。おや?おかしいな?と思って。顔を上げ、初めて周りを見回しました。 知らない道です。いえ、知ってはいるのです。 それは私の子供の頃の家に繋がる道でした。 実家を出たのは、大学に進学したときですから25年ほど前になりますが、 この道を通っていたのは引越しの前ですからそれより十年は前になるかと思います。 ええ、子供の頃親の転勤についていって引っ越したことがあるんです私。 話が逸れましたね。 夜、家までの道を歩いているといつの間にか違う道にいる。 私の困惑がおわかりになるでしょうか。 ともかく、家に帰らなくてはいけない。その時の私はそう考えていました。 30年以上前のことではありますが、毎日帰っていた道ですからどう歩けばいいのかは分かりました。そこから10分ほど更に歩いて実家に、それも引っ越しの前のとっくの昔に取り壊された家にたどり着きました。 瓦葺の、築30年ほどにはなっていたでしょうか。古い家でした。 田舎の事ですから「鍵」なんかかかっていません。 アルミではなく、「木」とガラスから作られた軽い引き戸をガラリと開け、 日光が遮られたひんやりとした空間に入ると待っていたのは子供でした。 「おじさんだれ?どこのひと?──」 そんな声が聞こえると私の意識は遠のき、次に目を覚ますと私は路上に戻っていました。 家路を急ぐ人々の雑踏の中、いつもの帰り道。駅からの道を急ぐと15分ほどで我が家に付きました。未だ賃貸ではありますが、家族の待つ暖かな3LDK。 「おかえりなさ──どなたですか?」 私に声をかけたのは知らない女性でした。部屋を間違えたのでしょうか。 怪訝な表情を浮かべる女性の前で慌てて「部屋番号」を確認すると、たしかにそれは私の部屋ではありませんでした。 赤面して謝罪すると、ドアが閉じられ鍵のかかるガチャリという音が響きます。 さて、私の部屋は何号室だったでしょうか。 夜も遅く、酒の入った頭ではなかなか思い至らず、一度は足元にむけた視線をゆっくりとあげます。空に浮かんだ三日月が視界に入ったときにやっと、部屋番号について思い至ることがありました。 「こんなアパートは知らない」 私はアパートになど住んでいなかったはずです。 部屋番号など知る由もないのです。 恐ろしくなった私は逃げ出すようにそのアパートを出ました。 そして周りを見渡して更に気付きました。 「こんな「街」も知らない」 あわてて、スマホを開いてみても連絡先に出てくる名前はどれも記憶がありません。 「私は…」 どこに住んでいる誰なのでしょう。 お巡りさん。私の家は一体どこに行ったと言うのでしょう。 私は一体誰なのでしょうか── ■改変後 GMの手による再構成。【】はPLの指摘による改変、それ以外にもGMのつじつま合わせなどが多数含まれる(※13)。 その時、【日中】に、私は【バーゲンセール】の街を歩いていたんだ。 日中なんだから当たり前なんだが、足元がはっきりと見える良い日でね。とはいえ失業中の身だったからのでなかなか贅沢をする気にもならず、夜遅くにはなっていても素面であったと記憶しているよ。 住み慣れた街の最寄りの【駐輪場】から、未だローンの残る【スポーツジム】までのいつもの道。 測ったことこそないけど【確実に】【うさぎ跳び】で【五時間】程度の距離かと思うよ。 でもね?【僕なら5分で着くんだよ家に】。 【公用道路】だし、【雑技団仕込み】のうさぎ跳びである以上、息を切らして人にぶつかるような【柔やわな】【心肺】もしていない。 そういった【奇行】から【弁当】を【パカパカ】しながら歩いていたもんだから、【空腹】は時々確認していたんだ。 いや、【十数名】の【警察官】がいたな。【寄ってたかって】、【お前の職業は―!】と騒いでいるのが耳に残ってるよ。 ともかく駅についたのが10時42分、歩きはじめてふと弁当箱を開けたのが朝の5時ちょうど。おや今日は【早すぎるな】と思って。おや?【おかしないかな】と思って。【膝】を上げ、初めて【スクワット始めた】んだ。 知らない道だ。いえ、知ってはいる。 それは子供のころ住んでいた町の【警察署】に繋がる道だったんだよ。 実家を出たのは、【ランニング】の時だから、【今朝出たばかり】なんだが、 この道を通っていたのは隕石が【落っこちて】【お池が二つできる前】だからそれより十年は前になるかと思うよ。 ああ、あの時は夜逃げのような様相でね。 (ここから大幅な巻きが入る) ともかく、署に行かなくてはならない。【べトン製の丈夫なつくり】の屋根を持った、築30年ほどにはなっていたかな。古い警察署でね。どうも前々から隕石の多い土地だったから屋根は丈夫にしていたんだよ。 ただ田舎の事だから神社や京極堂の家みたいに【封印】はかかってなくてね。 木と【氷】から作られた軽い【かちわり】をガラリと開け、中に入るとのは【刑事】が【駆け抜けていった】んだよ 【「不審者確保!」】 そんなものものしい声が聞こえると私の意識は遠のき、次に目を覚ますと私は路上に戻っていた。 時々鉢合わせる【ビーバーの群れ】の中、かき分けていくと、賃貸ながらも家族の待つ3LDKにつく。 「おかえりなさ──どなたですか?」 私に【手錠】をかけたのは【榎木津】だった。部屋を間違えたのかと、手錠をひったくって重い【鉄格子のドア】を閉める。【雅号】を見てみると確かに覚えのない【戒名】が並んでいたよ。 鉄格子の向こうには榎木津が居て、覚えのない戒名と雅号が書いてある。 ああ体を冷やさなくてはならないんだ。アンモニア式の【自分用の冷凍庫】はどこだったろうか。【疲労物質】と【デスメタルの詩】に覆い隠された【我】の頭ではとても思い至らない。一度は足元にむけた視線をゆっくりとあげる。【今にも落ちてきそうな空】が、【わが手中】たる【雲】に覆い隠されたとき、やっと我が心は【魔王に至った】。禅の世界では、魔とは煩悩が見せる偽の悟りを指すがまさしくその時の私はその只中にいたのだろう。 「こんなアパートは知らない」 我は【もう死んでいる】のだから、戒名も雅号も知る由もないのだ。 思えばなぜ隕石が降り注いだ記憶があるのに生きているなどと思っていたのだろう 恐ろしさが煩悩を払うこともあるのだろうか。【成仏して天に帰ると】、川の向こう浮かぶ人々の提示する【筋トレリスト】を見渡して更に気付いた。 【「民草はもろい」】 性の気なる【おぺにす…】を分け与えんとして、弁当箱を【閉じてみると】【おぺにす…】にあったのは記憶にないプロテインであった 「我は…」 生前【おやつを食していた】【幼女】だったのだろうか。成し遂げてきた【非合法なシノギの数々】よ。それで立てた【私の墓】は【ヤマに行った(:ケガをしたり、病気になることを指す相撲用語)】と言うのだろうか。」 ※13 そもそも語り手を関口君にした時点で語り口を弄る必要が出ていた。