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宮永咲

四般南喰赤っていうのが、みんなの画面に見えている…のかな？

宮永咲

宮永咲

宮永咲

宮永咲

ある日、私達はひょんなことから、賭け麻雀をすることになりました。
私、あんまり麻雀得意じゃないから、不安だなぁ……。

宮永咲

そう思いながら、扉を開くとそこには……。

宮永咲

私はびっくりして、目をパチパチとさせました。

宮永咲

「あ、あなたは……あの……！？」

宮永咲

すごい雰囲気を醸し出している人が、二人も……！

宮永咲

ドキドキとしながら、私は手をきゅっと結んで。

宮永咲

「！」

宮永咲

「ま、まさか……アノシャーロック・ホームズさんが……！？」

宮永咲

私はごくりと息を飲みこみました。それもそのはずです！
目の前にいるのは……数々の難事件を解決してることで有名な……！

宮永咲

「アノさん……！」

宮永咲

「あなたが……対局相手なんですね……！」

宮永咲

私は……ここに呼ばれた意味がやっと分かりました。

宮永咲

ごくりっ……！

宮永咲

「あの……アノさんが相手なら、私……！」

宮永咲

「いつまでも、引っ込み思案じゃいられない……！」

宮永咲

私は、あまり自分に自信が無かった……けれども！
私の目の前にいる人達はみんな、業界では有名な人達ばかり……！

宮永咲

胸が熱くなってくる……！

宮永咲

「私の名前は咲です！」
食い気味に。

宮永咲

「頑張ります！」

宮永咲

「私、今日は……アノさんに、山里さんに、一姫ちゃんの
　胸を、借りることにします……！」

宮永咲

「自分の殻を突き破ってみせます！」

宮永咲

「はい！いい対局にしましょうね！」
にこりと、私は笑いました。

宮永咲

「へ？あっ、本当だ……！？私は男の子じゃないよ～」
涙ぐみながら。

宮永咲

「はーい！」

宮永咲

「はい！よろしくお願いします！」

宮永咲

「あ、それポンです！」

宮永咲

わっ……！發が行っちゃった……！

宮永咲

「そ、そんな……！？ドラ3……！？」

宮永咲

「あ、確かに……！」

宮永咲

「………」

宮永咲

「わかんない！」

宮永咲

「ひゃあ……！？リ、リーチだ……！？」
冷や汗を浮かべながら。

宮永咲

「うぅ……どうしよう……」

宮永咲

「た、確かに……！」

宮永咲

「えーい！私も真っ直ぐー！……しない」

宮永咲

降りる咲さんでした。

宮永咲

「あ」

宮永咲

「これは一姫ちゃんの……"挨拶"……！」
ごくりっ！

宮永咲

私、聞いたことがある……！

宮永咲

一姫ちゃんはこうやって、最初は安い手でチクチク刺していって……！
どんどん点数も大きくなっていって……！

宮永咲

「あ、手が滑っちゃった……カンです」

宮永咲

ふぇぇぇぇ…あと付けで役を作らないと……！

宮永咲

「……！アノさんが、笑っている……！」

宮永咲

「それに、またカンが……！？」

宮永咲

「は、激しいよぉ！」

宮永咲

「あ、アノさんがリーチを……！？」

宮永咲

「ア、アノさんが……！？」

宮永咲

「ロンを……！？」

宮永咲

「ま、マンガン……！？」

宮永咲

やっぱり、アノさんは……強い……！

宮永咲

でも、まだ私も……負けていられない！
めらりと、咲の目に炎が！

宮永咲

また役無しでポンしちゃったよぉ……。

宮永咲

ドキドキドキ……。

宮永咲

「ひゃっ！？ま、またアノさんが……！？」

宮永咲

ニヒるな笑みを浮かべる男が、リーチを掛けたのを見て
少女は、冷や汗を浮かべ、ごくりと息を飲んだ。

宮永咲

この悍ましい感覚……やっぱり、間違いない……！

宮永咲

「アノさん……」

宮永咲

「あなたは一体どんな牌で待って……あ」

宮永咲

アノさんが、山里さんを刺した……！？

宮永咲

「や、やっぱり……油断ならない……！」

宮永咲

「う、うんっ！！」

宮永咲

冷や汗を浮かべながら、一姫ちゃんに賛同するように
私は頷きました。だって、その通りなんだもん……！

宮永咲

このままじゃ、アノさんの、独壇場……！

宮永咲

事件は会議室で起きているんじゃない……！

宮永咲

現場で起きているんだ……！

宮永咲

ドキドキドキ……！

宮永咲

「一姫ちゃんが、勝負に出た……！」

宮永咲

そ、それに！どれが危険なのかわかんないよぉ……！

宮永咲

手が、震え始める……！この緊張感……！
ううぅぅ……やっぱり、慣れない……！

宮永咲

「なっ！？」

宮永咲

ア、アノさんが……追っかけリーチ！？

宮永咲

「お、お願い！通ってーーー！」

宮永咲

「ひゃっ！？」

宮永咲

一姫ちゃんのリーチを追っかけて……！
まるで、犯人を追跡するように……！

宮永咲

確保した─────！？

宮永咲

「ア、アノさんが……独走を……！！」

宮永咲

「くぅっ……！」

宮永咲

冷や汗を浮かべながら、私はアノさんを見て。

宮永咲

ひたひたと感じる、私を圧倒してくるオーラに
なんとか、頑張って、耐えながら……！

宮永咲

「ま、負けませんからね……！」

宮永咲

あ、中が……！さっき捨てたばかりなのに……！

宮永咲

くぅ……！

宮永咲

「……！一姫ちゃんが、また勝負に……！」

宮永咲

やっぱり、これが……勝負師、なんだね……！

宮永咲

「……！！！！」

宮永咲

つ、ついに、一姫ちゃんがアノさんを、捉えた！？

宮永咲

う、ううん！でもこれは、安い……！
……でも、これは一姫ちゃんの助走の始まり……！

宮永咲

「………あ、あはは」
たらりと汗を掻いて。

宮永咲

そう……私ですら、アノさんとは2万点以上の差がある……！

宮永咲

「と、止めちゃうんだからね！一姫ちゃんの早上がりは
　一番怖いんだから……！よぉーし……！」

宮永咲

うぅぅ、そうは言っても……速度はよくないよぉ……。

宮永咲

「…………っ！」

宮永咲

そう……つまりアノさんは、こう言いたいんだ……！

宮永咲

「……事件は会議室で起きているんじゃない」

宮永咲

「現場で起きている……！そういうことなんですね！」

宮永咲

やっぱり、あの不敵な笑み……！

宮永咲

「……！山里さんが、動いた……！」

宮永咲

ざわざわと、胸騒ぎが……！

宮永咲

「ひゃっ！？」

宮永咲

私は顔を上げた！

宮永咲

「ま、まさか、追っかけを……！？」

宮永咲

うぅぅ……！降りるしかないよぉ～！

宮永咲

「！　親の一姫ちゃんが、ツモった……！」

宮永咲

それに……マンガン！
ここから、盛り返していく狼煙……！

宮永咲

うぅぅ……！みんな、やっぱり強い……！

宮永咲

ドキドキドキ……！

宮永咲

「うぅぅ……！」

宮永咲

「え、えーーい！」

宮永咲

「それ、ロンです！」

宮永咲

こ、これで……アノさんに、近づけた……！

宮永咲

やっぱりカンをして、良かった……！

宮永咲

「嶺上開花には……えへへ、まだ嫌われてるみたい」
困ったように笑いながら。

宮永咲

「………！」

宮永咲

そ、そうだ……！ここからは、山里さんの……！

宮永咲

一体どんな、宇宙が……！？

宮永咲

「……！！」
やっぱり山里さんは、すごい……！
さっきよりも熱が、より……！大きくなっているみたい！
私には、見える……！

宮永咲

山里さんの周りを包む、オーラが……！

宮永咲

「で、でも……アノさんが、リーチを……！？」

宮永咲

うぅぅ……あまり手は良くないから……。

宮永咲

ここは、降りちゃうよぉ……。

宮永咲

「……！！い、一姫ちゃんが、追っかけを……！」

宮永咲

この形は……！一姫ちゃんの得意な状況……！！

宮永咲

「え、えい！」

宮永咲

「そ、それ！ロンです！」

宮永咲

……降りてたら、整っちゃってたけど、でもこれも……多分、嶺上開花の教え、みたいな……。

宮永咲

「……ふぅ……」

宮永咲

山里さんの親が続くと、どうなるか分からなかった……！

宮永咲

「……！一姫ちゃんと、私の……鳴き勝負！」

宮永咲

「ま、まずい……！一姫ちゃんが、早い……！！」

宮永咲

あの構えは……！鳴けば鳴くほど、手が高くなるとされている……！

宮永咲

哭きの……竜……！？

宮永咲

「そ、阻止のロン！」

宮永咲

安手だけど、一姫ちゃんの手を流せた……！

宮永咲

ふぅ……！と汗を拭います。

宮永咲

「……」

宮永咲

「……え？」

宮永咲

恐る恐る私は……隣を、見て。

宮永咲

「………っ！？！？」

宮永咲

ぞわりと、悪寒が。

宮永咲

「な、なんですか、それっ……！？」

宮永咲

こ、こんなの、もう！

宮永咲

何も読めないよぉ！！

宮永咲

「つ、ついに……山里さんが……！？」

宮永咲

つ、強い………！？もう、これは、技術の話を越えている……！？

宮永咲

ツキ─────！！！

宮永咲

山里さんに、ついている……！！

宮永咲

「なっ……！？」

宮永咲

「これまでのは、わざと……！？」

宮永咲

「………！！」

宮永咲

「く、くぅぅ……」

宮永咲

「え、えい！！」

宮永咲

追っかけリーチ！

宮永咲

山里さんが、剛腕でツキを握ったなら……！私も！

宮永咲

「ロン！！！」

宮永咲

「はぁ……！はぁ……！」

宮永咲

「……た、対局……！ありがとう、ございました……！」

宮永咲

私は、立ち上がって、そして皆さんに……頭を下げました。

宮永咲

この一戦で私は……多くのことを、学べた……！

宮永咲

一姫ちゃんの、どんな状況でも走っていく勇敢さ！鳴いてでも掴み取ろうとする意志……！

宮永咲

山里さんの、絶望的状況下でも、決して諦めずに……ツキすらも味方にする力……！

宮永咲

そしてアノさんの……！余裕を浮かばせて、相手を惑わすための……勝負師としての、器……！

宮永咲

「ひゃあっ！？い、一姫ちゃん！？」

宮永咲

「………！ア、アノさん……！」

宮永咲

目を潤ませながら、私は胸に来るものがあって。

宮永咲

「………は、はいっ！」

宮永咲

「本当に……ありがとうございましたっ！」

宮永咲

ぺこりっ！